映画監督想田和弘氏が指摘する
「コロナ自警団」の特徴コロナ自警団とやりとりをしてわかったこと。①彼らは「やって良いこと」と「悪いこと」を法律とは無関係に決定し、それを守らない人間を罰する権限と資格があるとなぜか信じている。②その行為は正義であると信じている。③「医療関係者」や「命」を盾に取る(これを言えば相手は黙ると思っている)。
あっ、もう一個あった。④「命」を盾に取る割りには、「おまえがコロナにかかっても病院行くなよ」などと命を粗末にするような発言をする(笑)。(Twitter 想田和弘)【雑感】非常に興味深い話である。私は映画「選挙」の頃から想田監督の作品を観てきたので、
コロナ自警団との虚しい堂々巡りの問答に辛抱強く付き合う監督の姿が目に浮かぶ。
ここで想田監督が指摘した特徴をもう一度列挙してみよう。
①彼らは「やって良いこと」と「悪いこと」を法律とは無関係に決定し、それを守らない人間を罰する権限と資格があるとなぜか信じている。
②その行為は
正義であると信じている。
③「医療関係者」や「命」を盾に取る(これを言えば相手は黙ると思っている)。
④「命」を盾に取る割りには、「おまえがコロナにかかっても病院行くなよ」などと命を粗末にするような発言をする。
まるでヒトラーユーゲントかナチス突撃隊のような特徴である。彼等も隊のルールは守っていたかもしれないが当時のドイツの現行法は頻繁に無視していた。そして悪事とは思っておらず
正義だと信じ、ドイツの主権とドイツ人の命を盾に取り、抗う者には同じドイツ人相手でも「ユダヤ人」や「共産主義」のレッテルを貼って迫害した。
と、思ったところで「あれ?!」と引っかかった。前述は「医療関係者」を「ドイツの主権」に、「命」を「ドイツ人の命」に変えたら、ナチス突撃隊そっくりと思った訳だが、では「医療関係者」を「社会的弱者」に、「命」を「人権」に差し替えたらどうなる? そのまんま一部フェミニストたちが展開している表現規制や悪書追放運動と同じではないか?
奇しくも、お笑い芸人の岡村隆史氏が深夜のラジオ番組に於いて発した暴論がバッシングを浴びている。内容を要約すれば、女性の貧困化が進む事と、それによって風俗業界にシフトする事を望んでいると解される発言である。
批判や批難が起きてしまうのは当然であるし、岡村氏がそれに対して誠実に謝罪をするのも当然である。また謝罪の内容に納得がいかなければ、さらに追及するのも正当な行為だ。
ただ、近頃フェミニスト的発言が多い
石川優実氏が番組降板を署名運動まで行って要求する段になると、それは常軌を逸している。
岡村発言は様々な問題をはらんではいるが、現行法の違反が確定されてはいない。現時点で法律違反者でない者を糾弾して職を奪うというのは法治社会・民主社会としてあるべき姿か? 法治から逸脱した行為を是としてしまえば、前述の「
コロナ自警団」や「ナチス突撃隊」の特徴と違わないではないか。
記憶にまだ新しいが、献血ポスター「宇崎ちゃん」問題も、R指定されていない一般作で作中には性的描写皆無のプラトニックなラブコメを勝手にゾーニング対象と決めつけ糾弾した勢力も同じ特徴を持っている。
「コロナ事件団」を見て我が振りなおせ! 正義がナチ化する症例である。 ブログランキングに参加しています。
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