Audio Diary 2014-2018/King Crimson - 2019.09.20 Fri
[sales data] 2019/9/20 [member] (2014) Robert Fripp(g/key) Jakko Jakszyk(vo/g) Tony Levin(b/stick) Mel Collins(sax/fl) Pat Mastelotto(ds) Bill Rieflin(ds/key) Gavin Harrison(ds) | Audio Diary 2014-2018 |
クリムゾンが何回目かの再始動となった2014年頃のライヴアルバムを耳にして
メル・コリンズの加入で管楽器を要する「宮殿」~「アイランド」時期の楽曲がセットリストに
組み込まれ幅広い選曲で聴ける楽しみは増えましたが、緊張感が薄れ、フリップ翁と仲間たちによる
クリムゾントリビュートという感じで(新曲もあるにはありますが毒気が足りない(苦笑)殆ど興味がなく、
取り合えず公式スタジオ盤が出たら購入してみようかなと思っていましたが、
2014年~2018年までざっくり聴き通せるBOXがあったので昔のよしみで購入してみました。
ビル・リーフリン談
「毎回、印象に残る演奏ができるわけではないんだ。日によっては会場で出された食事は
何だったか覚えているんだけど、演奏のことはさっぱりという日もある。
逆にずっと後になってもはっきりと覚えている演奏もある」
今までと大きく違う点はトリプルドラム編成なこととエイドリアン・ブリューの後釜で
ボーカルとギターを担当しているのがジャッコ・ジャクジクさんという方。
ジャクジクさんはメル・コリンズさんの「21stセンチュリー・スキッツォイド・バンド」と
フリップが合体したことからそのままクリムゾンメンバーになったのですが、活動歴は長く、
1976年頃よりセッションを中心に活動してきた方のようです。
楽曲そのものは変に編曲しないでスタジオオリジナルの音に近づけて演奏しているのですが、
(ここまでオリジナルにサウンドを近づけているならトニー・レヴィンさんにファズベースを
弾いて欲しかったなと)
そのことが仇となりグレッグ・レイク、ジョン・ウェットンの個性的なボーカルイメージが邪魔して
上手い下手に関係なく可もなく不可もないジャクジクさんの馴染みのないボーカルが入ると
違和感が大きくなってしまいます。
クリムゾンメンバーに求められるのは常に強個性なのですが、一貫してこのナツメロ大会に
グレッグ・レイク&ジョン・ウェットンさんという産業歌手を再招集しなかった
フリップ翁のこだわりには感服します。
それとトリプルドラムは生ライヴでは迫力があるのでしょうが、CDにパッケージすると
立体的効果がないというか、リズムが歌うインプロがあまりにも迫力不足で。
せめてブルフォードさん一人いればそれだけでリズムが歌うクリムゾンになったのにと
思うとちょっと残念。
勝手に総括してみると前進を止めナツメロバンド化したクリムゾンでもフリップ翁は
今日も元気だということです。
クリムゾンをこんなスタイルでまったり鑑賞できる日が来るとは思いませんでしたが、
フリップ翁も私も歳をとり丸くなったということでしょうか(笑)
Live at the Orpheum/King Crimson - 2015.01.13 Tue
[sales data] 2015/1/13 [producer] King Crimson [member] Robert Fripp(g) Jakko Jakszyk(g/vo) Mel Collins(sax) Bill Reiflin(ds/synthe) Pat Mastelotto(ds) Gavin Harrison(ds) Tony Levin(b) | Live at the Orpheum |
2011年にフリップ翁がクリムゾンのコピーバンド「21世紀馬鹿バンド」から
メル・コリンズとジャッコ・ジャクジグを招聘したThe Crimson ProjeKctを発展させた
トリオドラム7人編成の新生キング・クリムゾン(第8期?)
2014年9月30日&10月1日ロサンゼルス、Orpheum Theatreでのライブ。
これ2枚組かと思ったら1枚は同じ選曲のAudio DVDでした(<何の意味が?)
