Rosa†Antica(ロサ・アンティカ) - アンティーク・レトロ雑貨店店主、女優、人形作家、由良瓏砂のブログ -

Rosa†Antica(ロサ・アンティカ) - アンティーク・レトロ雑貨店店主、女優、人形作家、由良瓏砂のブログ

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29

20:17
Thu
2018

No.0208

常楽寺の思い出

先日、山梨県の上野原というところにお仕事で行ってきました。
実はこの上野原、一時期度々通っていた土地なのです。
早朝から午後に掛けて撮影し、バスで駅まで戻って解散となったのですが、次の電車まで40分くらいあったので、駅前を少し散策してみました。
駅前は以前と変わっていなくて、とても懐かしく思いながら歩いてきました。


上野原駅前、食堂の廃墟?

お話は、私の創った「Laurus」という人形を、友人が妖精研究家の井村君江さんへのプレゼントとして購入して下さったことに始まります。
Laurusはダフネのお人形で、足は幹に、手は枝になりつつある少女を象ったものだったのですが、井村さんは「他にない表現だわ」と喜んで下さいました。
そのご縁で、一度ご自宅へお邪魔し、井村さんの師である日夏耿之介氏のお話や、執筆中のサロメの本について伺ったのですが、その時にやはり遊びに来られていたのが、常楽寺の吉田洋眞氏。
遊びにいらっしゃい、と言われ、奥様の真譽さんが住職をやっているという真言宗泉涌寺派 吉祥山 常楽寺を訪ねて行くことになりました。



常楽寺までは、上野原駅からバスで50分程。それも、バスが確か1日数本しかなかったと思います。
数人で訪ねて行った私たちを、夫妻はとても歓迎してくれ、きのこや山菜のお料理を炉辺で焼いてご馳走してくれました。
妖精研究家の井村さんだけでなく、妖怪研究家の水木しげる氏ともお付合いがあり、お寺までの畑道には妖怪を象った焼き物のランプが点々と置かれていました。

常楽寺は暖房も満足に無い山の中ですので、空気がぴりっとしていて、水も冷たく、気持ちが引きしまります。
朝は早くから起き、眞譽さんと一緒にお経を上げます。
洋眞氏は「虫出し」というのをしてくれました。身体や腕などを擦ると、指の先から空中に白い細い虫が出て行くのです。
そして近くにある「森の美術館」というところに案内してくれました。
洋眞氏は仏師で、以前は人形も創っていて、自作の人形が至る所に飾られていました。妖怪ランプも洋眞氏の作品です。
真譽さんは優しいタッチの仏画を描いていました。
一度お誘いを受け、東大寺二月堂参籠所での展示に参加させて頂いたこともあります。
二月堂の本尊が十一面観音ということで十一面マリア観音の立像と、聖観音の球体関節人形を展示させて頂きました。
人形は手持ちで、一人で電車を乗り継いで行き、現地で落ち合いました。東大寺の広大さには本当に圧倒されました。
お二人のお知り合いのところに泊めて頂き、地元のお店に連れていって頂いたりと、とてもお世話になりました。

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東大寺二月堂

常楽寺も森の美術館も、元々民家だったのをお二人が手を入れて、色々な設備を作っていました。
仏舎利があるので裏の山に仏舎利塔を建て、八十八ヶ所巡りができるように道を作りたい、などと仰っていました。
忘れられない経験があります。
庭に、瞑想用の洞窟が作られていて、そこで瞑想させて頂いたことがあります。
地面に直接座るので、とてもひんやりするのですが、そこでしばらく座っていたところ、身体がぐるぐると自然に螺旋状に回り始めたのです。
瞑想をしていて、このような状態になったのは初めてでしたので、とても不思議でしたが、本当に地のエネルギーは螺旋状なんだ、と非常に納得できました。

