【ジャパンC予想】迷ったら内枠重視で
それなりのサンプル数があってこの結果
ここ2年ほど枠順が結果に影響しなかったので言われなくなったが、コロナ前くらいまでは「ジャパンCは内枠」が言われていた。
過去10年で見ても、カク地・カク外を除いた馬の枠番成績では1枠が[4-3-1-5]で勝率30.8%・複勝率61.5%。上位人気馬が1枠に入ることが多かったのも事実だが、回収率も単154%・複110%と高い。
1枠以外に複数の勝ち馬を出したのは2、3枠で、勝率としてもこの2つの枠が2位タイ。複勝率は1、2、3枠の順に1、2、3位と、「内枠であるほどよい」となっている。
これはジャパンCに限った話ではなく、東京芝2400m全体に言えることでもある。2013年以降、16頭立て以上になった東京芝2400mについて枠番別成績を見ると以下のようになる。
![231120suda.jpg](https://blog-imgs-170.fc2.com/m/u/s/musume112jp/231120suda.jpg)
勝率は1、2枠が他を引き離しており、3位も3枠だ。複勝率は1、2枠が1、2位でそれ以下とは明らかに差がある。逆に、8枠はかなり苦しい。こちらはそれなりにサンプル数があってこの結果なので、やはり内枠有利は間違いのないところかと思う。
どの馬が1枠や2枠に入るか分からないが、取捨や二択に迷うときには「内枠優先」の原則に従ってもよいのではないだろうか。あるいは、本命にできるレベルの馬が1枠に入ってくれればもうそれで腹はくくれる。
鈴木康弘氏「達眼」馬体診断
【ジャパンC】スターズオンアース100点 漆黒の輝き 別格の最強馬に挑むスーパーボディー
G15連勝中の最強馬に挑む資格を得たのは黒いドレスの女王だ。鈴木康弘元調教師(79)がG1有力候補の馬体を診断する「達眼」。第43回ジャパンC(26日、東京)ではスターズオンアースに100点満点を付けた。達眼が捉えたのは冬の牝馬とは思えない黒光りする毛ヅヤと大型牡馬並みの筋骨。別格の190点を付けたイクイノックスにも挑めるスーパーボディーだ。
近年の競馬界は女帝の時代といわれます。64年ぶりにダービーを制したウオッカを皮切りに同期のダイワスカーレット。ブエナビスタ、ジェンティルドンナ、リスグラシュー、クロノジェネシス…。アーモンドアイはG18勝の新記録を樹立しました。今ジャパンCでイクイノックスとの対決が注目されるリバティアイランドもレジェンド級の牝馬です。しかし、体つきにこだわるならスターズオンアースはこの3冠牝馬に見劣りしない。2400メートルの舞台なら、わずかにスターズの馬体に軍配が上がります。
480キロ台の馬体重でも筋骨のたくましさは500キロ超の大型牡馬を上回っている。相変わらず際立つキ甲(首と背中の間の膨らみ)。大きさばかりか、長さも幅もあるキ甲はとても牝馬とは思えない。上腕から前腕、マタからスネにかけての隆起した筋肉。これほど分厚い筋肉を付けた牝馬は珍しい。キ甲と前後肢の筋肉が発達しているため立ち姿にどっしりとした安定感が備わっています。
その立ち姿には中長距離ホースらしい落ち着きもある。ゆったりとハミを受ける顔も賢そうに見えます。レースに行けば騎手の指示をしっかり受け止められる、操縦性の良さもうかがえます。右前の蹄不安で天皇賞・秋を回避しましたが、右前肢に特筆すべきダメージは残っていません。馬体は少し太めに映りますが、今週のひと追いで絞れるでしょう。
背中のつくりに余裕がある中距離体形。背中が短いマイラー体形のリバティアイランドとは対照的です。2400メートルの舞台で3冠牝馬をわずかに上回るのがこの体形です。
黒鹿毛の被毛は気温が下がっても漆黒の光沢を放っています。この時季になると、牝馬は体を冷やさないように牡馬より早くくすんだ色の冬毛を伸ばす傾向がある。出産という大仕事を受け持つ牝馬の本能が働くからです。しかし、スターズオンアースには冬毛が全く見られない。母性本能よりも競走本能が強いのか。よほど新陳代謝が活発なのか。ともあれ、体調の良さを雄弁に物語っています。
3年前のジャパンC。有終の美を飾ったアーモンドアイにも冬毛はなかった。その被毛は女王の退位式に合わせて仕立てたサテンのドレスのように美しく輝いていました。スターズオンアースは女王の就任式に合わせて新調したドレスのような輝きです。(NHK解説者)
【ジャパンC】リバティアイランド95点 大仕事の反動なし ツヤ肌維持、表情にも集中力あり
