NOBODY 「LIVEワン!」
1.Back to '64
2.Back to back
3.Let me be
4.Baby you're mine
5.I'm a looser
6.Pure Girl~My road show~Sad boy~MarliYn~You're my No.1
7.Too Far Away
8.浮気なパレットキャット
9.Mad dreamer
10.Welcome to my party
11.Shake shake shake
12.Luv-Ya
13.Good night
下をクリックするとYou Tubeで音源が聴けます。
NOBODY 「LIVEワン!」昔、昔の相当な昔の頃に好きだったバンドというかユニットですね。今はもう廃盤で手に入りません。一昨年、NOBODYのボックスセットを購入したのですが、それにも「LIVEワン」は入っていませんでした。権利関係とか難しい問題があったかもしれませんが、やっぱりこれが無いととおもいます。
NOBODYを知ったのが、姉が当時ニューミュージックなるフォークの後に来た当時の日本のロック?なるものの中で「シティ・ポップの貴公子」と呼ばれた山本達彦のファンで、よくレコードを聴いていました。姉の目を逃れてコソコソ聴いてた中で、気に入った曲のいくつかが、ライナーノーツを見ると作曲NOBODYとありまして。「誰も無い」ってどういうこと?と疑問に思っていたところ、当時、フォークやニューミュージック系の雑誌で「GB」というのがありまして、その新譜紹介で出てきたのが、このNOBODYの「LIVEワン!」です。何とレコード1枚で全17曲!!なんじゃこれゃと思ったものです。
その後、お金の無いわたしのためのようなビジネスとしてレンタル・レコード屋さんというのができまして、これを見つけたのです。狂喜でしたね。あの頃は、ほんとにレコード一枚で何時間も聴けた。今の音楽界の惨状とはまるで違いますね。レコード一枚が宝箱のような感覚です。
こう書いていて、昔の山本達彦(達郎ではない)のCDが欲しくなってくるのですが、ちゃんとメロディやフックがあって、演奏のプロのスタジオ・ミュージシャンできちんとしたアレンジメントという当たり前のことが当たり前にできているというのが今は…。全部打ち込みかいやとか、打ち込みでもフレーズや演奏に面白み無しという感じ。愚痴になりますが。
話は戻って、山本達彦の「太陽がいっぱい」というアルバムが、当時、気に入っていて、この中の「Without Your Love」「さよならは言わない」「Welcome to my party」といった曲がNOBODY作品ですが、全部名曲です。まあ、このアルバムの山本達彦作品自体もレベルが高いですが、それに引けをとりません。しかもギタープレイもしていて、これも名演です。「Welcome To My Party」なんかは、このライブ盤よりもいいギターだと思っています。
この前作の山本達彦の「I Love You So」なんかにもNOBODY作品でいい曲があります。このLIVEワンでもやっているシングルカットされた「マイ・マリン・マリリン」、他にも「MIDNIGHT HARBER」「SUNSET BLUE」「24-2689」「Goodnight Sweethert」など半分くらいがNOBODY作品です。
このLIVEワンに入っている「Too Faraway」も山本達彦のアルバムに入ってますね。でも、これはNOBODYバージョンの方がかっこいいです。
この他、ライブ中のMCでも言っていますが、提供曲の多いのがアン・ルイス。「Love-Ya」「Let Me be」。このライブにはありませんが「六本木心中」が有名です。NOBODYバージョンでは「Don't You Go」です。
さらに、小泉今日子の「Baby You're Mine」にハウンドドッグの「浮気なパレットキャット」、その他、CM曲だと多数ありますね。のちに吉川晃司に多数楽曲提供していて、ヒット曲の「モニカ」「さよならは八月のララバイ」「You Gatta Chance」「にくまれそうなNew Face」なんていう初期のヒット曲はNOBODY作品です。
もともと、NOBODYの木原さんは矢沢栄吉のバックでやっていたみたいで、実際に矢沢作品にも多数の木原作品がありますね。独立して相沢さんとタッグを組んでNOBODYを結成したということです。もともとビートルズが好きだったとかで、ビートルズの歌詞によく「NOBODY」という単語が出てくるので、バンド名にしたとか。ファースト・アルバムなんかは、確かにマージー・ビートとなるビートルズっぽいサウンドで、全て英語の歌詞。ここまでセールス無視して徹底すると、たいしたものです。セカンドの「POP GEAR」は、さすがに日本語詞を入れるようになりましたが…。大転換したのは、三枚目の「NIGHT WALKER」ですね。大人チックなアダルトなサウンドや次作に通じるような打ち込み系のデジタル・サウンドにも挑戦しています。それで次作が、おそらく最も売れたであろう「From A Window」という当時の時代らしい打ち込みとビートを強調した音楽になっています。個人的にはこの路線でもう何枚かリリースしていれば、もっとBIG NAMEになっただろうにと思えて仕方がありません。90年代はじめくらいまでは小室やらB'zが売れまくっていたので、時代のトレンドにもマッチしていたのに…。ソングライティング能力では引けは取っていないので、もっとこういうのを聴きたかったというのはあります。
残念ながらライブには一回も行ったことが無い。できたらこのライブワンの時期のライブが是非見たかった。
見れなかったけど、この「LIVEワン」は本当に名盤です。