佐野書店ブログ 2015年12月
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千葉菌類談話会「きのこ講演会」

12月26日(土)、千葉県立中央博物館と千葉菌類談話会との共催の「きのこの講演会」が中央博物館で開かれた。
講師は、森林総合研究所の根田仁先生と千葉菌類談話会会長でもある元東京医科歯科大学の金城典子先生。

根田仁先生は、「マツタケの分類・栽培最前線」と題して、マツタケの分類と栽培研究の現状について講演された。
マツタケの全ゲノム分析を行い、得られた塩基配列が、森林総合研究所のホームページに公開されていることなど初めて知った。それを参考にゲノム編集を行えば、栽培可能なマツタケの品種を作り出すことも出来そうだ。

中でも特に興味を持ったのは、レトロトランスポゾンを使ったマツタケ類の系統関係解析のところだ。
現在、近縁種の類縁関係を調べるには、ITS領域のわずかな違いをもとにした遺伝子分析が主流だ。しかし、ずっと“??”と思ってきた。何の意味を持たないITS領域のわずかな塩基配列の違い、しかもその違いの解釈に人為が入る。そんなものをいくらコンピュータにかけたからと言って客観性・普遍性が得られるものではないだろう。

そのからくりのいい加減さを根田先生は、“塩基配列の比較による類縁関係の問題点”“「論より証拠」誰にもできる検証法”“人為的に作ったモデル系統樹を通常の解析法で再現できるか?”というテーマで、わかりやすく説明された。
その上で先生は、古くて新しい手法、「レトロトランスポゾンの増幅・組み換えを介したゲノム進化」をもとにした系統解析法を提案される。こっちの方が、よっぽどか説得力があるではないか。

金城先生は、「中国&チベットの冬虫夏草をさぐる」と題して、長年続けてこられた冬虫夏草の探求と薬効研究について講演された。
遠くに雪の高山を望む標高4千メートルを超える採集場所の写真と、そこにたどり着くまでの危険なエピソードを交えて興味深く話された。狭い崖っぷちの道で対向車とすれ違う時、柔らかい路肩が崩れ対向車が谷底に落ちてゆき濁流にのまれていくのを、なすすべもなく見守るしかなかった話など、思わず手に汗を握ってしまった。

新国(にっくに)みなみ「きのこくーちか-1-」

在庫切れ中 
きのこくーちか きのこくーちか3 きのこくーちか2
(写真左から:表紙、第3編「ヤマブシタケ」からべにちゃんのきのこコスチューム、第5編「なめこ」から眺めのよい峠道での食事シーン、車は大作号)
新國(にっくに)みなみ(2015)
「きのこくーちか -1-」
*くーちかはロシア語で「仲間」という意味だそうだ。
8%税込800円、送料サービス、在庫切れ中 
 京都を舞台に、ルームシェアをしている20代後半のきのこアート作家、ゆん太と、ロシア雑貨店仕入担当の同年代、バツイチ・イケメンのロシア人、ワーニャの二人が織りなす、漫画で描かれたきのこがらみのスト-リー。
 表紙をめくるといきなりオニフスベのオープンサンドのお話だ。黒パンに挟んでオープンサンドにしたオニフスベは、味もなく、食感も皆無、スカスカで土臭く本当にまずいそうだ。
 しかし、店主にいわせれば、それは料理法が間違っているからだ。まだ中が白い幼菌を1cmほどの厚さに切り、パン粉をつけフライにすれば、これはもうはんぺんのフライと見まがう味・食感だ!どのくらい昔になったろうか?東京の西部、檜原村で行われた菌類懇話会の合宿で、F.Sさんが作ってくれた揚げたてアツアツのオニスベフライの味が忘れられない!F.Sさんお元気ですか?よかったらメールください!
 本書監修者は国立科学博物館の保坂健太郎先生。取材協力者の一人にきのこ写真家の大作晃一氏。大作氏は、愛車大作号で作者たちをナメコ採集に案内し、ナメコ料理をふるまったそうだ。第5編「なめこ」のお話のもとになった。

Studies in Mycology 78 

お取寄せ
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Studies in Mycology 78
Robert A. Samson, Cobus M. Visagie and Jos Houbraken.
「Species diversity in Aspergillus, Penicillium and Talaromyces」
(コウジカビ属、アオカビ属、タラロミケス属の種多様性)

参考価格8%税込15,720円、送料360円、納期ご注文後6週間(お取寄せ
A4、451ページ、フルカラー、ペーパーバック、
取り上げた属に含まれる膨大な数の菌株の複数の遺伝子分析に基づく最新の分類が提示されている。
それぞれの論文には、遺伝子分析結果に基づく新しい節や、新種・新組合せなどが提案され、さらに再認定された既知種を含む種の詳細な記載が書かれている。これらの属に関心のある方には必携の文献と考える。
論文単位でダウンロードもできるようだが、ページ数の多さやカラー印刷の質などから考えると、紙版の購入がお勧めだ。
目次:
1 C.M. Visagie et al.  「Ochratoxin production and taxonomy of the yellow aspergilli ( Aspergillus section Circumdati」 (黄コウジカビーコウジカビ属 Circumdati節ーのオクラトキシン産生と分類)
2 C.M. Visagie et al .「Aspergillus , Penicillium and Talaromyces isolated from house dust samples collected around the world」  (世界中から集めたハウスダストサンプルから分離されたコウジカビ属、アオカビ属、およびタラロミケス属)
3 R.A. Samson et al. 「Phylogeny, identification and nomenclature of the genus Aspergillus」(コウジカビ属の系統学、同定と命名法)
4 N. Yilmaz et al. 「Polyphasic taxonomy of the genus Talaromyces」(タラロミケス属の多相面からの分類)
5 C.M. Visagie et al. 「Identification and nomenclature of the genus Penicillium」(アオカビ属の同定と命名法)
6 J. Houbraken et. al. 「A taxonomic and phylogenetic revision of Penicillium section Aspergilloides」 (アオカビ属Aspergilloides節の分類学的・系統学的改定)

