処士策論 大河ドラマの鬱憤を「マンガで晴らす」という御時世
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処士策論

「処士」(しょし)とは、仕官していない人、民間の人、在野の人のこと

大河ドラマの鬱憤を「マンガで晴らす」という御時世

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前回の記事に引き続きまして、今回もこのカテゴリの記事を書きます。
歴史、ドラマ、小説、漫画、アニメ カテゴリ
(※後日追記 後にカテゴリを変更しました)

なんだかもう、政治の事を語るよりも、ほとんど歴史や大河ドラマについての事を語るブログと化している今日この頃でありますが、一応「NHK批判」という点で考えれば、これもこのブログの主旨と全く無関係という訳でもないと思います。

そんな訳で、例の「エセ長州大河」についてです。

前回の記事でも書きましたように、私はあれ以降、全くドラマの中身は見ていません。
糞な内容である事は100%確実なのですから、私はドラマの内容や出来については一切関心はありません。

ただし、ドラマの内容や出来には一切関心が無い反面、
「ドラマを放送しているNHKサヨク思惑、及びドラマを取り巻く社会環境に関してのみ」
それなりに関心を抱いていますので、今回もここで再度、指摘しておきたいと思います。


私が昔、2チャンネラであった事は過去記事で何度か書きました。実際、このブログを始めたきっかけも、2chのNHK板で書いていた「NHK批判スレッド」の過去ログを整理する為、という点も大きかったのです。

当時は2chの大河板などにも多少出入りはしていたのですが、最近は(ここ5、6年くらいは)ほとんど2chは使っていません。今回の「エセ長州大河」が2chでどのように扱われているのか?と気になりまして、先日ちょっと覗いてみたんですが、相変わらず酷い有り様ですね。2chは。

と言うよりも、前回の記事でも書きましたように「幕末の長州」絡みの話題については、昔から2chでは左翼・サヨク工作員らしき連中が目立っていましたけど、今回は大河の舞台が長州という事もあり、昔以上に凄まじい状況になっているようです(チラッと覗いた程度なので、書き込み内容をイチイチ詳細に読んではいません)。

ただ、やはり「玉石混淆の2chです。ありがたいリンクを見つけました。
近年、長州の歴史に関しては第一人者と言っても過言では無い一坂太郎氏の『花燃ゆ』批評ブログを見つけました。
大河ドラマ『花燃ゆ』批評 第4回 生きてつかあさい (1月25日放送)

これは大変貴重なブログ記事です。
それにしてもこのブログ、記事の内容が(良くも悪くも)凄く面白いw
困惑しながらも、バランスを取りつつ頑張って記事を書いている一坂氏の表情が目に浮かぶようで、凄く面白いですw

なんせ、一坂氏は普段大河ドラマを全く見ていないという事で、「今回のアレ」を見るのは(この私のブログでも過去に何度か取り上げた事がある)「獅子の時代」以来、久しぶりの出来事だそうです。
(※「獅子の時代」関連の参考用過去記事リンク)
久々の幕末関連ネタ及び森田信吾(マンガ家)について 前編(2013/04/20)
歴史のドラマやマンガについての話など(2012/01/22)

一坂氏が「獅子の時代」を見ていたのは中学生の頃との事。それにしても「獅子の時代」の次に見るのが「今回のアレ」という時点で、そりゃもうショッキング以外の何物でもありませんわなあ~w

ブログ開始直後の記事を読むと、一坂氏はこのブログを書く事を堅く辞退していたようです。今となっては、一坂氏にとってみれば拷問されるに等しいぐらいの苦痛でしょう。一歴史ファンである私でさえも、見るのもおぞましい代物を、「プロの長州史家が」毎週見る事を強制されてるんですから。



一坂氏のブログとは別に、それ以前に私が個人的に見つけていた『花燃ゆ』批評のブログも紹介しておきます。

こちらはどちらかと言うと、一坂氏のような「歴史優先」という立場よりも、「ドラマの出来優先」という立場で書かれているブログですが、批評の内容はそれなりに的を射ています。
(※ドラマの中身を見ていない私が言うのも変な話ですけど。でもまあ、どう考えてもこの批評の通りの有り様である事は、容易に想像出来ますし)

