真剣で私に恋しなさい!! 総評
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[真剣で私に恋しなさい!!]
川神学園、2年生の直江大和には大切な仲間達がいた。
男4人と女3人。幼い頃から一緒にバカやって今まで育ってきた。
色々あったけど、今でも仲良しの皆。心地よい空間。
そこに新たな仲間達2人が加わり、より周囲は賑やかになっていく。
しかもメンバーの女性は全て武道をたしなみ、血も武士の系譜という頼もしい構成。
凛々しい侍娘たちに負けずに頑張れ、男達。
(公式HPより)
そんな彼らに待ち受ける運命とは――
そんな『真剣で私に恋しなさい!!』の私の評価ですが...
C
です。(SS、S、A~Dの評価)
では、詳細は続きをどうぞ。
※あくまで評価は、私的主観によるものですのでご了承下さい。
真剣で私に恋しなさい!! 総評
放映日:2011年10月~2011年12月(全12話)
私が視聴した放映局:TOKYO MX
総評
※評価についてはこちらからどうぞ→評価について。
シナリオ構成 評価:C
とにかく終盤の失速が手痛い。原作がどうなのかは知らないが、まぁさすがにアニメオリジナルなのだろう。
端的に原因を指摘すれば『詰め込み過ぎ』。1クール作品(しかも最初から数話をキャラ紹介に費やす作品)でコメディ・タイマンバトル・合戦バトル・恋愛(争奪戦含む)・政治(軍隊)と大枠で考えてもこれだけの要素を詰め込んでいるのだ。そりゃあ無理がある。
極論を言えば政治部分は必要なかった。必要がないと言うか、十分な結論が出せないなら出すべきではなかったと言うべきか。結局、必要だったのは「大和が父親を乗り越えるために必要な要素」であって政治的な要素はあまり意味がなかったわけだ。おまけに大和が出した答えは、とっくの昔に過去の自分が口にしていたと言うお粗末なもの。結局、若本さんがやった元総理がカッコイイだけ(現総理と元総理の立ち位置は、おそらく監督の持つ政治的思想なんだろうが)。これでは必要性を疑われても仕方ないと言うもの。
あれだけ風呂敷を広げてやっぱり畳み切れなかったわけだ。素直に前半のコメディのノリだけでやっていれば良かった結果がこれである。
まぁ、前半の良さを評価してDだけは回避した形。
演出 評価:C
1話は良かったが、結局そのままになってしまった感じ。特にバトルの盛り上がりである終盤にかけては、バンク的な要素も多く、恋愛とバトル要素の両立としてやや期待はずれ。百代とラスボスの戦いも延々と似たような構図で跳び回ってぶつかり合って…とするだけが数話続く展開だし、工夫が足りない。
恋愛要素の内面的な部分にしたって、結局百代の心の動きはハッキリ言えば実質わずか1~2話(1話とそのあとの1話分)で終わってしまっていて掘り下げ不足は否めない。
作画 評価:B
評価が難しいところではあるが、可もなく不可もなくというのが妥当な評価ではないだろうか。可愛く描けているのはギャルゲー作品としては申し分ないが、バトルモノとしてはエフェクトやモーションにはもう少し凝って欲しいところか。同じ時期に、現代バトル要素としては『ベン・トー』があってそれとの対比でそう見えるのかもしれないが。
CAST 評価:A
豪華。これだけのキャラ数がある作品でこれだけのキャスティングが出来るのは、今期なら『Fate/Zero』と『ホライゾン』と本作くらいじゃなかろうか。キャスティングがこれだけ名実ともに有名どころなのだから、もう少し他が頑張ってくれていれば……と思わずにはいられない。
OP/ED/BGM 評価:B
楽曲の質については個人差もあって何とも言えないけれど、EDに関しては一枚絵を横流しているだけとはいえヒロイン数だけのパターンを使っているのは、工夫があると言えるだろう。
総合 評価:C
内訳:A評価(4点)×1+B評価(3点)×2+C評価(2点)×2=2.4点(2.8点-0.4点)、シナリオ・演出面を顧みて-0.4点減点
点数的にはB評価になるのだが、如何せんシナリオ・演出がC評価のものをBとしてオススメ出来るかと問われるとかなり苦しいこともあって減点させてもらった。別にシナリオや演出を重視しているわけではないが、それにしたって万が一にでも私の評価を歴代評価と見比べて「Bなら良いか」と思う人がいると困るクオリティなので。
前半の出来はなかなか良かったと言えるのではないだろうか。五人のヒロインの魅力と、大和と言う父親が日本と言う国を捨てた主人公。そしてそんな主人公の痛いところを突く謎の男(元総理)。この構図は大和を巡る恋愛抗争を勃発させるヒロインたちとは別に、主人公は自分のウィークポイントを克服する物語にもなっていて良かった。
だからこそ、どうして中盤から終盤にかけてこういう展開になってしまったのかが悔やまれる。結局、あの二人はただ志半ばに打ち倒されただけ。主人公たちの言及に屈したわけではないのだ。おまけに九鬼と言う大企業が行った兵器開発と、さらになぜかラストで暴露されたクローン技術もおとがめなしと言う始末。
主人公の大和は本来軍師役なのに終盤はそれらしい展開が欠片もなかった。百代の突然の心変りは本当にあまりに唐突でもう少し助走が必要だったのではないかと誰もが思うだろう。原作は知らないが、軍師役のはずの大和が前線でビームサーベル振り回している時点で、スタッフたちが原作に対して誠意を途中から欠いていたように思えてならないのは仕方ない。
話が進めば進むほどお粗末になって行く展開は、言ってみれば監督以下スタッフが手広く風呂敷を広げた結果としてちゃんと折り畳めなかった証であり、その結果として主人公やヒロインたちが本来持っていた魅力を殺してしまっているのだからただの悪循環である。
前半の出来が良かっただけに、終盤は完全に期待外れだったとしか言いようがない。
おまけ
ベストキャラTOP3
1位 松永燕
なんで最初と最後にしか出てこなかったキャラが一位なんだろう、と思うかもしれないが実際可愛い。まぁ、こういうゲストキャラの方が可愛いってやっぱり演出に問題があるんだと思うけど。どうやらPCゲームの続編に出てくるキャラのようだ。まぁ、出番は皆無に近かったがこのキャラの可能性を伝えるには十分だったのではないだろうか。
2位 椎名京
メインヒロイン五人の中では、良かったと思える一人かな。最初から好意を隠していなかったこともあって、彼女だけは序盤から終盤まで自由に立ちまわれたような気がする。
3位 九鬼英雄
なんだかんだでカッコ良かった。と言うか、全体的にS組の奴らも良かったと思う。
- at 21:28
- [アニメ(放送中):総評(カテゴリのない作品)]
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