おめでとうございます!!!
これで、WTAツアーの優勝は2桁の10回となりました。
ここまでは出来すぎというくらいの順調さです。
エリナ・スビトリナさんが、ブリスベン国際テニス(Brisbane International presented by Suncorp,オーストラリア/ブリスベン,本戦2017年12月31日(日)~2018年1月6日(土),ハードコート,WTAプレミア)において、1月6日(土)に行なわれたシングルス本戦決勝にてアリャクサンドラ・サスノビッチ選手を6-2,6-1で下して優勝しました。
エリナ・スビトリナさんは第3シードでWTAシングルスランキング6位、片やアリャクサンドラ・サスノビッチ選手は予選勝者(Q)で同88位ということだから、常識的にはスビトリナさんが勝って当たり前という感じです。
また、サスノビッチ選手はWTAツアーの決勝は初めてということです。
ということで、どちらにもそれなりの緊張があろうかと思います。
第1セットの第1ゲームがエリナ・スビトリナさんのサービスで始まると、スビトリナさんはダブルフォールトすら犯します。しかし、これで緊張が少し取れたのかここをキープし第2ゲームをせめぎあいの末にブレークすると第3ゲームをキープして、難なくゲームカウント3-0とします。
第4ゲームもあっという間に40-0として3つのブレークポイントを手にします。
このゲームを取ったらもうスビトリナさんの完全な流れだという感じです。
しかし、ここはスビトリナさんに少し気の緩みみたいなものがあったのか、安易なミスもあり、アリャクサンドラ・サスノビッチ選手がポイントを5連取してキープします。
しかし、スビトリナさんはサーブが良いので、サスノビッチ選手にブレークするチャンスはなくお互いキープで5-2となり、スビトリナさんは第8ゲームを再び40-15とすると、二度目のセットポイントをものにし、ブレークしての6-2でこのセットを取ります。
この第1セットを見ていて両者の際立った差はそのサーブ力でした。
スビトリナさんのサーブは絶好調という感じで、エースを含めここぞというとこでサーブでポイントを取ります。
片やサスノビッチ選手はファーストサーブが入らす、ダブルフォールトすら犯す苦しいサーブ力でした。
サスノビッチ選手は2015年のフェド杯で見た後、ほとんど見ていないのでどのようなサーブを打つのか分からないが、今日はとても力んでいるようで、それでコントロールが狂っている感じでした。
安易なサーブだとスビトリナさんに叩かれるということで力んだのかそれとも緊張なのかはたまた両脚の太腿にテーピングをしていたので踏ん張れず腕だけで打とうとしたのか、そこらへんは判然とはしないですが、あれだけファーストサーブが入らなければ、スビトリナさん相手ではこのスコアはしかたないでしょう。
それでも、2ゲームキープ出来たのは、強打のストロークがあったためです。
ストロークだけならスビトリナさんと互角あるいは上といってもいいくらいの強打のストロークでした。
スビトリナさんは守備力があるからなんとかしのげたというくらいのものでした。
このストロークの威力は決勝まで来たのを納得させるものでした。
そういうことで、サスノビッチ選手のサーブが良くなれば、スビトリナさんでも苦戦するという感じでした。
そんなことで第2セットがスビトリナさんのサービスで始まると、スビトリナさんが当然のように第1ゲームをキープします。
注目のサスノビッチ選手のサーブですが、さすがに第1セットのファーストサーブ率の悪さには辟易(へきえき)したのか今度は入れに来ます。しかし、そのサーブではやはりスビトリナさんに叩かれます、
そこで、やはり強打のサーブを打とうと力むのでファーストサーブが入りません。
そんなことでせめぎあいの末に第2ゲームをブレークされます。
スビトリナさんは第3ゲームを少し押されながらもキープしてゲームカウント3-0とすると、第4ゲームをまたまた40-0と3つのブレークポイントを握ります。
第1セットと同じような展開です。
しかし、さすがにここは第1セットのようなミスはせず、1つ返されますが40-15でブレークして4-0とします。
こうなったらもうスビトリナさんの完全な流れです。
第5ゲームを40-0のラブゲームでキープして5-0とし、第6ゲームは一度はマッチポイントを握るのですが、ここはあえて無理をすることはないということで、サスノビッチ選手がキープして5-1です。
そして迎えたサービングフォーザマッチの第7ゲームは圧巻でした。
今日の絶好調のサーブで締めました。
エース、フリーポイント、エース、サービスポイントとすべてサーブでのポイントのラブゲームで、6-1として幸先の良い優勝を勝ち取ります。
勝った瞬間、お馴染みのカンガルー跳びをして雄たけびを挙げましたが、わたしから見るとどちらかというと控え目だったかなという感じです。
喜びというより勝ってほっとしたという感じすら受けました。
下馬評では勝って当たり前の雰囲気だったろうから、その肩の荷を降ろしたという感じです。
握手のあと、コートに出て観客と喜びを共有していました。
こうゆうことはかなり手馴れてきているという感じで、トップ10の風格も出てきました。
今日の勝敗を分けたのは、もうサーブ力でした。
結局、スビトリナさんはサスノビッチ選手に一度もブレークポイントを与えませんでした。
