人の本 - 茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~
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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

石井曉『自衛隊の闇組織』

石井曉『自衛隊の闇組織』




帝国陸軍から自衛隊に引き継がれた“負の遺伝子”とは? 日本が保持する「戦力」の最大タブーとは?――身分を偽装した自衛官が国内外でスパイ活動を行う、陸上自衛隊の非公然秘密情報部隊「別班」に迫った日本で唯一の書! 別班と三島由紀夫の接点、別班と米軍の関係、海外の展開先、偽装工作の手法、別班員になるための試験問題……災害派遣に象徴される自衛隊の“陽”とは正反対の“陰”の実体!


副題が”秘密情報部隊「別班」の正体”。
テレビドラマ『VIVANT』で世に知られてしまった(?)別班について、容易に入手できるものとしては唯一といってもいい本が本書です。当然『VIVANT』制作サイドも読んでいたでしょう。
私は幸運にもドラマで、謎の言葉VIVANTとは別班なのか?と展開されたあたりで本書を購入でき読了しました。本当の別班はそんなことまではしないんだがなあ、などと知ったかぶりを発揮してドラマを見ていました。

本書は2018年に発売されました。2013年11月に共同通信より配信された別班に関するニュース配信までの経緯とその後の展開について触れています。

陸自、独断で海外情報活動
首相、防衛相に知らせず
文民統制を逸脱
自衛官が身分偽装


が記事の見出しです。
本書もそうですが著者は文民統制(シビリアン・コントロール)を逸脱する存在として警鐘を鳴らしています。
ドラマでは”正義”として描かれていた感がありますが、最終話でようやく文民統制について言及されました。

しかし、まあ
陸上自衛隊小平学校
心理戦防護課程 

などとなかなか興味をひかれる内容について書かれた本でした。
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『京大変人講座』

『京大変人講座』




京都大学発! 行列のできる授業が書籍化!
「京大変人講座」とは――京大に連綿と受けつがれている「自由の学風」「変人のDNA」を
世に広く知ってもらうため発足した公開講座。
普通の人が思いつかないこと、ありえないほど
ワクワクすることを実現する場所だ。

★変化の最先端が「変人」なのだ
霊長類学・京大総長 山極寿一×ナビゲーター 越前屋俵太

★学校では教えてくれない「恐怖の地球史」
岩石学・小木曽哲

★なぜ鮨屋のおやじは怒っているのか
サービス経営学・山内裕

★「安心・安全」が人類を滅亡に導く
法哲学・那須耕介

★「不便なモノ」が社会を豊かにする!?
システム工学・川上浩司

★「ヘンな生き物たち」のサバイバル術
生物学・神川龍馬

★「無計画」という最適解
地球物理学・酒井敏


京大教授や学生の変人エピソードを紹介する本かと思ったらそうではなく変わった内容の講義を紹介するという内容。
ただしところどころに京大気質や変人エピソードもありそこが面白い。

ドイツ語の試験で「辞書やノート、何を持ち込んでもかまわない!」と教授に言われたので、試験会場に「知り合いのドイツ人」を持ち込んだ学生がいた、という噂がある。
らしい。

講座の内容は興味深いものが多いが、数ある大学でユニークな事を研究されている先生方も多いはずなので、特にこれを変人と結びつけなくても良い気もしました。
とかく京大は変人アピールをしすぎている気がする。

しかし”官僚養成校として出発した東大”と比べ”京大の”学生と一緒に未知の世界を研究し、探求しようという理念”には共感するところが多い。


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京大気質ネット情報
廻らないお寿司を食べるには?