牝馬3冠の大仕事をやり遂げた直後の一戦でもリバティアイランドの馬体には反動ひとつ見当たりません。秋華賞時と同じようにオシャレ用の山形のマーカーが後肢にくっきり映っている。冬が近づいてもビロードのようにしっとりしたツヤ肌を維持できているからです。新陳代謝が良いのでしょう。体つきも秋華賞時と変わっていません。古馬のように盛り上がったキ甲。それに連動して岩のように隆起した首の付け根。トモにも古馬みたいな筋肉のボリューム。顔つきには集中力があります。
オークス完勝とはいえ背も腹下も短いマイラー体形。イクイノックスを相手に2400メートルを走るには完璧な折り合いが求められる。楽な戦いにはなりませんが、これまでとの違いもあります。三つ編みにしていた前髪に淡い青と白の丸い飾りをつけてきました。より美しく見せようとするスタッフの心遣い。馬は愛情を注がれた分だけ育ちます。
【ジャパンC】タイトルホルダー90点 体つきは十分 鋭さ出れば万全
タイトルホルダーは天皇賞・春、宝塚記念を連覇した昨年と変わらない体つきです。胸前のボリューム、キ甲の盛り上がり、ヒ腹の張りも昨年と同じ。ただ、姿勢には違いがあります。
以前は前方へせり出すように立っていたのに、今回は重心を少し後方へ置いています。穏やかさをうかがわせる半面、鋭さが見えづらい立ち姿。今週の調教で鋭さが表れてくれば万全でしょう。
【ジャパンC】イクイノックス190点 限りなく200点に近い点数も眼光強すぎる?
馬体診断は100点満点で採点していますが、天皇賞・秋のイクイノックスには前例のない200点を付けました。前例のない進化を遂げたからです。宝塚記念で完成したと思わせたトモは4歳夏を越して一層力強く張り出していました。今ジャパンCはデビュー以来初めて中3週の短い間隔。驚異的な日本レコードで優勝した直後だけに馬体の隅々まで細かく注視しました。
反動はほとんど見当たりません。青鹿毛が晩秋の陽光に輝いています。その被毛の下にある筋肉は筋線維が浮き上がって見えるほど繊細で柔らかい。筋肉量も落ちていません。臀筋(でんきん)のくびれも前走同様、力こぶのように隆起しています。
ただ、重箱の隅をつつくような指摘をすれば、眼光が必要以上に強くなっているように映ります。唯一の反動らしき点…。取り越し苦労でしょう。限りなく200点に近い点数を付けたい。
【ジャパンC】ドウデュース90点 胴が詰まり気味 2400メートルはどうか
秋の天皇賞で7着に敗れたドウデュースですが、体調に陰りはありません。首や肩、胸前の筋肉はボリューム満点。毛ヅヤも抜群。気持ちの入った顔つきも頼もしい。
ただ、胴が詰まり気味で、各部位のつながりに遊びのない体形は2000メートル仕様。ダービーを優勝したとはいえ、2400メートルはどうか。
【ジャパンC】パンサラッサ85点 長期休養明けでも抜群の毛ヅヤ
パンサラッサは長期休養明けでも抜群の毛ヅヤが体調の良さを物語っています。
顔が小さく見えるほど太い首なので行き出したら抑えるのは難しい。少し太めの腹周りは最終追いで絞れるでしょう。
【ジャパンC】ダノンベルーガ85点 雄大な馬格 トモがもう少しパワーアップすれば理想的
ダノンベルーガは雄大な馬格。全身にうっすら冬毛が見えるが、筋肉量は豊富です。
後方へ流しているトモがもう少しパワーアップすれば理想的。晩成のハーツクライ産駒なので今後の成長を待ちたい。
【ジャパンC】ディープボンド80点 安定した立ち姿も活気がもう少し欲しい
ディープボンドは6歳の晩秋を迎えただけに変わり身は見られませんが、毛ヅヤは良好。
安定した立ち姿ですが、もう少し活気が欲しい。体形も気性もステイヤーだけにもっと距離が欲しいところです。
【ジャパンC】エヒト80点 寒さと年齢のせいか腹に冬毛が…
エヒトは寒さと年齢(6歳)のせいか、腹に冬毛が伸びています。
体は少し細く映りますが、夏場から連戦したダメージは感じられない。きつい顔と力を入れた尾に気性の激しさがうかがえる。
【ジャパンC】ヴェラアズール80点 立ち姿に流れに乗りづらい重さ感じる
ヴェラアズールは520キロ超の大型馬でも良く仕上がっています。
ただ、昨年のジャパンC優勝時には見られなかった冬毛が出ている。立ち姿にはレースに行って流れに乗りづらい重さを感じます。
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