「タイの菌類多様性」

在庫切れ。追加入手はありません。
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        第22章 Fungi on arthropods, crustaceans and fish
        (節足動物生菌、甲殻類生菌および魚類生菌)の最初の227ページ
        233ページには冬虫夏草属など昆虫寄生菌                 
Jones, E.B.G., M. Tantichareon & K.D.Hyde(Eds.) (2004)
「Thai Fungal Diversity」 (タイの菌類多様性)
 
BIOTEC (National Center for Genetic Engineering and Biotechnology)
(タイ国立遺伝子工学バイオテクノロジセンター) 
参考8%税込10,800円、送料510円、在庫切れ。追加入手はありません
英語。21.6x30.5cm。11+281ページ。原色写真・顕微鏡写真あり。ハードカバー。
 タイに産する大型菌類や微小菌類を分類群別や生態別など多方面から解説する。タイの菌類を知りたい方には必携の文献。英語で手紙を出すとタイ語で返事が返ってくるなどコミュニケーションに手間取り、入手には大変時間がかかった。

 目次は次の通り:
1.Introduction. 2. Introduction to Thai fungal diversity(タイの菌類多様性概説). 3. Basidiomycetes(担子菌). 4. Chromista(クロミスタ門)(中桐昭先生が共著者の一人). 5. Coelomycetes(分生子果不完全菌). 6. Xylariaceae(キシラリア科). 7. Lichens(地衣類). 8. Yeasts(酵母)(中瀬崇先生が著者). 9. Freshwater fungi(清水生菌). 10. Marine fungi(海生菌). 11. Coprophilous fungi(糞生菌). 12. Seed Fungi(種子菌). 13. Soil fungi(土壌菌). 14. Terrestrial lignicolous fungi.(陸生リグニン分解菌) 15. Fungi on leaf liter(落葉リター菌). 16. Fungi on Musa (Banana)(バナナ生菌). 17. Palm fungi(パームヤシ生菌). 18. fungi on Zingiberaceae (Ginger)(ショウガ科生菌). 19. Endophytes(内生菌). 20. Plant pathogens(植物病原菌). 21. Dermatophytes and pythiosis(皮膚糸状菌およびピシウム感染症). 22. Fungi on arthropods, crustaceans and fish(節足動物生菌、甲殻類生菌および魚類生菌). 23. Edible mushrooms.(食用きのこ) 24. Culture collection. 25. Epilogue.

イグチ類とその近縁についての手引きと

遺伝子分析の成果を取り入れたWatling(ワトリング)先生のイグチ目の属までの論考
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Watling, Roy (2008) 
「A Manual and Source Book on The Boletes and Their Allies」
(イグチ類とその近縁についての手引きと原典集)
Synopsis Fungorum 24

FUNGIFLORA, Oslo, Norway
8%税込6,770円、送料360円、納期1週間(在庫1冊
“遺伝子分析の成果を取り入れたWatling(ワトリング)先生のイグチ目の属までの論考。参考文献リストも充実。盛りだくさんの内容” 
英語。15.02x22.5cm。248ページ、うち線画図版17ページ。ペーパーバック。
最近の遺伝子分析を元にイグチ目に79属を認定し、それらの基準種ならびに形態形質、生態・分布・命名法について記載する。図を必要に応じつける。属の異名を、そのタイプ種をつけ載せる。最近の研究成果にもとづくイグチ目の科までの分類体系を示し、属の検索表をつける。種の記載はないが、種を認定するための、マクロレベルおよびミクロレベルで検討すべき形質を記す。参考文献リストが充実。

Synopsis Fungorum既刊

大舘一夫:春夏秋冬街のきのこ散歩

在庫切れ
街のきのこ散歩 街のきのこ散歩2 街のきのこ散歩3

大舘一夫(2015/9月) 「春夏秋冬街のきのこ散歩」、八坂書房
8%税込定価1,728円(本体1600円)、送料サービス在庫切れ
 さあ、本書を携え、きのこウオッチングに出かけよう! 
 著者は、「都会のきのこ、身近なきのこウオッチングのすすめ」(初版2004、改訂版2011)、「都会のキノコ図鑑」(2007)と市街地の公園など身近な場所に発生するきのこを対象としたわかりやすい解説書を書いてきた。
 今回出版の本書は、身近にきのこと出会うヒントを、春夏秋冬の四季別に37の話題を設け、わかりやすく解説する。話題に関連するたくさんの美しい写真や図を眺めながら読んでいると、まるで自分がきのこウオッチングに出かけているような気持になる。郊外に出なくても街の中の公園でもいろんなきのこに出会うことができる。

 余談だが、この八坂書房は、佐野の好奇心を引くたくさんの本を出版している出版社だ。新刊の案内には読んでみたいと思う本がいっぱいだ。
 たとえば、「花見と桜、〈日本的なるもの〉再考」、民俗学者宮本常一の 「宮本常一座談録 生活と文化」(同じ著者の「聞書 忘れえぬ歳月〈西日本編〉 」もある)など。「アンリ・ルソー」、「愉しい干潟学」も面白そうだ。「悩ましい翻訳語 」、「昆虫食文化事典」も楽しそうだ。 昆虫食といえば、初めて知ったことだが、昭和天皇はハチの子料理をお好きだったそうだ。
 もちろん「きのこミュージアム 」は、朝日新聞[時代を読むこの3冊]に選ばれた秀逸な書だ。
 インターネット上の出版案内をぜひご覧いただきた。

Synopsis fungorum Vol. 25 (2009)

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Synopsis fungorum Vol. 25 (2009) 「Collected papers」
(Synopsis fungorum第25巻、論文集) 