yoga2.jpg
真譽さんとヨガをしている私

常楽寺には皮職人やミュージシャンなど、色々な人が集まってきていて、一種のコミュニティが形成されていました。
「森の美術館」で、ライブをさせて頂いたこともあります。
「虚空粉砕」と名付けたライブには、友人である羅宇屋というバンドとミュージシャンのFUMIEさんをお誘いし、私はマリア・ガヴァメント嬢、Phaidiaの元メンバーでアメリカのゴシックバンドMephisto Walzにいたこともある、下岡也起氏(故人)とのユニットHAGIA+SOPHIAで参加しました。
ものすごく辺鄙な場所なのにも拘わらず、遠くから沢山のバンギャルを中心としたお客様にいらして頂き、感激しました。
「サァカス」というミニコミにライブレポートを書いて頂いたのですが、これがきっかけでアネモネさんが常楽寺でライブをされたりもし、嬉しいご縁を繋げました。

その後、大家さんとの契約の関係でお寺は八王子に移転することになり、そちらにも一度遊びに行ったのですが、何とはなしに足が遠のいてしまい、洋眞氏が逝去された時も知ったのが大分経ってからで、残念な思いをしました。
またいつか、真譽さんと再会する日が来ることを願わずにいられません。

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駅からの夕陽

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23

01:43
Fri
2018

No.0207

note始めました

事務所の社長がやっているnoteというSNSを、夏頃からちょこちょこ覗いています。
どういうものかと言いますと、公式サイトの説明文を引用するのが一番手っ取り早そうです。

note(ノート)は、文章、写真、イラスト、音楽、映像などを手軽に投稿できるクリエイターと読者をつなぐサービスです。ブログのように使うことも、SNSのように使うことも、コンテンツを販売することも自在に活用いただけます。

一番の特色は「有料コンテンツを販売できる」というところかも知れませんね。
最初にnoteを見た時に、デザインが秀逸だという印象を受けました。
何ていうか、大したことない文章でも何故か上手く見えるんですよ。視覚的に。

noteの評判を見てみると、シェア機能が無い等の設計上の欠点が挙げられていたりもします。
そもそもブログもあるんだしあまりやる意味無いかな?とも思いました。

ですが、例えば登録しているランキングサイトの「ブログ村」から他のブログを見ることってそんなにないんです。
でも、noteの場合、結構目に付く記事があるし、つい読んでしまう。
しかもとても良質なコンテンツが多く、どんな人が書いているんだろう?とTwitterアカウントを探したりサイトにアクセスしたり、ということも多々あります。
ということは自分の記事も、そういう使い方をしている他の人の目に触れるかもしれない。
そう思っているうち、自分の誕生日になり、始めるなら今日じゃん?と勢いで登録。

とはいえそこまでnoteに時間は割けなさそうだし、ブログの過去記事から有益そうな記事を転載しようかな、と思っていました。
が、noteってクリエイターが多いんです。
それなら、自分の作品を掲載すれば良いんじゃないか?
ブログにはその時々の告知だとか、開催したイベントのレポート、旅行の記録、などタイムリーな記事を上げることが殆どです。
人形作品や絵、オブジェ、アクセサリなどはは更新が滞っていますが自分のサイトで紹介していますし、instagramをアーカイブとして使っています。
でも戯曲や物語、詩などは(手が回らず)ほとんどどこにも公開していません。
横書きですし戯曲は流石にちょっと読みにくそうなので、朗読用に書いた作品などを主に載せていこう、と思いました。

他にも古物や文学・芸術等に関する知識、論評なども書くかも知れません。
また、《哲学者の薔薇園》のお客様と以前やっていた、リレー小説をnoteでできないかな、と計画中です。

記事の下の方に♡マークがあるのですが、noteに登録していない方でもここを押すと「スキ」が付けられます。
押して頂けると励みになりますので、是非クリックして下さいな。
宜しくお願い致します。

