日々のよしなしごと~備忘録~
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P★リーグ戦績記録 第15シーズン 第3戦(通算第87戦) ③

ボーリング
11 /25 2024
ポイント
松永 裕美   17
山田  幸   17
小林あゆみ   15
姫路  麗   14
霜出 佳奈   12
小泉奈津美   9
森 彩奈江   6
川﨑 由意   6
大仲 純怜  5
名和  秋   5
尾上 萌楓   5
岩見 彩乃   3
渡辺けあき     2
寺下 智香   1
小林よしみ   1
小池 沙紀    1
安藤  瞳    1
岡田 友貴    1
酒井詩緒里   0
酒井 美佳   0
久保田彩花   0
浅田 梨奈    0
鶴井 亜南   1 欠場
小沼  姫   0 欠場

シーズンチャンピオン決定戦

松永裕美    198
山田 幸 201
小林あゆみ  212 初シーズンチャンピオン

P★リーガーFILE
新しい生活
大仲純怜:目標に向かって頑張っています



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備忘録・雑記ランキング

『日本文学史序説』Paragraph Briefings 古今集の美学③

加藤周一
11 /24 2024
⑪「自然」とならんで、それ以上に重要な抒情詩の題材が恋であるのは『万葉集』と変わりないが、恋の性質は『古今集』において変わった。「もの思ふ」に代表される『古今集』的恋の意識は、特定の対象への関心よりも、「もの思ふ」意識それ自身の状態の自覚である。

⑫一般に『古今集』を特徴づけているのは、相手に会うこと(あるいは相手と寝ること)よりも、相手を「思ふ」こと、相手を「思ふ」ことよりも、「夢」において頂点に達するところの「もの思ひ」状態そのものを強調する傾向である。「夢見る恋人」は、日本の歴史上はじめて、『古今集』の時代に登場したのである。

⑬『万葉集』と『古今集』とのもう一つの大きなちがいは、時間の概念に係る。『万葉集』は想い出をうたわず、現在の感情をうたう。過去を現在に重ね、昨日を透して今日をみる屈折した心理の表現は、はじめて(少くとも典型的には)『古今集』にあらわれたものである。

⑭もはや都の外へ出ることも少くなった貴族歌人たちの関心の対象は、いよいよ狭くなり、その限られた対象の微妙な性質に対して、彼らの感覚はいよいよ鋭くなった。このような感覚の洗煉、時の流れに対する敏感さ、その上に築かれた繊細な美学は、貴族社会の内側で、真言・天台の二宗の浸透しなかった意識の層において、まさに現世的な土着世界観の枠組のなかで、またそのなかでのみ、成立したのであり、一度成立するや、やがて来るべき三百年の摂関時代の文化の主軸となったのである。

⑮『古今集』の伝統は、平安時代の貴族文化の伝統そのものである。「秘伝」という日本文化に特徴的な現象も、おそらくその源を『古今集』に発する。

⑯九世紀が決定した美的感受性の型は、平安時代を貫いたばかりでなく、貴族支配層の政治的没落の後にも長く生きのび、能と連歌を通って、歌舞伎や俳諧にまでその影響を及ぼしながら、今日に到った。八世紀以前の美学的な類型の影響が今日にまで及ぶものは、ほとんど全くない。


使用書籍
・『加藤周一著作集』巻4・巻5 平凡社 1979年


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『夕陽妄語』を読むために 「映画と空間」

加藤周一
11 /23 2024
「映画と空間」  2005.1.24

・テオ・アンゲロブロス:既出(「濃い霧の中から」http://selfdevelopment578.blog.fc2.com/blog-entry-1660.html)

・ユリシーズ:ギリシア神話の英雄オデュッセウスのラテン名ウリクセス(Ulixes)が、文芸復興期にウリッセース(Ulisses)となり、それを英語読みにしたもの。また、その英雄を主人公とした長編叙事詩「オデュッセイア」の英語名。

・トロイ戦争:ホメロスの英雄叙事詩「イリアス」に語られる、ギリシャとトロイとの戦争。トロイの王子パリスに誘拐されたスパルタ王妃ヘレネ奪還のため、ギリシャ連合軍がアガメムノンを総帥として10年間攻撃。最後に木馬に兵をひそませて侵入、落城させたという。前13世紀ごろと推定される。