東大生・・エラくなって高級店へ行く
京大製・・回転レーンと同じ速度で回れば実質回転していない
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古谷経衡『女政治家の通信簿』

古谷経衡『女政治家の通信簿』




彼女たちの「政治家としての資質」を問う。
永田町や霞が関は、今も男性優位と指摘される。財務省のセクハラ問題は氷山の一角。女性の政界進出は時代の要請だ。
ただし、昨今、女性政治家の失言や醜聞が俎上にのることも珍しくない。女刺客、○○ガールズ、マドンナ議員。選挙時の「党の華」も、当選後は機会に恵まれず、人知れず散る。
女性政治家が活躍するためにも、「女性だから」と重宝するのではなく、「政治家の資質」を問うことが必要ではないか。


右も左も斬るというスタンス。
唯一、野田聖子氏は筋が通っているという事で評価している。(巻末では対談も)

ひと言でいえば”女性枠”のみで議員になった者に対する力量不足を嘆いている。

そもそも能力のある議員(ちゃんといます)は”女性”議員 という括りで扱われません。
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宮澤暁「ヤバい選挙」

宮澤暁「ヤバい選挙」




政見放送で「放送禁止用語」を連呼する候補者がいた。村民二百人以上が一斉出馬した村長選があった。「死んだ男」が立候補した都知事選があった。「問題候補者」の真の狙いは何だったのか。そして有権者はどんな判断を下したか。屈指の選挙マニアが、半世紀分の資料から発掘した衝撃のエピソードを明かす。国政選挙、地方選挙から「選挙権が剥奪されていた島」の初投票まで網羅した、「我らが民主主義制度」のヤバい事件簿。


これはたいへん面白い本です。タイトルからは軽めな面白選挙関連本かと思いきや1章で1件のエピソードを丹念に掘り下げています。
第1章は「死人が立候補した都知事選」この”死人”の突拍子もない公約から他党への選挙妨害までいろいろと話が繋がっていきます。
第2章は「267人もの立候補者が出た村長選」市町村合併でどこと合併するかという背景からこのような事態となります。
第3章は「選挙前に人口が増える「架空転入」の村」時期的に最近の話になってきます。いよいよ現在の状況とリンクしキナ臭くなってきました。

細かい資料(ネットでは見つけられなかった情報が多いらしい)から浮かび上がる選挙実体は本当にスリリング。
ノンフィクションとしてとても面白い。

著者は全くそんなつもりはないのでしょうが結果的にキナ臭い話の実例としてあの政党が出てきました。
続編があるなら統一教会案件、河合あんり案件などが出てきそうです。

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最相葉月『理系という生き方』

最相葉月『理系という生き方』




クラゲの研究でノーベル賞を受賞した下村脩、マリー・キュリーのもとで研究した日本人・山田延男、星新一が唯一の弟子と認めた作家であり研究者でもある江坂遊―第一線で活躍する科学者たちは、どう挫折を乗り越え、「今までにないもの」を生み出してきたのか。自分の仕事や人生を見つめなおすうえで、新たな視点を得られる一冊です。


本書に登場する科学者たちもそうだが彼らを興味深く紹介する最相さんも素晴らしい生き方をされていると思いました。
”絶対音感”や”星新一”を扱ったルポ作品をかかれています。

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吉田豪『元アイドル』

吉田豪『元アイドル』




アイドル―。男は熱い視線と声援を送り、女はその華やかさに憧れる。しかし、その実態は非常に過酷な職業なのだった。わずかな睡眠時間、わりに合わぬ賃金。一線を飛びこえてしまうファン、金が飛び交う新人賞レース。当代きってのインタヴュアーである吉田豪が、激動の少女時代を生き抜き、現在も輝きを失わない十六人に鋭く迫った。今だから話せる、驚きのエピソードが満載。


プロインタビュアー吉田豪による元アイドルたちとのインタビュー集です。
文庫化に際し、単行本時から6名分減らしたというのがまず勿体ない。

元アイドルによってアイドル業界、あるいは芸能界の恐ろしさが浮かび上がる本だが、もともとアイドルを目指す人って元からヤバ目の人たちでもあったという事の方が衝撃かもしれません。
(もちろんそうでない人たちもいます)

但しインタビューに際しての元ネタは彼女らのエッセイ集や雑誌のインタビューなのでその時点より盛っている可能性がないわけではないがね。

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適菜収『世界一退屈な授業』


適菜収『世界一退屈な授業』


若者諸君! 本物の授業をいま、はじめようではないか
本書は、江戸・明治・大正・昭和の時代を生きた、5人の「本物の先生」――内村鑑三、新渡戸稲造、福沢諭吉、柳田国男、西田幾多郎――のメッセージを、いまを生きる若者たちに向けて編纂したものだ。読書、仕事、金、学問、人生とは何か? 現代はどこにも師が見当たらない時代だ。本当に大切なことは誰も教えてはくれない。大学は職業訓練所のようになり、ビジネスの成功者のみがもてはやされる。本質を語る人間は隅に追いやられ、古典は古くてつまらない「退屈なもの」として、忘れ去られてしまった。いまこそ、ものごとや人生の価値を教えてくれる先生の声に耳を傾けよう。若者諸君! 本物の授業をはじめようではないか。


