石破茂首相は6日、伊勢神宮(三重県伊勢市)を参拝し、内宮(ないくう)の「御正殿(ごしょうでん)」で「二拝二拍手一拝」の作法で拝礼した。現職首相による参拝は新春の恒例行事で、昨年10月に就任した石破首相にとって初となる。
ただ、今回の参拝では、御正殿の敷地に入った後に一礼を欠いたことが注目も集めている。後方でお辞儀する議員も「本年が全ての皆さまにとって、平和で、安全で、実り多い1年となりますよう、お祈りをいたしてまいりました」
石破首相は伊勢神宮で行った年頭記者会見の冒頭、こう語った。
伊勢神宮を参拝する首相らは、
御垣内参拝(みかきうちさんぱい)と呼ばれる厳粛な参拝方法を取る慣例がある。
天照大御神(あまてらすおおみかみ)が鎮座する内宮の御正殿は、瑞垣(みずがき)、内玉垣(うちたまがき)、外玉垣(とのたまがき)に囲まれる。首相は外玉垣南御門(みなみごもん)の外側で行う一般参拝と異なり、一つ内側の「御垣内」で参拝する。御垣内はこぶし大の白い御白石(おしらいし)と黒い清石(きよいし)が敷かれ、神職が装束を着用して奉仕する神聖な空間となる。
石破首相は6日、降りしきる雨の中、神職に導かれながら、閣僚らの先頭に立って、境界線となる板垣から御垣内に入った。
傘を差した石破首相は足元を確かめるように歩いたが、敷地に入った際に立ち止まらず、一礼はしなかった。首相に続いた赤沢亮正経済再生担当相や江藤拓農林水産相らも立ち止まらず、一礼もしなかった。列の後方で、伊勢市などを地盤とする鈴木英敬衆院議員は御垣内に入った際に深々とお辞儀し、その後の参列者が同様に一礼する場面もあった。
「一礼が常識」その後、首相一行は傘をさしたまま、振り返ることなく御正殿を後にした。
過去の首相らは御垣内に入る際と出る際にそれぞれ一礼している。
岸田文雄前首相は令和4年1月、田村憲久元厚生労働相らと一礼して御垣内に入った。2年1月には、安倍晋三元首相も竹本直一元科学技術担当相らと一礼した上で御垣内に入っている。
ある護国神社の宮司は、産経新聞の取材に「普通は入る際も出るときも一礼するのが常識といえる」と述べた上で、「戦後生まれが9割近くになった社会では、(作法を)分からないこともあるだろう。
神道は宗教ではないが、石破首相はキリスト教徒でもある。そばにいた神職が、きちんと『ご一礼を』と言うべきではなかっただろうか」と首相の行動に一定の理解を示した。(奥原慎平)
https://www.sankei.com/article/20250107-L43S55LGDBCL3KPILOGOFF4364/石破茂首相は18歳のときにプロテスタントの教会で洗礼を受けたキリスト教徒だ。クリスチャン宰相は、平成21年に首相を退任した
カトリックの麻生太郎自民党最高顧問以来、15年ぶりとなる。首相は一方で浄土宗の檀家で、神道とも関係が深い。
「人間は神の前には塵芥」石破首相の母方の曽祖父は明治から昭和にかけての牧師、金森通倫(1857~1945年)。金森は熊本洋学校の生徒でつくるキリスト教グループ「熊本バンド」のメンバーとして活動した後、同志社で新島襄から洗礼を受け、伝道活動を続けた。
4代目である石破首相は、鳥取から上京して慶応高校に通っていたとき、日本キリスト教会世田谷伝道所に所属し、日曜学校の教師も務めた。慶応大入学直前に日本基督教団鳥取教会で洗礼を受けた。
政治家になってから、キリスト教の集会やキリスト教メディアに度々登場している。あだむ書房「石破茂語録 主よ、用いてください」によると、今年4月27日に神戸市内で開かれた「日本国家祈祷会」で次のように語っている。
「議員になろうが大臣になろうが、人間というものは神の前には塵芥(ちりあくた)のような存在なのであって、できることは『罪人の私をお赦しください』ということと『御(み)心ならば御用のためにお用いください』ということしか究極、祈ることしかできないのではないかなと、日々思っているところです」
クリスチャンだとしても、「一礼」ぐらいしろ!( ´・ω・`)
無知は怖い!
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