花燃ゆ感想マンガ第5話「志の果て」脚本家変更でよくなった点も、しかし杉家が鬼畜すぎる

このブログで気になったのは、なぜか前回、第4話の批評の後、突如コメント欄が封鎖されてしまった事です。
まあ、批判の声があまりにも大きくなり過ぎて、この歴史サイトも自粛しちゃったんでしょう、多分。


前回の記事で書きました通り、今回のこの「エセ長州大河」は、
NHKサヨク)による長州=山口県に対する嫌がらせ
である事は明白です。

それは歴史的な面(=「薩長による維新」に対するネガティブな印象操作)はもちろんの事、政治的な面(長州>山口県>安倍総理叩き)の両方で利用できるのだから、
NHKサヨク)がわざとそのように仕向けたのは当たり前
ではないですか。

なんせ今回、この「エセ長州大河」を論評するブログを検索すると、
アベNHKに作らせた大河』
アベNHKの癒着の大河』
アベの大河だから酷いのは当たり前だ』
みたいな記事がワンサカ引っかかってきます。

こんなのは、最初から全てNHKサヨク)が仕組んでいたに決まっているではないか。

先にも書きました歴史的な面政治的な面の二つで利用できる事に加えて、(安倍総理も含めた)山口県民や幕末の長州に関心のある全国の歴史ファン全員の期待を(まさか、あの「花神」を作ったNHKが、そこまで酷い長州ドラマを作るはずがない、という期待を)
見事に裏切って、どん底に突き落とす
という、NHKサヨク)側にとっての旨味もあるのだから。

意図的にやってるに決まっているではないですか。
(NHKも含めた)サヨクどもの頭の中がどれほどイカれているか?というのは、今回の中東の事件一つ取ってみても、明らかではないですか。

『とにかく安倍が悪いとか言ってる、あの連中の姿を見れば。

あいつらは安倍さんを叩くためなら、「何でもお構いなし」の連中なんですよ?



「右だ、左だ」の話については、私は昔から述べている持論があります。
右だ、左だという指摘はもう古い!などと言う人が時々いるけれど、日本以外の国ならともかく、日本ではいまだに「“左翼・サヨク”が」である事は間違いなく、とりあえず左翼・サヨク”のスタンスを確立する事は重要である』という事です。

このブログでは震災以降、反原発プロパガンダ糾弾する事」に一番力を入れて記事を書いていました。

あのキチガイどもの声を、「世間一般の声」誤認させるような風潮を改めない限り、日本の世論は、現在の不健全な体制から抜け出す事は出来ません。



話を「エセ長州大河」のほうに戻します。

なんにしても、今回のあの「エセ長州大河」に対する一番適切な処置は「無視する事」です。

連中(左翼・サヨク)に構ってやればやる程、騒ぎを拡大する事が出来るので、連中にとっては思う壺です。

2chでは大昔から鉄則があります。
煽りはスルーで」

スルーした結果、長州のドラマが「低視聴率」「話題性が低いまま終わった」などといった烙印(=レッテル貼り)としても連中は利用するつもりでしょうが、そんな事知ったこっちゃありません。あんな糞なドラマ。あんなのは別に長州以外の話であっても、ゴミ同然の出来なんですから。「無かった事」にしたほうがナンボかマシです。


それにしてもねえ。
本当に気の毒なのは長州、山口県の人々と、日本全国の「歴史を大切にしている日本人」ですよ。
日本の歴史(ドラマ)を単なるプロパガンダ(=反日プロパガンダ)の為に利用されてしまったのですから。

