たまに読む橘玲さんの本。
このブログでも、言ってはいけない 朝日嫌い バカと無知に続き4冊目。
人間の本性を突き詰めることにより、現実に起きていることのメカニズムを解き明かしていく。
それにしてもキャッチーな題名。
何か地雷を踏んだら辞めるまで追い込まれるキャンセルカルチャー。
大衆の狂気と呼ぶのは分かるが、地獄と付けるのは言い過ぎなような。
裏表紙はこんな感じ。確かに抗議する権利って制限すべきだと思う。
著者は、「リベラル」を自分らしく生きたいという価値観と定義する。これ自身は否定されるべきものではないが、リベラル化が進むと、社会は格差が大きくなり、複雑になり、そしてアイデンティティが衝突する。リベラル派は、社会正義を進めていけば格差や生きづらさを解消できる、と大きな勘違いをしている。誰もが自分らしく生きられる社会を目指す社会正義の運動が、キャンセルカルチャーという異形のものへ変貌することを考察するのが本書である。
とこの辺までは納得できるが、正直言って細部に入り込み過ぎてついていきづらい章も結構ある。LGBTの中の細かい種類に関する記述などは、途中で脱落してしまった。
著者は、キャンセルカルチャーが起こる仕組みを、以下のように説く。
・我々全員がステイタスをめぐって死に物狂いの努力をしている
・それは、ステイタスが低いとストレスが脳の自己免疫疾患を引き起こし早死にするからである
・自身よりステイタスが高いものを引きずり下ろす際に脳は快感を得る
・正義を振りかざして叩くことで、自身の道徳的地位を相対的に押し上げるというエンタメに参加している
結局は、炎上とか執拗な抗議とかが起きるのは、本能に基づくものなので回避しようがない、ということである。勿論、それを強く表現する人も、比較的自制する人も、そもそも不満を持たないたちの人もおり人によって異なる。しかし、多かれ少なかれ本能には人類全員が影響を受ける。
この考え方を頭に入れておくだけで、少しでも客観的な見方が出来るようになる。
巻き込まれてしまっては避けようがないので、地雷原には近づくなと著者は説く。
この方の著作は十分危ないところを通っている気もするけど。
このブログでも、言ってはいけない 朝日嫌い バカと無知に続き4冊目。
人間の本性を突き詰めることにより、現実に起きていることのメカニズムを解き明かしていく。
それにしてもキャッチーな題名。
何か地雷を踏んだら辞めるまで追い込まれるキャンセルカルチャー。
大衆の狂気と呼ぶのは分かるが、地獄と付けるのは言い過ぎなような。
裏表紙はこんな感じ。確かに抗議する権利って制限すべきだと思う。
著者は、「リベラル」を自分らしく生きたいという価値観と定義する。これ自身は否定されるべきものではないが、リベラル化が進むと、社会は格差が大きくなり、複雑になり、そしてアイデンティティが衝突する。リベラル派は、社会正義を進めていけば格差や生きづらさを解消できる、と大きな勘違いをしている。誰もが自分らしく生きられる社会を目指す社会正義の運動が、キャンセルカルチャーという異形のものへ変貌することを考察するのが本書である。
とこの辺までは納得できるが、正直言って細部に入り込み過ぎてついていきづらい章も結構ある。LGBTの中の細かい種類に関する記述などは、途中で脱落してしまった。
著者は、キャンセルカルチャーが起こる仕組みを、以下のように説く。
・我々全員がステイタスをめぐって死に物狂いの努力をしている
・それは、ステイタスが低いとストレスが脳の自己免疫疾患を引き起こし早死にするからである
・自身よりステイタスが高いものを引きずり下ろす際に脳は快感を得る
・正義を振りかざして叩くことで、自身の道徳的地位を相対的に押し上げるというエンタメに参加している
結局は、炎上とか執拗な抗議とかが起きるのは、本能に基づくものなので回避しようがない、ということである。勿論、それを強く表現する人も、比較的自制する人も、そもそも不満を持たないたちの人もおり人によって異なる。しかし、多かれ少なかれ本能には人類全員が影響を受ける。
この考え方を頭に入れておくだけで、少しでも客観的な見方が出来るようになる。
巻き込まれてしまっては避けようがないので、地雷原には近づくなと著者は説く。
この方の著作は十分危ないところを通っている気もするけど。
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