新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop 用語集(ア行)
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[新機動戦記ガンダムW]
そのまま、頭文字が「あ」~「お」に該当する用語集です。
ネタバレ、憶測などを含みますので、それを容認できる方のみ、先へお進み下さいませ。
最終更新日:2017年08月21日
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太字が小見出し、[]はジャンル分類となる。
ジャンルは以下の通り。
[人物]…人物など生命(動物など含む)を示す
[兵器]…MSなどの兵器を示す
[科学]…兵器以外の科学技術や科学的な数字・根拠を示す
[世界]…世界観やその一般的な歴史、用語などに関する
[年号]…時間や時系列を示す
[組織]…国や組織を示す
[地名]…場所や地形を示す
青字が最新更新部分である。
説明文では、
『Frozen Teardrop』を“本作”、
『ガンダムW TV版』を“本編”、
『Endless Waltz』を“OVA”ないし“EW”
と記す。
-ア行-
アージャイル平原[地名]
かつて太古に隕石が落下して出来た火星の南半球にある平原。しかし、その上にさらにAC187年のMO-Ⅶの落下事故による二重クレーター化、そこにあったエウロパの藻の繁殖によっておそらく現在はラーナ・グリーンの海となったと思われる。
アイン・ユイ[人物]
トレーズの実父。指導者ヒイロ・ユイの甥。AC175年4月7日指導者ヒイロ・ユイが暗殺されると居合わせていたアインも会場爆破に巻き込まれて死亡。
詳細はこちらを参照⇒アイン・ユイ
アウトロー[組織]
サンクキングダム国境付近で活動していたシャーウッドの森の面々のAC146年以降の名称。「次の戦火は宇宙になる」と呼んで各自が宇宙に進出し、「シャーウッド」の名を関する宇宙巡洋艦で活動をしていた。
特徴としてAIのサムを、プログラム上の猫とも機動兵器とも捉えず、対等な同志として扱っていた点が挙げられる。
ただし、元が派手な面々のせいか目立ちたがり屋な側面が強く、そのことが逆にヒイロ・ユイやピースクラフト家の活動を大きく阻害している、とサンカントは断じており、このことがクシュリナーダ家やロームフェラ財団から《シャーウッド》への資金援助を停止させる原因になってしまった。
アオイ・クラーク[人物]
OZのシークレット・エージェント。セイス・クラークの妻であり、後のヒイロ・ユイとなる少年の実母。AC186年秋のバルジ完成祝賀会を強襲した反乱軍に巻き込まれ死亡。
詳細はこちらを参照⇒アオイ・クラーク
アストリア[人物]
AC187年夏にヴァン・クシュリナーダを爆殺するに至ったテロ事件に巻き込まれて死亡した人物。詳細は不明だが、ディズヌフの愛した人であり、彼女の死がディズヌフの復讐心を高めることとなった。またディズヌフ曰く、この時にディズヌフとヒイロは逢ったことがあるらしい。
詳細はこちらを参照⇒アストリア
アストロ・サイバネティックス[科学]
詳細なことは語られていないが、その名から宇宙適応のためのサイバネティックス、具体的には宇宙の劣悪な環境に対応するためのサイボーグおよびその技術と思われる。
ディズヌフはこれを行っていると五飛は考えており、通常レベルではありえない性能の義手や義足を有していた。特にディズヌフが用いていたのは高重力である「木星クラス劣悪環境タイプ」とのこと。
アストロスーツ[科学]
人間が宇宙空間で活動するために必要な宇宙服。フェイス部は鏡面モードで顔を確認させないようにすることも可能(元々は宇宙線対策の一環か何かと思われる)。バッテリーボックスをどこかに有し、その電力によって酸素供給や無線機通信を行う。
武骨で実用的な白いものがほとんどだが、MSパイロット用にはよりフィット感が増した動きやすく、また銃などの装備が納められる専用タイプのものが支給される。さまざまな勢力が出現したAC195年には、OZ・地球圏統一連合で特徴的な楕円形のヘルメットを有した藤色ものが、ホワイトファングではゴツゴツしたイメージのあるカーキ色のものが配給された。また、オーダーメイド品としてガンダムパイロット五人はよりスマートな黒タイプのものを、ゼクスはOZ製のものを改良したと思われる赤タイプのものを、独自のパイロット用アストロスーツを着用していた。