おそらく両者とも普通の状態のサーブ力だったら、もつれてファイナルセットまでいっていたかもしれません。
それくらい、サスノビッチ選手のストロークは力強かったです。
とはいってもサスノビッチ選手はいまは攻撃的攻撃型という感じなので、ミスもまた多いです。
今回はたまたま調子が良かったということのようにも思えます。
サーブを安定させこのストロークを生かすことができれば、今回のように決勝ということもまたあるかもしれません。
エースとダブルフォールトとファーストサービス率は、スビトリナさんが10(3,7)と2(2,0)と66%(64%,68%)、サスノビッチ選手が1(0,1)と4(3.1)と49%(38%,63%)です。
()内は左から第1セット、第2セットです。
シングルス本戦決勝(1月6日(土),本戦第7日,CourtPat Rafter Arena第4試合)(1時間5分57秒)
[3]エリナ・スビトリナ(Elina SVITOLINA,ウクライナ,6位) vs. [Q]アリャクサンドラ・サスノビッチ(Aliaksandra SASNOVICH,ベラルーシ,88位)は、
エリナ・スビトリナが6-2,6-1で勝ちました。
第1セット 1-0,2-0,3-0,3-1,4-1,4-2,5-2,6-2(サーブはスビトリナから)
第2セット 1-0,2-0,3-0,4-0,5-0,5-1,6-1(サーブはスビトリナから)
なお、スビトリナさんの優勝までの戦績は
1回戦 6-2,6-4 カルラ・スアレス・ナバロ(WTAシングルスランキング40位)
2回戦 6-3,6-1 アナ・コニュ(同44位)
準々決勝 1-6,7-6(6)3-2Retired [5]ジョアンナ・コンタ(同9位)
準決勝 7-5,7-5 [2]カロリナ・プリスコバ(同4位)
です。
エリナ・スビトリナさんは、去年(2017年)の好調を持続しての優勝です。
頭(頭脳)・攻め・守り・スタミナの4拍子が揃っているので、安定度が抜群です。
一つ欠けてもあとの三つで補うことができるので、下位に負けることがとても少ないです。
下位に負けないということは、その順位を維持できるということになります。
そして、その余力で徐々に上位に進出することが出来ます。
この安定感は現状ではトップといってもいいでしょう。
この4つの内、2つの調子が悪くなれば不安定になりますが、そういうことは怪我(故障)でもしない限りありえないでしょう。
怪我ということでも、この人は賢いのでそれを最小限で食い止めるでしょう。
ともかく少しでも心身がおかしいと思ったら、休養することです。
幸いテニスは個人競技なので、どの時期に休養を取っても、他者に迷惑をかけることは少ないでしょう。
団体競技だとチームに迷惑をかけるとかで、かなりの調整が必要になるでしょうけど。
とはいっても、怪我というのは大概は調子の良い時に起こるからその制御が難しいともいえるのですが。
どうしても調子が良いと、連続して大会に出たがるから疲労が蓄積し知らずの内に無理をし、怪我(故障)してからやっと休養するということになりがちでしょう。
しかし、これでは手遅れです。
やはり、ここらへんをいかに調整するかということですが。
こういう決断は知恵と勇気が必要でしょう、退くのも勝つための一つの重要な戦いだという。
こんなに調子の良いスビトリナさんですが、少し気になることといえば、体もひとまわり大きくなって攻撃力が増したので、やたらと攻撃的になって攻め急ぐ傾向があることです。
攻撃力があってもそれほど守備力がない者なら、攻め急ぐこともある程度しかたないことですが、スビトリナさんほどの守備力があれば攻め急がなくても、相手をじっくり揺さぶってもいいと思う訳です。
ここらへんの攻め急ぎは、準決勝のカロリナ・プリスコバ戦でありました。
第2セット5-2とリードしてサービンフォーザマッチを迎えるのですが、ここで攻め急ぎがありました。
カロリナ・プリスコバ選手と比べたら、攻撃力はプリスコバ選手の方が上、守備力はスビトリナ選手の方が上なので、ここはじっくり揺さぶりのストローク戦(ラリー)をすればおのずとプリスコバ選手がミス(自滅)するでしょう。
それを何故にか、先にウィナーを決めようと大振りをするのでアンフォーストエラーになってしまいます。
まぁ、気持ち的には分からんでもないですが。
攻撃力の勝(まさ)っている相手に攻撃力で勝ったらすかっとする上に相手にかなりのダメージを与えられるということもありましょう。
しかし、それは失敗したら元も子もありません。
事実、2度目のサービングフォーザマッチも同じような事をして、ここは5-5になってしまいますが、タイになったのでプリスコバ選手は少し気が緩んだのか第11ゲームを再度ブレーク出来たからよかったのですが。
やはり、攻撃力があるとどうしても我慢強いテニスとかいうのは面倒くさくなって攻め急ぐのかもしれません。
まぁ、そういうことはあってもこうやって優勝ということなのだから、その安定感を他の者が崩すことはなかなか難しいということなのでしょう
このままの勢いでの全豪オープン2018の活躍も楽しみです。
このスビトリナさんを含めてのわたしにとっての三人娘のあと2人ですが、ベリンダ・ベンチッチさんとダリア・ガブリロワさんは、今週は国別男女対抗エキシビションマッチのホップマン・カップでした。
ベリンダ・ベンチッチさんは4試合戦って3勝1敗でした。
