妖狐×僕SS 総評
メゾン・ド・章樫(あやかし)。通称“妖(あやかし)館”
そこは住人一人に対してSS(シークレット・サービス)をつけることが出来ると言う超高級マンション。しかし、その実態は“先祖返り”と呼ばれる、かつて妖と交わることで栄えた家に生まれた先祖である妖の力を色濃く受け継いだ者たちが寄り添い合うコミュニティであった。
そんな妖館にこの春から入居することになったのは、旧家・白鬼院家の先祖返り・白鬼院凜々蝶(しらきいん・りりちよ)。望んだわけでもないのに先祖返りとして生まれたが故に、両親から引き離され半ば幽閉される様に育てられ、生まれ持っての美貌と旧家の令嬢という地位に嫉妬する同級生たちのイジメを受け、権力を基めゴマばかりする大人たちを見て育ったため、他人の前では本心とは別に悪態をついてしまうという、酷い悪癖に彼女自身悩んでいた。
人と普通のコミュニケーションが取れるようになりたい。
その一心で家を出て、自ら妖館に飛び込む決意をした彼女。そんな彼女の前に現れたのは、凜々蝶のSSを自称する九尾の狐の先祖返り・御狐神双熾(みけつかみ・そうし)。彼は、「家柄も、権力も、地位も関係なく、凜々蝶様にお仕えしたいと思います」と今まで凜々蝶が誰からも向けられたことのない言葉と好意を向けてくる。
ほかにも妖館には幼馴染の男や春から級友となる同級生、さらには凜々蝶の許婚までもいて――
そんな『妖狐×僕SS』の私の評価ですが...
S
です。(SS、S、A~Dの評価)
では、詳細は続きをどうぞ。
※あくまで評価は、私的主観によるものですのでご了承下さい。
妖狐×僕SS 総評
放映日:2012年01月~2012年03月(全12話)
私が視聴した放映局:TBS
総評
※評価についてはこちらからどうぞ→評価について。
シナリオ構成 評価:S
話の展開がかなり遅い(12話使って、最後のエピローグ含めて約4カ月くらいだろう)。それについて不満のある方も多かったようだが、個人的には話の進むスピードはどうでもよくて、遅くてもちゃんと描いてくれるなら良いかなと思っている。
原作の“凄い”展開や“エグい”展開は(それらしき伏線は感じるが)基本的に描かれておらず、原作がどのような作品として仕上がっているかは分からないが、アニメ版は完全にコメディ純愛作品。個人的にはその方が凜々蝶始め各キャラクターの魅力を引き出せていたと思うので、この結果を原作ファンの方がどう想っているかは知らないが、良かったと思っている。
演出 評価:A
妖としてのバトル要素も少なからずあるが、基本的には内面描写が主な演出か。後はコメディ演出。内面については凜々蝶の心の動きの機微を演出出来ていたと思うし、何よりコメディ演出でのリアル頭身キャラとデフォルメ頭身キャラの使い分けは絶妙だったと言えるだろう。
作画 評価:S
凜々蝶様やカルタちゃんが可愛かった。あと、渡狸も(ぇ
まぁ、そんなわけで基本的にこういうところに尽きると思う、この作品は。例えばスタッフの凜々蝶様へのふともも(ニーソ・絶対領域含む)への執着は凄かったw まぁ、それは登場キャラに言わせれば「メニアック」な部分ではあるが、そういう描写角度だったりこだわりだったりものがちゃんとあるのが本作の作画の良さだろう。
CAST 評価:A
何と言うか、キャスティングだけ見たら女子向けアニメ作品なんだけどね、ほんとwww ただ、主演の一人である中村悠一さんにせよ、濃いキャラだった杉田智一さんにせよ、そうした部分を吹き飛ばすくらいのド変態キャラを見事演じていると思う。
基本的には男女ともに、今人気絶頂の声優さんが揃っているので、その辺は色んな意味での“狙い”なのかなぁ、と勘繰ってしまう。特に豊崎さんのキャラとかwww
OP/ED/BGM 評価:S
ED多数作る選択肢を選んだスタッフ、S(爆
いや、そういう意味のSではないのでw でもまぁ、EDは本当に頑張ったなと思う。いや、本当に頑張ったのは自ら立候補したのか、お願いされて書いたのかは知らないが作詞をした原作者の方だと思うけど(ノ∀`*)アイター
総合 評価:S
内訳:S評価(5点)×3+A評価(4点)×2=S(4.6点)
ガンガン系コミックを原作とする作品。言われてみれば、「あー、ガンガンっぽいw」って思った。
シナリオ構成で書いたように原作通りだが、原作でのショッキングな展開部分までは辿り着く前に終わったようだ。それが第二期を前提としたためなのか、それとも本作の魅力をストーリーと言うよりキャラクターに絞った結果なのかは分からないが、個人的には正解だったと思う。原作がどういう展開になるのかは分からないが、終始穏やかだった感じは安心して落ち着いて見ることが出来た。
とにかくキャラクターの魅力を引き出すことに特化させたような感じで、重厚なストーリーや起承転結のメリハリがハッキリした展開を望む人向けではないが、笑いながらも純愛を楽しめる素晴らしい作品だと思う。
おまけ
ベストキャラTOP3
1位 白鬼院凜々蝶
やっぱり彼女でしょうw スタッフの太ももへのこだわりを感じたのは初めてかもしれないwww
2位 反ノ塚連勝
ヽ|´ `*ξ|ノ ~は和んだw あと、言いお兄さん。双熾がいなかったから、彼との恋愛とか発展しそうな気もしたけどね。
3位 髏々宮カルタ
中盤からはコメディパートの中核だったねw
初めまして
原作既読ですが、三号室の二人のエピソードが無かったのが残念。
蓮勝と野ばらの信頼関係が解る話なのですが…
二期を期待したいです。