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市川海老蔵、ローマの歌劇場で宙を舞う
演目は、「義経千本桜」から「鳥居前」「吉野山」「川連法眼の館」の三本立てでした。
海老蔵さんは、ロンドン公演のあとローマに来られて、昨日で海外公演50回目だったそうです。
会場にはイタリアのナポリターノ大統領ご夫妻も来られていました。私の席の2列前に座られていました。
海老蔵さんの日本での公演のチケットは、なかなか手に入らないそうです。
それが海外で観られる、しかもこちらは舞台と座席が近いので、表情が良く見えます。
頼朝に謀反の疑いをかけられて都を離れる義経を追って、静御前が伏見稲荷の鳥居前にきます。しかし義経からは旅の同行を許されず、その代りに鼓を形見として静御前に渡し、家臣の佐藤忠信に彼女を託します。
しかしこの忠信に見えた男は実は鼓の皮にされた狐の子どもだったのです。
親孝行できなかった子がせめて親のそばにいたいと、狐忠信に化けて静御前のお伴をしていたのです。しかし、義経が身を寄せる川連法眼の館までやってくると、そこには本物の忠信が先に到着していました。
実は狐だったとばれますが、そのわけを知った義経は心を打たれ、鼓を狐忠信に与えました。
親子の情を描いたこの作品、最後は胸に込み上げてくるものがありました。
下の写真は、やっと親のそばにいられる、親孝行ができると、喜びに打ち震えながら宙を舞う海老蔵さんです。
(会場の係の方に写真を撮る許可をもらって撮りました)
そして何よりも海老蔵さんの迫力に圧倒されました。
花道の変わりに通路を行き来するのですが、その姿はとても大きく見えました。
昨年は野村万斎さんの狂言、そして市川海老蔵さんの歌舞伎と、日本の伝統芸能に接することができて、ローマでの想い出のページが増えました。
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- comments(26)
彼は、結婚されたばっかりの新婚ホヤホヤ。
(式はまだみたいだけど)
演技にも磨きがかかってるんでしょうねぇ。
イタリア人の方には受けてましたか?
日本の歌舞伎や狂言ってイタリアでは人気あるのかな?
大統領夫妻もさり気なくお見えになってるんですねぇ。