2025統計数値【ランチタイム・スタディ】:社会保険労務士試験ブログ「佐藤塾」

2025統計数値【ランチタイム・スタディ】

2024年11月23日

「ランチタイム・スタディ2025統計数値」の42日目は、「令和5年度個別労働紛争解決制度施行状況」から「個別労働紛争解決制度の状況」の推定予想問題です。


<推定予想問題(個別労働紛争解決制度の状況)>

〔問〕 個別労働紛争解決制度の状況に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 「個別労働紛争解決制度」は、個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境などをめぐるトラブルの未然防止や早期解決を支援するもので、「総合労働相談」、紛争調整委員会による「助言・指導」、労働局長による「あっせん」の3つの方法がある。

B 令和5年度の総合労働相談件数は、4年連続で12万件を超え、高止まりしている。

C 総合労働相談件数の内訳としては、「民事上の個別労働紛争相談件数」が最も多く、次いで「労働基準法等の違反の疑いがあるもの」、「法制度の問い合わせ」の順である。

D 民事上の個別労働関係紛争における相談、あっせんの申請では「解雇」の件数が引き続き最多となった。

E 民事上の個別労働関係紛争における相談、助言・指導の申出、あっせんの申請の全項目で、「労働条件の引下げ」の件数が前年度から増加となった。



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step1 正解は・・・


E


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step2 解説

A × (令和5年度個別労働紛争解決制度施行状況)「個別労働紛争解決制度」は、個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境などをめぐるトラブルの未然防止や早期解決を支援するもので、「総合労働相談」、「労働局長」による「助言・指導」、「紛争調整委員会」による「あっせん」の3つの方法がある。


B × (令和5年度個別労働紛争解決制度施行状況)令和5年度の総合労働相談件数は、4年連続で「120万件」を超え、高止まりしている。


C × (令和5年度個別労働紛争解決制度施行状況)総合労働相談件数の内訳としては、「法制度の問い合わせ」が最も多く、次いで「民事上の個別労働紛争相談件数」、「労働基準法等の違反の疑いがあるもの」の順である。


D × (令和5年度個別労働紛争解決制度施行状況)民事上の個別労働関係紛争における相談、あっせんの申請では「いじめ・嫌がらせ」の件数が引き続き最多となった。

E 〇 令和5年度個別労働紛争解決制度施行状況)本肢のとおりである。




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step3 コメント

・令和5年度個別労働紛争解決制度施行状況からの出題です。この調査では掲載されている内容(文章)が少ないものの、うっかりミスしてしまいがちな箇所です。難しい内容ではないので、確実に押さえておきましょう。



次回もがんばりましょう。



2024年11月22日

「ランチタイム・スタディ2025統計数値」の41日目は、「令和5年度個別労働紛争解決制度施行状況」から「個別労働紛争解決制度の状況」の調査記載内容です。


個別労働紛争解決制度の状況

【令和5年度個別労働紛争解決制度施行状況】

個別労働紛争解決制度」は、個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境などをめぐるトラブルの未然防止や早期解決を支援するもので、「総合労働相談」、労働局長による「助言・指導」、紛争調整委員会による「あっせん」の3つの方法がある。

令和5年度は、助言・指導の申出件数、あっせんの申請件数は前年度より増加した。

総合労働相談件数は121万412件で、4年連続で120万件を超え高止まりしている。


[「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」施行状況]

個別労働紛争



民事上の個別労働関係紛争における相談、あっせんの申請では「いじめ・嫌がらせ」の件数が引き続き最多となった。

民事上の個別労働関係紛争における相談、助言・指導の申出、あっせんの申請の全項目で、「労働条件の引下げ」の件数が前年度から増加となった。




<ポイント>
・総合労働相談件数には、たとえば、「・・・のような場合、労基法に抵触しますか?」というような基本的な質問も、すべて1カウントされています。この場合、上記表の「法制度の問い合わせ」に入ります。「総合労働相談件数」が120万件を超えている原因は「法制度の問い合わせ」が多いためです。このように、労使紛争が多くなったというよりは、相談窓口を知らなかったり、質問や相談をしてこなかったことが、増加ないしは高止まりの背景にはあります。



次回もがんばりましょう。


2024年11月21日

「ランチタイム・スタディ2025統計数値」の40日目は、「令和5年雇用動向調査結果の概況」から「入職・離職」の推定予想問題です。

<問題(入職・離職)>

〔問〕 入職・離職に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、本問は「令和5年雇用動向調査結果の概況」を参照しており、当該調査による用語及び統計等を利用している。

A 年初の常用労働者数に対する割合である入職率、離職率をみると、令和5年の入職率は15.4%、離職率は16.4%で、1.0ポイントの離職超過となった。

B 令和5年1年間の転職入職率を性、年齢階級別にみると、「60~64歳」以上の階級で女性が高くなっているが、「55~59歳」以下の階級では男性が女性より高くなっている。

C 令和5年1年間の転職入職率を就業形態別に前年と比べると、男女とも一般労働者及びパートタイム労働者で入職率、離職率ともに上昇している。

D 令和5年1年間の転職入職者が前職を辞めた理由をみると、女性は「その他の個人的理由」、「その他の理由(出向等を含む)」を除くと「定年・契約期間の満了」が最も多く、次いで「職場の人間関係が好ましくなかった」となっている。