新しい完全平和主義[世界]
覚醒した第二代火星連邦政府大統領リリーナ・ピースクラフトが掲げる主義。基本的には以前の完全平和主義と同じ非武装・非暴力を掲げるものだが、AC195年-AC196年にかけておきた戦争で「自分を犠牲にし平和のために暗い闇の世界で戦ったガンダムパイロットのような存在を無くさなければならない」と考えており、それらを拾い上げ救うことでより完璧な完全平和主義を目指そうとしているものと思われる。
アディン・ロウ[人物]
指導者ヒイロ・ユイを暗殺した人物で、後のガンダムパイロットであるヒイロ・ユイの8歳までの育ての親であり実父。セプテム暗殺を企てるも失敗、デキムによって銃殺されている。
詳細はこちらを参照⇒アディン・ロウ
アディン・ロウ・ジュニア[1][人物]
後のヒイロ・ユイのクローン。「アルファ」「ブラック・アルファ」をも名乗る。
詳細はこちらを参照⇒アディン・ロウ・ジュニア[1]
アディン・ロウ・ジュニア[2][人物]
後のヒイロ・ユイが、アディン・ロウと行動を共にしていた時に使っていたコードネーム。
詳細はこちらを参照⇒アディン・ロウ・ジュニア[2]
アビリティレベル[兵器]
本編(TV版)のモビルスーツの性能指標の一つ。他のガンダムシリーズには見られない評価方法である。
具体的には、「FA(ファイティングアビリティ / 格闘能力)」「WA(ウェポンズアビリティ / 兵装火力)」「SA(スピードアビリティ / 機動力)」「PA(パワーアビリティ / 駆動力)」「アーマードアビリティ(装甲強度)」(※括弧内の日本語訳は意訳)の五つに分類され、これらは汎用量産機《リーオー》を基準値(100)とした相対評価となっている。
しかし、劇中で具体的にこれらの数値や名前が出たことは(おそらく)なく、前述のように他のガンダムシリーズに普及するようなものでもなかったため本編のみのものとなっており、EW版においては他のガンダムシリーズと同様に「ジェネレータ出力」と「スラスター総推力」というスペック表現に変更された。
ただし、これに関してもEW版五機のガンダムと《トールギスIII》、《サーペント》のみのデータしかない上、同様のスペック表現を同時期に取り入れていた同作の外伝『G-UNIT』の登場MSとの整合性が取られているとは言い難い数値差が生まれそのまま放置されていたり、《サンドロック改》と《サーペント》の出力・総推力数値が一緒であったりするなど信用性はあまり高くないと考えられる。
結果的に『ガンダムW』に登場するMSの強さ議論などでは映像化されている部分と本項で挙げた「アビリティレベル」で議論されることが多い。
ちなみに各アビリティ数値のトップは以下の通り(ジェネレータ、スラスターは参考までに)。
ファイティングアビリティ : 《アルトロンガンダム》(170)
ウェポンズアビリティ : 《ガンダムヘビーアームズ改》(170)
スピードアビリティ : 《ガンダムデスサイズヘル》(170)
パワーアビリティ : 《ガンダムサンドロック》《ガンダムサンドロック改》《ガンダムエピオン》(150)
アーマードアビリティ : 《ガンダムサンドロック》《ガンダムサンドロック改》(160)
合計値 : 《ガンダムエピオン》(750)
ジェネレータ出力 : 《ガンダムグリープ》(18,945kw)
※本編MSでの最高値は《ウイングガンダムゼロ》(3,732kw)
スラスター総推力 : 《ガンダムグリープ》(344,796㎏)
※本編MSでの最高値は《ウイングガンダムゼロ》(88,150㎏)
アフリカ大陸[地名]
AC180年前後でも未だに僻地と言われるが、老兵たちが我が物顔をしている欧州から反感を買わぬようキーリカの配慮によってトレーズが、この大陸にあるレイク・ビクトリア基地に教官として配備された。
アポロン[兵器]
太陽神。ジェイが《ワイバーン》開発後に製造した宇宙戦闘機。攻撃に特化した赤い機体であり、防御に特化した青い機体《ヘリオポリス・エアネド》との連携が前提となっている。また遠隔操作を行う無人機である。
詳細はこちらを参照⇒アポロン
嵐の大洋会戦[世界]
「Ocean of Stoms WARS」「第一次月面戦争」とも言われる人類史上初の大規模なMS同士における戦争ならびに宇宙戦のこと。月面にある嵐の大洋で勃発したものと思われる。
