2021年03月 - 日々のよしなしごと~備忘録~
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著者自身による書中評 および 私のこの一文

書評
03 /31 2021
『マメな豆の話 世界の豆食文化をたずねて』
吉田よし子 著 角川ソフィア文庫 2018年 電子書籍版


・「この本ではまずダイズについて、私たちがよく知っている豆類や納豆などのほかにも、日本以外の国には多様なものがあることを知っていただき、その後で世界で広く食べられている豆について述べようと思っている。」5.7%

・「世界にはこんなにも多様な豆があり、食べ方があるということに、いささかでもカルチャーショックを感じていただければ幸いである。」5.7%



・・・私のこの一文・・・
「マメ科というのはキク科とラン科に続く、植物の世界では三番目に大きなグループで、1万8000種類もの植物があるのだ。」7.2%



引用後の%は電子書籍での位置を表します。


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備忘録・雑記ランキング

私家版西洋哲学史  48. ハイデッガー

哲学
03 /30 2021
48. ハイデッガー

Martin Heidegger
生没年:1889〜1976

出生地:ドイツ  活動地:ドイツ


キーワード
・現存在(Dasein)
・死への先駆的決意性


哲学史的意義
・新たな存在論の構築


活動内容
・人間にとって本質的なことは、各自が「自分だけの」現実に直面しているのであって、現実問題としてその「現実」に対応することができるのは私以外にはいない、と考えた。

・死から目をそらすのではなく、自分の死がまだ訪れていない今からそのあり方を直視すること(死への先駆的決意性)で、人生が輝きよりよく生きることができ、そういう存在を「現存在」と定義した。



備考
・主な著作は『存在と時間』『形而上学とは何か』

・フッサールの弟子であったが、後に意見の相違を公にする。

・マールブルク大学で教鞭をとっていた時ハンナ・アーレントが入学し、愛人関係が始まる。

・ナチズムを公然と支持したことで、敗戦後は教授活動を禁止された。



参考文献
①『ソフィーの世界』 ヨースタイン・ゴルデル著 池田香代子 訳 NHK出版 1995年
②『図説・標準 哲学史』 貫成人 著 新書館 2008年
③『年表で読む哲学・思想小辞典』 ドミニク・フォルシェー著 菊地伸二・杉村靖彦・松田克進訳 白水社 2014年
④『若い読者のための哲学史』 ナイジェル・ウォーバートン著 月沢李歌子訳 すばる舎 2018年
⑤『超訳 哲学者図鑑』 富増章成著 かんき出版 2016年
⑥『武器になる哲学』 山口周 著 KADOKAWA 2018年



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備忘録・雑記ランキン

漱石・読んだふり 『二百十日』 一

漱石
03 /29 2021
漱石・読んだふり 『二百十日』 一


登場人物(登場順)
・圭さん

・碌さん

・縁側で髯を抜く爺さん



ストーリー
・町歩きから帰った圭さんに碌さんが町の様子を尋ね、圭さんが答える(寺、馬の沓を替える道具)

・隣の部屋から聞こえる話し声

・圭さんの実家の豆腐屋と寒磬寺(かんけいじ)の朝の鉦の音の関係

・縁側で髯を抜く爺さんについてのやりとり

・世の中の不公平さについて(えらい者を豆腐屋と呼ぶ)

・圭さんと碌さんが温泉に入りに庭へ出る



金持ちへの批判
・「えらい者って云うのは、何さ。例たとえば華族かぞくとか金持とか云うものさ」と碌さんはすぐ様えらい者を説明してしまう。
「うん華族や金持か、ありゃ今でも豆腐屋じゃないか、君」
「その豆腐屋連れんが馬車へ乗ったり、別荘を建てたりして、自分だけの世の中のような顔をしているから駄目だよ」

・「今の豆腐屋連れんはみんな、そう云う気違ばかりだよ。人を圧迫した上に、人に頭を下げさせようとするんだぜ。本来なら向むこうが恐れ入るのが人間だろうじゃないか、君」



風景描写
・「初秋はつあきの日脚ひあしは、うそ寒く、遠い国の方へ傾かたむいて、淋さびしい山里の空気が、心細い夕暮れを促うながすなかに、かあんかあんと鉄を打つ音がする。」