ある意味「これ以上重い罪はない」といっても過言では無い。
今回のNHKのやり方は。


最後に参考までに、先程紹介したブログ記事から印象深いコメントを引用させてもらいます。ちなみに一坂氏のブログではなくて、後者のブログのほうです。

公式なコメントとして、ここまで直截的な表現を使うのは珍しいですね(まあ私はいつも使ってますけどね)。

「花燃ゆ」感想マンガ 第4話「いきてつかあさい」美男美女を集めたけど使い方がわからないNHK様へ

(一番最後の部分から抜粋。フォントを赤くしてある部分は私の編集)
ミスキャストだけではなく、脚本のつたなさもあります。シリアスな松陰ならばもっとマシだったと思います。ところが今作はなぜか『男はつらいよ』路線の松陰。伊勢谷さんの落ち着き、松陰の狂気、フーテン気質が入り交じってもう何がなにやらわからないことになっています。高級食材だからとトリュフと松阪牛とベルギーチョコレートを混ぜ合わせたらおいしいどころか、全部の持ち味が台無しになり、とても食べられたものではないゲテモノができあがります。本作が吉田松陰という英傑にしたのはそういうことです。この被害は今後長州藩の志士たちに拡大してゆくことでしょう。

ちなみになぜ若い命と情熱を燃やした思想家・松陰とフーテンの寅さんを重ねるのかと言いますと、名前に「寅」が入るつながりだそうです……萩の方は本気で怒っていいと思います。既に怒っているかもしれませんが


花燃ゆ感想マンガ第5話「志の果て」脚本家変更でよくなった点も、しかし杉家が鬼畜すぎる

(中盤部分より抜粋。フォントを赤くしてある部分は私の編集)
文はその脚で兄の元に向かいます。そして兄に説教します。要約すると
「あんたのせいで金子さんが巻き込まれて亡くなったでしょ! 金子さんが死ぬ理由なんかないでしょ! なんであんな危ないことしたのよ!」
です。えっ、吉田松陰が、ローティーンの妹から説教!? しかもここでの寅次郎の答えが、
「光が見えたんだ」
というよくわからないポエムです。

文は兄のポエムにつっこみます。
「ラリってたんだか何だか知らないけど、その光のせいでこっちは迷惑かかってんだよ! 急に光が見えたのでとか、ノリでホイホイ行動してんじゃねえよ! テメエのせいで金子さん、死んでしまっただろうがよ!」(超訳)

あーっ……よいのか本作。ろくに寅次郎の動機を描いてこなかったせいで、視聴者が文ちゃんの言うことが正しいって思ったら、吉田松陰像が歪んじゃうぞ? もしかして長州が嫌いでこのドラマ作った? 妹に説教されて号泣する寅次郎って誰のニーズなの、マジで。そういうニーズがある日本史上の人物なんて最上義光くらいだよ!(注:最上義光が妹を目の前にして号泣したのは史実です)(以下略)



ここで今回の記事を終わらせるのもあんまりなので、先日発売された「風雲児たち 25巻」にまつわる話でもして、締めておこうと思います。(※実は結構長い内容です)

風雲児たち 幕末編 25 (SPコミックス)風雲児たち 幕末編 25 (SPコミックス)
(2015/01/30)
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(※過去記事で「風雲児たち」を取り上げた時のリンク)
村上もとか・第3回(終)『JIN-仁-』幕末の医学・蘭学をこんな風に描くとは(2014/04/05)
日本のマンガやアニメと、日本のサヨク論(2012/04/29)

しかしまあ、ある程度年齢を重ねた「歴史好きの人」からすれば、「NHKの大河に呆れ果てて歴史マンガで溜飲を下げる」などとは、2000年以前であれば、考えられない事態ですわな(しかしまあ、一坂氏やそれ以外の人でも「大河なんて元々、何十年も見てない」という「歴史好きの人」も、結構いるみたいですけど)。

たまたま今回発売された「風雲児たち 25巻」の冒頭で久坂玄瑞の事が取り上げられていました。

(風雲児たち 幕末編 25巻より)
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(ここら辺の話は、かなり前に書かれた内容の回想シーンみたいな感じですね)

(で、上記のページを拡大すると、今回の大河に関するコメントなども見受けられます)
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(こういった大河に対するツッコミというと、「篤姫」の時もありました。以下、14巻より)
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(上記のページを拡大したもの)
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(同、16巻より)
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(上記ページを拡大したもの)
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(みなもと太郎先生は「篤姫」見てなかったようです。私も同じですけどw)

