侍従 玉ねぎの種まき戦役(中編)
こんな日やるのかなぁと、思いつつ朝飯を食っていると従弟の農務次官から電話が来る。
侍従 :「ガチャ」侍従である。
本日決行なりしや。
次官 :作戦の変更するを認めず。
直ちに配置につくべく出頭せよ。
大急ぎで家の周りを除雪し、急遽現場に向かう。
今日は、昨日予め作成済みのプレートポットを設置する作業である。
昨日積んだプレートポットを苗床の温床(ビニールハウス)まで運ばねばならない。
一度トラックに積み込み、
移動後に今度は温床の中に運び入れる。
(十数回か往復する)
気温は氷点下4℃である。
これが侍従にとってはまた重労働なのだ。
プレートポットは非常に崩れやすい。
ちょっとした反動で中の種と土が飛び出してしまう。
従って防寒用の厚手の手袋などは履けず(方言で手袋は履くと言う)軍手一枚である。
雪が吹きつけるわ、軍手は濡れて凍るわ、指の感覚があっという間に無くなる。
それでも苦痛を無視して温床にプレートポットを運び込む。
温床に運んだプレートポットは今度苗床に敷き詰める作業が待っている。
昨年までは手で敷いていたのだが、今回はなななぁんと!!
自動プレート設置機械が導入されているではないか!!
知り合いのお百姓仲間が貸してくれたのだという。
(と、いっても元を遡れば皆身内になるのだが)
このおかげで本当に今年は楽なのである。
しかもその自動プレート設置機械まではプレートポットを運ぶ自走トロッコまで用意されている。
積み込みさえすれば最前線まで自動に運んでくれる。
嗚呼、何と言う便利さなのだろう。
只々感謝である。
それでも雪の降る中のこの作業は非常に辛い。
手も足も水を含んでいるので常時凍てつく冷たさである。
温床の中では暖房は焚けない。
土が乾いて水分が蒸発するからである。
全て敷き詰めるとこんな感じになる。
今日はこれで終わらない。
敷き詰め終わった後、散水する。
この間、40分、機械が散水している間は皆待機。
この間におやつと飲み物を皆と談笑しながら寛ぐ。(寒いけど)
今日は猛吹雪で日が照ることがないため温床の気温はこれで一気に下がり外の外気温に近づく。
使用する水は2800リットル。
地下水からくみ上げた水を使用する。
暗くてもう写真には撮れなかったが、しばれないよう(凍結しないよう)に保温シートを一面に敷き詰めて今日の作業は終了である。
こうしてキーボードを打っていても未だに指の感覚が戻らない。
ここまでくれば作業の80%は終了である。
明日は更に敷き詰めたプレートポットの上にまたミニビニールハウスを作る作業と機材の片づけが待っている。
とにかく今日の作業は、手が冷たかった。
(農作業しなくていいから冬が大好きだったのに...)
そんな侍従を見て従兄弟達は毎度のことながら歯に衣を着せずヒヨヒヨの侍従に笑いながらいつものセリフである。
「鉛筆と箸と茶碗ばかり持って生活している証拠である、侍従殿!!」
はい。
全くその通りにございます。
明日体動くかなぁ。
ニコ :明日も黙って往け!!
キュー(≧_≦)。
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