Little Miss Sunshine
会社にいる映画好きの人に必ず「チューちゃん好きだよ、この映画!」と薦められた『リトル・ミス・サンシャイン』、いつまでも私が観ないでいるので、一人がわざわざDVD貸してくれました。なんでそこまでして私にこの映画を見せたいのだ、と思ったら、多分、あの「ファック」連発しているおじいちゃんのせいだろうな。あの人は面白いキャラだよね。「Fuck a lot of women, kid, Not one! But a lot!(女とやりまくれ!1人じゃなくて、やれるだけやれ!)」とか15歳の長男に言っちゃうし、同性愛者のフランクのこと思いっきり「ホモ」とか呼んじゃうんだけど、こういう人は憎めないよね。しかもいい年してヘロインとかやってるし!こういう元気な年寄り、憧れるなー。
「オレはお前らの家族なんかじゃない!離婚だ、破産だ、自殺だって?! お前らみんなルーザーじゃないか!」 と叫ぶシーンがありますが、まさにそれがアメリカ!そして、「オレはこいつらとは違う」と思っているドゥエイン自身も、まさにアメリカの若者を象徴している。 この家族だけじゃなく、映画全体が現代のアメリカを良く描いている。携帯が大事なところでぶち切れるとか、警官がポルノ大好きとか、ちょっとインテリ入った小金持ちはセドナというところに癒しの旅に行くとか、修理屋さんは必ず無駄に時間がかかるとか、人が死んでもなんでも、とにかくペーパー・ワークが多いとか、人情がなくて融通利かないとか。こういう日常的なステレオ・タイプを自然に、面白可笑しく見せるのって、案外難しいんじゃなんじゃないかな。こういうのでコケてる映画って、多いじゃない。『フレンズ・ウィズ・マネー』とかさ。やっっぱ切り口とか、目の付け所が違うんだろうね。 そして、リトル・ミス・サンシャインのビューティー・コンテストは、アメリカのメインストリームに対する批判かと思いましたよ。作り物で薄っぺらい、でも派手!女の子達が歌ったり踊ったりする音楽が、ミュージカル風、テクノ、ヨーデル、などなどで、すっげーかっちょ悪いのに、観客は盛り上がっててさ。そこで、お父さんのリチャードが、隣に座っていた刺青、ジージャンの強面のおじさんに、「娘さんが出ているのですか?」なんて話かけると、強面のおじさんは耳栓をはずして、「あんた、初めてか?」と聞き、リチャードがうなずくとあきれたように頭を振り、また耳栓をしてしまう。この人が、最後にオリーヴが 『You Can't Touch This』でおじいちゃんから習ったエロい踊りをして、結局、家族が全員ステージに上がってものすごいヒンシュク買ったとき、一人だけ「イェイ!オーライ!」と盛り上がっていたのだが、そのときにしたハンド・サインがメタルなのに異常にウケた。 最後、家族がステージに上がって踊っちゃう、というのが、アメリカ映画が嫌いな人に「いかにもアメリカ的」って言われちゃいそうだけど、あれ結構素直にバカ受けしたよ、私は。2回観て、2回とも笑った。ベタなのはわかっているんだけど、イヤに可笑しい。あれこそドリフの8時だヨ ! 全員集合の体操スキットの最後に、はちゃめちゃやる肉体ギャグと同じで、くだらないとわかっていてもはずせない味なんじゃないだろうか。 Key Words 映画 リトル・ミス・サンシャイン |
お久しぶりです。
私もこの映画、とっても気に入って、色んな人に勧めちゃいました。 日本でもものすごく受けたようですね。 私もDVD出たら買おうっと。 スパムそんな多いんですか! 英語のみのTB禁止にしたら ダメでしょうか??? プリシラさん、
未だに来ていただけているとは、ウレシイです。 スパムは、英語のTBどころじゃないんですよ~。で、承認制にしてたんだけど、今度は承認・削除するのに異常に手間がかかっちゃって。コメントの方は大丈夫なんで、良かったら、そちらの記事もリンクしてくださいね。 チューさん、こんにちは~。
バトン、もうすぐアップしますね。 私もこの映画面白かったです。オスカーの脚本賞獲ってうれしかった! URL貼り付けときましたんで。ではでは~。 日本では去年の年末に公開で、去年最後に観た映画がこれでした。
もぉぉ~~大好きですっ!! 私が2006年に観た映画のベスト3にランクイン!映画館で大笑いしながら、泣きながら観てました。脚本が最高にいいですよね~~♪こういう映画をもっと観たい。 アメリカ(映画)嫌い(笑)のL.A.F.S.です。
いやいや、『リトル・ミス・サンシャイン』、凄く良かったですよ。 勿論、アメリカならではの価値観や、ある種のご都合主義が見え隠れするのは事実ですが、あのステージでの一家総出のパフォーマンスで全て浄化されてると思うんですよ。アメリカってすげぇ国だなやっぱり、と思いましたもん。 ヒネクレモノのわたくしが、思いっきり笑いました。そして、思いっきり泣きました。そんな映画です。 |
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