若大将の軌跡|楽山若大将の美味なりでいこう
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美味しいものを自然体で提供したいと勝手に思ってる楽山若大将の気ままなブログ
本日は定休日です。

ついにスチームコンベンションオーブンを導入しました。

使いこなせるまで時間がかかるかと思いますがなんとかさらに美味しい料理を提供できればと思っています。

さて、好評の←じゃないって(笑)若大将のキセキ。第5回です。←早く終わらせろ(笑)

若大将のキセキ①から④はこちら

入社して2年が経とうとしていた頃です。仕事も徐々に覚え飽きができました。ちょっと生意気になっていたんだと思います。今もだけど(笑)

最初の親方にこんな事を言われました。

「佐藤、お前は人が4年かかって覚えることを2年でできるようになった。4月の人事異動で店が変わるかもしれんから頭に入れておけ」

ボクの勤務していた店は柳ヶ瀬に割烹店を3軒、岐阜公園の近くに日本料理の店を1軒、合計4軒ありました。時々、人が辞めたり諸事情で転勤があるのです。

各店舗の店長(親方)、大将で会議をするわけです。

で、ボクは大将の居る本店勤務に移動になりました。どうも、大将がボクのことを気に入ったらしく、ぜひ、本店に欲しいということでした。

最初の親方からは

「本店は大将が居るから厳しいぞ」

と、言われましたが、なーにがなにが(笑)

大将、大甘でした(笑)

怒られないし、先輩も気さくで優しい人だし、もう、楽で楽で仕方ない(笑)

でも、その状況を見抜いた人がいるんですね。岐阜公園の近くの料理店の店長です。

割烹店って仕事を端折ることが多いんですね。スタッフも少なくカウンター中心なので細かい仕事を覚えられない。その代わり日本料理の店はスタッフも多く段階的に仕事を覚えて行くんです。割烹店上がりのボクは本当の下ごしらえからの仕込みを知らないのです。最初の親方もそれは心配していたのでしょう。幹部の中でボクが本店に居ても勉強にならないという人も出てきました。

で、日本料理店の店長が佐藤を欲しいと言いだすわけです。佐藤を預からせてくれと。別の先輩からも飲みに誘われその日本料理店に行った方がいいと言われます。

そのことを知った大将が仕事後、ボクを喫茶店に呼び出します。

「山翠(日本料理店の名前)のO君が佐藤が欲しいと言っとる。今回は人事異動じゃないから行きたくなかったら本店におってもいいんやぞ」

てかさ、同じ社内で行きたくないって言えます?言えんでしょ(笑)