柳田国男 1925年の講義より

「申すまでもなく、国防の第一線は、毒ガスでもなければ潜水艇でもない。」
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森岡督行『荒野の古本屋』

森岡督行『荒野の古本屋』




「一冊の本だけしか売らない書店」誕生前夜
ベストセラーとして話題を呼んだ単行本がついに文庫化!前代未聞の「一冊の本だけを売る書店」として、今や国内はもとより海外からも注目を集める銀座「森岡書店」。その人気書店誕生前夜の物語。大学卒業後、本と散歩に明け暮れたモラトリアム期、神保町の老舗古書店で日々勤しんだ修業時代、その後、茅場町というビジネス街で古書店を成功させるまでをリリカルに描く。


面白そうな内容で手に取ったが読んでいても内容が頭に入ってこず後半は流し読みになってしまった。
著者はきっと善い人なのだろう。人との縁やつながりのエピソードも豊富にあったようだがむしろ多すぎるためかピンとこなくなってきてしまった。(ごめんなさい)
4コマ漫画で云えば起承転結がなく、起承がずっと続いた印象。
失礼ながら別のライターがノンフィクションとしてまとめたらよかったように思うけど、そうなるとすればそれはずっと先の話か。
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『公安調査庁』『内閣情報調査室』

手嶋龍一 佐藤優『公安調査庁』




「あの時、MI6は、公安調査庁に
極秘情報を渡していた――」

深い霧に覆われた情報組織、これが公安調査庁だ。一般の目が届かない深層で情報活動を繰り広げ、決して表舞台に出ようとしない組織。逮捕権を持たないため、人の心の襞に分け入るヒューミント(対人諜報)に存在意義を見出している。公安警察や外務省と情報コミュニティーの主導権を競う公安調査庁。インテリジェンスの巨匠ふたりは、その素顔に切り込み、過去の重大事件の裏側を初めて論じてみせた。いま公安調査庁から目が離せない!



警察の公安部とは違う組織があったとは知りませんでした。国際諜報の事例がたくさん出てきますがほとんど理解できませんでした。

読みどころ
対談集だが手嶋龍一氏が佐藤優氏の事をずっと”佐藤ラスプーチン”と呼び続けているが、一回だけ佐藤氏がラスプーチンじゃないと否定する箇所。(政策には関与していないから)

引き続き『内閣情報調査室』を読もう。




今井良『内閣情報調査室』




官邸機能強化と特定秘密保護法成立に伴い、大幅に権限を拡大し存在感を強めている官邸直轄の情報機関「内閣情報調査室」。現在、約250人の内調スパイが安倍総理の手足となって、経済から軍事まで国内外のあらゆる情報を収集・分析し政策判断を支えているが、その実態は秘匿性が高く謎に包まれている。対北朝鮮交渉、諸外国スパイとの攻防、テロ対策、インターネット諜報システムの構築、そして複数の公安機関との覇権争いなど、数々の内幕を明らかにし、我が国のインテリジェンス組織の全貌を描き出す!


内閣情報調査室のみならず警察公安、公安調査庁についての言及もありこれらの機関のなわばりの様なものも書かれている。
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せきしろ『去年ルノアールで』

せきしろ『去年ルノアールで』




私は今日もルノアールにいた。昼間から喫茶店で時間を潰しているだけの「私」。客や店員の様子を眺めるうちに、妄想を暴走させ、無益な1日を過ごしてしまう。妄想エッセイという新ジャンルを切り開いた、無気力文学の金字塔。


とにかく面白いがいったいこれはどのような面白さなんだろう。

”妄想エッセイ”
”無気力文学”

なるほど。

とにかく喫茶ルノアールへ行ってみたくなる。




『去年ブックオフにて』で一本書いてみたい。

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