嵐の大洋にあったロームフェラ財団のモビルスーツプラント『マリウス・プラント』での過酷な労働状況に対して強く反発した労働者たちと、それを利用した反連合軍勢力による合同決起である。
最終的にトレーズ率いるOZスペシャルズが介入。相手の心理状態を見越したような戦術と月面を一周して背後を強襲すると言う奇策を成功させられてしまい、鎮圧される。
アルテミス・セディッチ[人物]
反連合軍の残党で、AC180年代で三十代の美人女性指揮官。
しかしトレーズの存在を過度に意識し過ぎ、複数の作戦で判断ミスを犯し、以後彼女の指揮能力は疑問視される。
詳細はこちらを参照⇒アルテミス・セディッチ
アルトロンガンダム[兵器]
AC195年、《シェンロンガンダム》をパワーアップさせた改良機。高い格闘戦をさらに強化(TV本編のデザインでは弱点であった射撃能力の向上も図られている)。AC196年、マリーメイア事変にマリーメイア軍として参加するも最終的に市民の味方へ寝返ったのち、中国僻地の谷底で自爆処理で破棄されている。パイロットは張五飛。
詳細はこちらを参照⇒アルトロンガンダム
アルファ[人物]
アディン・ロウ・ジュニアが、ドクターJの下で訓練を受けさせられていた際のコードネーム。
詳細はこちらを参照⇒アディン・ロウ・ジュニア[1]
アレス・ホーネットβⅢ型[科学]
火星用オフロード・バイクのエンジン。排気量1500ccでファザーの愛車のエンジンに使われている。
アンジェリーナ・クシュリナーダ[人物]
トレーズ、ヴァンの実母。AC187年夏のヴァン・クシュリナーダ爆弾テロに巻き込まれて死亡。
詳細はこちらを参照⇒アンジェリーナ・クシュリナーダ
アンビリカルケーブル[科学]
命綱のこと。言うまでもなく宇宙での活動で必須の装備。
イエローナイフ[地名]
AC170年冬、アインとアンジェリーナが共にオーロラを見て語り合った場所。北米大陸最北部に位置しており、イエローナイフはその地方都市であり、二人は郊外の大雪原の上に立ってオーロラを見ながら語らいあった。
イシディス[地名]
火星の地名の一つ。イシディス海峡やイシディス湾、イシディス平原などがあり、この辺り一帯がデュオ&カトリーヌvsヴァン(第10巻)のメイン舞台となる。
イズミ・ターノフ[人物]
初代レイク・ビクトリア基地教官のトレーズと共にモガディシオ攻略戦に参加した最古参の候補生。
詳細はこちらを参照⇒イズミ・ターノフ
イメージ・トレース[科学]
MC暦では一般的に普及しているゲームソフト。自らの脳波にシンクロさせることで、ある特定の人物データを一時的に再現出来る。一般的にはヒーローになりきって遊ぶなどの使い方が主流。カトリーヌは独自に改良し、イリアのヴァイオリン演奏プログラムをダウンロードすることでそれなりの再現をしてみせた。
しかし、デジタル変換には限界があり、再現しようとダウンロードしたものを本当に習得するにはちゃんとその後も訓練を続けなくてはならず、カトリーヌはイリアの演奏プログラムダウンロード後に何カ月も練習してようやく実際に弾けるようになった。
このソフトを流用し、カトリーヌは初の実戦で兄カトルのサンドロックでの戦闘データをダウンロードし、操縦技術を疑似的に再現。その場を乗り切った。
イリア・ウィナー[人物]
カトルの母違いの姉の一人であり、カトリーヌにとっては育ての親のような存在。職業、医師。
詳細はこちらを参照⇒イリア・ウィナー
呉王龍[人物]
「ウー・ワンロン」と読む。前科持ちで、第二次地球使節団のシャトル爆破事件でヒイロと共に捕えられた科学者の一人。機体駆動システムに精通している。ヒイロと共にアウトローに救われるとそのまま《シャーウッド》に居ついた。
のちの老師Oである。
詳細はこちらを参照⇒老師O
ヴァイエイト[兵器]
AC195年、五人の科学者によって《トーラス》をベースに建造された「最強の矛」のコンセプトを持つMS。
詳細はこちらを参照⇒ヴァイエイト
ヴァン・クシュリナーダ[人物]
トレーズの異父弟。アンジェリーナ・クシュリナーダと政略結婚で再婚させられたフンデルト・カタロニアとの間に生まれた子。
AC187年夏、これまで蓄積した反発(特にコロニーに対する強い弾圧)に端を発した爆弾テロによる暗殺計画によって爆死している。
だがMC暦に、漆黒の翼を持つ《ウイングガンダムゼロ》に乗って登場する。
詳細はこちらを参照⇒ヴァン・クシュリナーダ
