またまた、これは予想もしていなかった展開ですね。
なんと、覚醒者の群れが聖都を取り巻いています。
しかも、
ミリアにいわせると、全員がかってのナンバー1桁台の覚醒者とのことです。
クロノスにいわせると、深淵をも超える者を見たいとのこと。
まぁ、逃げられる自信があるものが集まったというが、おそらく全員後悔するであろう。
プリシラがどれだけの力を持っているか、あのリフルが「終わった・・・? 覚醒したあの2体を相手にたったこれだけの時間で・・・ 冗談じゃない・・・ あんなのがこの世にいるなんて・・・(第18巻101頁)」といったくらいなのだから。
ここに集まった覚醒者はおそらく、リフル以下の力のものであるだろうから。
唯一、もしかしたら力があるのは、最初にラキと話した沛艾(はいがい:注1)の
オクタビアくらいであろうか。
ミリアがいうところによれば、沛艾の
オクタビアはナンバー2とのこと。
前にも書いたが、ナンバー1というのは絶対的なものではなく、その時に一番強い者の称号であるわけであるから。
現に、最強の者といわれる
プリシラはナンバー2であるわけだからね。
後は、ナンバー3以下らしい。
ちなみに、上記のクロノスは男の覚醒者でナンバー4である。
ミリア「ただ
好奇心という
言葉に偽りは
ないだろう
戦士として闘った
経験があるならば
史上最強の戦士・・・
その覚醒者の姿を
見たいと思うのは当然だ」
「だがいざという
事態に
何体が本当に
無傷で逃げ
きれるかは
また別の
話だろう
がな・・・」
それにしても、沛艾の
オクタビアはかわいいですね。最初見たとき、なんでこんなアルプスの少女みたいな娘がこんなとこにいるのかと思ってしまいましたね。
ラボナにはこんな娘いなかったし・・・と思っていたら覚醒者とは・・・
しかし、まだこんなに覚醒者がいるのですね。
しかも、1桁ナンバーでこの数なら、残りの下位の覚醒者や妖魔はいったいどのくらいいるのだろうか。
100体、200体、いや500体くらいはいるのだろうか。
さてさて、なんでこんなに覚醒者が集まって来ているかというと、あの
プリシラが封印を破りつつあるからです。
おそらく、先の三人のナンバー1の覚醒者、特にヒステリアのテレサへの憎悪による残留思念の影響が大きいと思われます。
あのテレサへの残留思念によって
プリシラの本体の思念が呼び起こされ、それがカサンドラへと流れ込み、カサンドラを呼び寄せていると思われる。
もう少しで、
プリシラの本体が現われるということであろうと思われる。
おそらく、カサンドラを吸収して、最後の封印を解くのかもしれませんね。
こんな悪夢のような状態になった聖都では、
ガラテアの判断で聖都の住民はすべて避難をするという適確な行動を行なった。
だから、いま聖都はもぬけの空で死の街になってしまいました。
しかし、そんな中でもシドやガークを始めとして何人かの聖都の戦士(兵士)は残って戦うという。
おそらく、相手を認識する間もなくやられて(食べられて)しまうであろうが・・・
これも、戦士としての矜持であろう。
彼らの、生きる意地でもあろう。
たとえ、絶対的に勝てないとわかっていても、戦わないで敗れるのを潔しとしないという。
まぁ、普通にいえば、単なる馬鹿であるが、こういう馬鹿もいないと人生はつまんないですよね。
計算だけで生きている人生はそれなりにそれなりですが、意地を通すのもまた人生ですね。
ミリア「残った
兵たちは?」
ガラテア「志願兵だ
我々だけでいいと
言ったんだがどうしても
自分たちの町は
自分たちで守りたい
とな・・・」
「既に死を
いとわぬ
覚悟の
できている
者たちだ
我々がどうこう
言える立場には
ないさ」
(中略)
ミリア「幸い時間に
有余はある
兵士たちには
できればラボナの
住民の後を追って