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18

03:20
Sun
2018

No.0206

房総を周る・後編 亀岩の洞窟、上総湊海岸、天使の隠れ家

房総の次々に変化してゆく風景を楽しみながら、しばらくドライブ。



次に到着したのは、「亀岩の洞窟」という場所。時間は15時近くになっていました。
人工の洞窟の中を滝が通っているのだそうで、滝好きの相方と洞窟好きの私がどちらも満足できる、うってつけの場所でした。
上の方で見ていたのですが、相方が「あそこにはもっとポテンシャルがあると思う」と言います。
「?」思いながら下へと降りていくと、水辺まで降りられるようになっていました。
そこから見える光景が、素晴らしいのです。
太陽光線の入り具合などによっては、もっと神秘的な光景が見られそうです。

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湿地帯に板を渡した通路の上を歩いて駐車場まで戻ると、ソフトクリームの試食をやっていました。
まだ時間があるというので食堂に寄り、朝から何も食べていなかったのでソフトクリームの乗ったワッフルとプリンを頼んで、ティータイム。

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ワッフルはそんなでもなかったのですが、ソフトクリームがミルク感たっぷりで美味しかった!
そしてここにも2匹の猫が、隙あらば食堂へと入ろうとしていたのでした。

次の目的地は海だから、陽のあるうちに辿り着きたい、と言う相方。
無事、17時少し前に着き、駐車場に入ると猫が2匹、3匹。
ドアを開けて降りると、どこからともなく現れて走り寄ってくる猫たち。
亀岩の洞窟の売店で購入した鯛せんべいを出してあげようとすると、予想外のことにそれは鯛は入っていない、鯛の形をした甘いおせんべいで、あまり食いついてきません。

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そのうち餌付けをしているらしいおじさんがやってきて車から降りると、みんなそちらへ走っていってしまいました。

砂浜へ降りると、そこは広い海岸線でした。
釣り人が一人いるだけで、あとは人影もなく、湘南の海とは違って、物寂しいくらいに静かです。
暮れてゆく海を眺めながら、波の音を聞いていました。

たこたん2018_181115_0021

あとは帰るだけ、ということで、千葉まで走って車を返し、「どこかでご飯食べようよ」というと相方が「モノレールに乗りたいな」と言います。
何だろう?と思いつつ後についていきました。
モノレールに乗って2駅先で降り、住宅街をナビを見ながら進んでいく相方。
少し迷いつつ、着いたのは「天使の隠れ家」というフレンチレストラン。

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天使の像が沢山飾られていて、私好みのポイントを抑えられています。
そういえばこの日のアクセサリも、リングとブレスレットが天使モチーフでした。
ダイニングは庭に面した部分がガラス張りになっていて、相方は「教会みたい」と言っていました。

たこたん2018_181115_0035

たこたん2018_181115_0037

お料理は、前菜が2皿。最初が自家製スモークサーモン、次は選択制で、私は野菜のテリーヌ、相方はポルチーニのガレットを。
メインは私は鮮魚のブレゼ。相方は豚肉のコンフィを頼みました。
スモークサーモンと野菜のテリーヌは、位置皿の上に透明なガラスのお皿を重ねて置かれ、盛り付けもエディブルフラワーが散らされてとても綺麗でした。

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デザートプレートにはバースディメッセージとキャンドル。スタッフさんが私たちの写真を撮って下さいました。

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今回も完璧なプランを立ててくれた相方に感謝です。



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16

02:40
Fri
2018

No.0205

房総を周る・前編 鋸山

去年の私の誕生日、相方がサプライズで神戸旅行をプレゼントしてくれたのですが(こちら参照)、今年は2週間くらい前に「誕生日の計画で悩んでる」と打ち明けられ、切符の手配の関係上あまり遠くには行けないとのことでしたので、近場で気になる場所を幾つかピックアップして伝えました。
数日前に「今年は日帰りです」とだけ言われ、当日は9時前に家を出て電車を乗り継ぎました。
那須か日光かな、と思っていたのですが、着いたのは千葉駅。そこからレンタカーを借り、今年は千葉と判明。
鋸山の写真を見て、候補地の一つにしていたのです。
そういえば千葉って近い割に観光したことってあまり無い気がします。



