フランスで一般的な菓子パンで、日本でも人気の高い、
二筋のチョコレートが中に詰められたクロワッサン。
この菓子パンには2つの一般的な名称が存在し、
1つが「パン・オ・ショコラ」(チョコレート入りパン)、
もう1つが「ショコラティーヌorショコラティン」なのですが、
どちらが正しい名称なのか、フランスでは度々議論になります
(つい昨日にもパリジャン紙が
関連記事を投稿)。
この論争は、2018年にはフランスの国会にも登場。
「ショコラティーヌ」発祥の地であるとされる、
仏南西部ガスコーニュ地方出身の議員さんたちが、
名称を「ショコラティーヌ」で統一する法案を提出。
最終的には否決される事になりましたが、
一部のフランス人の間ではそれほど重要な事柄であるようです。
そして、この話題の時に度々セットで取り上げられるのが、
日本のパン屋さんで撮影された1枚の写真。
はっきりと「CHOCOLATINE(ショコラティン)」
と書かれたプレートが写し出されており、
「ショコラティーヌ」を支持する人々が、
「ショコラティーヌこそ正統」である根拠として、
インターネット上で提示するのが通例となっています
(この現象はBuzzFeed仏語版など大手メディアも取り上げた)。
フランスで生まれた菓子パンながら、
なぜか日本、しかも1つのお店が判定の基準にされているわけですが、
1000を超えるコメントが寄せられた関連記事が2つもあるなど、
日本におけるフランスのパンの名称が現地に大きな影響を与えています。
寄せられていた反応をまとめましたので、ごらんください。
「日本が独自進化させたんだ」 日本の『バウムクーヘン』なる食べ物に驚くドイツの人々
翻訳元
■■■■■ チーム・ショコラティンに日本から援護の手が!
Itadakimasu ! 🙏
■ ようやく世界的な判定が下ったわけか……。
+3■ いや、これはフォトショップでしょ😂
だって「パン・オ・ショコラ」以外考えられないもん!😇
■ この雰囲気、まるで日本人が発明したパンみたいになってるな。
日本で「ショコラティーヌ」って呼ばれてるからって、
それが正統派とするのは偽善的じゃないか?
+11■ 「パン・オ・ショコラ」はパリ生まれ。
「ショコラティーヌ」はボルドーと日本生まれって事で😂
+4 ■ イギリスだと「パン・オ・ショコラ」だった。
別に日本が世界の中心というわけじゃないでしょ😉
+2■ 「ショコラティン」を支持してきた俺たちは正しかったんだ!
VIVA、チーム・ショコラティン!
■ フランスのどこに行っても「パン・オ・ショコラ」だよ。
南西部のさらに一部の地域だけが、
今でも「ショコラティーヌ」って呼んでる。
+3■ ちなみにカナダでも「ショコラティーヌ」。
我々は物事の本質を見てるのでね。
+5 カナダ在住■ いや、日本人を基準にしないほうがいいぞ。
日本で売られてるバタークロワッサンなんて、
こっちの物とは別物だったし。
+3「日本人は何なんだ…」 日本人がパンに革命を起こしたと海外で大反響■ チョコレートが入ったパンなんだから、
そのまま「パン・オ・ショコラ」でいいでしょ。
+4■ 「ショコラティーヌ」が支持を拡大してる。
これはかなりいい傾向じゃないか。
+9■ ウォー、頑張れ、ショコラティン!!!!
+2■ 誰かがニッポンを騙したんだ。うまいことやったな。
■ って言うか日本の「ショコラティーヌ」は3ユーロもするのか!!!!
■ マディソン・スクエア・ガーデン*の中のマクドナルドは、
「パン・オ・ショコラ」で販売してたわ。
+3 (*マンハッタンにある著名なエンターテインメント会場)
■ 美食の国、日出ずる国の民がそう言ってるのであれば……。
「日本にいるだけで勝ち組だ」 世界的シェフが日本を世界一の美食国家に認定■ 色々と奇妙な物を生み出してる国民だ。
日本人がいつだって正しいと思うなよ?🙄
+17■ 「ショコラティーヌ」が世界基準という事ですね😉
+2■ 実はフランスのパティシエたちが、
マーケティングで「ショコラティン」って名付けて、
日本に輸出したのが始まりなんだよ。
kawaii響きの方が日本では売れるから。
日本人の判断じゃなくて、フランス人が選んだんだ😉
+2 ■ そういう話はソースが必要になると思うんだ。
+2■ 最初に「パン・オ・ショコラ」を日本に持ち込んだ日本人は、
フランス南西部に修行に行ったとか?w
+19■ 日本人がフランスの美食のエキスパートなのかはともかく、
この美味しいペストリーを「パン・オ・ショコラ」と呼ぶパリは、
今でもフランスの首都である事は覚えておこうか。
+1海外「東京が首都じゃないの?!」 『日本の首都』の真実に台湾人が衝撃■ 客観的なジャッジが下ったんだから俺たちが勝者だ!
+2■ 東京にある我が家の近くにあるパン屋さんでは、
「パン・オ・ショコラ」で販売してるけど?
+9 ■ じゃあもう引き分けって事でいいじゃん。
+1■ この論争を終わらせてくれた日本に感謝する。
中にショコラが入ってるんだから、
「ショコラティン」の方が理に適ってる!
+2■ 日本人が「ショコラティーヌ」だと言っても俺は気にしない。
これからも「パン・オ・ショコラ」って呼び続ける💥
+3 ■ いつから日本が「パン・オ・ショコラ」の権威になったんだ?
+3■ オーナーが東京在住のフランス人パティシエで、
その人が「ショコラティン」にした可能性もあるぞ。
いずれにしても4ユーロは高すぎる。
+3「何このイケメン!」 とある日本人パティシエが男前過ぎると外国人女性に大人気■ この論争は何度も繰り返されるね。
だけど日本人がそう言ってるなら、
たぶん私は正解だったのかな?
+1■ 単純に日本人にとっては「パン・オ・ショコラ」より、
「ショコラティン」の方が言いやすいからじゃないの?
+2■ 何でどっちかに決めなきゃいけないんだろ。
「ショコラティーヌ」の地域もあれば、
「パン・オ・ショコラ」の地域もあるでいいと思うんだが。
+2■ 日本のこのパン屋さんは、南西部のフランス人に教わったのかも。
いずれにしても日本人が生み出したものじゃないし、
彼らを基準にする事はないと思います😉
+2
この話を日本に置き換えると、例えば今川焼きと回転焼き、
どちらが正しい名称かで日本で論争が起きている中で、
一方が正統派である根拠として、
「フランスのお店で〇〇と呼ばれていた」
と言って盛り上がっているようなものですからね。
「海外でさえそう呼ばれているんだから……」
という気持ち、あるいは論理も分からなくはないですが、
「日本人を基準にする事はない」という意見は尤もだと思います。
なお、どちらが正統かを訊ねられたマクロン大統領は、
自身は"パン・オ・ショコラ地方"の出身ながら、
明言を避け、中立を保っています。
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