町を離れてほしい
と思っている」
シド
「すまねーが
そのやり取りは
5日程前に
シスター
ガラテアと
さんざんしたばっかなんだわ」
「それで覚悟を
決めて残った
者たちだ
状況が
多少変わ
ろうが
彼らの決意は
今更変わら
ねーよ」
ミリア「そうか
わかった
すまない
二度手間を
とらせた」
というようなことで、あの鮮血のアガサのときは恐怖のため逃げることしか考えなかった色つきのクラリスさえ残って戦いたいという戦士の矜持を示した。
まぁ、直情のヘレンには、どやされてしまいましたが(笑)
ヘレン
「あ?」
「なんだと
てめー
生きるか
死ぬかの
状況に
なるってのに
色つきの
てめーに何が
できるんだよ」
クラリス
「ひ」
「だ・・・だって
あたし・・・
この町の人たちに
とてもよく
してもらって
この町が
とても
大好きで・・・」
(中略)
ミリアのとりなしでクラリスもともに戦うことになる。
クラリス
「はい
がんばります」
ヘレン
「・・・・・・・」
デネヴ
「お前
後で
あやまって
おけよ」
だって。くすっ
ところで、この状態でクレアの救出はどうなるんでしょうかね。
このままだと、クレアの救出はままならないですよね。
ほんと、へたに刺激したら、
プリシラが封印を即破って蘇りそうですね。
ミリアたちは、いかなる作戦をたてるのでしょうか。
しかし、この複合体にクレアが存在しているということは、ルシエラやラファエラも存在しているということですね。
そうすると、破壊のみをその意味とするラー(ルシエラとラファエラの融合体)もまた蘇るということか・・・
それと、もうひとつ、舟で移動といったのに、舟の(海の?)シーンがまったくないですね。
なんか、八木さんは舟を描くことが苦手だったりして・・・(笑)
まぁ、そういうことはないと思うので、なんらかの意図があっての舟のシーンの省略でしょうね。
それにしても、やっぱり10日間もあって、いままでの消息をお互い話し合っていないのだろうか。
もう、ラキと行動を供にしていた少女が聖都にいる最強の化物プリシラではないかと疑ってもおかしくないと思うのだが・・・
他人の行動には関心がないのかな、
クレイモアは・・・
それにしても、シドやガークさえも、ラキが連れていた少女について聞かないとは・・・
みんな、ラキのことなど関心がないのか・・・戦いしか関心がないのか・・・
男と女のことについては、リフルやダフくらいしか関心がないのか・・・
ここは、男女の愛のない世界なのか・・・
それとも、単に作者が男女の愛に関心がない?
いや、それにしては、女性の機微の描き方がうますぎるからね。
やっぱり、この地は男女の愛について淡白な大陸(島?)なんだな。
考えてみれば今は恋愛って当たり前だが、昔の人って、恋愛なんてめったにないだろうから、男女の愛ということについては淡白であってもおかしくはないですね。
恋愛なんてのは、リフルみたいによっぽど自分の意志があって自由な女性にしかなかったというべきだろう。
この頃は、人間の自由意志というよりは神の宿命(摂理)ということであろう。
ただ、与えられたものに満足するしかない。
最後にシドの贈り物とはピエタから持ってきた、
クレイモアの装束だと思うのですが・・・
今号の1枚は、325頁の右下の沛艾の
オクタビア(微笑)
頁数は今号も31頁、読み応え見応えありますね(微笑)
プリシラにラー(ルシエラとラファエラの融合体)にカサンドラに覚醒者に妖魔と・・・ミリアたちにとってはまったく先の見えない戦いだね。
でも、やはり鍵を握っているのは、ダーエだろう!?
だって、ダーエはまた新しい覚醒者(あるいは化物)を創れるし、まだ1桁ナンバーの死体も持っているし・・・
それにしても、改めて見るとミアータってほんと小さいね。もしかして年齢は一桁?
