2018年01月28日 - 田舎暮らし通信 『むらまつ』
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貴重な体験

雪があり、寒くて外仕事はできないので部屋の片づけをする。
本棚にあるいらない本の整理をしていると書棚の隅の一番下に忘れられていた本を見つけた。
縦39cmX横27cmX暑さ3cm、1980年集英社発行の「宮殿と迎賓館」という重厚な写真版の本なのだ。
これで一気に37年前の思い出がよみがえった。
当時仕事で年に数回迎賓館に出入りしていた時のこと。
国賓が来日すると、天皇陛下主催の宮中晩さん会が催されるが、相手国側が返礼の晩さん会を迎賓館で催すことが多い。
S国の大統領が当時の昭和天皇に返礼の晩さん会を迎賓館で行う場に音声担当として同席した。
大統領が歓迎のあいさつの後に天皇陛下に対して乾杯をする、その時に国歌「君が代」のテープを流すはずだったが何故か音が出なかった。
もうだめだと首を覚悟した時は舞い上がりもせず頭も真っ白にならず、いたって冷静に音の出ない原因を順を追って 探っていって原因をつかんでいた。
続いて天皇のお礼の言葉の後に今度は大統領に乾杯でS国の国歌を流すのだが、後ろにいたS国の大使館員が「今度は大丈夫ですか」と言うので慎重にヘッドフォンで試聴してOKを出した。
こうして何とか宴を終えた時、記者団の中から宮内庁記者クラブの記者と外務省の職員がやってきて「日本の国歌が流れなかったらS国の国歌も流すべきではなかった」といわれた、なぜならば来賓側が流れないのに主催側の国歌のみが流れるということは主催者側の不手際になるからだ(この場合自分もS国側の人間という形になる)
その時にはすでに原因が自分のミスではないことをつかんでいたので、原因を言いよどんでいると、S国大使館員が「私が指示しました」と言った。
その時即記者団にオフレコの指令が飛んで、何もなかったことになった。これも主催者側のミスになると判断されたかからだ。
S国大使館員の勇気ある発言と外務省職員の素早い対応そして自分が舞い上がらずに冷静に原因の追究ができたことに救われた。
さらに翌朝社長に首を覚悟で報告したところオフレコが行き渡り何もなかったことになって本当に救われた。
これが今の相撲協会のような体質ならば確実に自分一人が悪者になり忘れえぬ悪夢になったかもしれない。
この一冊の本から忘れることのできない貴重な思い出がよみがえった。

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大きさの比較、上に乗っているのは文庫本
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迎賓館の外観
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晩さん会の会場になる「花鳥の間」
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37年前の4,800円、今に換算するといくらになるだろう
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