8%税込3,770円、送料215円、納期1週間(在庫2冊)。
英語。14.7x22.5cm。124ページ、うち原色写真ページ2ページ。ペーパーバック。
硬質菌の第一人者、ノルウエー、オスロ大学のRyvarden先生が出版する菌類研究シリーズSynopsis fungorumの最新巻。2新属・8新種および3新組合せを提案する8論文を所収。うちコウヤクタケ類の論文が三つ。硬質菌に興味ある方は必携。(1) Repetobasidium azoricum (Basidiomycotina, Sistotremataceae), a new species from Azores Island. I. Melo, M. Duenas & M.T. Telleria, (2) Sistotrema aciferum: a new, long-spored, corticioid fungus from England. P. Roberts & A. Henrici. (3) Some Corticioid fungi (Basidiomycotina) from Ecuador. K. Hjortstam & L. Ryvarden. (4) Corticioid species (Basidiomycotina, Aphyllophorales) from Colombia IV. K. Hjortstam & L. Ryvarden. (5) Polyporus elongoporus (Aphyllophorales, Basidiomycota) sp. nov.. E.R. Drechsler-Santos, L. Ryvarden, F. WartchowF. & M.A.Q. Cavalcanti. (6) Fomitopsis ochracea nova species. J. Stokland & L. Ryvarden. (7) Dichomitus efibulatus nova species. A. Martyn Ainsworth & L. Ryvarden. (8) Biodiversity of Sardinian Aphyllophoraceous fungi. A. Bermicchia, L. Arras, A. Piga & L. Ryvarden.

Synopsis Fungorumシリーズを含むFungiFlora社出版物(佐野書店原則在庫):
http://sanoshoten.blog13.fc2.com/blog-entry-1460.html

Cortinarius in Sweden, 14th ed.

在庫がなくなりました。申し訳ありませんが、追加入手はありません。
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Soop, Karl (2014)
「Cortinarius in Sweden, 14th ed.、PartⅠとⅡ」 
(スウェーデンのフウセンタケ属、第14版、第1部・第2部)

著者の自費出版
PartⅠとⅡの2冊一組:参考8%税込11,360円、送料510円、
在庫がなくなりました。申し訳ありませんが、追加入手はありません。
A4、英語、Part Ⅰ:記載の部(検索表22・記載110・参考文献8・索引2 各ページ)、Part Ⅱ:図版の部(34原色図版)、スパイラルバウンド
短期間で改版を重ねるので長年紹介をためらっていた。が、この14版が最終だと著者から知らされたので、このたび皆様にご案内します。
本書は、スウェーデンに発生する200種を越えるフウセンタケ属の全てを、実践的で使いやすい検索表、および種の記載で解説する。その中の約130種を原色写真で巻末に載せる。英語で書かれていることもあり、フウセンタケ属に興味のある方には必携の文献。

61 西コーカサス産希産注目ハラタケ類

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Fungi Non Delineati 61
Malysheva, Ekateria f. & Tatyana Yu. Svetasheva (2001)
Rare and noteworthy species of agarics from the Western Caucasus

(西コーカサス産の希産で注目すべきハラタケ類)
Edizioni Candusso, Alassio, Italy
8%税込 2,480円、送料215円、納期1週間(在庫2冊
英語、17.1x24.0cm、104ページ、うち原色図版22ページ、本文中に顕微鏡図多数、ペーパーバック
 黒海とカスピ海とに挟まれたカフカース山脈(コーカサス山脈)を中心とするコーカサス地方の西部、カラチャイ・チェルケス共和国の標高1260mから4047mにあるTibera生態系保護区に産するハラタケ類のうち最も稀産で興味深いハラタケの仲間、20属39種を原色生態写真と顕微鏡図をつけ詳細に記載する。
 属の内訳は次のとおり。Arrhenia, Camarophyllopsis, Chrysomphalina, Clitocybe, Cortinarius, Dermoloma, Entoloma, Galerina, Hydropus, Inocybe, Lepiota, Leucoagaricus, Leucopaxillus, Lichenomphalita, Mycena, Phaeogalera, Pluteus, Psathyrella, Rhodocybe, およびTricoloma

Fungi Non Delineatiの既刊は、CATEGORIES:「Fungi Non Delineati」をクリックするとご覧になれます。2011年7月1日現在、第61集まで出版されています。

56-57 ハンガリーの腹菌類

在庫切れ
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Fungi Non Delineati 56-57
Rimoczi, Imre & Mikael Jeppson (2011)
Characteristic and rare species of Gasteromycetes in Eupannonicum
(ハンガリーの特徴的で稀産の腹菌類)

Edizioni Candusso
参考8%税込 5,230円、送料360円、在庫切れ
英語、17.1x24.0cm、230ページ、うち原色図版58ページ、ペーパーバック
東ヨーロッパ、ハンガリーに産する地域で特徴的でしかも稀産の腹菌類を分布図、胞子の走査電顕写真、原色生態写真をつけ詳細に解説する。
 取上げた分類群は、Astraeus, Battarraea,Bovista, Calvatia, Chlorophyllum, Conocybe, Cyathus, Disciseda, Galeropsis, Gastrosporium, Geastrum, Lycoperdon, Montagenea, Mycenastrum, Myriostoma, Phallus, Phellorinia, Tulstomaの18属にわたる54種。
“腹菌に興味を持つ方は必携”
Fungi Non Delineatiの既刊は、CATEGORIES:「Fungi Non Delineati」をクリックするとご覧になれます。
腹菌・地下生菌にご興味をお持ちの方は、CATEGORIES:菌類(腹菌地下生菌)をクリックすると関連文献をご覧になれます。

菌じん類の種概念

“遺伝子分析の進んだ今でも、異種と同種の境界は、難しいのではなかろうか?”
“大型菌類の分類に関心のある方には一読をお勧め”

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Clemencon H. (Edit.) (1977) 
「The Species Concept in Hymenomycetes」(菌じん類の種概念)