これでナンバー4で、正攻法で戦えば現時点で鮮血のアガサをも上回る力があるのだから、大人になったらどれほどの能力を出すのか・・・楽しみですね。あぁ、もちろん、生き残ればの話ですが・・・
注1:沛艾(はいがい)とは、馬の性質が荒くはね狂うこと。馬が勇み立つこと。また、その馬。
(国語大辞典(新装版)小学館 1988から)
しかし、沛艾って語は初めて知りました・・・
覚書:主役は?
この
クレイモアの主役は最初に登場したのが、クレアだったのでクレアっていうのが主流でしょう。
しかし、よくよく思ってみれば、このクレア以上に物語の進行に関わってきた者がいる。
そう、それはプリシラである。
そもそも、プリシラがいなければ(
クレイモアとしての)クレアもいなかったといっても過言ではない。
クレアの存在意義はプリシラへの復讐なのであるから。
そして、プリシラはほとんどの主要な登場人物の前にその驚異的な姿を見せている。
テレサしかりイースレイしかりリフルしかりラー(ルシエラとラファエラの融合体)しかり、アリシア、ベス、イレーネ、オフィーリア、
ガラテア、リガルド、ダフしかり、ミリアたちしかり、ラキしかり、ダーエ、組織しかりである。
新たな世界の創造主、プリシラ、か!?
つまり、いくたの苦難を乗り越えて、プリシラがこの世界を統治して新たな神となる物語なのである。
新しい神話、
クレイモアとはギリシア神話にも比べられる壮大で豊饒で華麗な物語なのである。
クレイモアとは現代に創られる神話である。
なぜ、こんな高尚なひねった形態を取っているかというと、欺きと興味でしょうね。
だって、わたしたちはこのことばにまず欺きと興味を持ちましたよね。
「古より人が「妖魔」に食われる存在であったこの世界。」(第2巻4~5頁)
最強であるプリシラを主役にしたら、もう最後の結末は誰でも予想できますね。
まぁ、その過程が面白いということはあってもね。
ところが、弱いクレアを表の主役にしていけば、どう考えてもクレアがプリシラに勝てるわけないから最後はどんなになるんだろうという興味はかなり持続的に湧きますね。
それに、現代は超人的なヒーローより、等身大の我々と同じ苦悩を持つ主人公により親近感を持ちますね。
ヒーローのいない時代には、ヒーローを実感しにくいですからね。
というようなあれやこれやで、クレアあるいはミリアたちが見た目は主役級になっていると思われるのですが・・・
クレイモアの
HPは
http://www.j-claymore.com/で、
ウィキペディアは
http://ja.wikipedia.org/wiki/CLAYMOREです。
クレイモアを連載しているジャンプSQ.の
HPは
http://jumpsq.shueisha.co.jp/index.htmlで、
クレイモアの項は
http://jumpsq.shueisha.co.jp/contents/claymore/index.htmlです。
クレイモア ドイツ語版からのことば(第4巻156頁)
イレーネがテレサを評す。(続き)
Eilen wir Priscilla zur Hilfe.
Wenn es so weitergeht, ist es sonst noch ihl Kopf,der rollt.
Huh?!
Aber du hast doch eben gerade noch gesagt...
...das die Kleine gegen Teresa im Vorteil ist!
N...Nanu?
Sie Kämpft zu blindlings.
Deshalb kann Teresa auch gegen sie Kämpfen, ohne dabei ihr besonderes Talent überhaupt einsetzen zu müssen.
Denn in ihren Grundfahigkeiten ist sie ihr überlegen.
プリシラの助けに入るぞ
このままだと首が飛ぶのはプリシラの方だ。
あ?
なに言っているんだ、今、言ったばっかじゃねーか
テレサにはあのガキの方が分がいいんだろ。
あ・・・あれ?
あくまで目くらましにすぎん
テレサが妖気を感じての闘い方に頼らず普通に闘えばすむことだ
元々の地力が違うんだよ。
嵐に抗して
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