萩原健一・・・・通称、ショーケン。
反逆児と言われ続けたショーケンが57歳になり、これまでの人生を振り返って書き上げた本を読みました。
なんでこの本読んだのか・・・・なんでかなぁ・・・・別にショーケンのファンじゃないのに。
マカロニ刑事は覚えてるけど、それ以外の彼のドラマは殆どまともに見たこと無いし。
増して歌ってるところもちゃんと見たこと無いのに、何でこの本読んだのかねぇ・・・・
私、芸能界って世界で特異な人生を歩んできた人に非常に興味があるんですわ。
特にこの人は、グループサウンズの時代から今日に至るまで、かなりのお騒がせ男。
なんか気になるんだな、こういう人。
で、結構読み応えがある内容だと言うことも聞いて、この本を手にしました。
私がショーケンを一番最後に見たのは、数年前の恐喝未遂事件。
結局その時も逮捕されたかなんかで、「やっぱりこの人、あかんなぁ~」なんて思ったんだわ。
それまにでも何度か逮捕歴があったし、その時のインタビューの声の調子も変だったし。
でも、この本読んで、少しイメージ変わりました。
文章は彼らしく俺様的だしちょっとバラバラなんだけど、そんな文面で書かれる彼の半生はやはり面白かった。
芸能界に入るきっかけとなった高校時代の様子から、アイドルとしてもてはやされていた時期の本当の姿、
役者として成功を収めていた頃の本音、ドラッグ汚染、女性や友人達との関係、そして何度か味わう
地獄などなど・・・・
本当に本当に波瀾万丈で、アップダウンがすごい。よくこんな人生歩めるなぁ~って感心しさえしてしまう。
でも、常に彼を慕う人も多く、きっととても魅力的な人なんですね。
一つの仕事に打ち込む姿勢はいつも全力で、とても勉強家。色んな分野に精通し博識で、そう言う部分
では正直意外だった。
だからこそ、多くの著名人や芸能関係者に愛され、長い間ドラマや映画で活躍してこれたのでしょう。
それにもちろん格好いいし。
そして、ロッカーのショーケンとしても一生懸命で、必死に良い音楽をファンに提供しようとしている。
そこまで歌に力を注いでいたことも知らなかったなぁ・・・・
勿論女性にもモテるんですね。なんかそれも分かる気がする。
危険な臭いがするけど知的なところもあり。それにきっと女性にはとても優しいんだと思うし。
でもやっぱりどこか浅はかなのね・・・・・だから大きな失敗も付き物。
逮捕されては干され、反省し、そして立ち上がり・・・・それを繰り返してる。
信仰心も厚くて、何かすると厳しいを修行を自らに強いたりするんだけど、彼にはそれも一生分の行には
ならないみたいで、また失敗をする・・・・確かに人間は失敗を何度も繰り返すものだけど・・・・
それにまぁ、タフなんです。
普通だったらとっくに芸能界を辞めてるか、自暴自棄になってどうにかなってそうなんだけど、おそらく限りなく
前向きなんだなぁ。
生きようとする気力が凄いし。どんなに辛い目に遭っても生きようとする気力だけは捨ててない。
年齢的なこともあり周りが大病で倒れていく中で、どんなに周りにそっぽ向かれても、健康な自分はまだ
ラッキーだと思えるポジティプな人。
どん底になったらプライドとか全然無くしちゃえて、ビックリするような仕事してみたり。
逆風に強いっていうのかな。
ドラッグに浸かり、女に捨てられ仕事を無くし、悔い改めそしてまた失敗し、そんな事の繰り返しで今では
ウォーキングマニアで健康に気を遣う良いおじさん・・・そして今彼は、人生まだ半分と言ってる。
やっぱり面白いよ、この人。
近い内にまた、復活するかも知れないですね。