E 令和5年1年間の転職入職者の賃金変動状況をみると、前職の賃金に比べ「変わらない」の割合が最も多く、次いで「減少」、「増加」の順となっている。



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step1 正解は・・・

C

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step2 解説

A × (令和5年雇用動向調査結果の概況)年初の常用労働者数に対する割合である入職率、離職率をみると、令和5年の入職率は15.4%、離職率は16.4%で、1.0ポイントの「入職超過」となった。

B × (令和5年雇用動向調査結果の概況)令和5年1年間の転職入職率を性、年齢階級別にみると、「60~64歳」以上の階級で「男性」が高くなっているが、「55~59歳」以下の階級では「女性が男性より高く」なっている。

C 〇 (令和5年雇用動向調査結果の概況)本肢のとおりである。

D × (令和5年雇用動向調査結果の概況)本肢は男性の記述である。女性は「その他の個人的理由」を除くと「職場の人間関係が好ましくなかった」が最も多く、次いで「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」となっている。

E × (令和5年雇用動向調査結果の概況令和5年1年間の転職入職者の賃金変動状況をみると、前職の賃金に比べ「増加」した割合が最も多く、次いで「減少」、変わらない」の順となっている。



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step3 コメント

・「雇用動向」の問題で択一式からの出題です。今まで「雇用動向調査結果の概況」からの出題は割と多くありましたが、前回の「令和4年雇用動向調査結果の概況」からは、今までの記載内容とは異なり、簡潔な記述に変わっています。このため、過去に出題された問題の焼き直しができませんので、「過去問焼き直し問題」は意味をなさないため飛ばして「推定予想問題」にしています。




次回もがんばりましょう。



2024年11月20日

「ランチタイム・スタディ2025統計数値」の39日目は、「令和5年雇用動向調査結果の概況」から「入職・離職」の調査記載内容です。


入職・離職

【令和5年雇用動向調査結果の概況】

(4)転職入職者の賃金変動状況

令和5年1年間の転職入職者の賃金変動状況をみると、前職の賃金に比べ「増加」した割合は37.2%、「減少」した割合は32.4%、「変わらない」の割合は28.8%となっている。

<ポイント>
・あまり差はないものの、「増加」→「減少」→「同じ」順です。


(5)離職理由別離職率の推移

令和5年1年間の離職率を離職理由別にみると、「個人的理由」(「結婚」「出産・育児」「介護・看護」及び「その他の個人的理由」の合計)によるものは11.4%で、「事業所側の理由」(「経営上の都合」「出向」及び「出向元への復帰」の合計)によるものは0.9%であった。

<ポイント>
・本調査は、事業所調査ですので、実際はどうであれ、離職理由は「個人的理由」が多くなります。



性別にみると、「個人的理由」によるものは、男性9.4%女性13.7%で、前年と比べると男性、女性ともに上昇し、「事業所側の理由」によるものは、男性1.2%女性0.6%で、前年と比べると男性、女性ともに低下した。

<ポイント>
・「個人的理由」での離職は女性の方が高く、「事業所側の理由」は男性の方が高くなっています。女性は「結婚」「出産・育児」「介護・看護」等で辞めてしまいやすく、逆に居座る男性には、企業側が辞めてほしいと促していると考えてもよさそうです。

・「個人的理由」で辞める人は男女とも上昇の反面、「事業所側の理由」で辞める人は男女とも低下しています。人手不足の状況ですから、企業にとっては「辞めてほしくない」という思いが強く、「事業所側の理由」で辞める人は男女とも低下しているものの、労働条件等が思わしくないと、「個人的理由」で辞めていってしまう実情が思い浮かびます。



次回もがんばりましょう。



2024年11月19日

「ランチタイム・スタディ2025統計数値」の38日目は、「令和5年雇用動向調査結果の概況」から「入職・離職」の調査記載内容です。


入職・離職

【令和5年雇用動向調査結果の概況】

(2)年齢階級別転職入職率

令和5年1年間の転職入職率を性、年齢階級別にみると、「60~64歳」以上の階級男性が高くなっているが、「55~59歳」以下の階級では女性が男性より高くなっている。

<ポイント>
・転職入職率は、
「55~59歳」以下の階級では女性が男性より高くなっていますが、これは男性よりも女性の方が転職しやすいと考えてください。「60~64歳」以上の階級になると、女性よりも男性の方が身体が動くうちは長く働き続けたいという意思が高いといえるでしょう。



(3)転職入職者が前職を辞めた理由

令和5年1年間の転職入職者が前職を辞めた理由をみると、男性は「その他の個人的理由」17.3%、「その他の理由(出向等を含む)」14.0%を除くと「定年・契約期間の満了」16.9%が最も多く、次いで「職場の人間関係が好ましくなかった」9.1%となっている。

女性は「その他の個人的理由」25.1%を除くと「職場の人間関係が好ましくなかった」13.0%が最も多く、次いで「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」11.1%となっている。




次回もがんばりましょう。