・溝口(溝口健二 1898〜1956):日本の映画監督。東京生れ。日活向島撮影所でサイレント映画時代から活躍し。ドイツ表現主義的な作品などを発表。『祇園の姉妹』(1936年)で名声を高める。戦後は『西鶴一代女』(1952年)、『雨月物語』(1953年)、『山椒太夫』(1954年)がベネチア映画祭で連続受賞し、ヌーベル・バーグの監督をはじめ海外でも信奉者を得た。さまざまな女性の運命を冷徹に描いた女性映画の名匠として知られる。カメラを長回しする〈ワンシーン・ワンカット〉の技法によっても名高い。

・小津:既出(「日常性と非日常性」http://selfdevelopment578.blog.fc2.com/blog-entry-2196.html)

・ロベール・ブレッソン(Robert Bresson 1991〜1999):フランスの映画監督。ルネ・クレールの助監督を経て長編第1作『罪の天使たち』Les Anges du péché (1943) を発表。端正なフォルムによる映像美の追究により孤高の作家として高い評価を受けた。おもな作品『田舎司祭の日記』Le Journal d'un curé de campagne (50) 、『抵抗』Un Condamné à mort s'est échappé (56,カンヌ国際映画祭監督賞) 、『バルタザールどこへ行く』Au hasard Balthazar (66) など。

・マルケ(Albert Marquet 1875〜1947):フランスの画家。パリのエコール・デ・ボザールで 1897年から G.モローに師事し、そこでマチスを知る。 1905年にマチスらとフォービスム運動を起したが過激を好まず、温和な色調と単純な形態で風景画を描く。特に海景の作品で知られる。

・ブラック(Georges Braque 1882~1963):フランスの画家。フォービスムを経てピカソとともにキュビスムを創始。のち、具象性を帯びた独自の画風を確立した。代表作『ギターを持つ女』など。



参考書籍
日本大百科全書 小学館
世界大百科事典 平凡社
デジタル大辞泉 小学館
ブリタニカ国際大百科事典 ブリタニカ・ジャパン
精選版 日本国語大辞典
山川 世界史小辞典 改訂新版 山川出版社


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金子みすゞ私的鑑賞  168.巻末手記

金子みすゞ
11 /22 2024
  巻末手記    

――できました、
  できました、
  かはいい詩集ができました。
 
我とわが身に訓(をし)ふれど、
心をどらず
さみしさよ。
 
夏暮れ
秋もはや更(た)けぬ、
針もつひまのわが手わざ、
ただにむなしき心地(こゝち)する。
 
誰に見せうぞ、
我さへも、心足らはず
さみしさよ。
 
(ああ、つひに、
登り得ずして歸り來し、
山のすがたは
雲に消ゆ。)
 
とにかくに
むなしきわざと知りながら、
秋の灯(ともし)の更(ふ)くるまを、
ただひたむきに
書きて來(こ)し。
 
明日(あす)よりは、
何を書かうぞ
さみしさよ。



『金子みすゞ全集』 Ⅲ さみしい王女  p280

7連25行 
5、 5、 13。  12、 7  5。  4 8、 12、 12。  7、 12  5。  5、 12、 7  5。  5  12、 12、 7  5。  5、 7  5。


みすゞさんが残した3冊の詩集の3番目『さみしい王女』の最後にある詩です。

「巻末手記」ですから、あとがきであって詩と扱っていいかわかりませんが、表現上は紛れもなく詩ですので、私はみすゞさんの作品の一つと扱っていいと感がえます。

巻末手記といえば、作品が出来上がったことの達成感やうれしさ、出来上がるまでの苦労の想い出などが表現されてしかるべきですが、「さみしさ」「むなしき」が多用された内容は、みすゞさんによる詩を書くことへの決別宣言と言えます。

『さみしい王女』の最後に置かれた詩「きりぎりすの山登り」を取り上げた時にも記しましたが、元夫宮本啓喜に詩を書くことを禁じられ、いったん確保した娘を再び奪われそうになる状況で書かれたことは間違いありません。

自殺の覚悟もすでにできていたのではないかと推測されます。

そういった意味では「きりぎりすの山登り」同様、遺書あるいは辞世の詩という位置づけになります。



名詞:   詩集、 我(2回)、 わが身、 心(2回)、 さみしさ(3回)、 夏、 秋(2回)、 つひま、 手わざ、 心地、 誰、 山、 すがた、 雲、 わざ、 灯、 ま、 明日、 何

形容詞: かはいい、 むなしい(2回)  

動詞: できる(3回)、 訓ふ、 をどる、 暮れる、 更ける、 する、 見せる、 足る、 登る、 得る、 歸る、 來る(2回)、 消ゆ、 知る、 更くる、 書く(2回)  


通算登場回数  
今回登場  
雲(雲間):19作目     


今回登場なし 
(お)空(夕ぞら、青空、夜ぞら、夕やけ空、中空):43作目
(お)海(外海内海、大海):29作目 
母さん(お母さま、母さま、かあさん、かあさま):23作目 
青(青い、青む、あをい):22作目    
赤(赤い、あかい):21作目 
(お)花:19作目
白(白い、しろい、眞白な):18作目 
(お)舟・小舟・(お)船・帆かけ舟:17作目 
お月さん(お月さま、月、月夜、月かげ):16作目
黒(黒い、くろい):15作目
(お)星(さま):9作目  
雪(雪の日):9作目  
波:8作目            
(お)魚(さかな):6作目(タイトルのみ1作)
(お)父さま(父さん、お父ちゃん):5作目 
お祖母さま(樣):5作目  
みどり(こみどり):5作目       
石ころ(石、切り石):4作目
(うす)紫(むらさき):4作目   
金(黄金):3作目   
紅い:2作目
紺:2作目   
さくら(山ざくら):2作目    
藍いろ:1作目   


参考書籍
『新装版 金子みすゞ全集Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』 JULA出版局 1984年
『童謡詩人金子みすゞの生涯』 矢崎節夫 著 JULA出版局 1993年
『別冊太陽 生誕100年記念 金子みすゞ』 平凡社 2003年
『没後80年 金子みすゞ ~みんなちがって、みんないい。』 矢崎節夫 監修  JULA出版局 2010年
『金子みすゞ 魂の詩人』 増補新版 KAWADE夢ムック 文藝別冊 河出書房新社 2011年
『永遠の詩1 金子みすゞ』 矢崎説夫 選・鑑賞 小学館eBooks 2012年
『金子みすゞ作品鑑賞事典』 詩と詩論研究会編 勉誠出版 2014年



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高血圧の診断基準は変わっていない

医療
11 /21 2024
今年になって「高血圧の診断基準が変更になったんですよね」という内容のことを何回か言われました。

しかし、厚生労働省からも日本高血圧学会からもそんな発表はなされていません。

この誤解の原因のひとつと思われる記事を見つけました。
https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/2711380/1/

タイトルの「「高血圧」の判定基準が2024年4月ついに改訂!」とあれば一般の人は「診断基準」が変わったと誤解してもおかしくありませんし、記事の著者が日本の血圧治療を批判する本を出していることを考えると、意図的に誤解させようとしているとしか思えません。

そして批判された場合には「私は「判定基準」と書いていて、「診断基準」とは書いていません」と言う逃げ道をつくっています。

しかも「受診勧奨の判定基準」なのですが、「受診勧奨」は省いています。

記事中に「特定健診における高血圧での受診勧奨と判定する基準(mmHg)が、現在の「収縮期140/拡張期90」から「収縮期160/拡張期100」へと変更されることになった。」とありますが、以前から厚生労働省の受診勧奨基準は140/90、協会けんぽの受診勧奨基準は160/100で、今年変更されたという報告はありません。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000194155_00004.html
https://e-medicaljapan.co.jp/blog/hypertension-standards-change#1-3


社会心理学で自分の思い込みや願望を強化する情報ばかりに目が行き、そうではない情報は軽視してしまう傾向を確証バイアスと言いますが、この記事の著者もこれに陥っているというか、さらに情報をねじ曲げるという恣意的な要素があるのでチェリーピッキングと言った方がいいかもしれません。

そして血圧が高くても治療したくない、高いことを認めたくない人々は、上述のような記事を目にすると、同じように確証バイアスに陥って、やっぱり自分は高血圧ではないんだ、治療する必要はないんだと考えてしまいます。



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Radiology2003

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