さて、ここから先は完全に私の個人的な趣味の世界です。
ですから、ちょっとマニア向け(歴史マニア向け)です。

今回の「風雲児たち 幕末編 25巻」について、いろいろと書いておきたい事があります。
今回の25巻で取り上げられた歴史の事件というのは
「ロシアのポサドニック号による対馬事件」
「第一次東禅寺事件」
この二つが今回の中心的な事件でした。
(年代的には文久元年(1861年)の話です)

以下にその内容の一部をご紹介します。
ただし「対馬事件」に関しては、以前このブログでも一度紹介した事がある「天涯の武士」という小栗上野介を主人公にしたマンガ、
八重の桜、天涯の武士、アーネスト・サトウなど(2013/01/14)
これも併せてご紹介します。

(「対馬事件」。「風雲児たち 幕末編 25巻」より)
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(「対馬事件」。「天涯の武士 1巻」より)
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(「第一次東禅寺事件」。「風雲児たち 幕末編 25巻」より)
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以上、こんな感じです。

先にいくつか挙げてある過去記事でも書いてますように、私が「幕末・明治」のジャンルで一番注力して調べていたのは、アーネスト・サトウについて、なのです。

サトウはもちろん英国人です。
ちなみにサトウは、まだこの文久元年(1861年)の段階では日本の土を踏んでいません。この頃はちょうど、英国で「日本行き」の辞令を受けている頃です。途中、シナに少し滞在した後、サトウが日本の土を踏む事になるのは、この1年ぐらい後、文久二年(1862年)の「生麦事件」直前の頃になります。上陸する場所は横浜になります(確か長崎経由ではなくて、上海から横浜へ直行だったと思います)。

『じゃあ、サトウと今回の「対馬事件」及び「第一次東禅寺事件」は関係無いじゃん』と思われるかも知れません。

確かにサトウとはあまり関係はありません。
しかし、私が注目しているのは「サトウ個人について」だけではなくて、「日英関係」という外交面についても、なのです。

今回の「対馬事件」と「第一次東禅寺事件」は、どちらも英国が関係している事件です。
実はこれらの事件が起きる前は、幕末史における英国の注目度はそれ程高いものではありません。
(※そうは言っても、当時世界最強の(ビクトリア朝の最盛期の)英国なのですから、そもそも注目度が低い訳がないのですけど。ほんの2、3年前まで、シナ大陸でアロー戦争をやってて、清国をボコボコにしてた訳ですから、英国は)
(風雲児たち 幕末編 25巻より)
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(「天涯の武士 1巻」より)
150202_0006b
私にとっては、この二つの事件によって、いよいよ「幕末の日英関係史」が本格的に幕を開ける、という感じなので、結構ワクワクしていますw

しかも今回の「風雲児たち 幕末編 25巻」ではオールコックオリファントという二人の英国人の話が結構描かれていまして、この二人は「幕末の日英関係史」ではかなり重要な人物でもあります。
(※詳しく述べると、とても一回の記事では書ききれませんので今回は割愛します)

一つだけ指摘しておきますと、これはサトウの有名な本「一外交官の見た明治維新」の冒頭にも書いてあるように、

(「一外交官の見た明治維新」(岩波文庫)第一章の冒頭、13Pより抜粋)

ほんの思いがけないことから、私は日本に心をひかれはじめたのである。私が十八歳のとき、兄がミューディー図書館からローレンス・オリファントの書いた『エルギン卿のシナ、日本への使節記』というおもしろい本を借りてきた。やがて私のところへも回覧されたが、絵草紙ふうのこの本が私の空想をかりたてたのである。

その国では、空がいつも青く、太陽が絶え間なくかがやいている。岩石の築山のある小さな庭に面し、障子をひらけばすぐに地面へおりられる座敷に寝そべりながら、バラ色の唇と黒い瞳の、しとやかな乙女たちにかしずかれることだけが男の勤めであると言ったような、- つまり、この世ながらのお伽の国。だが、天の恵んだ、この幸福な島国をおとずれる機会がやってこようとは、夢にも思わなかったのである。(以下略)