8%税込 18,090円、送料510円、納期 2週間(在庫2冊) 
英語、一部仏語。14.0x23.0cm。444ページ。ハードカバー 
 「生物の種とは何か」に答えることは簡単なようで実は難しい。特に菌類は形態的特徴も少なく、培養や交配の難しいものもあり、何をもって種を分けるかは、遺伝子分析の進んだ現在でも、大変難しそうだ。
 本書は、この難しい問題をテーマに、1977年当時の第一級の研究者が参加、発表・討議したシンポジウムの記録である。R. Walton, C. Bas, A.H. Smith, R. Kuhner, O. Hibler, F. Oberwinkler, H. Romagnesi, R.H. Petersen, R. Singerなど当代一流の研究者たちがそれぞれ得意とする分類群の種概念について論文を寄稿・発表し、それに対し参加者が討議を行っている。本書には、発表論文と、それに続く討議の内容が記録されている。討議の内容は、発言者が話したそのままに口語体で記録されており、読んでいくと、まるで大先生たちの肉声が聞こえるような気がする。

中国熱帯真菌

在庫切れ。当分入荷はありません。
本書は、出版後すぐに、きのこの著名な先生方からご注文を受けました。本書の学術的価値の高さがうかがえます。
中国熱帯真菌 中国熱帯真菌2 中国熱帯真菌3
Wu Xingliang Dai Yucheng Li Taihui & Yang Zhuliang etc. (2011)
「中国熱帯真菌、Fungi of Tropical China 」

科学出版社
参考8%税込 17,250円、送料510円、
在庫切れ。当分入荷はありません。
中国語、ラテン語学名つき、21.5x28.0cm、8+548ページ、原色写真多数、ハードカバー、ブックカバー付
中国熱帯地方の子のう菌41分類群、担子菌454分類群、合計495分類群を原色写真を付し解説する。
 掲載種ではAmanitaテングタケ属38分類群、Ganodermaマンネンタケ属31分類群、イグチの仲間29分類群などが目立つ。
 硬いきのこがご専門の先生も購入されたようにGanodermaマンネンタケ属以外の硬いきのこも数多く載っている。
 その他Termitomycesオオシロアリタケ属5分類群、Lactariusチチタケ属10分類群、Russulaベニタケ属16分類群など。Rmariaホウキタケ属は掲載は5種だが、中国で新種記載された種が3種を占める。

Desert Truffles (砂漠のトリュフ)

地下生菌に興味のある方は必携!
Desert_Truffles1_.jpg Desert_Truffles2.png Desert_Truffles3.png 
Kagan-Zur, V., Roth-Bejerano, N., Sitrit, Y., Morte, A. (eds.) (2013)
「Desert Truffles: Phylogeny, Physiology, Distribution and Domestication」
 (砂漠のトリュフ:系統、生理、分布と栽培化)

8%税込価格未定xx,xxx円、送料510円、納期未定
英語、23.4 x 15.6cm、397ページ、ハードカバー
砂漠のトリュフと呼ばれる地下生菌は、温度の高低や地質の性質には関係なく、ただ水分量みが分布制限要因となるようだ。本書は、この砂漠のトリュフを多方面から解説する22の論文からなる包括的解説書。
地下生菌に関心のある方すべてにお勧め!
目次:(著者名略)
Hypogeous Desert Fungi pp 3-20
(砂漠のトリュフ概観)
Nomenclatural History and Genealogies of Desert Truffles pp 21-37
(砂漠のトリュフの分類史と系統)
Cryptic and New Species pp 39-53
(隠蔽種・新種)
Soil Properties pp 57-67
(発生土壌の特性)
Types of Mycorrhizal Association pp 69-80
(菌根共生の型)
Pre-symbiotic Interactions Between the Desert Truffle pp 81-92
Benefits Conferred on Plants pp 93-104
(共生植物が受ける利益)
Ecology and Distribution of Desert Truffles in Western North America pp 107-120
(北アメリカ西部の砂漠のトリュフの生態と分布)
The European Desert Truffles pp 121-141
(ヨーロッパの砂漠のトリュフ)
Mediterranean Basin: North Africa pp 143-158
(北アフリカの地中海地域)
Asian Mediterranean Desert Truffles pp 159-171
(アジアの地中海域の砂漠のトリュフ)
Non-Mediterranean Asian Desert Countries pp 173-192
(地中海域でないアジアの砂漠国)
Ecology and Distribution of Desert Truffles in the Kalahari of Southern Africa pp 193-202
(南アフリカ、カラハリ砂漠の砂漠のトリュフの生態と分布)
Ecology and Distribution of Desert Truffles in the Australian Outback pp 203-214
(オーストラリア未墾地の砂漠のトリュフの生態と分布)
The History of Desert Truffle Use pp 217-241
(砂漠のトリュフ利用の歴史)
Enzymes in pp 243-260
(含まれる酵素)
Nutritional and Antioxidant Properties of pp 261-273
(栄養と抗酸化特性)
Nutritional and Antioxidant Properties of the White Desert Truffle pp 275- 297
(砂漠の白トリュフの栄養と抗酸化特性)
Preservation of Truffles pp 299-321
(トリュフの保護)
The Medicinal Value of Desert Truffles pp 323-340
(砂漠のトリュフの医薬価値)
Domestication: Preparation of Mycorrhizal Seedlings 343-365
(栽培化:菌根苗作成の用意)
Preparation and Maintenance of Both Man-Planted and Wild Plots pp 367-387
(植林地と野生地の用意と維持)

Agaricales in Modern Taxonomy

在庫切れ中
“歴史に残る名著!
遺伝子分析による系統分類の時代になっても、その輝きは失われない!”