ウィナー家[組織]
L4コロニー群および中東の有力者。後継者には楽器の名前を冠したミドルネームが与えられるという独特の風習が存在していた。
ウィナー貿易会社[組織]
ウィナー家が運営している貿易会社。AC197年時点でL-4コロニー群に本社があり、その最上階の社長執務室ではカトルが膨大な書類に目を通しサインをする業務に追われていた。プリベンターとして作戦への協力要請に来た五飛はそこからの景色は「なかなかのもの」と感じたようだ。
ウィナー・ホスピタル[地名]
火星の地方都市の更に奥まった僻地に建てられたパラテラフォーミングのライフドーム内にある病院。小鳥の巣箱のような小さな木造建築で病院としての規模は小さいが、その名の通りウィナー家が出資している病院のため最新の医療器具が揃っていた。また、経営も順調だったようで、施設にはリリーナの養母マリーナや訳あり患者ステラが入院していた。
※パラテラフォーミングは「マーズ・テラフォーミング」の項参照のこと。
ウイングガンダム[兵器]
AC195年、オペレーションメテオで地球に降下した特殊任務用ガンダムの一機。汎用性に秀で、変形機構を有し、バスターライフルという大型のビーム砲を備える。最終的にトレーズ・クシュリナーダの搭乗したトールギスⅡをかばう形でリーブラの主砲が直撃。胸部・胴体部まで融解は進むがなんとか原型を留めるものの廃棄された。パイロットはヒイロ・ユイ。トロワ・バートン、レディ・アンも搭乗経験がある。
詳細はこちらを参照⇒ウイングガンダム
ウイングガンダムゼロ[兵器]
AC180年頃に開発された最初のガンダム、AC195年、カトル・ラバーバ・ウィナーの手によって残っていた設計図より建造される。ZEROシステムを実装しており、通常ではありえない反応速度と行動予測力を誇る。AC196年、マリーメイア事変解決のため戦線に投入された後、上空からの高高度射撃によって大破している。主なパイロットはヒイロ・ユイ。他のガンダムパイロットやゼクスも最低一度は搭乗した経験がある。
詳細はこちらを参照⇒ウイングガンダムゼロ
ウェリッジ侯爵[人物]
AC130年当時から欧州貴族で構成されたロームフェラ財団の一員。「古より続くピースクラフト王家の血を絶やしてはいけない」と考え、サブリナをL-1C11234コロニーへ向かうよう説得した。のちにTV本編で登場し、リリーナを支えたウェリッジ侯爵の祖父に当たる。
詳細はこちらを参照⇒ウェリッジ侯爵
宇宙の心[世界]
カトル、カトリーヌが発現した特異な感応能力の一種と思われるもの。その真相は定かではなく、有名なのはTV本編最終話で地球に落下したリーブラの一区画を破壊したヒイロに対して言った「『宇宙の心』は彼だったんですね」と言うセリフ。
人によって解釈はさまざまで「宇宙の民の意志」「ガンダムのニュータイプ的なもの」などから、指導者ヒイロ・ユイの出した宇宙の心宣言に即したものというものまである。
しかし本作での描写を見る限りでは、「人類(霊長)としての総意や進むべき正しい道の感受、宇宙と言う巨大で神秘的なものを引き合いに出した神がかり的な直感」と評した方が正しいだろう。
どうやら宇宙の心を持つ者同士は、シンクロシニティによって同調してしまう可能性があるようだ。
ヴァン戦においてはZEROシステムの予測をはるかに超える推測をして見せており、さらにカトル(W教授)とカトリーヌという二つの宇宙の心が1セットとして作用することでヴァンの目論見を上回った。ヴァンはカトリーヌの宇宙の心を、W教授のソレよりも良質な宇宙の心を持っているかもしれない、と評している。
宇宙の心宣言[世界]
AC173年春、指導者ヒイロ・ユイによって出された宣言。
コロニーは非暴力と非武装によって独立を果たすという宣言。この宣言が後のサンクキングダムの完全平和主義の根源となり、AC195年のクィーン・リリーナの世界国家宣言の源流ともなった。
ウルカヌス[兵器]
OZのツバロフ技師長が開発を進めていた無人のMD製造プラントの名称。ツバロフの死後、廃棄コロニーと資源衛星を利用して造られたそれは火星軌道上に移っていたが、AC196年『パーフェクト・ピース・ピープル(通称“ピーキューブ(P3)”)』とOZ残党がその存在を巡り合って対立。
