FAILBOX -star and stone-

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いつかの誰かの詩。 そんなことより、君に光がありますように。

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        花は咲き


        月は踊る


        僕は酔い


        愛に死ぬ


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訪れた日

汗が浮かび
血と涙が流れ
心臓が鳴っている
希望はない 絶望もない
訪れた日に鳥の声が重なり
歌の終わりにサイレンが遠のく
残り香のように響いて

風に手を上げる
命に声を上げよう
花が痛み 雨が恵み
人へ生きている 心を見る

今日も今を生きる私は
感謝して あなたの愛にある
この手の自由に
明日 晴れるといいな

その手の座

駅の出口から
吐き出される人 人 人
誰かが背中を押したせいで
彼女の恋は終わったと
夜空から火事の知らせ
見渡す限り 俺は燃えてない
手を離した隙に人生は黄昏
風が鳴るだけ 冬の渡り鳥を見舞って

俺達のお座なりなセックス
オリオンの左手に星を探す
全ての孤独に椅子は用意されていない

駅の出口から
吐き出される人 人 人
最終電車 惰性と心中
勝手な事は言えないと
白線の内側に立って
あの頃の私 今も帰らない
貴方を見詰めて人生は街角
風と去るだけ 春へ渡り 天使のフリして

俺達のお座なりなセックス
オリオンの左手に星を探す
命に叶う名前は用意されていない

道中 いかに笑うか
人生は遊びだと思う
去り行く背中に罪を着せた後
入り口で席を見渡して
バスローブを着た王様を見たろ

俺達のお座なりなセックス
オリオンの左手に星を探す
君の瞳に夏の終わりを歌うまで
最も青く燃える あの星のように生まれて

地下室

光に目を閉じる
拒絶に澄んだ深海
喘ぎに向き合うように
地下室への階段を下りていく

それは言葉で言葉でしかない
今は痛みすら嘘で心無い

自白に閉ざされて
無限に澄んだ限界
否定を手にするために
地下室への階段を下りていく

それは言葉で言葉でしかない
今は命すら邪魔で仕方ない

思考に見ない
突き抜ければ空

真実の瞬間に入ってくる
狂気が血管をうねり出す
自意識の地下室へ潜ってゆく
自意識の地下室へ潜ってゆく

そこに君がいないことを祈る

泥棒猫

手癖悪い
あぁ なるほど
人の物を盗る
ああ そういう事する人
良くも悪くも呆れる
そういう女なのね
勝手に生きて捕まればいいよ

泥棒猫 泥棒猫め
あいにく不器用なたちでさ

尻が軽い
あぁ なるほど
危険人物
ああ 言えない事する人
好きも嫌いも分別
女が敵の女
自由に生きて笑えばいいんじゃね

泥棒猫 泥棒猫め
そこの彼女に睨まれてもさ

いたぶった鼠は止め刺さないと
後で痛い目見るんじゃないの
女の痛みなんて知ったこっちゃないけど

泥棒猫 君は泥棒猫
見てる人には孤独だね
泥棒猫 君は泥棒猫
そう言えば愛には臆病だね

路頭

扉を開けて
迷路を抜けて
昇った階段を降りて
歩道に座ってみたら
築何十年のビル
電線に月が引っ掛かって
何してんの? 戻ってきなよ

君と恋に落ちる夜は誰だって
一人になりたいんじゃないの? ないの?

人を数えて
煙草に火をつけて
服を着替えに帰った
ドレスが似合わなくて
午前0時過ぎた街
歌いたくもない歌 歌って
何してんの? 逆に聞くけど

君と恋に落ちる夜は誰だって
一人になりたいんじゃないの? ないの?

迷いに迷って黙り込んだら
街灯の光すら涙ぐましくて
二人が孤独を慰め合うまで
俺達は嘘の一つもつけないから

夢にも思わないんじゃないの?
君を傷つけて初めて恋だなんて
路頭に迷った姿 一人見上げた
君と恋に落ちる夜は誰だって

23時

何のために
今なら安いと
女に声を掛けられ
人を値踏みして
視線を戻して前を見る

時の間 アーケードの下
シャッターを下ろした店が連なる

このまま通りを突っ切って
誰にも出会わなければ
今夜は無事に家まで帰れる

何のためか
時間はあると
男に夢を聞かされ
道を振り返って
視線を交わして先を見る

終いには同じ空の下
胸に届く頃には人と繋がる

このまま通りを突っ切って
誰にも出会わなければ
今夜は無事に家まで帰れる

泣いても笑っても
まだ距離があって
手を伸ばして 腕を掴んで
傷に触ったら悪いけど

今夜も平静を装って
退屈な人生でよければ
明日を思えば家まで帰れる

かくれんぼ

かくれんぼ
二人でかくれんぼ
二人とも隠れてる
なぜだろう 隠れてる
世界に二人 誰も探しにこない
隠れてたって誰も探しにこない

思いもよらない顔見せる
ずっとこのままでいいじゃん

かくれんぼ
二人でかくれんぼ
二人とも隠れてる
押し入れに隠れてる
二人の世界 誰も探しにこない
隠れてたって誰も探しにこない

夢を見せるような表情で
ずっとこのままでいいじゃん

遊びは終わらない
不思議に溢れる世界
しーって口に指当てた
君の言う通り 永遠てのはいつも

なんとかラテ

忘れた頃に
なんとかラテ
飲みたいけど
甘いのは恥ずかしいから
飛びっきりの笑顔で
サイズなんか尋ねないで

君を忘れた頃になって
コーヒーショップでなんとかラテ

忘れた頃に
なんとかラテ
口にしたいけど
甘いのは恥ずかしいから
笑顔 浮かべたままで
ストローもてあそばないで

君を忘れた頃になって
コーヒーショップでなんとかラテ

君から受けた影響だなんて
悔しいから認めたくなかったけど
等身大の自分を笑って頼むから
頼むから注文を繰り返さないで

こちらでよろしいですか
忘れた頃になってご注文は
思い出は以上でよろしいですか
コーヒーショップでなんとかラテ

何もない

何もない
今 全て
望んだ場所に
立つ木 飛ぶ鳥 飛行機
振り向かず道を行く人よ
俺はもう俺のままでいい

あるがまま 描く希望
いつか見た空 その背を追って

プロフィール

oba

Author:oba
 
いつかの誰かの詩

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