おそらく、カサンドラの哀しい思いがあるからこそ、最後にはナンバー1としての誉れを与えてやりたかったのであろう。
戦士としてカサンドラはテレサと戦い、そして初めて戦いに誇りを持ってカサンドラは逝(ゆ)く。
カサンドラ
「私の全てを
使って全力で
闘う事が
こんなに楽しいとは
思わなかったよ」
「もし生まれ
変わるなら
次は
お前のいる
時代にしたいな」
テレサ
「いいのか
それなら次は
ナンバー2だぞ
お前」
カサンドラ
「いいさ
それでも」
「いや・・・」
「むしろ
その方が
いい・・・」
テレサ
「つきあって
くれて
礼を言う
楽しかった
よ
カサンドラ」
生前は、ロクサーヌの謀(はかりごと)によって凄惨(せいさん)な無念の死を遂げたのだから、こうして偽りの生であっても、テレサという神に近い最強の戦士と戦えて、その刃に倒れるのなら安らかに成仏できるというものであろう。
こういう成仏が出来たのも、もとを言えばダーエの蘇(よみがえ)しのお陰ですね。ロクサーヌに報復も出来たし・・・そういうことではプリシラの腕のお陰か・・・因果応報といおうか輪廻転生といおうか・・・つながっているということですね。
まぁ、確かに元からダーエなどが戦士などを作らなければということはあるが・・・
しかし、こういう組織がなかったとしてもその人生が不幸にならないとはいえないのだから、それはそれとして最後の最後で思い残すことのない戦いができたので良しとしましょうか・・・
終わりよければすべて良し、ってことで・・・
安らかに・・・カサンドラ・・・
(しかし、このカサンドラの安らぎの瞬間に唯一の友の姿を描くとはほんと心憎い表現をしますね)
それにしても、対照的なのがこのカサンドラを罠にかけて惨殺したロクサーヌですよね。まさに自由に己が思うがままに生きたといえますね。
ロクサーヌの生には、後悔ということばはないでしょうね。
やはり、テレサの強さは並外れているというより比較するものがないくらい強いといえますね。
カサンドラの姿が偽りとはいえ、覚醒体だから、戦士の時のカサンドラよりも強いと思われる。
そのカサンドラをおそらく妖気も解放ぜずに倒すのだから。
これだけ強ければ、孤高にならざるを得ないということですね。
そういうことでは、テレサほどではないがカサンドラにもそういうとこがあったといえよう。
ただ、カサンドラの場合は、孤高というより孤独という色合いの方が強かったといえそうですが・・・
テレサの持っているその矜持(きょうじ)ということでは、テレサがクレアにも言っているようにそれをなんらかのことで、表現できておれば、世界は変わっていただろう。
このテレサの矜持で、オクタビアもクロノスもプリシラの呪縛から自らを解き放ったのであるから。
それほどテレサには神々しいものがあるといっていいだろう。
オクタビアもクロノスもまた誇りを持って散ったといえるだろう。
さて、こうなると、この地に残ったものは、テレサとプリシラだけとなった。
プリシラの力は真性リフルとの戦いである程度、想像がつくといえよう。
もし、あれ以上でないならば、テレサの優位は動かないと思われる。
しかし、あの真性リフルとの戦いでも、プリシラに焦りはなかったと思われるので、まだなにかより深いところの潜在能力があるのかも知れない。
やはり、もしそうなら、テレサの覚醒体というのが見れるかも知れない。
それとも、そこまでいかなくて、ある程度の妖力解放で片がつくのだろうか・・・
予想不可能な戦いですね。
やはり、この戦いを制するのはテレサの言うようにクレアということになろうかと思う。
テレサ
「共に闘うぞ
クレア
ラファエラから
託された
記憶と感情
そして今まで
お前の生きてきた
経験の全てが
その力となる」
「私の心を
支えるのは
お前の強さだ」
クレアがどれだけテレサを現出させその力を出させるかにかかっているといえよう。
妖力解放あるいは覚醒体になどなって、時間が長引けば、テレサ(クレア)が不利になると思われる。
プリシラがそういうテレサ(クレア)の弱点に気づくかどうかというのも、また戦いのひとつの分岐点になるかもしれない。
というか、プリシラに逃げるという選択肢はないのか。
手負いだし戦いの中で不利になったなら、負けるが勝ちと逃げるというのはどうか・・・
生き残るためにあれだけのことをしたプリシラが勝てないと分かっておめおめテレサの手にかかるのだろうか・・・
戦いが不利になったら逃げる妖魔や覚醒者はいままでいたのだから、逃げることに問題はなかろう。
もし、プリシラがいま自分を手負いだと感じているなら、逃げる選択が一番だろう、と思うのだが・・・
もう、このカサンドラとの戦いを見ても、このテレサの強さはプリシラくらいだったら、分かるはずであろうから・・・
わたしがプリシラなら、三十六計逃げるに如かず(さんじゅうろっけいにげるにしかず)、ですけど・・・
もちろん、万全の状態でもテレサに勝つ見込みがなければ逃げる意味はあまりないのですが・・・プリシラはイレーネのように隠遁生活はできないでしょうからね(苦笑)散るしかないと・・・