このMD製造プラントを巡る戦闘でOZ残党は壊滅し、ピーキューブの代表者を失い急速に勢力を弱めていく。さらにこの戦闘の結果からヒイロ、デュオ、トロワ、カトルの4人は争いの根源となったウルカヌスと共に強大な力を秘める己のガンダムを太陽へと廃棄することを決意するきっかけとなった。
AC196年12月24日、EVE WARSからの終戦一周年記念式典で賑わっている最中を利用し、カトル、デュオの両名でウルカヌスにガンダム4機を積載し太陽への廃棄を開始(ヒイロ、トロワはそれぞれ廃棄日程が決まり次第、それぞれのガンダムを「送りつけてきた」とのこと)。しかし同日マリーメイアが決起すると、ガンダムの必要性を感じたカトルがウルカヌスを追跡しこれを補足。何とか乗り込み、軌道を地球へ戻るコースに変更したことでウルカヌスは12月26日(ないし27日)に地球圏へと戻ってきた。ヒイロの要望で《ウイングガンダムゼロ》のみを先に惑星間航行形態で射出し、残った3体は地球圏到達後にパイロットと合流。そこから大気圏に突入、そのままブリュッセル大統領府へと降下。
プリベンターとも極秘裏に接触を持っていたのか、同組織の司令官を務めるレディ・アンの命令一つでウルカヌスに残ったMDは起動出来る状態にあったようだが、同組織に与したプリベンター・ウィンド(ゼクス・マーキス)の強い反対にあってウルカヌスに残されたMDの戦線投入はされなかった。
その後の処遇は不明だが、破棄は決定していたようだ。しかしファザーは「悪辣なノイエンハイム・コンツェルンのヤツらが極秘裏に回収していたとしても不思議はない」と分析し、その後のマーズスーツ開発と量産に利用されているのではと推測し、事実そのようなことを匂わせる描写もある。実際にノイエンハイム社が回収していたようでAC暦では《ビルゴIII》の改良型が製造されていた。
エースオブクラブ[兵器]
“無慈悲な妖精たち”を構成する一機。ほかの「No.A(エース)」を冠する機体と同様に可変飛行型のようだ。
詳細はこちらを参照⇒エースオブクラブ
エースオブダイヤ[兵器]
“無慈悲な妖精たち”を構成する一機。ほかの「No.A(エース)」を冠する機体と同様に可変飛行型のようだ。
詳細はこちらを参照⇒エースオブダイヤ
エアリーズ[兵器]
型式番号OZ-07AMS。OZの第一期型モビルスーツと呼ばれる初期型MSの原型の一機。
詳細はこちらを参照⇒エアリーズ
エウロパの藻[科学]
木星の第二衛星エウロパの海で発見された耐乾性の藻。火星のテラフォーミングを飛躍的に進ませた最大の要素。
エウロパの藻自体は科学的には大発見だったが、実生活レベルでは何の役にも立たないどころか地球環境に害をなす厄介なものでしかなかった。
太陽光を浴びると、そこから俗に『木星の苔』と呼ばれるプランクトンが驚異的なスピードで増殖し、それによって火星の温暖化と緑化が一気に加速させられると初めて提唱したのが、AC時代の宇宙開発研究者ラーナ・グリーン。
しかしながら惑星規模の環境破壊に対する配慮があり実行には移されないはずだったのだが、MO-Ⅶの落下事故による偶然によってマーズ・テラフォーミングを急加速させることになる(無論、この落下事故を偶然の“事故”ではない可能性を指摘する者も多い)。
エピオン・アレス(次なる戦い)[科学]
老師・張の《エピオンパイ》とゼクスの《エピオン初号機》の戦闘をファザーが命名した戦闘のこと、あるいは高度な予測分析システムである『ZERO』システムを使いこなした者同士の戦闘のこと。
前者の意味合いは、『モビルアーマー同士による空中戦闘』のことを指し示し、AC時代には実戦に耐えうるレベルの索敵レーダーの存在、高精度な空対空ミサイルを揃えられた高度なミサイル技術の発達、パイロットへの負担の多さなどからほとんど行われてこなかったが、MS側の技術の発達や火星特有の環境によってその有用度が高まり次世代の戦闘スタイルとして『次なる戦い』と命名された。
また、互いに『ZERO』システムを発動させた五飛とゼクスのエピオン同士の戦いもこう名前を付けた。ちなみにこちらの方はAC時代にサンクキングダム崩壊時やEVE WARSに絡み数度《ウイングガンダムゼロ》《ガンダムエピオン》(搭乗者:ヒイロ・ユイ、ゼクス・マーキス)によって行われたことがある。
エピオン・ド・テロス[世界・組織]
AC197年4月7~9日、サンクキングダム城を占拠した武装集団およびその名を持つ者によって起こされた事件。『次の政府』と言う意味を持つ。リーダーは、ミリアルド・ピースクラフトと瓜二つの顔を持つディズヌフ・ノイエンハイム。