参考図書
『漱石全集』第四巻 岩波書店 1978年
『漱石大全』Kindle版 第3版 古典教養文庫
『カラー版新国語便覧』 第一学習者 1990年
『漱石とその時代』1~3 江藤淳 著 新潮選書
『決定版 夏目漱石』 江藤淳 著 新潮文庫
『夏目漱石を読む』 吉本隆明 著 ちくま文庫
『特講 漱石の美術世界』 古田亮 著 岩波現代全書


日本大百科全書 小学館
世界大百科事典 平凡社
デジタル大辞泉 小学館
ブリタニカ国際大百科事典 ブリタニカ・ジャパン


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復習「アタック25」 2020.9.6

アタック25
03 /28 2021
2020.9.6 世代別大会

Q1.星取県を名乗る県

Q2.気温が上がると音の伝達速度は速くなるか遅くなるか

Q3.1985年東野圭吾が最初に受賞した文学賞

Q4.マーガレットハウエル、ヴィヴィアンウエストウッドなどのファッションブランドが誕生した国

Q5.1997年第54回ヴェネツィア国際映画祭にて金獅子賞を受賞した北野武監督の映画タイトル

Q6.1583年に起きた織田信長の後継者の地位をめぐる戦い

Q7.伊達家の使用した家紋の種類

Q8.年間収穫量 1位茨城県 2位佐賀県 3位徳島県の野菜

Q9.地球の公転周期は365日と何時間

Q10.天守が国宝に指定されている城 5つ

Q11. 江戸幕府8代将軍の徳川吉宗が享保の改革の際に出した制度で、大名に石高1万石に対して100石の米を納めさせる[2]代わりに、参勤交代の際の江戸在府期間を半年に短縮したもの

Q12.「日」「昼」「紫」「君」などにかかる枕詞

Q13.女文楽が伝わり、瀬戸内国際芸術祭が行われる島





A1.鳥取県

A2.速くなる

A3.江戸川乱歩賞

A4.イギリス

A5.HANA-BI

A6.賤が岳の戦い

A7. 竹に雀

A8.レンコン

A9.6時間

A10.姫路城、松本城、彦根城、松本城、松江城

A11.上米の制

A12.茜さす

A13.直島






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『百人一首一夕話』私訳  持統天皇⑦

百人一首
03 /27 2021
 ここに大友皇子は自ら群臣の将として、勢田の橋の西詰に陣を立てられたが、その陣は広大で数里にわたって旗が空を覆うようにはためき、戦いの煙塵が天に連なるほどに舞い上がっていた。勢田の橋にかかる板は三丈(10m)程でわざと1枚の長い板をかけ、敵の軍勢がその板を踏んで攻め込もうとすると、その板を引いて川に落とそうと計略し、また弓の名手を配列して連続して矢を雨のように射させて、矢の飛ぶ時の音が天に響き渡った。このような状況であるから大海人皇子の軍勢も容易には橋を渡ることができず、しばらくためらっていたところ、男依の軍の武将で大分稚彦(おほわきわかひこ)という武勇三軍に冠たる者が、一人進み出て例の板橋を踏んで走り渡ろうとしながら、かねて引き落とそうと計略して設置されていた長板の綱を切って、そのまま大友皇子の軍の中に斬り込んで行ったので、大友皇子の軍勢は驚きのあまり大騒ぎで乱れ走るあり様であった。大友皇子軍の先鋒の大将知尊(ちぞん)は、激怒し逃げ回る味方の軍平を斬り廻りはするものの、すでに瓦解した軍勢であるため制止することもできないまま、大海人皇子軍の稚臣(大分稚彦)が知尊を橋詰で討ち取り、男依は軍を進攻させ犬養連谷塩手(いぬがひのむらじやしほで)までも討ち取ったので、大友皇子は今となってはどうしようもなく落ち延びてお行きになったが、辿りつくべき場所もないため山陰に入り、自ら首をくくって薨御なさった。臨終に際し以下の詩をお作りになった。