どうも、最初の親方がO店長に頼んだようなんです。佐藤に仕事を1から教えてやってくれと。

本店には3ヶ月お世話になりました。寮も変わります。友人に引っ越しを手伝ってもらって新しい職場に挨拶に行きました。

O店長は

「飯、食ってけ」

と、カウンターに通されました。

弁当でも食べさせてもらえるのかと思いきや、10000円のコースを出していただきました。連れも一緒に。

感動しましたね。今までやってきた料理と全然違う料理で。これからこんな料理を学べるかと思うとワクワクしました。

ところがこの後、挫折を味わうわけです。


2018/04/11 | 若大将の軌跡 | PAGE TOP▲
本日は定休日です。
しかし、暑いですねー。
まだ4月ですよ。
桜ですよ。
というわけで、若大将のキセキ4回目です(笑)
若大将のキセキ①
若大将のキセキ②
若大将のキセキ③
毎日、単調な日々に嫌気がさしてくるボク。
大学生の同級生たちが羨ましくてね。
だんだん仕事が嫌になっていきます。
「よし、もう一回勉強して大学に行こう」
と、思っちゃうわけです。
いろんな人に相談しました。店の事務のおばちゃん。友人、知人、のスナックのママ(笑)
で、高校2年の時の担任の連絡して会うことにしました。
日曜日の夕方でした。名古屋駅で待ち合わせして、どこか地下の店に入ったと思います。
「おい、佐藤、ビール飲むか」
2人でビールを飲みながらいろんなことを話しました。
仕事が嫌になったこと。大学に挑戦したいこと。
先生は、ずーっと話を聞いてくれました。
「そうか、どっちもいいけど、どっちも茨の道だぞ。嫌な仕事を続けるのも辛いだろう。でも、お前、何年勉強してない?酒もタバコも覚えて車を運転するとか遊びとか誘惑をたくさん覚えて、全て断ち切って受験勉強せないかん。その覚悟はあるか?」
と、言われました。ハッとしましたね。人生は茨の道。これは今でもボクの中でも思っていることです。楽な人生なんてない。
帰りの電車の中、車窓に写る自分の顔を見ながらいろいろ考えました。
友人、知人も板前をやめろっていう人は誰もいなくて応援してくれる人ばかりでね。
早くお前の料理が食いたいと。今付き合ってる友人は修行時代のボクの店に来てくれたヤツばかりです。よく学生の分際で、薄給の分際で来れたなと思います。みんな楽山も応援してくれてるし、有難い友人たちです。
で、自分の原点を考えました。一国一城の主になりたくてこの世界に入ったんですね。それを忘れてました。
それと、親のことも考えました。
進学校に行ったのに大学にもいかず、肩身の狭い想いをさせました。これで料理の道もケツ割ったらまた、悲しい想いをさせるかなと。
それで、思いとどまることになります。
よし、この世界でまた頑張ろうと。
いつか、店をやろうと。
そして、また原点に戻り頑張りました。
2年近く経った頃、事情が変わることになります。
では、次回(笑)

2018/04/04 | 若大将の軌跡 | PAGE TOP▲
今日は定休日でした。
暑いくらいのいい天気。
東別院の手作り朝市に行ってきましたがすごい人でしたね。桜満開だったし。
さて、好評の←じゃないって(笑)
ボクの足跡を辿るお話。時間があるので第3回です(笑)
第1回はこちら
第2回はこちら
ボクが就職した 株式会社 瞠。料理屋なのに株式会社でした(笑)
当時は岐阜の柳ヶ瀬に割烹料理店を3店舗。岐阜公園の近くに料亭の「日本料理 山翠」があり計4店舗の経営でした。
ボクは柳ヶ瀬の割烹店「若宮町 瞠」に配属されます。
柳ヶ瀬の寮に住み込み修行の始まりです。
最初の仕事は、わさびを下ろしたり、大根を下ろしたりする雑用。
朝1番に店に入り(でも、ランチの営業はなかったので11時ぐらいの出勤ですみました)、出汁をひいて仕込みをします。しかし、入ったばかりのボウズによく出汁をやらせたてたと今更ながら思いますね(笑)ちゃんとできてたのか疑問です。
あとは魚の水洗いや浅葱を切ったり、そんな程度。でも徐々にいろんなことをやらせてもらいました。3ヶ月ぐらいで刺身のヒラメを無理やり先輩から教えられ、親方からは3ヶ月で桂剥きをマスターしろと言われました。仕事終わって寮に大根と包丁を持って帰って、練習したりもしました。
予約の電話も担当でしたね。一応、商売屋の倅ですからそのくらいはお手の物。で、声でお馴染みさんを当てたりできるようになるわけです。で、よく可愛がっていただきました。
カウンター仕事でしたが、お客様の接客も苦になりませんでした。家で見てたから。でも、ちょっと生意気なボウズだったでしょうね(笑)
当時はまだバブル時代でした。お客様は接待とかホステスさんとの同伴。まだ18歳のウブなボクは綺麗なお姉さん方にドキドキしちゃうわけです。
「ボク、かわいいね」
なんて言われたりして(笑)
仕事は割と覚えるのも早かったと思います。器用ではないのですが要領がよかったんですかねぇ。
毎日、毎日忙しい日々が続きました。月商1000万ぐらいあった店でしたからね。
寮の先輩にも可愛がってもらいましたね。繁華街の柳ヶ瀬でしたから、飲みに連れてってもらったり。悪い遊びも覚えるわけです(笑)
でも、そんな単調な日々に疑問を抱くわけです。同級生たちは大学生活を謳歌しています。彼女作ったり。こっちは出会いもないし金もない。
高校の時、アルバイトで12万ぐらい稼いでました。
初任給は手取り6万5千。
ひもじかったっすね(笑)
こんな生活に嫌気がさすわけです。
という事で今日はこれまで(笑)
また次回。

