No.026
アンティークカップの愉しみ
私の実家では家族皆、珈琲、紅茶とも大好きで、毎日のように飲んでいました。茶器は、コーヒーカップはブルーダニューブだったかのブルーオニオン。プレートやボウル等のディナーセットも同じシリーズでした。
紅茶用に使用していたのはイギリス風の青い風景柄のカップ&ソーサーでしたが、今思うとコーヒー、ティー兼用のものだったと思います。
ある時立派なカップボードを購入。新しいティーカップを飾りたくなったらしい親が買ってきたのが、フッチェンロイターのモーリッツブルクのティーカップで、それからは紅茶は主にこちらで飲むようになりました。
これらの他にも夏には涼しげなレトロな緑色のガラスのティーカップを使用したりと、お茶の種類や状況で色々使い分けていました。
私は鎌倉のアンティーク・ユーで購入した薔薇柄のラスター彩の掛かったトリオを愛用しているのですが、あまり洋食器については勉強しないままきてしまったので、このままではいけないと洋食器について調べてまとめるライティングの仕事をすることに。
その時に主に使用していたのが本邦随一の専門書である和田泰志氏の「ヨーロッパ アンティーク・カップ銘鑑」。
これで陶磁器の歴史や各窯毎の特徴、カップのシェイプやハンドルについて勉強できました。
次になくてはならないのが、バックスタンプの資料。
洋書の辞典が色々と出版されています。
私が入手したのは、"Kovels' Dictionary of Marks-Pottery And Porcelain: 1650 to 1850"。
アルファベットや、盾や動物、王冠などのモチーフから、窯の名前と時期が調べられるようになっています。
折角ですのでロサ・アンティカの取扱い商品を一客ご紹介。
コウルドンのロンドン・シェイプのカップ&ソーサーです。
前掲の「ヨーロッパ アンティーク・カップ銘鑑」によれば、ニューヨークのティファニー社と密接な関係を持ったメーカーとのこと。
金彩技術に定評があり高貴な作風とのことですが、このカップはむしろ素朴ささえ感じられる愛らしさがあります。
思い切った色使いにもかかわらず、品良くまとまっているところはさすがです。
こちらで販売しております。
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