バスかなと勝手に思っていたので、夜中に起きて支度をしてからそのまま起きていてしまったので、眠くならないか心配でしたが、房総の景色は今まで旅行したどこともあまり似ていなくて、眺めていて飽きることがありませんでした。
郊外っぽい風景から、田園風景、それに採掘場のようなところ、やがて海が見え、鄙びた海辺の道を少し走って、鋸山の麓に到着したのがお昼頃。
山頂へ昇るロープウェーはスイス製なのだとか。
スイスの山の上の方にある小さな村々へは、ロープウェイやケーブルカーを使って幾つか行ったことがあります。
ラウターブルンネン、ミューレン、ヴェンゲン、ツヴァイリッチーネン。
十分もすれば端から端まで歩けるくらい小さな集落だったりしますが、いずれも個性的で印象に残っています。
そんなスイスの登山鉄道にも、日本の箱根登山鉄道の払い下げ車両が使われていたのでした。

上りのロープウェイは私たちの貸切状態。写真を撮ったりしつつも、僅か4分ほどで山頂に到着しました。



山頂には思いがけず沢山の人がいました。

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展望台で下の景色を見ていると、「時間そんな無いから行こう」と相方。見どころはこの先の日本寺の中にあるのだそう。

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山道を下り、日本寺に入ってからはまた上り、いずれもかなり高低差のある、足場の悪い道。
子供の頃から鎌倉の山を歩き回り、父に度々登山にも連れていってもらっていた私にとっては散歩気分でしたが、相方には相当きつかったらしいです。
そういえば大学のサークルのメンバーを連れて鎌倉の山でお花見しようとした時も、犬を連れてひょいひょい歩く私にみんなついて来るのが精一杯だったっけ・・・・・・。
何度か「少し休もう」というのを待って、辿り着いたのが「地獄のぞき」と言われるスポット。
「下から写真撮るから行って」と言われるまま行ってみると、物凄い風です。
先端には水溜りがあったのですが、何とか降りて行きました。
下には切り立った岩壁が見え、遠くを見れば海と、その手前には山を縫って走る幹線道路。

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しばらくその絶景を楽しみました。

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地獄のぞきにいる私

別ルートで山道を降りて行くと、千五百羅漢が次々に現れるコースへ。石仏たちは頭が無かったり身体が欠けていたりするものも多かったのですが、微妙な色合いや姿形が美しかったです。

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日本一大きいという大仏も観に行きたかったのですが、相方が時間も体力ももう無理、と言うので諦めました。
岩壁に彫られた百尺観音も見逃してしまったので残念です。

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展望台の猫

帰りのロープウェイでは、ガイドさんが独特の節回しで周りの風景を解説してくれました。
車に乗り込み、次の目的地までまたしばらくドライブ。
山頂は曇りでしたが、下界は良く晴れて絶好のドライブ日和でした。

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10

22:41
Sat
2018

No.0204

クトゥルフフェス 2018 レポート

11/4(日)、池袋にて開催された「クトゥルフフェス2018」。
8月に豚蛇さん経由でお誘い頂き、まあやるなら豚蛇さん作の妖神乱舞朗読だろう、とそれはあっさり決まったのですが、持ち時間1時間近くと聞いて、さてどうしよう、と考えました。
以前《哲学者の薔薇園》で開催した、クトゥルフミステリーゲームなども面白いかな、と考えたのですが(こちら参照)、10月喫茶茶会記でのハロウィンイベントで長南さんが執り行った「サウィンの儀式」に影響され、これをやろう、と思ったのは以前にも書いた通りです。
今まで魔術や錬金術、神秘主義等をモチーフとした演目は何度となく上演してきたものの、儀式そのものは人目に触れない場所で行なうもの、という先入観があったのですが、長南さんが「西洋魔術は人前でやることを前提としている」と仰るのを聞き、目から鱗が落ちました。
あまり世に知られていない素晴らしいものを紹介する、という私の基本理念とも合致していると思ったのです。