2

2018/03/28 | 若大将の軌跡 | PAGE TOP▲
本日は木曜日ですが臨時休業をいただいております。

昨日はたくさんお問い合わせをいただきすみませんでした。営業すればよかったな~(笑)

というわけで、今日も時間があるので昨日に引き続きボクの軌跡を書いておくとします。

待望の第2回←待ってないって(笑)

第1回のブログはこちら

結局周りからいろいろ固められて次第にボクも就職しようという気になっていきます。

で、どこに就職するかです。就職するなら給料がいいところがいいな、車欲しいし。なんてバカなことばかり考えていました(笑)進学校なのに名古屋の寿司屋から求人が来てましてね、なんでかわかんないけど。見たら、なかなかの条件なんです。すぐに父親(大将ね)に報告しました。その寿司屋、大将の知人の修行先でね、2人でその知人にどんな店か聞きに行きました。そうしたら、昔はよかったけど、今は修行に行く店でないって言われちゃいましてね。話が頓挫するわけです。

さて、どうするか。

どうも大将はボクを入れたい店があったみたいで。それが岐阜にある「割烹 瞠」という割烹店でした。どうして、寿司屋じゃないのかって?

いい質問です←誰も質問してないって(笑)

その頃、寿司が売れなくなってきてたんですね。過度気を過ぎたというか。まだ回転寿しはそれほどではなかったのですがスーパーの台頭で皆さん出前を取らなくなってきたんですね。他の飲食店も増えてきたし。外食がバラエティに富んできたのが原因だと思います。で、大将、我流で鍋料理や会席、仕出しを始めてました。ランチとかも。で、ボクに寿司は自分が教えれるから和食の修行をしてこいってことだったんですね。

その「瞠」以前にお馴染みさんと行ったことがあったみたいで、いつか息子が跡を継ぐと言いだしたら、こんな店で修行させたいって思ってたらしくて。

お馴染みさんに取り次いでもらって直ぐ面接に行くことになりました。白髪のでっぷり太った瞠の大将。あの頃は50歳ぐらいだったと思います。

試験もなにもなく一発で採用決定(笑)なにを話したか忘れちゃったけどね。

少しでも慣れた方がいいと冬休みからバイトに行くことになりました。喫茶店とは全く勝手が違うのですが、緊張もしたけど結構楽しかた覚えがあります。まだ、責任ないしね(笑)

それでも、冬休みが終わって喫茶店のバイトに戻ったら懐かしいというかホッとしましたねぇ。ぬるま湯だったからねぇ(笑)

就職は春分の日の翌日22日となりました。もう遊べなくなるって死ぬほど遊んだなぁ。バイト代全部つっこんで(笑)

そして、3月22日を迎えます。今から28年前の今日でした。

大将の助手席に乗って岐阜へと旅立ちます←大げさ(笑)

お袋が店の前で見送ってくれました。

その時頭に流れた曲は尾崎豊の「坂の下に見えたあの街に」でした。

「まとまった金をため ひとり街飛び出して行くことが

新しい夢の中 歩いて行くことだから

でも寂しそうに見送りに立ちつくす母親にさえ

さよならが言えずじまいで アクセル踏み込んでた

あなたの夢に育まれて その夢奪ってくわけじゃない

小さな俺を眠らせた  こわれちまったオルゴールが

バックの中で 時を奏でている

俺は車を停めて 手を振っていたよ

坂の下 暮れて行く街に」

ちょっとセンチメンタルだったかな(笑)

それでいよいよ、辛い?(笑)修行が始まるわけです。

それでは次回に続きます。

いつのなるかわからんけど(笑)