金烏臨西舎 (金烏西舎に臨み 太陽が西の家々まで傾いてきた)
鼓声催短命 (鼓声短命を催す 戦いの鼓の音がわが身の短命を告げている)
泉路無賓主 (泉路賓主無し 黄泉への路に私を迎えてくれるものはいない)
此夕誰家向 (此の夕べ誰が家に向かはん 此の夜に誰の家に向かえばいいのか)

この詩の意味は次のようになる。「金烏」は太陽のことで、「西舎」は「西の宿り」と読んで日影が西の空に傾くことである。「鼓声短命を催す」とは、戦いに敗れて進攻の鼓の音が、自分の命が絶えるのを催すように聞こえるということである。「泉路」は「よみぢ」と読んで冥途のことである。「賓」は客、「主」はあるじである。これから冥途に赴くのに主客の区別などあるはずもないが、この夕べに誰の家に向かって行けばいいのか、とお作りになったのである。


参考書籍
『百人一首一夕話 上・下』 尾崎雅嘉著 岩波文庫 1972年
『岩波古語辞典』 岩波書店 1974年
『改訂増補 古文解釈のため国文法入門』 松尾聰 著 2019年


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『サピエンス全史』を英語版で読むための単語帳 15(p106~p110)

単語帳
03 /26 2021
p106

・gouge:目玉をえぐりだす

・calves:calf(仔牛)の複数形


p107

・monopolize:独占する

・rear:飼育する

・offspring:子

・stuff:剥製にする

・counterfeit:にせの、偽造の

・scent:におい

・thorn:とげ、針

・prick:ちくりと刺す

・allegedly:伝えられるところでは


p108

・liken:なぞらえる、たとえる

・flock:群れ


p109

・on the brink of:今にも~しようとして、~に瀕している

・no less:まさしく、確かに

・discrepancy:矛盾、不一致、食い違い

・sotensible:うわべだけの、見せかけの


p110

6 Building Pyramids

・partisan:徒党の一員

・perdition:破滅

・cast off:~を放棄する、見棄てる

・symbiosis:共生、共存

・greed:貪欲

・alienation:遠ざけること、疎外

・dwarf:成長を妨げる



使用書籍
・Sapiens: A Brief History of Humankind Yuval Noah Harari Vintage(Penguin Random House UK) 2015

・新英和中辞典 第5版  研究社 1985


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対訳『古事記伝』 39

本居宣長
03 /25 2021
191.然れども、無き事をひたぶるに造りて書るにもあらず、

訳:そうかといって、無いことをひたすら捏造して書いたわけでもない。


192.ただ此記と書紀とを取リ合せて、集めなせり、

訳:ただ『古事記』と『日本書紀』とを取り合わせ、寄せ集めて作ったものである。


193.其は巻を披(ヒラ)きて一たび見れば、いとよく知ラるることなれど、なほ疑はむ人もあらば、神代の事記せる所所を、心とどめて看よ、

訳:そのことは書を開いて一度見るだけでも、よくわかることではあるけれども、なお疑う人がいれば、神代の事を記した所を、注意して読んでみるとよい。


194.事毎に此記の文と書紀の文とを、皆本(モト)のままながら交へて挙たる故に、文體(コトバツキ)一つ物ならず、

訳:事項ごとに『古事記』の文と『日本書紀』の文を、どれも元のまま取り混ぜて挙げているので、文体が統一されていない。


195.諺に木に竹を接(ツゲ)りとか云が如し、

訳:諺に「木に竹を接ぐ」というものがあるが、まさにそのようなものである。




参考書籍
『本居宣長全集』第九巻 筑摩書房 1966年
『岩波古語辞典』 岩波書店 1974年
『古事記注釈 第一巻』 西郷信綱 著 ちくま学芸文庫 2005年
『本居宣長『古事記伝』を読む』Ⅰ~Ⅳ 2010年
『新版古事記』 中村啓信 訳注 KADOKAWA 2014年 電子書籍版
『改訂増補 古文解釈のため国文法入門』 松尾聰 著 2019年
『日本書紀上・下』 井上光貞監訳 2020年 電子書籍版


参考サイト
雲の筏:http://kumoi1.web.fc2.com/CCP052.html


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文学作品最初と最後の一文  谷崎潤一郎 9

最初と最後の一文
03 /24 2021
41.『既婚者と離婚者―対話劇―』(1917年)
最初の一文:「(法学士)とうとう君、僕は断行しちまつたよ。」
最後の一文:「(法学士)あははははは。」