儀式の次第は長南さん作成のフォーマットを元に、黄金の曙団で使用されているものや魔女術の書籍などを参考に作成。
道具は自分で作成したものや、今までイタリアや魔術専門店、ハーブ専門店、教会の売店等で購入したものでほぼ間に合いました。
新たに購入したものはお香を炊く為のチャコールくらいでしょうか。
当日の朝、1階のカフェ・iitokiでの物販準備は担当の方にお任せし、PAと照明のリハーサル時にテーブルの確保、方角の確認と道具のセッティングを試して準備完了。

10時開場予定のところ、かなりの盛況で少し開場が遅れたようです。
開会式はLost Tales of CTHULHU(LToC)による生演奏で幕を開けました。
ハイトーンボイスとダークでシンフォニックな楽曲がとても心地よく、引き込まれました。
撮影可能か分からず写真を撮らなかったので、是非PVをご覧になって、雰囲気をお楽しみ下さい。

Lost Tales of CTHULHU - 悪夢の記憶

続いて、朱鷺田祐介氏のトークショーと弘司氏のライブドローイング。
トークショー前半は自分の準備であまり聞けなかったのですが、後半の「ラブクラフトの青春時代」はラブクラフトが同人活動を通じて詩で嫌がらせを綴った話や、人妻と交流を持った話など、生きていたら眉を顰めそうな(笑)お話を色々聞けました。
弘司氏のライブドローイングはLToCのメンバーを描いたものだったのですが、これがまたかっこよくて。下絵無しで2時間で描けちゃうんだ、ってびっくりしました。



そして私のサウィンの儀式&妖神乱舞朗読。
想定外のこととしては、東が客席にお尻を向けた方向だったので、東方を向いての詠唱部分を西方に変更したこと、チャコールが途中で消えてしまったこと、照明を文字を読めるぎりぎりまで落としてもらったのですが、読めない箇所がところどころ出てしまったことがあります。
チャコールに関しては消えやすいのは分かっていたので、相当しつこく点火したのに、悔しいです。
あともう一つ、テーブルがかなり味気なかったので、黒布でもかけるべきだったな、とこれは後で気付いて、残念な思いをしました。

魔術儀式の際の道具の種類は、かなりの数に及びます。
四大を象徴する剣、杖、杯、ペンタクルをはじめ、10数種類もの道具をテーブルに配置するのですが、都合に応じて変更は可能です。
本当は釜を用意してその中で贄を焼き捨てるのですが、火災報知機が鳴ってしまったら大変なので自粛。
冬を無事に越す為に捧げる贄は、本来は弱い動物などらしいのですが、克服すべき欠点・悪癖としました。
代表して一つ、何かありませんか?とお客様に問い掛けたのですが、予想通り出てこなかったので、前以てお願いしていた豚蛇さんに振りました。
「ギリギリまで行動しない習慣」という、きっと耳が痛い人が多いだろう悪癖を提案して頂き、羊皮紙に書いて、儀式のクライマックスで焼き捨て、無事儀式を終えることができました。

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続けての妖神乱舞朗読。今回豚蛇さんに「読んで欲しい邪神あります?」と聞いたところ、まさかの18柱をご提案頂いたので、折角なので全部読んでしまえ、と思い、でもその中に妖神乱舞の最後に登場するアザトースが入っていなかったので、私リクエストということでアザトースを加えた19柱を朗読。
何しろ長さもまちまちで、綿密な照明打ち合わせが出来よう筈もないので、照明はライブハウスのスタッフさんにお任せしたところ、内容を察してかかなり怪しくして下さいました。
それでやはり所々、字が見え辛い箇所が出てきてしまったのは、ご愛嬌といったところでしょうか。
終わってから時計を見たら、なんとほぼぴったり1時間!私すごい。

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私の次の演目は、おおぐろてん氏、ちゃま氏、三好一平氏のスタジオメトロノームの面々による、実話怪談。
ラブクラフトの小説が意味不明な出来事が淡々と続き、オチらしいオチもなく突然終わる、そのじわじわした怖さが実話怪談的だ、との「闇にささやくもの」を例にしての解説があり、続けておおぐろ氏らが心霊スポットなどで体験した怖い話が次々に語られます。
これが、実話だけに本当に怖いのです。
おおぐろ氏は生まれ育った環境からしてかなり心霊的なものに馴染みがあるようなのですが、巻き込まれた三好氏などは酷い目に遭っているのに、ご本人には霊障的なものは全く降り掛からずにいるそうです。多分霊的に強い体質なんでしょう。
私も全く霊感的なものがないので、良く分からないのですが。
お話が余りに面白かったので、以来家でもYOUTUBEで探して聞いています。怖いものに興味がおありの方は是非。

