原作は既読。
あの物語を映画にってどないなんねんやろぉ~?って凄く興味がありました。
んで…まぁ、あんなもんかな。
まどろっこしくて長い長いあの物語を映画にするとまぁ、あんな感じで充分って感じ。
観る人によっても感想は変わってくるだろうけど、原作から醸し出されてた色合いというか、
あの独特の世界観は表現されてた…と思う。
ま、原作自体に私が強い思い入れがある訳じゃないからそう思えるのかもしれないけど。
とにかく映像が美しい。
それと、役者さんの演技も良かったと思う。
直子には菊池凛子さんがキャスティングされて、それはちょっと私的に違うなって感じだったけど、
でも彼女の演技、素晴らしかった。
愛する人を突然亡くしてそれ以降心の傷が癒える事無く、主人公のワタナベ君に心を許したくても
そう出来なくて…って言う苦しみを、繊細に演じていた。
そして、直子を救えない事で苦しむワタナベ君を救う女性、緑にモデルの水原希子ちゃん。
彼女もアンニュイでコケティッシュで、原作のイメージに近かったと思う。
原作でも性描写はふんだんに織り込まれてたけど、やっぱり映画にするにしてもそこは
外せないとこ…だわな。
この原作、そう言う部分でも好き嫌い分かれますよね。
って言うか、村上春樹自体が分かれるのかな。
勿論性行為は愛情表現であり、生殖行為であり、人間が生きる上で切っても切り離せない。
だからこそこの作品の大きなテーマ、生と死を描く上でそこは避けて通れなくて、だからやたら
性描写が多くなるんだと思うんだけど…
にしても、村上春樹作品は、やたらめったらそう言うの多いよね。