2018/03/22 | 若大将の軌跡 | PAGE TOP▲
本日21日(水)は定休日になります。
明日も臨時休業ということで連休させていただきます。特に用事もないので久々、ゆっくりしたいと思います。
明日は3月22日。ボクがこの世界に踏み入れた日。
もう28年になるんですね。
そういえば、ボクが料理人になった話ってちゃんとブログに書いたことないですね。楽山も去年20周年を迎えたことだし、シリーズ化して書いておこうと思います(笑)読みたくないと思うけど(笑)備忘録も兼ねて。
子供の頃の夢はプロ野球選手(野球もやってないのに(笑))、お笑い芸人、ミュージシャン。音楽は特に真剣にやってましたね。歌詞を書いたり曲も作ってました。尾崎豊、浜田省吾、長渕剛、吉田拓郎、佐野元春みたいなシンガーソングライターを目指してました。でも、そんなに上手くないのが欠点。←なれるわけないじゃん(笑)
無事に高校進学して遊び呆けるわけです。地元ではちょっと有名な進学校だったけど。アルバイトに明け暮れましたね。喫茶店、ガソリンスタンド。喫茶店のバイトは従業員並みに入ってました。ホールではなく調理場で。コーヒーを淹れたり、サンドイッチなどの軽食を作っていました。料理人としてのスタートはここからだったのかもしれませんね。
当時、コックだった大先輩から言われるわけです。
「守弘、お前将来どうすんや」
「ミュージシャン」
「バカか、お前。親父さんの跡を継いで寿司屋になれ。大阪の叔父貴が寿司屋をやってるから紹介するぞ」
でも、ボクは全くその気がない。
だってシンガーソングライターになるんだもん。東京の大学に行って中退してプロになる←これ浜田省吾さんのパターン(笑)
それでもボクは当時、バイト先の大学生の先輩について遊んでばかりいました。勉強もせず。
当然、成績はボロボロ。
大学なんて夢のまた夢。その頃、ミュージシャンは諦めかけて日大の芸術学部の映画学科を受験して役者を目指そうとも思っていました。←これまたバカだねぇ(笑)
ある時、国語の先生から進路を聞かれます。
ボクは役者を目指すと答えました。
すると、先生は「どうだい?役者もいいけど店って舞台に立つ料理人になったら?」心憎いことをいう先生でした(笑)
担任の先生との面談。ボクは就職って進路希望に書きました。3年の時です。
ボクの思惑は就職って書いても、進学校だから大学を勧められるって思ったんですね。で、仕方なく受験勉強するって構図。したら、担任は
「守弘、就職ってなんだ?」
「ええ、家を継ごうと思いまして」
ボクの予想は「それもいいけどとりあえず大学行ったらどうだ」でしたが、先生は
「お、そいつは面白い。いいがや」
?(笑)展開ちゃうやんけ~。
「いや、でも大学にも未練があるんです」
「そうか、その未練をどう断ち切るのかだな」
って、就職の方向やん(笑)
で、自分で考えてみました。バイト先の大学生の先輩と遊んでいて思ったのが、大学行ってこんな毎日を過ごすのかって事。キャンパス行って適当に授業受けて、バイトして、車乗り回して、女の子ナンパして、適当に彼女作って。まぁ、こんな生活はいいかなと。
本当はもっと素晴らしい過ごし方もあったんでしょうが当時はそんな思考回路もない。
サラリーマンにはなりたくないしなれる性格でもない。親が自営してるし、自営がいいなと。たまたま寿司屋だったから料理人になったけど、理容師だったら理容師になったかもしれないし、セレクトショップだったらそうなったかもしれないし、別段料理も好きじゃなかったけど、まぁやれるだろうって軽いノリでした。
これがのちに苦労するんですね。
ではこの先は次回の講釈で(笑)楽しみにしないでください(笑)

2018/03/21 | 若大将の軌跡 | PAGE TOP▲
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プロフィール

楽山若大将

Author:楽山若大将
すし割烹楽山の二代目です。趣味は美味いものを食べること、美味いものを作ること、野球(観る事、草野球)競馬(能書きだけで馬券をはずすのが得意)読書、落語鑑賞etc。

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