スタジオメトロノーム

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他に2階会場では、クトゥルフ系アイドルNECRONOMIDOLのPV上映や、閉会式ではクトゥルフ系VtuberのAzatu様が閉会の辞を述べるなど、様々なコンテンツが登場し、盛り上がっていました。

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司会の宇佐見坂うさりさんは、シュブ=ニグラスをイメージした角と、赤いドレスに黒い触手で、とてもグラマラスで素敵でした。
触手に捕らわれての2ショット。

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1階カフェでは物販の他、ゲームをしたりクトゥルフメニューを出したりしていたようですが、そちらはほとんど行かれず、写真を撮ろうと降りた時はもうほぼ撤収されてしまっていました。
そちらも大分盛況だったようで、何よりです。
会場の広さ的に2フロア必要だったとは思いますが、行き来しにくかったのは少々残念です。

何はともあれ、沢山のお客様にいらして頂けて、そして楽しんで頂けたようで、嬉しかったです。
主催のふじわらさん、スタッフの皆様、出演・出展の皆様本当にお疲れ様でした。
クトゥルフフェス、来年も開催予定だそう。
どんな進化を遂げるのか、いまから楽しみです。



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06

22:25
Tue
2018

No.0203

ホラー水族館「七人ミサキ」

お化け屋敷ってお好きですか?
私はお化け屋敷や迷路、脱出ゲームの類が結構好きです。
どこが好きなのかと考えると色々思い当たりますが、特に惹かれるのは「非日常的な雰囲気」でしょうか。



方南町に一軒家お化け屋敷「畏怖咽び家」というのがあります。
最大6人のメンバーでミッションをクリアして脱出するらしく、2人などでは流石に怖そうなのと、恐らくはミッションクリアが難しいと思われる為、1年以上前から行きたいと思いつつ、一緒に行くメンバーが見つからず未だに行けずにおります。
仕方なくジョイポリスの3Dサウンドアトラクション「生き人形の間 赫」だとか、ダイバーシティのMRシアター「ティフォニウム」内の「マジックリアリティ コリドール」などに行ったりしています。
因みに「コリドール」は怖くはないものの、自分の足で歩き回れるMR体験がとても楽しかったです。

先日はサンシャイン水族館のナイトイベント、ホラー水族館「七人ミサキ」に行ってきました。
お化け屋敷プロデューサー五味弘文氏の演出するイベントです。
もう会期が終わっていますので、思い切りネタバレして行こうと思います。

ハロウィン期間だったので、サンシャインシティ内のレストランではハロウィンフェアが開催されていました。
ダッキーダックで待ち合わせ、晩ごはんにパスタを食べてからデザートに「☆Hallowee☆パーティー 〜紫いもとバナナのチョコケーキ〜」を頼みました。


紫色の泥の中から這い出してきたようなお化けが可愛いです。

ホラー水族館は開始時間が決まっていて、18時半と20時半の2回開場。
チケットはペアだと割安で、3000円でした。

水族館の階に移動すると、入場者が結構並んでいました。
入口で説明を受け、ヘッドセットとペン型デバイスを受け取ります。写真撮影は禁止とのこと。
そして、2人のうち1人が「誰にも渡してはいけません」という注意と共に、お札を渡されました。
館内随所にあるガイダンスにデバイスでタッチすると、音声が流れ始めます。
恨みがましい女性の独白ですが、立体音声ではないのでそんなに怖くはありません。
ストーリーをかいつまんで説明します。