42.『鶯姫 一幕五場』(1917年)
最初の一文:「(少女の一)大伴先生!一緒にテニスをなさいませんか。」
最後の一文:「(老人)さあ、さあ、あなたに返して上げませう。」


43.『或る男の半日 一幕』(1917年)
最初の一文:「(静子)あなた、鈴木さんがお出でになりました。」
最後の一文:「(間室)うん、まあいいや。」


44.『玄奘三蔵』(1917年)
最初の一文:「それはちやうど、西暦六百三十五年の五月の初め頃であつた。」
最後の一文:「それは外でもない、仙人が膝の上に組み重ねて居る両手の指の爪が、昔は三四寸ぐらゐしか伸びて居なかつたのに、今ではもう、手の肉の中へ分け入り、掌の表から裏へ突き抜けて居たのである。」


45.『詩人のわかれ』(1917年)
最初の一文:「此れは昔の話ではありません。」
最後の一文:「その指先からは、彼の大好きな南洋の果実ザムボアの汁が、滴滴としたたり落ち、彼の眼からは感謝の涙が潸潸として流れ落ちました。」



参考書籍
『谷崎潤一郎全集』第4巻 中央公論社 1981年


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『夕陽妄語』を読むために 「香港所感」

加藤周一
03 /23 2021
「香港所感」   1997.7.23

・アヘン戦争:清とイギリスの間で1840年から2年間にわたり行われた戦争。イギリスが清との貿易赤字を是正するためインド産アヘンを中国へ密輸し、巨額の銀流出など経済上・財政上・衛生上重大な弊害がもたらされたことから、アヘン厳禁論者の林則徐が大臣として広東に赴任し、イギリス商人のアヘンを没収・廃棄。イギリスは中国と海戦、清は屈服。南京条約を締結し、賠償金の支払い・香港の割譲・上海、広州などの開港を受け入れた。

・江沢民(1926〜):中国の政治家。1946年中国共産党に入党。1986年上海市長として同市の開放政策を推進。1989年の天安門事件後、鄧小平の抜擢によって党総書記、中央軍事委員会主席に就任。1993年国家主席となる。2002年に党総書記、2003年に国家主席、2005年に国家中央軍事委員会主席を退任

・パッテン総督(Christopher Francis Patten 1944〜):イギリスの政治家。サッチャー内閣やメージャー内閣で大臣職を務めた。1992年から1997年にかけて最後の香港総督を務めた。

・天安門事件:1989年6月3~4日中国の天安門広場で民主化を求める民衆を中国当局が武力制圧した事件。同年4月の胡耀邦元総書記の死をきっかけに、民主化を要求して広場に参集していた学生・市民に対して人民解放軍が発砲、多数の死傷者を出した。血の日曜日事件。

・5・30事件:1925年上海でおこった中国の民族的反帝国主義運動。1925年2月上海の日本人経営の紡績工場(在華紡)の労働争議が発端となり学生・民衆の排外運動が各地に高まり、上海での労働者・学生らの反日デモが全国的抗議運動に発展。これに対し共同租界のイギリス警官が発砲して多数の死傷者と逮捕者を出した。これを機に反帝国主義運動が展開した。



参考書籍
日本大百科全書 小学館
世界大百科事典 平凡社
デジタル大辞泉 小学館
ブリタニカ国際大百科事典 ブリタニカ・ジャパン
精選版 日本国語大辞典


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仏像学習 135. 国宝仏像各論102 虚空蔵菩薩立像 (醍醐寺)

仏像
03 /22 2021
仏像学習 135. 国宝仏像各論102 虚空蔵菩薩立像 (醍醐寺)


所在:霊宝館

指定:2015年

制作年:9世紀

制作法:木造 彩色

像高:51.5cm


像容
・目は切れ長でうねりがある

・頬から下顎が張る



備考
・醍醐寺に現存する仏像のうち最も古い

・長く聖観音像とされてきたが、江戸時代の版木などから、菩提寺の本尊虚空蔵菩薩像であることがわかった



醍醐寺
https://www.daigoji.or.jp/exhibition/2016_spring2.html



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Radiology2003

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