フルセットではないので本ツアーのセットリストを調べたらこんな感じでした。
[2014/9/9]
1)21st Century Schizoid Man
2)Sailor’s Tale
3)Letters
4)Picture Of A City
5)Larks’ Tongues in Aspic part 1
6)The Talking Drum
7)Larks’ Tongues in Aspic part2
8)Red
9)One More Red Nightmare
10)Starless
11)Walk On
12)Vroom/Coda:Marine 475
13)The ConstruKction Of Light
14)Level Five
15)Light Of Day
16)Scarcity Of Miracles
17)Hell-hounds Of Krim
18)Hoodoo
THE ELEMENTSがクリムゾンの全活動期の楽曲を編集していたので、自ずと全活動期の
楽曲がピックアップされているのかと思ったら1980年代の楽曲が選曲されていません。
これはエイドリン・ブリューが不在であることが原因だと思いますが
(ブリューはメールで今回のメンバーから外されたことを知らされたとのこと)
同時並行で活動するフリップ抜きのブリュー&レヴィンが中心のThe Crimson ProjeKctが
80年代クリムゾンの総決算という意味合いのため意図的に外したのでしょうか。
(今までの流れからするといずれこの二つのプロジェクトは合体すると思います)
そしてメル・コリンズが加わったため、SAXを取り入れた初期の楽曲が
ピックアップされているのがちょっと新鮮。
しかし初っ端One More Red Nightmareのジャッコ・ジャクジグの気の抜けたボーカルで
悲しい気持ちに・・・
ボズ・バレルの代わりはできるけどウェットン先生のボーカルパートは無理。
ここまで来たらフリップ翁も意地はってないで商業音楽家に成り下がった
ウェットン先生を使えばいいのに・・・
セットリストは目新しいのですが、Starlessがエンディングに向けて失速していくように
70年代のような緊張感は皆無です(クリムゾンによるクリムゾンのカバーです)
それと、どうせ全公演録音しているくせに何でわざわざこんな1枚物に編集した
中途半端な内容をクリムゾン名義でリリースするかね。
The Crimson ProjeKct名義なら許せるがクリムゾン作品としては絶対に認められない!
でもスタジオ盤を期待してしまう私のような憐れなクリムゾン信者に幸多かれ!
The Elements/King Crimson - 2014.09.09 Tue
[sales data] 2014/9/9 [producer] Robert Fripp [member] Robert Fripp(g/key) Michael Giles(ds) Ian Wallace(ds) Bill Bruford(ds) Jamie Muir(ds) Pat Mastelotto(ds) Gavin Harrison(ds) Bill Rieflin (ds) Ian McDonald(key) Greg Lake(vo/b) Boz Burrell(vo/b) John Wetton(vo/b) Peter Sinfield(lyrics) Richard Palmer-James(lyrics) Peter Giles(b) Mel Collins(sax/fl) David Cross(vl) Mark Charig(cornet) Tony Levin(b) Adrian Belew(g/vo) Jakko Jakszyk(g/vo) Trey Gunn(g) | The Elements |
2012年にロバート・フリップ引退を臭わせるインタビューが掲載され
いよいよクリムゾンも店終いかと・・・少し寂しい気もしましたが、いくらフリップ翁でも
これ以上の新たなコンセプトでクリムゾンを操縦するのは無理だろうと
40年近く第一線で活躍した怪物の大往生に安堵したのもつかの間・・・
キング・クリムゾン再結成!!!
Robert Fripp(g)
Jakko Jakszyk(g/vo)
Mel Collins(sax)
Bill Reiflin(ds/synthe)
Pat Mastelotto(ds)
Gavin Harrison(ds)
Tony Levin(b)
むむむ・・・クリムゾンの場合、70年代の同期バンドと同じように懐メロ大会でお茶を濁せる
わけもないのに何を考えているのやらと再び騙されたことに憤慨しつつメル・コリンズの参加と
トリプル・ドラムという変てこな編成に若干の期待をしているのも正直なところなんですが
(こういうのが盲目の信者というんでしょうけど(笑)そんなクリムゾンの再結成ツアー
2014年、9月9日から10月6日のアメリカツアーの会場で販売された
ツアー・ブックレット+CD2枚のレア音源集です。
もうフリップ翁の悪徳商法には慣れっこなので今更の未発表音源なんて全く関心がなく
目当ての新編成(トリプル・ドラム編成)のリハーサル音源も収録されてますが
分数が短く全容はよく分かりません。
ツインドラム編成の時もそうでしたが、スタジオ盤ではその良さがなかなか
伝わってこないのがもどかしいところです。
全活動期をざっくり聴きこなせるベスト編集ですが、ベストテイクが収録されている
わけではないのであくまでコアなクリムゾン信者向けです(笑)
The Collectors' King Crimson Vol.10/King Crimson - 2006.07.26 Wed
[sales data] 2006/7/26 [producer] Robert Fripp | The Collectors' King Crimson Vol.10 |
やっとここまで辿り着きましたのCollectorsシリーズ最終BOX第10弾
最後ということで4タイトル6枚組、内容的にもファンには人気の高い音源が
収録されています。
1)Live Warsaw,2000
2000/6/11 ポーランド。
完全に他の3枚との抱き合わせです(苦笑)
The ConstruKction Of Light発表直後の欧州ツアーは当初DGMのホームページで
全公演をCD&ビデオで発売するとファンには恐ろしいアナウンスが宣戦布告されてましたが
最終的にはツアー編集したHeavy ConstruKctionがリリースされて落ち着きました。
ただ当初の予定通りだと全音源を録音している筈なのでもしかするとこの時期の音源が
続々リリースされるかもしれませんね・・・
2)Live in Heidelberg,1974
1974/3/29 ハイデルベルク。
マインツ前日の録音でマインツの時もそうでしたがドイツ音源は高品質のマスターが
残っていることに驚きです。
(多分、同じ人の録音作業でしょうか?)