サトウが日本に来るきっかけを作ったのは、今回の「風雲児たち 幕末編 25巻」に登場していたオリファントである可能性もある訳です。

ちなみにサトウの兄が図書館で借りてきた本というのは、多分この本だと思います。私も昔、読みました。(※もちろん日本語に翻訳された本を、です)
エルギン卿遣日使節録 (1968年) (新修異国叢書〈9〉)
この本の内容自体は、上記の「風雲児たち 幕末編 25巻」のページにも少し紹介してありますように、安政五年(1858年)の「(アロー戦争真っ最中の)エルギン卿の使節団」にオリファントが加わっていたので、その時にオリファントが見聞した日本の様子が紹介されている本です。

また、他のオリファント関連の本と言うと、今回「風雲児たち 幕末編 25巻」で取り上げられた「対馬事件」と「第一次東禅寺事件」について詳しく記してある、
英国公使館員の維新戦争見聞記 (1974年)
といった本もあります。この本自体の著者は(村上もとか「JIN―仁」の記事でも少し紹介しました)ウィリアム・ウィリスとなっていますが、実際はウィリスとオリファントの二人の記述が併記されている内容です。この本も昔、読みました。

オリファントは「対馬事件」に関連して対馬へ行き、そのまま英国に(賜暇で)帰ってしまって、その後日本に来る事はなかったと思います(明治期になってから来てたかどうか?ちょっと憶えていません)。
ちなみにオールコックも、この少し後の(おそらく次の「風雲児たち 幕末編 26巻」で少しは触れられると思われる)「竹内遣欧使節団」に関連して、英国に帰ってしまいます。
(※ちなみに上記の「第一次東禅寺事件」で手記が紹介されている福地源一郎も、「竹内遣欧使節団」の一員です)

オリファントと日本との関係がこれで終わってしまうかというと、実はそうではありません。

オリファントはこの数年後、日本から欧州へ渡った留学生達(特に薩摩留学生達)との関係もあります。その辺りの話は昔、犬塚孝明氏の本でよく読みました。
薩摩藩英国留学生 (中公新書)薩摩藩英国留学生 (中公新書)
(1974/01)
犬塚 孝明

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密航留学生たちの明治維新―井上馨と幕末藩士 (NHKブックス)密航留学生たちの明治維新―井上馨と幕末藩士 (NHKブックス)
(2001/08)
犬塚 孝明

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それにしても、上記のどの本も8~10年くらい前に読んだ本なので、内容はかなり曖昧になってしまってます。
ボチボチ復習しなおそうかしら?


さて最後に、幕末もかなり押し迫ってくる慶応年間の頃のお話しを少し紹介しておきます。
上記で何度か紹介しました「天涯の武士」。この作品の第3巻から、一部を紹介させて頂きます。

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最初に『あの男・・・邪魔だ!』と喋っている男は、その印象的なモミアゲとハゲた頭からお分かりの通り(あの悪名高い)ハリー・パークス英国公使ですね。

そして、その隣りに立っている人物が、おそらくアーネスト・サトウなのでしょう。ただし、この「天涯の武士」という作品ではフランスが善玉で、英国が悪玉っぽく描かれていますので、アーネスト・サトウの名前などは一切出て来てません。ただ、シチュエーションと風貌から、『おそらくサトウなのかな』といった感じです。

福地源一郎は文久の「竹内遣欧使節団」に続いて、この慶応の柴田使節(この使節は国家間の条約うんぬんと言うよりは、技術的な側面が強い使節ですけど)にも参加しています。これも史実通りです。

3ページ目で幕府オランダ留学生榎本赤松の話、薩摩・長州などの密航留学生達の話なども出ていますが、マンガ作品でこれほどしっかりと「幕末の外交関係」を描いている作品も珍しいでしょう。

あと、作中で「パリ万博」についても触れられていますが、「パリ万博」と言えば「獅子の時代」を思い出す方もおられるでしょう。


まあ、今回のあの「エセ長州大河」で、長州ファイブの話がちゃんと描かれるなどとは、到底思えませんけどねえ。

要するに、
マンガ>>>>>>>大河ドラマ
という事です。

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