とにかく、テレサがプリシラに言う「すっとこどっこい」って言葉が大言壮語でなく、本当にプリシラの力をそのくらいだと見切っているのならば、テレサの実力はもはや計ることなどできないほどのものといわざるを得ないですよね。
あのプリシラを「すっとこどっこい」扱いなのですよ。ダーエが神扱いしたプリシラをですよ・・・
そんな力、やっぱりダーエがいないのが、重ね重ねも残念です。わたしは・・・
ほんと、人知を超えたテレサの力を見て、ダーエがなんというのだろうか・・・
ダーエ2世とかダーエ2号とかはいないのだろうか・・・(笑)
しかし、言っておきたいのは、ここでプリシラを倒してもこれで戦いが終わるわけではないということ。
プリシラを倒すことは、新たな戦いの始まりでしかないということ。
もう、テレサは以前のテレサではないのだから。
「力や技だけが
強さの全てという
わけではないさ」
「弱かった
お前が・・・
半人半妖で
すらない
お前が
多くの者たちと
出会い 別れ
信頼しあえる
仲間たちと共に
今こうして
闘っている事自体が
お前の強さなのさ
それらは全て
私が手にする
事ができな
かったものだ」
「だからこそ
意味がある
だからこそ
こうして今
お前は私を
支える側に
なれているんだ
7年前なら
こんな事を
お前に
させたりは
しなかったさ」
クレア
「テレサ・・・」
ということならば、もはやテレサはクレアを守るだけではなく、クレアの仲間をも守らなくてはいけないということだ。
それは、たとえかっては組織の名目であったとしても、人のために戦うということを意味しているということになるだろう。
それは、仲間が愛するものは仲間を失わないためには、間接的・結果的にはまた自分もそれを守ることになるからである。
だから、プリシラということだけではなく、この組織の行為の元凶である2つの勢力との戦いということになるだろう。
そもそも戦士(クレイモア)というのはこの戦いのために生み出されたのだから、この戦いに参戦するだけの力はあると思ってもいいだろう。
だから、このプリシラとの戦いの歴史は、テレサが何のために戦うのかということを知るための歴史と言ってもいいだろう。
つまり、このプリシラと戦うということが、テレサ(クレア)の戦いの新しい扉を開くものになるだろう。
そうでなかったら、このテレサの出現は意味をなさないと思われる。
長い戦いに決着がつくのではなく、ここから本当の長い戦いが始まるのである。
ひとつの時代が終り、新しい時代が始まる。
思えば、この時代はプリシラの覚醒から始まったといえよう。
それ故に、当初の「クレイモア」はクレアの復讐物語であったろうが、しかし、今の「クレイモア」はそういう次元の物語ではないだろう。
今号の1枚は、
732頁の上段のテレサ。
この微笑がテレサですね。
「せっかく
ナンバー1同士が
顔をあわせたんだ
一対一で
やろうぜ」
これってプリシラに対するマウンティングですね(微笑)
プリシラは神に近き強さでも所詮ナンバー2でしたからね(苦笑)
こういうとこ見ても、テレサは堅物ではないですね。ミリアは堅物だけど・・・
思うに、テレサってけっこう言い方が荒っぽいとこがあるんですよね。
そういうのは生まれ育ちに関係しているのかな。それとも性格なのかな。
まぁ、大概の戦士は丁寧な言い方はしないから普通って感じかな。
話し方がそれなりに淑(しと)やかなのは、フローラとシンシアですね。
相手を「さん」付けで呼ぶし激情に駆られるようなこともないですしね。
補遺:ミリアの意図
ミリアはなぜ、みんなに大陸の話をしたのでしょうか。
単純には、組織を潰(つぶ)すためには、みんなの力が必要だからということでしょう。
しかしながら、実際には、自分一人で組織潰しを実行したわけですね。
一人で実行したのがやむにやまれぬ事情なら致し方ないですが、それは意図した一人での実行でしたね。
一人で実行するなら、あえて組織の実態すなわち大陸の話などする必要がないと思われる。
そうするとやはり、この島の組織潰しだけではないなんらかの意図があると思われる。
それは、なにかルヴルと関係することなのか、それとも現状の世界に対するミリアなりの考えからくるものななのか。
ルヴル関係のことは複雑過ぎるのでおいといて、ここではミリアが現状の世界になんらかのアクセスをするということで考えたいと思う。
ミリアとしては、ヒルダのことから組織に対して矛盾を感じそこに付け入ったルヴルから現状の世界の話を聞かされ、大いにその探究心を刺激されたということだろう。
なんらかのことで、この世界の真実を知ろうという意欲に駆られた思われる。
そのためには、自分一人の力ではどうにもならないということで、仲間に自分の得た大陸の話をしたのであろう。
それはどういうことかというと、大陸に渡って本当の世界の姿を見たいということなのだろう。
組織を潰すということは、そのための一過程であったのだろう。
