Sahara/McCoy Tyner - 1972.06.15 Thu
[sales data] 1972/6 [producer] Orrin Keepnews [member] McCoy Tyner(p/koto/fl/per) Sonny Fortune(sax) Calvin Hill(b/per) Alphonse Mouzon(ds/tp/etc) |
マイルストーン・レーベル移籍第一弾。
70年代にマイルス一派がエレクトリックジャズのフュージョン路線にシフトして人気を博すのに
真っ向対抗してマッコイさんが突き進んだのはコルトレーンのスタイルを継承した
ストレート・アヘッド・ジャズ。
(ソニー・フォーチュン+アルフォンス・ムゾーン&カルビン・ヒルのリズム隊)
ジャケットは瓦礫だらけの空地の木箱に座り、琴を弾くマッコイさんという構図です。
(琴は「Valley Of Life」で使用されています)
この頃の西サハラはスペインの植民地でしたが国境を接するモロッコ、モーリタニア、アルジェリアが
領有権を主張していた紛争地だったので、それを意図してジャケットにしたものと思われます。
冒頭「Ebony Queen」から畳み掛ける「怒涛の鍵盤叩き」でぐいぐい迫り来るグルーヴ感が
半端ないです。
ピアノを打楽器のように力強く叩き、スピリチュアルかつエモーショナルに表現するピアノ奏法は
時代の一つの主流となったようですが、マンネリズムに陥り、次第に下火になっていったようです。
確かにこのスタイルをず~っと続けて聴き続けるのはかなりシンドイと思いますが、
マッコイさんにはハンコックさんのように時代に合わせて新しい音楽を取り入れる柔軟さが
なかったのでしょうね。
この年、この作品メンバーで来日した時にビクタースタジオで「Echoes Of A Friend」
(1973年ジャズディスク大賞金賞受賞アルバム)を録音しています。
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