海外の妖しい Blog 記事から 202301

【編】「意識は物理現象であり、演算処理や simulation では意識を実現できない」ことの証拠となる実験結果 (途中1)

前置き


- …が、既に存在していることに気付いた。それを説明しておく。

- 以下で私がとんでもない勘違いをしでかしている可能性もあるが、所詮素人なので、まぁ、それは避けようがない。恥さらしは覚悟の上。

問題の実験結果


- Dr. Dean Radin らの一連の実験結果がソレ。具体的には

  ・(a) Dr. Dean Radin : 心が「量子もつれ」に影響を与えることが実験で確認できた。 (2021-07-17)

  ・(b) Dean Radin :予知が多数の実験室で客観的に立証された(途中:その2) (2014-09-25)

  ・(c) Rupert Sheldrake:誰かの視線を感じるという日常的体験が科学的実験で裏付けられた(途中:その1) (2015-02-25)

の一連の実験結果が相当する。特に a と b が重要。

説明


- うかつにも、下の過去記事(*1)を書いた時点では

  ・(前提) Dr. Dean Radin のこの実験結果が正しければ、

  ・(結論)「意識は物理現象であり、演算処理や simulation では意識を実現できない」ことの<証拠になっている>

とまでは気づいていなかった。


- Dr. Dean Radin の実験結果が大筋で正しいのであれば(たぶん正しいのだろうと私は判断するが)、必然的にタイトルの結論が導き出せる。なお、彼の a の実験が仮に

  ・ランダム現象や量子もつれの現象それ自体に意識が干渉したのではなく、装置の処理部・表示部に干渉した(*2)

という場合であってもタイトルの結論はそのまま有効となる。









(*1)



- 電流の周囲には必ず磁界が発生する。電流も磁界も物理現象。同様にして一定の神経構造を備えた正常な脳には必ず意識が発生する。つまり

  ・電流 → 磁界(*3)
  ・脳  → 意識

という比喩関係にある。なぜ電流が磁界を生じさせるのかは色々面白い説明があるが、結局のところはこの世界はそういう仕組み(=物理法則)になっているから…という話に行き着く。そして脳が意識を発生させる機序も、最後は脳神経系の生化学的特性に特有の物理現象として決着するような気がしている。 これは哲学者の John R. Searle の立場でもある。

- ついでに…。超高性能のコンピュータで、どんなに巧妙かつ精密に電流を simulation しても本物の磁界は発生しない。そのコンピュータに現実の鉄片は吸い付かない。同様にして simulation では意識を作れない。simulation で水素原子と酸素原子を化合させても、飲める水は生じないのと同じこと。

(*2)


- 精神世界ファンがよく持ち出す、量子論でいう量子の entanglement も観測による波束の収束もすべて純然たる物理現象であることに留意。よって

  Dr. Dean Radin : 心が「量子もつれ」に影響を与えることが実験で確認できた。 (2021-07-17)

という主張には欠陥があると見ている。非物理的実体としての「心」が、物理的実体である「量子もつれ」に影響を与えたのではなく、物理現象としての意識が、物理現象としての量子もつれに影響を与えたと見るべき。

ref: Colm Kelleher + George Knapp : UFO と意識と、意識の死後の存続 (2023-01-03)



(*2)



- Dean Radin は、彼や彼に続く追試者による以下のような実験によって、「量子論におけるランダム性が人間の意識によって一定程度の範囲で支配することができる」ことが確認できたと主張してきた。

  念動力で量子論的ランダム現象を制御したという実験結果(途中:その1) (2014-02-03)

- だが、やはり見落としがあるのではないか。以前、Dean Radin の一部の論文をチラリと見ただけなので厳密な反論は無理だが、次のような可能性が思いつく。意識が影響を及ぼしたのは

  ・(a) (乱数発生器に用いられた)量子のランダム性それ自体

 ではなく、

  ・(b) 量子のランダム性を読み取って各種処理を行う「電子回路の動作」

 の方ではないか。

- つまり、

  ・乱数発生器の最初の応答出力(微小)は量子のランダム性を反映しており、それは意識によっては影響を受けていない。

  ・だが、その応答出力を受けて増幅処理する後段の段階で意識の活動が何らかのノイズ成分を混入させている

 のではないか。上の過去記事のガイガーカウンターの例で言えば、


・ペンチで挟んでいるのが放射性物質(ラジウムの類)。この物質の原子核がランダムに放射性崩壊して放射線を出す。その放射線をガイガーカウンターで検出、電子回路でカウントする仕組み。
20140203_random1.jpg

・つまりこの実験で採用されている乱数発生器が完全なランダムを発生することは量子論が保証している。


 の放射性崩壊に意識が関与したと想定するよりも、ガイガーカウンターの入力信号に意識が関与して雑音成分を通常より増加させたと想定する方がまだ無理がない。(原理的に雑音はゼロにはできない)

- ガイガーカウンターの出力が一定の閾値を超えたかどうかで 1 or 0 の乱数を得ている筈だから、念を集中させることでその雑音成分を増やすだけでよい。それによってあたかも、意識が量子論的なランダム性に影響を与えたかのように錯覚したと。

- これが、Dean Radin らの実験における見落とし部分ではないか。


ref: Dr. Dean Radin : 量子論におけるランダム性は根源的なものではないようだ。(途中1) (2021-11-11)






おまけ


- 上記の b の実験について

  ・ Dean Radin の予知(precognition)実験に対する雑感(途中:その2) (2014-10-14)

で軽く示唆したが、b の実験は

  ・予知現象なのか or
  ・過去への遡及現象なのか

というふたつの解釈がありうる。このふたつの解釈のどちらが正しいのかは


・上の実験結果に十分な再現性が期待できるのであれば、黄色の領域の有無をコンピュータによってリアルタイムに検出することが(統計的に十分に有意なレベルで)可能となる筈。


の応用によって判別が可能となるかも知れぬ。 なぜなら…



(2023-01-31)
プロフィール

横着者

Author:横着者

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR