2024-11-07 Thu
フーガ・マジステールは戦後フランスのジェット練習機です。
1952年の初飛行で900機以上が生産されて海外にも輸出されました。
非常に長く使われて、フランスでは1996年に退役、他の国では2000年
を過ぎてもなお就役していました。
フーガ・マジステールで一番目を引くのはV字型の尾翼です。
110度の角度を持ったこの尾翼は、良好な操縦性能を示しました。
海外に輸出された機体の中には地上攻撃機としても用いられて、
MIG21とドッグファイトをした記録もあります。
また操縦席が低い位置にあるため、梯子を使わなくてもパイロットが
乗り込めるというのも本機の特徴でした。
1964年から1980年まで曲技チームのパトルイユ・ド・フランスで
使われており、エレール社のこのキットもその塗装になっています。
いい塗装なんですが、わたしは他の珍しいものをと仕掛かったのが間違い
のもと。
十数年かかっても果たせず、ついに断念。
キット付属のドイツ空軍機で作りました。
このため上塗りした塗装の仕上がりは、まあ田舎じゃこんなもんという(笑)。
エレール社の1980年の発売キット。
細かい部品が多くて、しかも取説では取り付け位置が今一つ把握できない
という、いつものエレール社体質のプラモ。
でも、姿はいい飛行機でとても満足。
置き場に困ってきたのでスタンドモデルにしました。
2024-11-05 Tue
エア社のホーカー・デモンはこの箱絵の塗装で作ります。
これまでいくつもこのデモンのキットを作ってきたけれど、このハデハデ
塗装で作るのは初めてです。
1930年代、いかにも大英帝国の飛行機を感じさせる塗装です。
ほかにもいろんな部隊のマーキングがあるけれど、結局この塗装が
いちばん似合っていそうな気がします。
もう十年以上前から仕掛になっていた、エレール社のマジステール。
珍しい塗装にと手をかけてきたけれどついに断念。
わたしの力じゃ無理ということで、全面銀色に塗りなおしました。
銀色は下地の隠ぺい力が強くていいのだけれど、なんとなく表面が
荒くなってしまいました。
下地の荒れのせいですね。
見るからに中古機っぽい姿です(笑)。
正直、さらに進める気が薄れてしまったあ。
それでも気を取り直して最後まで作らなければ。
買ったものは必ずつくる、の原則は守りたいのです。
2024-11-03 Sun
ヴァルティー・ヴェンジェンスは米国製の急降下爆撃機。
もともとはフランスからの発注で作られたのですが、フランスが降伏した
ため、英国へのレンドリース機として2000機ほどが生産されました。
当時としては大馬力の1600馬力エンジンを付けた大型機で、ちょうど
ヘルダイバーくらいの大きさです。
地上攻撃機としてはヘルダイバー同様、米陸軍では第一線では使われず、
英国やオーストラリア軍で対日戦に投入されました。
日本軍と戦ったわりには、日本では知名度が低い機体です。
1943年頃からビルマやニューギニアなどで地上攻撃に盛んに使われまし
たが、日本軍機との交戦はほとんどなく、地上の兵士の記録にまれに出て
くる程度。
わたしも子供のころにハセガワフロッグのキットで初めて存在を知りました。
1971年にハセガワ・フロッグの提携品として発売された際の名前はベン
ジャンス。
いまはヴェンジェンスと表記されることが多いようです。
子供のころの私はなぜかベンジャスで覚えてしまいました(笑)。
今回作ったのは、珍しく米陸軍のマーキング。
英国駐留のB-17爆撃隊がドイツに向けて大編隊で出撃する際に、編隊の
位置に爆撃機を誘導するアッセンブリー機です。
写真を探すとこうした用途の機体が数機見つかりましたが、オリーブドラブの
塗装がほとんどの中で、この機体だけ例外的に派手なマーキングでした。
ありあわせのデカールでなんとか間に合わせました。
キットはソ連時代のDZ1(Donetsk Toy Plant)というメーカーから1988年
に発売されたもので、もちろん元もとはフロッグ社1970年発売の金型品。
キットはMK2ですが、カウリングのあたりをちょっといじってMK4っぽくして
完成。
2024-10-31 Thu
フォッカーD7は第一次大戦末期のトイツ空軍の主力戦闘機です。
戦後もオランダなどで生産が続けられて、ヨーロッパ各国で使われた傑作機
です。
低速度でも高高度でも運動性の良さが発揮できて、経験の浅いパイロットでも
扱いやすいことが、大戦末期に大いに役立ったとみられています。
戦後ドイツの飛行学校で使われた機体にしました。
機体じゅうにトルンプチョコレートの広告が書かれた機体。
おそらくはオランダなどで戦後に作られた機体が1920年代半ばになって退役し、
ドイツに民間機として輸入されたものでしょう。
当時のドイツはこっそりと再軍備を続けていて、飛行学校でパイロットの養成を
していました。
下翼の上面にも下面にもトルンプ社の広告がいっぱい。
トルンプ、またはトルンフ社は工具や製造機械のメーカーもあって、最初私は
そちらだろうと思っていましたが、結局チョコレートメーカーらしいとわかりました。
全面真っ赤の機体の塗装図などがありますが、これにはカーキ色の説もあり
ます。
わたしは白黒写真で銀色か白の機体をもとにしましたので、塗装色は想像です。
エッシー社からは1982年の発売、もとはマルサンとの説もありますが出所不明
としたほうが良さそう。韓国メーカーからもでていました。
金型がかなり傷んでいるので、手がかかります。
下の写真は以前作ったフォッカーDR1をもとにしたベーグル・グリップSP5と。
こちらはサロッティチョコの広告宣伝機。