Agaricales_in_Modern_Taxonomy.jpg
Singer, Rolf (1986)
Agaricales in Modern Taxonomy 4th revised edition

参考8%税込価格 19,090円、送料(北海道・東北・沖縄除く): 510円、 在庫切れ中
英語。981ページ+88図版。ハードカバー。
大型担子菌菌類(きのこ)分類の基本書中の基本書。
本郷先生が本書(正確には第3版)の分類体系を採用されたので、本書の分類システムが日本のキノコ分類の基準になった。日本できのこ分類を志すには必携の一冊。

ケシボウズタケ属

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Wright, Jorge E. (1987)
The Genus Tulstoma (Gasteromycetes) A World Monograph
(ケシボウズタケ属(腹菌類)全世界産モノグラフ)
Bibliothea Mycologica Band 113

8%税込価格 11,520円、送料360円、納期1週間(在庫1冊
英語、338ページ、156図、50図版、ペーパーバック
ケシボウズタケ属の同定のための最重要文献。世界中に産するケシボウズタケ属を検討・解説している。
ケシボウズタケの仲間は、かつては非常に珍しいとされたが、熱心な方々により日本各地の砂浜で続々と見つかっている。太平洋岸や日本海沿岸ではすでに分布が確認されている。瀬戸内海沿岸ではまだのようだ。
あなた住んでいる場所の近くの海岸でもケシボウズタケ属が見つかるかも知れない。嵐の時には波をかぶるような、波打ち際に近い場所を探すのがコツだ。日本海沿岸では小さな砂浜でも見つかっている。本書を片手に砂浜を探してみよう。

ヒマラヤ山脈の木材腐朽ヒダナシタケ型ハラタケ類

予告!、2015年6月末出版!
Wood_rotting_.jpg Woodr_rotting_non_gilled_Agarico.png Woodr_rotting_non_gilled_Agarico2.png
Prasher, I.B (2015)
「Wood-rotting non-gilled Agaricomycetes of Himalayas」
(ヒマラヤ山脈の木材腐朽ヒダナシタケ型ハラタケ類)

8%税込価格(未定)xx,xxx円、送料510円、納期未定
英語、15,6x23.4cm、653ページ
目次:
Introduction pp 1-28
Review of Literature pp 29-63
Materials and Methods pp 65-78
Morphology pp 79-94
Forest Types in Himalayas pp 95-110
Taxonomy pp 111-634
Ecology pp 635-653

カビ・キノコが語る地球の歴史



カビキノコが語る地球の歴史
小川真(2013年9月)
「 カビ・キノコが語る地球の歴史」 菌類・植物と生態系の進化

8%税込3024円、送料サービス、納期1週間(在庫1冊
四六判、328ページ、ハードカバー、カバー付
著者は、大胆な仮説で菌類の進化を、菌類と植物とのかかわり方から説明する。
菌類が生物の進化にどうかかわってきたか、生物進化に関心を持つ方に是非一読をお勧め。
目次:
第1章 地球の先住者
第2章 植物の上陸を助ける
第3章 石炭はなぜできたのか
第4章 植物を育てた腐植と灰
第5章 樹木とキノコのつながり
第6章 さ迷う菌類
第7章 被子植物とともに
第8章 新たな生き方を求めて
第9章 迫りくる大絶滅

ラブルベニア文献 (3)

昆虫、なかでも甲虫の触覚や体節の表面に付いて生きているラブルベニアと呼ばれる長さ1㎜かそれ以下の微小な子嚢菌の仲間がいます。顕微鏡で見ると菌体を構成している細胞が数えられるほどわずかで、基脚部と呼ばれる体表にくっつく部分が特徴的です。世界には約2千種ほど知られているそうです。
 虫を捕まえ、実体顕微鏡で体表を丹念に探すと見つかります。このラブルベニアを知るのも楽しいと思いますので、文献をご案内しましょう。
なお、ラブルベニアをもう少し知りたい方には、神奈川県立生命の星・地球博物館発行の「自然科学のとびら第9巻第1号」2009に出川先生が書かれた解説を見ることをお勧めします。
http://nh.kanagawa-museum.jp/tobira/9-1/degawa.html

1. 40年前の本です
Itroduction_and_Suppl_to_Ronald_Thaxters.jpg
Benjamin, Richard K. (1971)
「Introduction and Supplement to Ronald Thaxter's Contribution Towards A Monograph of The Laboulbeniaceae」

J. Cramer
8%税込3,680円、送料190円、納期 1週間(在庫1冊
英語。17.0x24.1cm。155ページ。ペーパーバック。
目次:Introduction / Acknowledgements / The Thaxter Era / The Post-Thaxter Era / The Genera of Laboulbeniales / Collection, Preservation and Preparation of Specimen / Bibliography of The Laboulbeniales / Additions and Emendations / Epilogue

2.古書
Beitrage_zur_Biologie_Okologie_Laboulbeniales.jpg
Scheloske, Hans-Werner (1969)
Beitrage zur Biologie, Okologie und Systematik Der Laboulbeniales (Ascomycetes).
Parastiologische Schriftenreihe Heft 19

Veb Gustav Fischer Verlag Jena
8%税込9,890円、送料190円、納期 1週間(在庫1冊
ドイツ語。16.8x23.8cm。176ページ。本文中に線画多数。ペーパーバック。
古書、状態良

A revision of the species described in Phyllosticta

A_rev_of_the_sp_described_in_Phyllostica.jpg
H. A. van der Aa & S. Vanev Edited by A. Aptroot, R.C. Summerbell & G.J. Verkley (2002)
「A revision of the species described in Phyllosticta」

CBS-KNW Fungal Biodiversity Center
10%税込9,5200円、送料520円(レターパック)、納期1週間(在庫1冊
英語、6+510ページ、ペーパーバック
The taxa described in the coelomycete genus Phyllosticta are enumerated, based on the original literature and on examination of numerous herbarium (mostly type) specimens and isolates. A lot of taxonomic novelties are proposed here for taxa accepted in Phyllosticta.

