この「宝石の国」の面白さの際立ちはその発想です。
こういう発想の物語はわたしにとっては初めてだと思います。
それではわたしの独断と偏見でこの物語について少し書きたいと思います。
なお、このアニメの視聴はGYAO!(https://gyao.yahoo.co.jp/)での無料視聴です。
第1話 フォスフォフィライト
第2話 ダイヤモンド
第3話 メタモルフォス
第4話 魂・肉・骨
第5話 帰還
第6話 初陣
第7話 冬眠
第8話 アンタークチサイト
第9話 春
第10話 しろ
第11話 秘密
第12話 新しい仕事
このアニメは12話で終了ということです。
GYAO!での12話は12月27日(水)に無料視聴となります。
また、26日現時点では、全話も無料視聴できます。
GYAO!での「宝石の国」の無料視聴は
https://gyao.yahoo.co.jp/p/00908/v14183/
です。
ということで、GYAO!の全話無料視聴が終わりそうなので、ここで暫定版として、あらすじも途中までですが、緊急アップします。
興味のある方は、早急にGYAO!で見てください。
後日、あらすじも全話書きたいと思います。
とかいってこのままになったりして・・・
☆あらすじ
とある星(おそらく地球)で僧姿で男性姿の先生(金剛先生)といわれる者に率いられた女性姿の宝石たちが、月人(つきじん)といわれる月からの宝石強奪者と戦う物語である。
その宝石たちの一人であるフォスフォフィライト(通称フォス、以下フォスと記す)が本物語の主人公である。
(1)
フォスはこの宝石の戦士たちで最も弱いため、先生から戦いに参加することを許されない。
その任務は戦いではなく博物誌というこの地の調査である。
とはいっても博物誌の仕事が分からないフォスは、みんなに仕事のことを聞いている内に、毒を吐き出すために一人孤独に夜の見回りをしているシンシャと出会う。
このシンシャに月人からの襲撃から助けてもらったフォスは、シンシャが月人にさらわれたいというのを聞いて、なんとかシンシャのためになる仕事を見つけようと思う。
ちなみに、宝石たちは月人の弓や槍を受けると、砕けるがそれで死ぬ訳ではなく、その砕けた破片をくっつけると小さな微生物のインクルージョンの働きで元通りになる。
そのくっつける役割として医者のルチルがいる。
砕くと宝石たちは動けなくなるので、そこで月人たちは宝石を回収して月に持ち帰る。
(2)
この星は6度(たび)流星を受け、その欠片で6個の月ができ、そのため生物は海に逃げ、そこから無機物として生まれたのが、宝石たちのようである。
博物誌に関してもシンシャに関してもアイデアの浮かばないフォスはそのアイデアの拠り所として、ダイヤモンド(通称ダイヤ)を訪ねるが、その時に月人が現われて、ダイヤと月人の戦いになる。
ダイヤは月人の放った矢や槍を刀で跳ね返して月人に応戦するが、それはダイヤにとって負担が大きく刀が手からすり抜ける。
このダイヤの危機に、颯爽とボルツが現われ、一撃で月人を倒してしまう。
そんなボルツを見てダイヤを複雑な心境になる。
そんな折りまたしても月人が現われるが、その月人たちはフォスたちを無視して学校の方に行ってしまう。
月人は学校の上空にくると、なにやら巨大な蝸牛(かたつむり)の殻状の物を落とす。
月人はまたしてもボルツが倒してしまう。
そこで一安心していたら、蝸牛の殻状の物から生物が出て来て、フォスを飲み込んでしまう。
この生命体は、宝石たちを溶かす能力があってボルツさえも歯が立たない。
飲み込まれたフォスはその生命体の体内で溶けてしまう。
(3)
激闘の末、巨大な蝸牛状の物を、海水の池に落とすと、縮こまってしまい小さななめくじかなまこのような物になってしまった。
そこで、フォスはどこにいったのかと殻状の物の中を探すがフォスはどこにもいない。
そうすると、ダイヤはフォスがそのなまこのような物に変わってしまったと思う。
ダイヤはなんとかフォスを元に戻そうとみんなに相談するのだが、誰もフォスのことなど気にかけていないようにそっけない。
ダイヤは疲れ果て草むらで寝ていると、ダイヤの輝きを月人だと見間違えたシンシャがやって来る。
シンシャもフォスにはそっけなかったが、ダイヤの必死の頼みで、フォスが殻に取り込まれていることを教える。
ダイヤを喜び勇んで、みんなの助けを借りて、殻にあるフォスの薄荷色の破片を集め、それをルチルのとこに持っていき修復してもらう。
こうして、ダイヤの熱意によってフォスは元に戻ったのだが、フォスはなまこ状の物を見ると敵意むき出しにして襲い掛かる。
そして、フォスはそのなまこ状の物と話し始める。
(4)
(5)
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(12)
☆所感
このアニメは特に意識して見たわけではないです。
きっかけはGYAOのアニメを見ていてその表紙のショートパンツ(ホットパンツ)姿に惹かれてなんとなく見たということです。
だから、このアニメを見たのは、もう第6話くらいまで進んだ状態でした。
ただ、ここでここまでの全話視聴があったので、最初から全部見ることができました。
このアニメを見ていて、なんとなく違和感というか異様な感じを受けていました。
それによって、このアニメに引き込まれたといっていいでしょう。
その異様な感じは何に起因するのかと漠然と思っていて、思い至ったのが、それがこのアニメ(物語)には、「人(人間)」が出てこないということです。