武装蜂起をしプリベンターの公表を要求。プリベンターの公表は五人の元ガンダムパイロットたちの活躍によって避けられたものの、本来の狙いである『PPP』の発動とサンクキングダムを核爆発で失うことを天秤にかけられた。リリーナが重傷を負ったこと、ヒイロなどガンダムのパイロットたちが核爆発の圏内にいたこともあって、リリーナは『PPP』を発動させる代わりにサンクキングダムに設置された核爆弾の解除をする道を選び、その後リリーナとヒイロは『PPP』の発動を大幅に遅らせるためコールドスリープにつく。
エピオンパイ[兵器]
老師・張がラナグリン共和国で発見されたエピオン初号機のデータにハッキングし入手したエピオンの設計図面を基にコツコツと極秘裏に造り上げ、調整と整備を施した五飛専用エピオン。基本的には元々のエピオン(《エピオン初号機》)と同一の機体だが、『白』と『蒼』で塗装されているなど細部でその違いがある。
詳細はこちらを参照⇒エピオンパイ
エピオン初号機[兵器]
EVE WARSにてヒイロ・ユイの《ウイングガンダムゼロ》との一騎討ちに敗北したのち、落下するリーブラのひと区画を止めるべく動力炉を破壊した際に行方不明となった《ガンダムエピオン》をMC0022年ゼクス・マーキス上級特佐によって運用されることを前提に復元されたもの。ラナグリン共和国で極秘裏に保存されており、EVE WARSで喪った左腕部の復元とビーム砲の追加装備などが施されている。
詳細はこちらを参照⇒エピオン初号機
エメラルド・シティ[地名]
C-01422コロニーの中央都市。指導者ヒイロ・ユイが市議会議員、副市長を務めた都市でもあり彼の正規の政治活動の出発点ともいえる。
エリシウム島[地名]
火星赤道付近に位置する連邦政府中央都市リリーナ・シティがある島。
エリシウムの海[地名]
火星赤道付近に位置する連邦政府中央都市リリーナ・シティがある島を取り囲んでいる海洋。「エリシウム海」とも呼ぶ。現実の私たちの世界の火星にも「エリシウム平原」「エリシウム山」があるので、そこに起因する場所だと思われる。
デュオ曰く「クレソンスープにケチャップを混ぜたような濃い茶色」をし、鉄錆に似た匂いを発している。これは火星の赤い砂とエウロパの藻の影響とされており、ラーナグリーンの海以外の火星の海洋は同一の性質を持っているようだ。
エリック・シャーゴールド[人物]
サンカント・クシュリナーダの親友。AC146年時、ロームフェラ財団の重要な地位におり、シャーゴールド家の総資産は小国(サンクキングダム王国)の数倍以上だったと言われる。彼は十五歳も年下のサブリナに惹かれており、彼女がカテリナとして背負ったサンクキングダムの賠償金を全額個人資産で肩代わりした。
AC146年5月26日、サブリナからの求婚の願いを受けて彼女と結婚する意思を固めた。
詳細はこちらを参照⇒エリック・シャーゴールド
エリック・ピースクラフト[人物]
エリック・シャーゴールドが、AC146年6月の婚姻によってピースクラフト家へ婿入りしたため、それ以後はこの名前となっている。おそらく王政のトップには変わらず「カテリナ・ピースクラフト」を演じていたサブリナが務めたと思われるので、彼をピースクラフト王と呼ぶことはないが、ロームフェラ財団屈指と言われた経済的手腕を遺憾なく発揮し、サンクキングダムおよびピースクラフト家の財政状況を劇的に立て直した。
詳細はこちらを参照⇒エリック・シャーゴールド
エルヴ・オネゲル[人物]
ダイゴ・オネゲルの息子。初代レイク・ビクトリア基地教官のトレーズと共にモガディシオ攻略戦に参加した精鋭。AC186年、アルテミスらによるグライフ強奪に巻き込まれ行方不明となり、連合軍公式記録上は死亡扱いとなっている。AC197年時点では生存しており、ミリアルドから「少佐」と呼ばれ、彼が乗っていた《ガンダムエピオン》の管理を火星で任されていたが、同年に《エピオン》を欲したディズヌフによって殺害され、《エピオン》を強奪された。
MC0017年、『キュレネの風』ことミリアルドはこの《エピオン》を追っていたものと思われるが詳細は不明。
詳細はこちらを参照⇒エルヴ・オネゲル
オート・メンテナンス・プラント[科学・兵器]
自動で洗浄・ワックスがけ、火星では必須の防塵コーティングを行う施設。MSなどの兵器の維持するための標準的な必須設備のようである。
オーロラ姫[世界・人物]