森のきのこたち

申し訳ありません。在庫切れ中です。
マツタケを採りたいと願っている方には、大変お勧めの一冊!
森のきのこたち
柴田尚(2006) 「森のきのこたち-種類と生態-」、八坂書房
8%税込定価2,160円 (税別定価2,000円)、在庫切れ中
A5、197ページ+索引9ページ、ペーパーバック、カバー付
 山梨県森林総合研究所に勤務する著者(農学博士)が、富士山や八ヶ岳、それに秩父山地西部など本州中央部の亜高山帯の針葉樹林に発生するきのこの生態を、著者長年の研究成果をもとに解説する。
 前半は、亜高山帯のきのこ100種の発生環境・特徴などを生態写真付きで解説する。シラカバなどに発生するベニテングタケやブナ科の広葉樹林に発生するタマゴタケが、亜高山帯ではシラビソやオオシラビソ林に発生することが本書でわかる。佐野は富士山で見つけた傘が大きく開いた巨大なオオモミタケに感動したことがあるが、本種が日本に産する大型きのこの代表格の一つとして紹介されている。
 後半は、著者が長年にわたり取り組んでいる亜高山帯のきのこの生態についてわかりやすく解説する。目次をひろってみると次の通り。
2 「富士山のきのこ」、富士山のマツタケ他
3 「八ヶ岳の亜高山帯針葉樹林ときのこ」、八ヶ岳のマツタケ他
4 「秩父山地西部の亜高山帯針葉樹林ときのこ」、奥秩父のマツタケ他
5 「きのこと共にある亜高山帯の森林」
6 「きのこと気象」、温度ときのこ、雨ときのこ
7 「きのこを通して森を見る」、環境変化ときのこ
 三地域のマツタケ発生の特徴が書かれている。富士山や八ヶ岳のマツタケは有名だが、簡単には採れなそうだ。それに比べ、秩父山地西部の金峰山や瑞牆山のマツタケは発生が安定しており、マツタケ採りにはよさそうだ。何時がよいかは、第6章を読めば大体の見当がつく。
マツタケを採りたいと願っている方には、大変お勧めの一冊!

新装改版北海道きのこ図鑑

762種ものきのこを約1000点の原色写真をつけ解説する。
新装改版北海道きのこ図鑑
高橋郁雄(2012)新装改版北海道きのこ図鑑」 亜瑠西社
8%税込定価 3,024円(税別定価2800円)、送料サービス、納期1週間(在庫1冊
A5判、364ページ、ほぼ全ページ原色写真ページ。ペーパーバック、ビニールカバー付。
 北海道産きのこ合計762種を約1000点の写真で解説する。2007年の旧版から40点以上の写真を差し替え・修正し、さらに最新の菌根菌等の情報を取り入れた。
 きのこの配列は針葉樹編:カラマツ林、トウヒ林、マツ林、モミ林、各種針葉樹林、広葉樹編:コナラ林、シラカンバ林、ニレ林、ブナ林、モクレン林、ポプラ・ヤナギ林、各種広葉樹林、針・広混交林編、草地・その他編、と発生環境別に解説。林業関係者にも参考になるようヒダナシタケ類184種のほか、樹病菌も豊富にのせる。 
 762種の内訳は、ハラタケ類433種、ヒダナシタケ類184種、子のう菌類84種、腹菌類27種、キクラゲ類20種、さび菌類10種、不完全菌類4種。

キノコ・カビの研究史 

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“奇妙な形と生態に惹かれた人々!有史以来の人と菌類の関わりがこの一冊に”
“菌類関係者必読の基本書の一つ!”
きのこカビの研究史
G・C・エインズワース/小川 眞 訳(2010)
『キノコ・カビの研究史 人が菌類を知るまで』

京都大学学術出版会
8%税込定価4,320円(税別定価4000円)、送料サービス、納期約1週 (在庫1冊
14.6x21.4cm。408ページ。
 本書は、版を重ねている G.C. Ainsworth 『Introduction to the History of Mycology』(菌類学の歴史概説)、Cambridge University Press の日本語訳だ。 
「我が国では大勢の先人たちの努力にもかかわらず、未同定種の多さからだけでも、菌学はまだ「未科学」の状態にあるといわざるを得ない。これから研究を志す若い世代に、この領域にはまだ無数の課題と無限の可能性が残されれていることを伝えたいと願って、ー略ー本書の翻訳を試みた。」(訳者あとがきから)

改訂昆虫病原菌の検索

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“冬虫夏草など虫寄生菌に興味を持つ方は必携”
昆虫病原菌の検索
青木襄児 (2003) 「改訂昆虫病原菌の検索」  全国農村教育協会 
8%税込定価4,860円(税別定価4500円)、送料サービス、納期1週間(在庫2冊) 
日本語。A5版。323ページ。ソフトバック。カバー付。 
 冬虫夏草属を含む昆虫やクモに寄生する菌類全般について解説する。種まで同定可能な検索表が主体。子のう菌や不完全菌類だけでなく鞭毛菌類、接合菌類など広範囲な虫寄生菌を取り上げる。虫寄生菌類の全体像を知るために冬虫夏草に興味を持つアマチュアの方々にもぜひ読んでもらいたい。
 1849年、著者が自費出版した「昆虫病原菌の検索」の改訂版。第1章総論は、虫寄生菌が菌類分類体系に占める位置の説明、および属までの検索表。第2章は本書のメインの章で、鞭毛菌類、接合菌類、子のう菌、および不完全菌類の4つの菌群の虫寄生菌の種までの詳細な検索表。必要に応じ顕微鏡図がつく。第3章は、「寄生昆虫の種類と寄生菌種との関係」と題する虫の分類群別の寄生菌リスト。第4章は、菌のフルネームの学名、およびその異名のリスト。冬虫夏草属に多い学名未記載種については和名を載せる。
 なお、冬虫夏草属については、次の文献で、遺伝子分析に基づき、新設の科や属への移行と学名の新組合せが広範囲に提案されたので留意する必要がある。
Studies in Mycology No. 57, Sung, Gi-Ho, Nigel L. Hywel-Jones, Jae-Mo Sung, J. Jennifer Luangsa-ard, Bhushan Shrestha & Joseph W. Spatafora (2007), Phylogenetic classification of Cordyceps and the clavicipitaceous fungi (冬虫夏草属およびバッカクキン様菌類の系統分類)  