確かに人が出てこない物語(アニメ)というのはいままでにありました。
たとえば、「みつばちマーヤの冒険」などのように、人以外の生命体での物語です。
しかし、そういう物語でもあくまでもその生命体の物語ではなく、人の言動をその生命体で表すという擬人化の手法でした。
しかし、この物語(アニメ)では、本当に人が出てこないのです。
人ではないものが跋扈しているのです。
物語の第2話の説明によると
「この星には6度(たび)流星が訪れ、6度(たび)欠け、6個の月を産み。すべての生物は海へ逃げ、まずしい浜辺には不毛な環境に適した生物が現われた。
繁栄した生物の内、逃げ遅れ海に沈んだ物が海底に住まう微小な生物に食われ無機物に生まれ変わり、長い時をかけ規則的に配列し結晶となり、再び浜辺に打ち上げられた。
それが・・・」
ということである。
また、第4話で海のアドミラビリス族の族長(王)のウェントリコススが話すには、
「わしらの伝説では、この星にはかって人間という動物がいたという。
この星が五度欠けたときまではしぶとく陸に生き残ったが、六度目には遂に海に入り,魂と肉と骨、この3つの分かれたという。
わが種族アドミラビリスはその内の肉だと伝えられている。生殖と死をこまやかに繰り返しながら血を重ね紡ぐ特性を受け継いだとされる。
一方、骨は他の生物と契約し長い時を渡る術を身に付け陸に戻った。
魂は遂に清らかな新天地をいい、再興のため肉と骨を取り戻すべくさまよっているといわれている。」
とのことである。
ということで、この話から推察すると、6度の流星によって人(人間)は滅んだといっていいだろう。
だから、この物語に登場する生命体は、形は人に似ていても人ではないといえるだろう。
つまり、この物語には人(人間)は登場しないといっていいのである。
しかも、この物語の主役であろう陸の生命体である宝石は無機物であるという。
無機物が生命体?という感じであるが、今の私たちの感覚でいえば、ロボットがそれに当たるだろう。
ロボットが生命体であるかどうかといえば怪しいが、ロボットが人(人間)と同じような言動とするという物語はこれまで多く語られている。
日本では、鉄腕アトムなどがその代表であろう。
そういうことでは、無機物である宝石が生命体であってもそれほどの矛盾や驚きはないであろう。
そもそも生命体というのは何かということ自体もはっきりしていることではないといえる。
我々が知らない起動原理で動いているものがあってもおかしくない。
それよりもやはりこのアニメ(物語)の骨格は、人(人間)が存在(登場)しないということである。
ということで、わたしにはこのアニメ(物語)はその展開が読めないということである。
これが、大いにわたしに違和感をもたらしているのである。
相手が人(人間)ならどのような物語であってもある程度その展開が読めるのである。
人は有限で不完全だから、いかに相手が天才といえどもその限界は読めると言っていいだろう。
人ならどんなことがあっても時速100kmなんかでは走れないだろう。
そういう風にどんなことがあっても、その限界は現時点で明確と言っていいだろう。
その限界を超える者は、超人といったり怪物といったり化物といったりしてもいいだろう。
そして、そのような人を超える者が物語に登場しても、その物語に人が登場する限り、最後には人のレベルで物語が終結するというのが、これまでの物語である。
つまり、人(人間)の物語の範疇を超える事はないのである。
それ故に、物語の展開も合っているかどうかは別としても読めるのである。
ところが、この物語には人(人間)が出てこないのだから読みようがない。
なんでもありなのである。
なんでもありの物語を読めるのは作者しかいないであろう。
否、作者も読めなかったりして・・・(笑)
そういうことで、このアニメ(物語)の展開がとても気になるのである。
最後には、魂と肉と骨が一体になって、元の(あるいは新しい)人(人間)が誕生するとかいう展開になったら、かなり興ざめですが。
そんな展開にならないことを願いながら引き続き見たいと思います。
と思ったのですが12話でとりあえず終わりのようなので・・・
物語そのものとしては、人(人間)ではないので感情で動くというより論理または本能(予定調和)で動くという感じで、そこらへんは分かりやすく、また論理を好むわたしとしては見やすいと言えます。
もっとも感情を持っているのは、主人公であるフォス(フォスフォフィライト)であろう。
これはおそらく、己の身体と己の意思に乖離があるということから起こっていることであろう。
この宝石たちで最も脆弱であると思われるフォスが先生やみんなを守るために最も強さを望んでいるということである。
そのために悩む苦しみを持つのである。
人が人であるという定義は時空的にもいろいろな変遷があり、またいまでも流動的であるのであるが、そのひとつの要因は感情があるかないかということであろう。
現状の人型ロボットが人でないのは、この感情の欠落ということが大いに関与しているだろう。
ウェントリコススによると3つに分かれたということなので、感情も3つに分かれたということかもしれない。
とはいっても、均等に3つというより、肉>骨>魂の順ではなかろうかと思う。
ウェントリコススは弟のアクレアツスを助けるためにフォスを騙すのであるが、こういうのは弟に対する愛情という感情があってのことだろう。
宝石たちには、フォスのように感情が自分の言動に影響する者もいるが、ほとんどの者は自らの任務を遂行することをその第一義としているので、一時的な感情はあっても、その感情を任務に引きずることはない。