この戦いを見る限りでは、調子は上向きでトップ30までは行かないが、もうトップ50くらいの力まで回復していると見ていいでしょう。
そういうことでは、こちらも全豪オープン2018での復活が楽しみです。
ダリア・ガブリロワさんは3試合戦って、1勝2敗でした。
去年の後半からのやや集中力を欠いた雑なプレーもありました。ここらへんは心配ですがまた全豪オープン2018ということでの集中力の持続を期待したいです。
攻撃的守備型の御三家のアンゲリク・ケルバーさんはホップマン・カップ、キャロライン・ウォズニアッキさんとアグニエシュカ・ラドワンスカさんはASBクラシックでした。
ケルバーさんは4試合で4戦全勝なのでエキシビションマッチとはいえども調子は上向いているといえそうです。
ウォズニアッキさんは去年の勢いのままという感じで、今大会でも準優勝でした(笑)
ラドワンスカさんは準々決勝敗退ということで、こちらは去年の不調からまだ抜け出せていないようです。
ところで、決勝でウォズニアッキさんを破って優勝したのはユリア・ゲルゲス選手です。
ゲルゲス選手は去年の終盤から調子を上げている選手なので、全豪オープン2018の台風の目になるかもしれないと思ったりします。
とはいってもゲルゲス選手ってあまり見ていないのでなんともですが。
この時点では、今の女子テニスは悲惨時代なので、全豪オープン2018の女王の本命は不明と言う感じです。
わたしの願いとしては、ベリンダ・ベンチッチさんですが、今の力ではまだ無理でしょう。
ベスト8までいければ御の字でしょう。
もしかしたら、エリナ・スビトリナさんがその栄光を掴(つか)むかも知れません。
その安定感からわたしの確率は30%です。
そうなれば両手に花(グランドスラム優勝とWTAシングルスランキング1位)の女王ということになるのですが・・・
テニスマガジンONLINE|tennismagazine.jp(http://tennismagazine.jp/)から
スビトリーナがサスノビッチを下してキャリア通算10勝目 [ブリスベン国際] - テニスマガジンONLINE|tennismagazine.jp;http://tennismagazine.jp/_ct/17140738
スイスが決勝でドイツを破り、17年ぶり3度目の優勝 [ホップマンカップ] - テニスマガジンONLINE|tennismagazine.jp;http://tennismagazine.jp/_ct/17140723
フェデラーとベンチッチのスイスが2001年以来となる3度目の栄冠 [ホップマンカップ] - テニスマガジンONLINE|tennismagazine.jp;http://tennismagazine.jp/_ct/17140752
ホップマンカップ優勝はスイス、「シングルスプレーヤーの僕にとっても素晴らしい一週間だった」とフェデラーがコメント - テニスマガジンONLINE|tennismagazine.jp;http://tennismagazine.jp/_ct/17140776
サスノビッチが予選から初のツアー決勝へ、スビトリーナは前年覇者プリスコバに勝利 [ブリスベン国際] - テニスマガジンONLINE|tennismagazine.jp;http://tennismagazine.jp/_ct/17140674
ゲルゲスがウォズニアッキを破り、マッチ14連勝で今季開幕戦を制す [ASBクラシック] - テニスマガジンONLINE|tennismagazine.jp;http://tennismagazine.jp/_ct/17140824
テニス|スポーツナビ(https://sports.yahoo.co.jp/sports/tennis/)から
スイトリナ 今季初Vで通算10勝目、快進撃の世界88位に快勝<女子テニス> (tennis365.net) - Yahoo!ニュース;https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180106-00010005-tennisnet-spo
スビトリーナがブリスベン国際制覇、世界4位に浮上へ (AFP=時事) - Yahoo!ニュース;https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180107-00000014-jij_afp-spo
スビトリーナ、サスノビッチをストレートで破り優勝[ブリスベン国際] (THE TENNIS DAILY) - Yahoo!ニュース;https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180108-00000004-tennisd-spo
スイス 17年ぶり優勝、フェデラーはホップマン杯2度目V<テニス> (tennis365.net) - Yahoo!ニュース;https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180106-00010007-tennisnet-spo
スイスがホップマン杯制覇、フェデラーはヒンギス氏が与えた影響に感謝 (AFP=時事) - Yahoo!ニュース;https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180107-00000006-jij_afp-spo