つまり、組織がなくなればそして妖魔たちがこの島からいなくなれば、戦士たちの居場所がなくなるので、大陸に渡ろうということを言ってもそれは現実的な選択肢になるであろう。
そういう意図での組織潰しであり妖魔殲滅(せんめつ)なのであろう。
しかも、今回のプリシラとの戦いで、思わぬ副産物も手に入ったといえるだろう。
テレサである。
さすがに、ミリアであってもクレアの中からテレサが出現することは想定外であっただろう。
そして、ここでテレサがプリシラを倒せば、まさに神とまごうばかりの戦士を味方にすることができるのである。
テレサほどの最強の戦士がいれば、大陸に行こうと言っても、渋る者はおそらくいないであろう。
戦いということでは、不安はとても少ないからである。
この島に残るということは、おそらく半人半妖では人間との共存共栄は望めないだろうから、選択肢としてはかなり小さいというか不可であろう。
しかしながら、大陸に渡るのも大いに不安はあろう。
だが、テレサがいればその不安は払拭できるであろう。
ということで、ミリアの意図はここにきて、大いに実現可能となったと思われる。
大陸での、クレア,テレサ,ミリアたちの戦いは・・・
クレイモアの
HPは
http://www.j-claymore.com/
で、
ウィキペディアは
http://ja.wikipedia.org/wiki/CLAYMORE
CLAYMOREの登場人物;http://ja.wikipedia.org/wiki/CLAYMORE%E3%81%AE%E7%99%BB%E5%A0%B4%E4%BA%BA%E7%89%A9
です。
ジャンプSQ.の
HPは
http://jumpsq.shueisha.co.jp/
で、
クレイモアの項は
http://jumpsq.shueisha.co.jp/rensai/claymore/index.html
です。
クレイモア ドイツ語版からのことば(第3巻82~83頁)
テレサとクレア
Zu Befehl...
...Boss
Teresa, Kriegerin 182, 77. Genaration...
Eine von der Organisation erschaffene Hybridin...
Ganz gleich, auf welche Yoma sie auch traf, hat sie bisher alle getötet, chne auch nur einen Funken ihere Yoma-Kräfte freizusetzen.
Aus diesem Grund ist ihr Gesicht durch keineriei Narben gezeichnet und man erzählt sich, dass ihr puppenhaftes Antlitz, selbst wenn sie gerade einen Gegner tötet, ein Lächeln andeutet...
Dieser Umstand brachte ihr, der stärksten Frau unter jenen Kriegerinnen, die die Menschen als >>Claymores<< bezeichnen...
...den Namen >>Teresa, die Lächelnde<< ein.
!
Heh...Nein...
Nicht die stärkste >>Frau<<...
...sondern wohl eher das stärkste >>Ungeheuer<<...
了解
ボス・・・
組織より生み出されし半人半妖・・・
第77期182番目の戦士テレサ・・・
どんな妖魔を相手にしようと妖力解放なく斬殺する
故に彼女の顔が醜く歪む事なく人形のように整った顔で妖魔を斬る姿は微かに笑っているようにも見えるという・・・
そして、つけられた名が微笑のテレサ・・・
クレイモアと呼ばれる者の中で最強の女だ
!
ふ・・・違うか・・・
最強の女ではなく・・・
最強の化物だな・・・
余談:妄想実写版
この「クレイモア」の実写版を妄想すれば、俳優は誰かということなのだが、
クレアは誰にするかというのがなかなかイメージが湧かなかったのですが、
「ファースト・クラス」を見ていて思ったのは、
クレアは沢尻エリカさんが適役であると思った次第です。
沢尻エリカさんならこの微妙なクレアを演じられると思いますね。
そして、プリシラは確定している石田ニコルさんということで。
クレア(沢尻エリカ)とプリシラ(石田ニコル)の悲喜交々(ひきこもごも)の戦いですね(微笑)
ということで、その前哨戦としての、ちなみ(沢尻エリカ)とERENA(石田ニコル)の絡(から)みを見てみたいものですね(笑)
一条
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