No.0123
若月まり子の妖精たち
創作人形を古物市場に徐々に流通させられたらという思いがあります。そんなに量産できるものでないとはいえ、作家が増えていることもあり、ネットオークションやフリマアプリで見かけることも多くなりました。
何を隠そう、自分の作品に出会ったことも2回ほどあります。購入された方からご連絡頂いたことも。
自分の手を離れた作品がどうなるか、少しハラハラしながら見守っています。
日本の創作人形作家で最も有名なのは四谷シモン氏かと思いますが、氏の人形はそうそう見かけません。
昔友人がリサイクルショップで、サインこそ入っていないもののシモン氏の作品に違いないと思われる等身大以上の大きさの人魚のマネキンを購入していましたが、稀なケースでしょう。
シモン氏に匹敵する有名作家の船越桂氏や、辻村ジュサブロー氏、与勇輝氏、私の師匠である吉田良氏などの人形もそうです。希少価値が高いので、おそらくコレクターやギャラリー間での取引に限定されるかと思います。
一方、むらいこうじ氏のように量産に成功した作家に、若月まり子氏がいます。彼女のお人形は、デパートや美術館の販売コーナーなどでも見かけることができます。愛らしい妖精の人形は、確かに幅広い層の人々に受け入れられそうです。
ロサ・アンティカでも、入荷して間もなく売れてしまう人気者です。
同じ人形でも怖いと言われる人形と可愛いと言われる人形があるのは前々から不思議でした。
もちろん、リアルな人形やダークな表現の人形が怖いと言うのは分かります。
でも、同じ人形に対して可愛いと言う人と怖いと言う人が居たり、人形は好きだけどこれは駄目、逆に嫌いだけどこの子は大丈夫、などなかなか複雑なもののようです。
私の両親も、私の創った人形に対しては気持ち悪いなど失礼な事を言うのに、ドイツのポングラッツ人形のような素朴な人形は「可愛い」と言うのです。
入口はリカちゃんやバービー、スーパードルフィー、ブライスなど何でもいいと思うのです。そこから人形の世界に興味を持ってくれる方がいれば良いな、という思いを持ちつつ、家に集まった人形たちを眺めています。
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