キャシィの言葉から察すれば、人工冬眠用冷凍カプセルに眠る人物=ヒイロ・ユイを指す。老師・張曰く「高尚な精神を宿していた」とのこと。
チャイコフスキーが作曲した最も有名なクラシック・バレエ『オペレーション・ミュートス』のネーミングから来ている。プロローグの楽曲は四部構成であり、解凍=目覚めは4つのデータファイルが必要となる。
その正体は、コールドスリープで封印されていたかつてのガンダムパイロットであるヒイロ・ユイである。
詳細はこちらを参照⇒オーロラ姫
大型バイク[科学]
二輪駆動方式のバイク。ファザーが愛用しており、排気量1500cc。初代(《ガンダムデスサイズ》《ガンダムデスサイズヘル》、AC196年廃棄)、二代目(排気量800cc、MC14年廃車)に次ぐ三代目の相棒。
詳細はこちらを参照⇒大型バイク
オデハーマン[兵器]
ザグレープと同型の水陸両用の長距離高速ホバー艇。
詳細はこちらを参照⇒オデハーマン
オペレーション・デイブレイク[世界]
連合内部に潜入していたOZが決起することで連合の内部崩壊を起こし、事実上連合内組織であったOZが連合を下剋上で支配するためのミッション。コロニーとの対立の図式を残しておくため、連合内部の穏健派・和平派を集めその筆頭であるノベンタ元帥らを、ダミー情報によって集結させた《ガンダム》たち自身の手で討たせることによって、《ガンダム》を歴史の表舞台に引き摺り出してその残虐さを世界にアピールしつつ、その《ガンダム》を核ミサイルで一網打尽にするものだったと思われる。
世界各地の連合基地で一斉蜂起となったが、主要な作戦拠点はニューエドワーズ基地で連合内部の穏健派やガンダムはダミー情報などによってこの地に集められた。ただし、この時ゼクス・マーキスやルクレッツィア・ノインは、トレーズの配慮から北欧に配備され、AC182年以降に連合軍基地が駐留しダイゴ・オネゲルが支配していたサンクキングダムの解放にあたっている。
当初の目論見通り、ノベンタ元帥ら穏健派・和平派、あるいは親コロニー派の幹部たちはヒイロの《ウイングガンダム》によって一掃されるが、核ミサイルの爆発は《ガンダム》によって阻止されたほか、トレーズ乗艦の司令艦を五飛の《シェンロンガンダム》によって襲撃されるなど、一筋縄ではいかない結果となり、これが後々まで続くOZやロームフェラ派が《ガンダム》やそのパイロットに対し執拗な抹殺・殲滅の命令を出すに至ったと思われる。
漫画版『敗者たちの栄光』では、OZ内部においては同作戦は「オペレーション・プレアデス」と命名されていた(プレアデスはおうし座の散開星団の名称で新型可変MS《トーラス》の存在をエサにしたという意味や、連合軍主要基地の配置が、プレアデス星団と重なったことなどが由来)。
ちなみに作戦名「デイブレイク」は、「夜明け前」の意味。
オペレーション・ノヴァ[世界]
月面基地によって大量生産されたモビルドール《ビルゴ》を一気に地球へ降下させ、内部分裂を起こしたOZにおいてロームフェラ派がトレーズ派を一掃するために起こした作戦。当時のトレーズ派は大部分が地球上(主にトレーズが幽閉されたルクセンブルクなど)で活動してたため、このような作戦になったものと思われる。
生身の人間が搭乗しておらず精密機械のような攻撃・連携が可能なモビルドールを、さらに物量作戦で展開することで絶対的な優位性を示すこととなった。トレーズ派の主力MSが《リーオー》や《エアリーズ》だったこともあり、抵抗出来た部隊はほとんどなかったと言っても過言ではなく、抵抗出来たのはガンダムのパイロットが《ガンダム》に乗って出撃した戦場くらいなものだった。
この結果としてロームフェラ派はOZでの実権を握ることとなり、MD推進を進め財団としても利潤を得て行くが、サンクキングダムのリリーナ・ピースクラフトを取り込もうとしたところから歯車は狂い始めてしまう。
ちなみに作戦名「ノヴァ」はラテン語で「新しい」と言う意味で、天文学用語で言えば「新星」の意味となる。
オペレーションBB[世界]
火星のイシディス地帯におけるヴァンの乗る《黒い翼》との戦闘時での作戦名。カトリーヌ曰く「BBとは『Beauty and the Beast(美女と野獣)』という意味らしい」とのことで、《魔法使い》のモード・フェンリルに搭乗するデュオとカトリーヌの二人のことを指しているようだ。ちなみにカトリーヌは「美女はデュオの方」らしい。
