刹那的虹色世界

ガンダムビルドファイターズトライ　アイランド・ウォーズ編

≪あらすじ≫
ヤジマ商事の新型バトルシステムのテストパイロットとして、
南の島のニールセンラボに招待されたトライファイターズ。
しかし、新型システムの不具合により宿泊施設で待機することに。

まるでリゾートのような宿泊施設に盛り上がるセカイたちの前に現れたのは、
同じくテストパイロットとして招待されたシア、ミナト、ギャン子の3人。
南の島で再会したライバルたち、そんな彼らを謎の怪事件が待ち受けるのだった……。
（公式HP STORYより抜粋）


≪感想≫
ガンダムビルドファイターズは無印とトライでそれぞれ新作OVA企画が立ち上がっていたが、どうやらトライの方は今後さらにOVAがあるのか、あるいはOVAではなく地上波放映に切り替えたのかは定かではないものの、新作映像として今回「アイランド・ウォーズ」として新作となった。

視聴して改めて思ったこととしては、「無印」と「トライ」は一応トライが続編ということになっているが、実際には結構毛色の違う作品かな、ということだ。簡単に表現すると、トライは良くも悪くもパワーバトルでありラブコメ系の作品だ。

ガンプラバトルに入念な戦術や事前の「仕込み」は重要ではなく（まぁ、この傾向は無印の終盤にも見られたが）、最終的にはパワーによるごり押し。たぶん、今後強い敵が出てきてもそれを作戦やらなにやらといった工夫で打ち破ることはなく、新たな力に目覚めてさらなるパワーで押し切るのがトライ。無印はもう少しガンプラさ、あるいはその原点であるガンダムといった作品へのリスペクトが強くあったような気もしているのだが、トライは良い意味でそういったものから解き放たれている。カミキバーニングがファンネルもどきの技を使ったり、あるいはウイニング、ライトニングがなぜかプラフスキー粒子化されてカミキバーニングと一体化、スペリオルカイザー出現という原理的には間違いなく意味不明か、あるいはレギュレーション違反な展開も「まぁ、『トライ』だから」と許容出来てしまう。

あとはやっぱりセカイを取り巻くラブコメ感が無印にはなかった点だろう。それはこの作品でも受け継がれている。むしろパワーでごり押し、演出過多でごまかしていて戦闘モーションが単発作品にしては粗雑といったガンプラバトルのシーンよりもセカイを巡るフミナ、ギャン子、シアの四角関係の方がよほど面白いかも？　私はシアが好き（ぇ


何より、アイラに全部持ってかれたwww


あの少女は髪の色、プラフスキー粒子を生身で感じ取って操っている節があることからアイラの血縁である可能性は登場時から感じてはいたが、改めてアイラが出てくると無印から観てきた者としては感慨深いものがある。そっか、結婚したんだね。もちろん、相手はレイジ。レイジが夫なら王妃ってことかな？

何よりグッときたのは、娘が作ったプチッガイの両隣に並ぶビギニングとコマンド……あれ？　コマンドガンダムってチナが持ってたんじゃなかったっけ？　ってことは、セイやチナはレイジとアイラとはもうすでに再会を済ませたってことか？　あるいは、何らかの手段でコマンドをアリアンに送れたってこと？

やっぱり最後は無印に全部持ってかれた感があるねw　それだけ無印はやっぱり存在感が大きいということかもしれない。

それにしてもセイ、レイジは相変わらず出てこないね。やはり少年期メインだったので、青年に成長し声変わりがあることを想定しるとキャストを変えないといけないというのが最大のネックなんだろうか？


評価は、★★★☆（3.5点 / 5点）。無印からのファンならアイラのその後とその娘の登場を観るだけでも一見の価値はある。ラブコメ好きにも楽しめる、かな（トライを知っていれば）。ガンプラバトルはパッと見は派手だがほとんどがごり押しなのでもう少し緻密な戦い方を求めたい。