スイスが3回目の優勝。フェデラーが全豪オープンに向け順調な仕上がり[ホップマンカップ] (THE TENNIS DAILY) - Yahoo!ニュース;https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180107-00000001-tennisd-spo
今季初Vゲルゲス、開催中のシドニー国際は右膝負傷で棄権<女子テニス> (tennis365.net) - Yahoo!ニュース;https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180107-00010008-tennisnet-spo
ゲルゲスがウォズニアッキを破って優勝[ASBクラシック] (THE TENNIS DAILY) - Yahoo!ニュース;https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180108-00000001-tennisd-spo
YouTube(https://www.youtube.com/)から
2018 Brisbane International Final Elina Svitolina vs. Aliaksandra Sasnovich WTA Highlights - YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=E7MMdv0PqK4)
Elina Svitolina vs Aliaksandra Sasnovich BRISBANE FINAL 2018 FULL MATCH - YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=178Zl_kMPEI)
2018 Brisbane International Semifinal Elina Svitolina vs Karolina Pliskova WTA Highlights - YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=fWHT5NwBzR0)
2018 Brisbane International Semifinal Aliaksandra Sasnovich v Sevastova WTA Highlights - YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=3f_eTQmaJew)
2018 ASB Classic Final Caroline Wozniacki vs. Julia Goerges WTA Highlights - YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=7dpuSyeminU)
ブリスベン国際テニスの
HPは
https://www.brisbaneinternational.com.au/
WTAの表記は
http://www.wtatennis.com/tournament/2018-brisbane-Australia-800#orderofplay
シングルスドロー;http://wtafiles.wtatennis.com/pdf/draws/2018/800/MDS.pdf
ウィキペディアは
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%99%E3%83%B3%E5%9B%BD%E9%9A%9B
英語版;https://en.wikipedia.org/wiki/Brisbane_International
です。
エリナ・スビトリナさんの
ウィキペディアは
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%93%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%8A
英語版;https://en.wikipedia.org/wiki/Elina_Svitolina
ITFは
http://www.itftennis.com/procircuit/players/player/profile.aspx?playerid=100131002
THE TENNIS DAILY テニスデイリーは
https://www.thetennisdaily.jp/players/contents/0000279.php
テニス365は
http://news.tennis365.net/news/tour/players/details/index.html?id=women00674
WTAは
http://www.wtatennis.com/players/player/316738/title/elina-svitolina
です。
注)断りのない限り表記のWTAランキングは、2018年1月1日(月)現在(ランキングは基本的に毎月曜日に更新されます)です。
2018年年賀
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