オペレーション・サギッタ[世界]
第二次月面戦争でバルジ攻略戦に備えた前哨戦。表向きの目的は地球圏統一連合宇宙軍およびその基地が有する戦力の削減を目的とした強襲・奇襲作戦だが、同時に開発したばかりの新型試作量産機《アクイラ》と隊長機として運用される《プロメテウス》の連携強化のための予行演習という側面もあった。
作戦は敵大型艦の上方を強襲した宇宙艦隊から二百トンもの爆雷を一斉投下。敵への命中ではなく月面に着弾させることで巨大な粉塵を上げてスモーク代わりとし、その間に《プロメテウス》を隊長機とするMS大隊による敵艦への飽和攻撃ならびに敵機動兵器をCQC(近接戦闘)で殲滅するというもの。
作戦自体は反乱軍側の想定通りに進み敵《リーオー》五十機を撃破し消耗率五十パーセントのところで「戦力削減」が完了したというデキム始め上層部の判断で作戦は終了。しかし、敵大型艦《キロン》《ポロス》が健在なままな上、一つの目的であった《プロメテウス》と《アクイラ》の連携は想定していたデキムの息子・トロワ・バートンの身勝手な行動が目立ち組織的運用が出来なかったなど、勝利と呼ぶには軽率なものだった。
ちなみに「サギッタ」とは、鷲座が運ぶとされるゼウスの『雷の矢』に由来する『矢座(Sagitta)」という小さな星座の名称。
オペレーション・メテオ[世界]
AC195年4月7日、L1からL5までの各コロニー群から一機ずつ、計五機のガンダニュウム合金製MS《ガンダム》とそれを自在に操る優秀なエージェント五名を地球に降下させる作戦の名称である。同作戦にはバートン財団や、のちのホワイトファングの中核となるカーンズらが支援者として存在していた節がある。
目的はコロニーの独立と自治権獲得のため武力による圧政を敷く地球圏統一連合軍――その中でもスペシャルズと呼ばれる秘密結社『OZ』をターゲットとした一部の過激派コロニー市民による反抗活動(テロ)によるOZの殲滅。
しかしながら、本来のオペレーション・メテオは地球上に数基のコロニーを落下させることで地球に住む人々を大混乱に陥れ、その最中に荒廃した地球環境でも活動可能なMS《ガンダム》によって地球圏の要人たちを暗殺する作戦であったとされる。
これに対して《ガンダム》を開発した五人の技師やエージェントたちが反発し、コロニー落下前に独自に地球へ降下し作戦ターゲットを『OZ』に限定したものが、歴史に残るオペレーション・メテオと言う存在である。
ちなみに作戦名「メテオ」は「流星」の意味で、「コロニーを流星のように地球へ落下させる」と言う意図があったと思われるが、その後の作戦変更により後世においては「隕石に偽装したガンダムとエージェントを流星として地球に送り込む」という意味になったものと思われる。
オペレーション・ミュートス[世界]
キャシィが老師・張へオーロラ姫の覚醒を要求することに端を発する作戦。おそらく大統領であるドロシー・T・カタロニアの許可が降りたことによる作戦発動と思われる。
本作戦の最終目的は火星の慢性的な継続されている戦争・紛争を終わらせることを目的とし、同時に『PPP』が発動することによる地球圏の人間の身の安全を守ることを視野に入れている。
冷凍冬眠に入ったヒイロ・ユイを解凍し、彼に殺されることを望むリリーナをヒイロに殺害させる計画。あわよくば、その死がリリーナにとって『安らかな死』となり『PPP』が発動しなければ儲けもの、という考えで、仮に『PPP』が発動したとしても最終的には半数以下となった火星の人々を再度地球圏の支配下に置く計画である。つまり、独立させたは良いが、まともな治安も出来ておらず、いつ地球にその戦火が飛び火してくるとも限らないのでこのままなら再度地球圏に併合してしまおう、ということである。
老師・張(五飛)とゼクスの戦闘時にはキャシィが基地内で『ワルキューレの騎行』を流し、「これも『オペレーション・ミュートス』の一環です」と口にしている。
ちなみにミュートスとは『神々・英雄・動物・自然現象・文化現象などに関する非現実的・空想的・擬人的な物語。伝承・神話』のこと。
オリンポス山[地名]
火星最高峰にして太陽系最高峰の山。標高は27000メートル。
磁気の異常が発生しやすく方位磁石もナビゲーションも当てにならない火星では、唯一その巨大さから確実に方角を確認出来る物体である。
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