白神自然観察園のきのこ

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普通種しか載っていないが、ユネスコ世界遺産の白神山地で観察されるきのこの解説書として唯一の存在。
白神自然観察園のきのこ1
弘前大学白神自然環境研究所(編)(2012)
「白神自然観察園のきのこ(1)」
 弘前大学出版会
8%税込定価771円(税別定価714円)、送料サービス、納期1週間(在庫)
B6版、32ページ、並製
 青森県と秋田県にまたがる白神山地には、豊かな生態系を持つ広大なブナ林が広がる。その価値を認められ、今ら20年前の平成5年、日本最初のユネスコ世界自然遺産として屋久島と共に登録された。
 弘前大学白神自然観察園は、この白神山地をフィールドに、自然環境教育・多彩な研究・地域への貢献を展開することを目的として2009年、青森県西目屋村川原平に開園された。観察路・東屋・看板・スタッフが駐在する教育研究棟が整備され、環境教育や白神山地の学習拠点の1つとして活動している(降雪時は閉園)。
 本書は、32ページの小冊子。白神自然観察園で観察されるきのこ27種を原色写真入りで簡単に解説する。ヒメコンイロイッポンシメジが珍しい。他にはナスコンイッポンシメジ、ワタゲナラタケ、ヤチナラタケなど。

「菌類の生物学」

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“菌類に関心を持つ方には必携の基本書”
“知ってみよう「菌類」の暮らし!”
菌類の生物学
D.H.ジェニングス・G. リゼック(著)広瀬大・大園亨司(訳)(2011)
「菌類の生物学、生活様式を理解する」
 京都大学学術出版会
8%税込定価2,700円(税別定価2500円)、送料サービス、在庫切れ
日本語、B5、14+207ページ、ペーパーバック、カバー付
「身近な存在であるカビやキノコ。それらはどんな生き物で、どのような暮らしを営んでいるだろうか。菌類の生活の主体である菌糸や胞子に注目して、その目に見えない生活スタイルと、生理・生態、人間活動との関わりまで、分かりやすく解説する」(帯から引用)

東北のきのこ図鑑

イベントで何度も販売したのでブログでも紹介済みと思っていましたが、まだだったようなので紹介します。
東北のきのこ図鑑
工藤伸一(2009)、長澤栄史監修、「東北のきのこ図鑑」、家の光協会
8%税込2,940円(定価の3%引き)、送料サービス、在庫(4冊
(8%税込定価3,024円)
A5、271ページ、原色生態写真多数、ソフトバック、カバー付
東北地方に産するきのこ477種を原色生態写真をつけ紹介する。さらに類似種84種を取り上げ、簡単な見分け方を記す。
食用可能なきのこについては、簡単な食べ方を記す。
毒きのこや食用に際し注意が必要なきのこについても簡単に説明する。
またコラム「ササクレヒトヨタケとヒトヨタケ属の最近の分類」で、遺伝子分析に基づくよる新しい分類を解説するなど、出版時点での新知見も解説する。

中国真菌志 第43巻 Paecilomyces, Isaria and Taifangflania

新紹介!
冬虫夏草に関心のある方にもお勧め。
中国真菌志第43巻
Liang Zongqi (2012)
「中国真菌志 第43卷拟青霉属棒束孢属戴氏霉属」
(Flora Fungorum Sinicorum Vol. 43 Paecilomyces, Isaria and Taifangflania)
(中国真菌史第43巻、マユダマタケ属、クモタケ属、およびタイファングフラニア属)

8%税込4,890円、送料360円、納期1週間(在庫4冊
中国語、19.2x26.5cm、前書17ページ+本文154ページ+原色図版4ページ、本文中に顕微鏡図、ハードカバー
総論は66ページを使い、分子系統分類を含む分類史、生物学・生理学的特徴、研究方法、生物活性物質に着目した経済的重要性、および人工培養などを解説する。
各論は65ページを使い、拟青霉属=Paecilomyces=マユダマタケ属24種(うち有性世代がCordyceps=ノムシタケ属のもの3種)、その近縁属2属2種、棒束孢属=Isaria=クモタケ属10種(うち有性世代がCordyceps=ノムシタケ属のもの3種)、霉属=Taifangflania=タイファングフラニア属8種、などを検索表をつけ、詳細に解説する。
(和名は勝本謙(2010)「日本産菌類集覧」による)

東アジアの東端に位置する日本の菌類を知るには、東アジアの大部分を占め、気候的にも砂漠やステップの乾燥気候から高温多湿の亜熱帯気候、さらには冷涼な冷帯気候まで多様性に富む中国に産する菌類を知ることが必要です。
中国に分布する菌類を知って見ませんか?

