Sweetnighter/Weather Report - 1973.04.27 Fri
[sales data] 1973/4/27 [producer] Shoviza Productions [member] Joe Zawinul(p/synthe) Wayne Shorter(sax) Miroslav Vitous(b) Eric Gravatt(ds) Dom Um Romao(per/etc) ***** Andrew White(b/horn) Herschel Dwellingham(ds) Muruga Booker(per/etc) | Sweetnighter |
この作品は、ウエザー・リポートのスタイルの大きな変節を明示しており
ビッチェズ・ブリューのようなフリージャズの難解さを完全排除し
曲の構成と形式を重視し、ロックのような定型リズムで聴きやすいスタイルへ
移行します。
ザヴィヌル3曲、ショーター2曲、ヴィトウス1曲
曲によってはヴィトウス&アンドリュー・ホワイトのダブルベース
エリック・グラヴァット&ハーシャル・ドウェリンガムのツインドラムという変則編成で
「Non-Stop Home」の演奏にヴィトウスは参加しなかったりと
インプロ命のヴィトウスさんは、ザヴィヌルの新手法と対立しこのアルバムを最後に
脱退します。
「偶発的に生まれるライヴ音を黙々と記録するジャズ」と「時代に合わせてスタジオで調整するジャズ」
時代の波をどう捉えたかの違いによりヴィトウスはジャズの深みへ
ザヴィヌルさんは現実的な商業路線を選択するわけですが、野心家のショーターがザヴィヌルに
追随したのは意外といえば意外。
ジャズファンは非商業的で芸術的な創作活動を好みますが、音楽活動を続ける上で
わずか数%のコアなジャズファンを頼りにしていたら、時代と乖離し新たなものは生まれない、
とにかくジャズだけでは食えないという現実問題が音楽変化に大きく現れたのが
このウエザー・リポートだったかもしれません。
ただ一つよく分からないのは、何故ウエザーは当時一番人気だったギターパートを
バンドに組み込まなかったのか?とういうことです。
この辺の理由をご存知の方、いらっしゃいましたらコメント欄より教えて頂けると幸いです。
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