これは軍人などと同じであって、感情よりも任務(命令,論理)が最優先するのである。
そういうことでは戦うことに矛盾を感じていないといっていい。
ただ、その起動原理は、先生を助けるためということではあるのであるが。
現時点では、月人には感情はまったく感じられない。
しかも、論理というより本能(予定調和)で動いているといってもいいだろう。
なにせ、月人の言葉はまだ聞いたことがないのでなんともいえないということである。
ウェントリコススのいうように月人が魂なら実体がないということにもなろう。
そうなら倒しても一時的な消滅になろう。
ということから、戦いは未来永劫続くともいえそう。
さて、このアニメ(物語)のまた特異なのは、仏教世界を踏襲していることであろう。
わたしは宗教にはまったく疎いので、仏教世界がどういうものかはいえないのですが。
わたしが宗教に関心がないのは、感化を受けるほどの宗教人に出会わなかったということが大きいでしょう。
人生論を語るなら別に宗教でなくていいですから。
わたしの場合は宗教ではなく哲学の方に行ったということです。
ということで、見た目の皮相的なことしか言えないのですが。
この宝石たちの先生といわれるのが、僧であり、また月人は天女と仏と思われるものです。
実をいうと、このアニメで最も見た目が美しいと思われるのは、この天女たちです。
わたしはこういう美しさに弱いです。
このアニメに惹かれる要因のひとつにこの天女の美しさがあります。
この天女の美しさは無機質の美しさです。
宝石たちとしては、誰が好みかというと、ウェントリコススの好みと合っていて、
「わし、ちょっとツンとした子がタイプ、あの黒い髪の長い子とか、夜の赤い子とか好み」
ということ、つまりボルツとシンシャです。そしてわたしとしてはもうひとりアンタークチサイトです。
やはり強くて聡明ってのは惹かれます。
また、見た目の女性がショートパンツ(ホットパンツ)ってのも異色なのです。
普通、女の子の場合はスカートがほとんどなのですが。
スカートに比べてショートパンツだと動きが軽やかで自由度が高いです。
また、ここらへんにも自他を僕だとか彼とかいうのと同じように中性的なことを表しているともいえよう。
ということで、とりとめない話になってしまいましたが、とりあえず紹介ということです。
ともかくこのアニメに惹かれるのは、人がいないというその発想です。
最後にどういう展開になるのか、楽しみです。
その最後というのは、アニメというより漫画ということになるのでしょうが。
宝石の国の
HP「TVアニメ『宝石の国』公式サイト」は
http://land-of-the-lustrous.com/
ウィキペデイアは
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9D%E7%9F%B3%E3%81%AE%E5%9B%BD
です。
YouTube(https://www.youtube.com/)から
TVアニメ『宝石の国』本PV (https://www.youtube.com/watch?v=pwFpAyEuph8)
ウィキペディア(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8)から
無機物(無機化合物);https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E6%A9%9F%E5%8C%96%E5%90%88%E7%89%A9
有機物(有機化合物);https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E6%A9%9F%E5%8C%96%E5%90%88%E7%89%A9
僧;https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%83%A7
インクルージョン;https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3
余談:GYAO!の視聴
GYAO!の無料視聴だけでけっこう愉(たの)しめます。
アニメとしては、「グイン・サーガ」は面白いです。
このグイン・サーガはかって小説で読んだことがあります。
読んだのは相当前なので、もう内容は忘れてしまっているから、初めて見るようなものですが。
わたしにとって今はアニメが当たりで、「グイン・サーガ」以外にも「ゴルゴ13」「蒼天航路」「GLOOD+」「ロードス島戦記-英雄騎士伝-」「精霊の守り人」「戦国英雄伝説 新釈 眞田十勇士」「バジリスク~甲賀忍法帖~」など目白押しです。
もう見終わった物では、「ベルセルク」「寄生獣 セイの格率」「DARKER THAN BLACK」「DARKER THAN BLACK -流星の双子(ジェミニ)」などが面白かったです。
アニメ以外にもドラマや映画などもあるので見飽きないです。
わたしにとって今はドラマは当たりがないのですが、かってはドラマもよく見ました。
後記
ここんとこ寒さが厳しくて、寒さが苦手なわたしとしては、身も心も固まっています。
だから、書きたいことはあるのですが、なかなか筆が進みません。
そういうことで、ブログのアップは滞りがちになると思いますのでよろしくお願いします。
また、別の

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