七人ミサキを封印した塚を守る七つの家の、七人の女。
その一人である祥子は、掟を破り他の家の男と恋仲になる。
他の六人の女たちに男との仲を引き裂かれ、恨みに思った祥子は、塚を崩して海に身を投げ、自ら七人ミサキとなる。
六人の女たちを憑り殺した祥子だが、あと一人を殺さないと成仏できない。
最後の一人を探しに、祥子がやってくる・・・・・・

館内は黒い布が掛けられた水槽や、暗くてよく見えない水槽も多かったのですが、普通に見られるものもあったので、「チンアナゴ可愛い!」「イソギンチャク綺麗ー」などどはしゃいでいると、他のグループの人に「魚見てる・・・・・・」と呟かれました。
いや水族館だし!魚見て何が悪い!!
ストーリーに合わせ、水槽の中には恨めしげな表情の生首や水死体が浮かんでいたり沈んでいたりします。
舞台や映像作品用の人形は何度か作っていますが(こちら参照)、機会があればお化け屋敷用の人形を作りたいと思っている私は、それらを見ながら「水の中でも耐え得る素材だと何だろう」などと考えていました。
そういえば昔、人形作家の太山レミさんによる、石塑粘土で作ったオフィーリアの人形を水槽に沈め、崩壊していく様を記録するという随分と退廃的な企画がありましたっけ。

大きな水槽の前に来ると何人もの人々が並んで、水槽を見上げています。
でも、あれ・・・・・・?その中に、白い服を着た長い黒髪の女たちが6人。
七人ミサキの人形と気付いてぎょっとしました。
この中に、人形っぽくメイクした人間が混ざっていてもおかしくないな、と思いながら通り抜けました。
スタッフの誘導に従い、ヘッドセットを返し、2階への階段を上ります。
2階の部屋には、床に倒れている男の人形。そして、別の男の人形を引き摺った女の人形。
ん?人形?これはもしや・・・・・・。
思いながら進むと、後ろで「うわあああ!」と悲鳴が。
突然、女が動き出したのです。お化け上手い!

また、スタッフの指示で並ばされ、「大きな音が聞こえたら動かないように」と注意された上で、お札を持った人と持たない人で鳥居を潜り別の道を進まされます。
音が聞こえてきたので指示通り止まりました。
そこで、「あれ、足は動かなければいいんだろうけど身体の他の部分は動かしてもいいのかな?」と謎の疑問が浮かび、つい少し振り返ってしまいました。
考えてみたら少しでも動いたら発見されちゃうんでしょうから、これが実戦だったら死んでました。やばい。
やってきたお化け(祥子?)はお客の間を縫って一人ひとりを覗き込むような動きをしていて、間近で見た白い目が気持ち悪かったです。
一方お札を持っているチームは、スタッフの指示でお札を所定の場所に納めていました。
お化けの妨害もめげずお札が全部置かれると、持っていないチームの皆が助かり、皆で揃ってその場を出られます。

最後に、七人ミサキの崩れた3つの塚の石を直すよう言われます。
スタッフにランダムに指示されたお客の中には、「絶対嫌!」とパートナーに役目を押し付ける人もいました。
ここにもちょっとした仕掛けがあり、それが無事終わるとミッションクリアとなりました。

全体の感想としては、フロアに数人だけでしたら確かに怖いかもしれませんが、大勢のお客と一緒の上、スタッフまでいるので怖くない、それに尽きました。
最も、同行者はかなり怖がっていたので、人によりけりだと思いますが・・・・・・。

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水族館併設のカナロアカフェのコラボメニュー、指4本が乗った「BLACK ミートソース」が食べたかったのですが、もうご飯を食べてしまったので、「おばけアイス」「BLACKシュークリーム」「目玉ジュレ」と3種類あるデザートをそれぞれ選んで頼みました。
全て「ブラッドドリンク憑き」なのですが、できればホットドリンクが欲しかったです。

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同行者の頼んだ3種盛りホラーデザートプレート。

野外エリアの「マリンガーデン」はライトアップされていて、綺麗でした。

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実はここに祥子人形がいたらしいのですが、見逃しました。残念・・・・・・。
「畏怖 咽び家」いつか行けたらレポートします!

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