佐野書店がご紹介した中国真菌史:(在庫・価格はお問合せください)
(出版部数が少ないので、絶版になることが多い)
第49巻、球盖菇科(1)、Vol .49 Strophariaceae (1)
第48巻、火丝菌科、Vol. 48 Pyronemataceae
第47巻、叢赤殻科生赤殻科 Vol. 47 Nectriaceae et Bionectriaceae
第45巻、侧耳-香菇型真菌、Vol. 45 Pleurotoid-Lentinoid Fungi
第44巻、牛肝菌科(2)、Vol. 44 Boletaceae (II) (イグチ科2)
第43巻、卷拟青霉属棒束孢属戴氏霉属、Vol. 43 Paecilomyces, Isaria and Taifangflania
第42巻、革菌科(1)、Vol. 42 Corticiaceae S.L.(I)
第36巻、地星科 鳥巣菌科 (Geastraceae Nidulariaceae) ( ヒメツチグリ科、およびチャダイゴケ科)
第34巻、擬茎点霉属 (Phomopsis)(ホモプシス属;果菜の病原菌)
第32巻、冬虫夏草属 在庫切れ
第29卷、Hymenochaetaceae (タバコウロコタケ科)
第28巻、虫嚢菌目 (Laboulbeniales)(ラブルーベニア目)
第27巻、Amanitaceae (テングタケ科) 絶版
第23巻、Sclerodermatales, Tulostomatales, Phallales (ニセショウロ目、ケシボウズタケ目、スッポンタケ目) 在庫切れ
第22卷、牛肝菌科(1) (Boletaceae 1)(イグチ科1)
第21巻、晶杯菌科肉杯菌科肉盤菌科 (Hyaloscyphaceae, Sarcoscyphaceae et Sarcosomataceae)
       (ヒナノチャワンタケ科、ベニチャワンタケ科、およびクロチャワンタケ科 )
第 8巻、Sclerotiniaceae et Geoglossaceae (キンカクキン科およびヒメテングノメシガイ科)
第 2巻、Termellales & Dacrymycetales (シロキクラゲ目およびアカキクラゲ目)
粘菌巻2、Physarales & Stemonitales
粘菌巻1、Ceratiomyxales, Echinosteliales, Liceales & Trichiales

イベリア半島のフウセンタケ属第4巻

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Gruppo Ibero-insular de Cortinariologos (GIC) (2014)
「Cortinarius Ibero-insulares -4-」 (イベリア半島のフウセンタケ属第4巻)

Fungi Non Delimeati Pars 71-72
8%税込7,112円(本体7,680円+税)、送料360円、納期1週間(在庫4冊
スペイン語、17.0x24.0cm, 248ページ、うち原色写真77ページ、ペーパーバック
イベリア半島のフウセンタケ属全種を、説明文と図や写真で網羅、解説しようとする意欲的なシリーズの第4巻。
詳細な説明文に加え、胞子の走査電子顕微鏡写真・光学カラー顕微鏡写真、傘の表皮構造顕微鏡写真、きのこのカラー生態写真などをつけ、似たものが多く、区別の難しいフウセンタケ属を可能な限り同定出来るよう解説する。
第1巻からこの第4巻まで各巻50種を解説する。既刊合計200種のフウセンタケ属を解説する。

既刊:
Cortinarius Ibero-insulares -3- (イベリア半島のフウセンタケ属第3巻)、Fungi Non Delimeati Pars 58-59 
Cortinarius Ibero-insulares -2- (イベリア半島のフウセンタケ属第2巻)、Fungi Non Delimeati Pars 48-49
Cortinarius Ibero-insulares -1- (イベリア半島のフウセンタケ属第1巻)、 Fungi Non Delimeati Pars 41-42 
Cortinarius(フウセンタケ属)文献:
カテゴリー「フウセンタケ属」をクリックください。

アセタケ属研究第3報

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Ferrari, Eriminio, Ditte Bandini & Fabrizio Boccardo (2014)
「Inocybe (Fr,) Fr. Terzo contributo」 (アセタケ属研究、第3報)

Fungi Non Delimeati Pars 73-74
8%税込5,120円(本体4,741円+税)、送料360円、納期1週間(在庫4冊
イタリア語、17.0x24.0cm,188ページ、うち原色写真59ページ、ペーパーバック
著者たちが継続的に出しているアセタケ属研究の第3報。
本書では、Inosperma亜属6分類群、Inocybe亜属25分類群およびClypeus亜属14分類群、合計45分類群を解説する。詳細な解説文に加え、胞子やシスティジアの顕微鏡図、きのこの原色生態写真、胞子やシスティジアのカラー光学顕微鏡写真をつける。本書で新種Inocybe plumbianaが新種発表された。
Inocybe(アセタケ属)文献:
・Ferrari, Eriminio(2010)「Inocybe da zone litorali a zone alpine」(イタリアの高山帯から海辺のアセタケ属) 、Fungi Non Delimeati 54-55
・E.-R., Fernando & A. C. Moreno (2009) 「Especies nuevas e interesante del genero Inocybe (1)」(アセタケ属の新種および興味深い種 その1) 、Fungi Non Delineati Pars 47
Ferrari, Eriminio(2006)「Inocybe alpine e subalpine」(高山帯・亜高山帯のアセタケ属)、Fungi Non Delimeati 34-35-36
・小林孝人 (2002)「The taxonomic studies of the genus Inocybe」(アセタケ属の分類学的研究)
・Stangl J. (English ed. 2011) 「The Genus Inocybe in Bavaria」(英訳版、取寄せ検討中)

北米産外生菌根菌の記載

Concise_Descript_of_N_American_Ectomycorrizae.jpg Concise_desc_Ectomycorrhizae678.jpg Concise_Descript_of_N_American_Ectomycorrizae2.jpg  Concise_desc_Ectomycorrhizae678b.jpg
Goodman, D.M., D.M. Durall, J.A. Trofymow & S. M. Berch (Edit.) (1996-2002)
Concise Descriptions of North American Ectomycorrhizae(Binder + manual + folios 1-6・7・8)
(北米産外生菌根の簡潔な記載、バインダー+マニュアル+第1回ー第6・7・8回配本分)

Mycologue Publications, CANADA
参考8%税込 25,000円、送料別、在庫切れ、お取寄せ
英語。14.0x21.8cm。バインダー+第1回ー第6・7・8回配本分まで。
第6・7・8・回配本で出版完。
2013年10月8日からの訪問者数
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佐野書店 佐野悦三

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