そしてこのドイツツアーでのジョン・ウェットンはとにかくテンションが高く
ここがある意味、彼の音楽的頂点だったかもしれませんね。
(商業的な成功を収めたASIAを別にすれば(笑)
3)Live in Bringhton,1971
1971/10/16 ブライトン。
ISLAND時期のアナログブートの名盤掘り起こし。
(ブライトンのブートライヴは複数タイトルでリリースされたので間違ってダブリ買いして
しまった人も多いのではないでしょうか(笑)
本作品収録の目玉ISLANDのライヴヴァージョンはこのアルバムでしか聴けないので
この時期のクリムゾンに興味のある方は外せないでしょう。
4)Casino,Asbury Park,New Jersey June 28,1974
1974/6/28 アズベリー・パーク。
USAでエディ・ジョブソンのオーバーダブが施される前のデヴィッド・クロス音源で
ファンの間では「USAⅡ」と呼ばれる代物です。
当初DGMからMP3のDLサービスで提供されていましたがファンによると
今回音質がリマスターでかなりUPしているとのことです。
[編集後記]
2006年よりクリムゾンの音源はwowowの関連会社「WHDエンターテインメン」が扱うことになり
このコレクターズBOXは現在、活動年代順に整理された新しい仕様で
再リリースされているのでこれからチャレンジしようという方は興味ある年代から
チョイスできますのでこちらをお薦めします。
さて2003年以降、活動を停止していたクリムゾンですが、次回の新展開はどうなるんだろうと
思いながら不定期にリリースされるアーカイヴ物とダラダラ付き合ってきたわけですが
2012年イギリスの経済紙「Financial Times」に掲載された2012年8月のインタビューで
「ユニバーサル・ミュージック社との版権を巡る係争に集中するため」
フリップ翁はミュージシャン活動からは引退したと明かし、クリムゾンはこんな形で
あっけなく終わるの?と唖然としていたら(係争の詳細はこちら)
2013年9月に係争が決着する目処が立ちミュージシャン活動への復帰と
キング・クリムゾンの再始動が発表されました。
新メンバーはギャヴィン・ハリスン、ビル・リーフリン、トニー・レヴィン、
パット・マステロット、メル・コリンズ、ジャッコ・ジャクジク、ロバート・フリップという
トリプルドラムの7人編成になるようです。
The Collectors' King Crimson Vol.9/King Crimson - 2005.09.28 Wed
[sales data] 2005/9/28 [producer] Robert Fripp | The Collectors' King Crimson Vol.9 |
クリムゾンBOXシリーズレビュー第9回。
1)Live at Fillmore East(1969/11/21-22)
マイルス・ジャイルスのライナー文によるとDGMのデヴィッド・シングルトンから
EPITAPH OFFICIAL BOOTLEGに収録できる音源を持っていないか問い合わせがあり、
ジャイルスが古い荷物を引っ掻き回して見つけた1本のカセット音源(MONO)だそうです。
曲の前後が切れていたり不完全なのは残念ですが、音質もバランスも非常に良いです。
EPITAPHには11/21の音源が収録されていましたが、デビュー間もない米での初顔見せ興行で
無名で注目されていなかったためフィルモアのオーディエンス録音は過去ブート市場に
出回らなかったので非常に貴重です。
演奏も小慣れてすっ飛ばすような感じではなく、非常に丁寧でこの後起こるバンドメンバーの
確執など全く感じない好内容です(笑)
2)Live in Philadelphia,PA(1982/7/30)
NEWWAVE CRIMSON期のライヴ音源はスタジオ盤とそう遜色なくフラも少ないので
会場ごとの変化や違いが見出せず、そんなに魅力は感じないのですが、
強いてこの時期の推薦盤を推すならブラフォードとレヴィンのノリが良くグルーヴ感が
最高のAbsent Loversを決定盤として良いのではないかと思います。
他にこの時期のお薦め音源がありましたらご教授いただけると幸いです。
3)Live in Austin,TX(1999/3/25)
明らかに今回のBOXの抱き合わせ物です。
ProjeKct Three(フリップ/トレイ・ガン/マステロット)のライヴ音源を
複数のヴァージョン違いで楽しみたいという人がこの世界にどのくらいいらっしゃるのか・・・
DGM単体のアイテムなら絶対に手が出ない1枚かもしれませんね(苦笑)
The Collectors' King Crimson Vol.8/King Crimson - 2004.11.21 Sun
[sales data] 2004/11/21 [producer] Robert Fripp | The Collectors' King Crimson Vol.8 |
クリムゾンBOXシリーズレビュー第8回。
1)Jazz Cafe Suite(1997/12/1-4)
フリップ翁が何かに驚き「あっ!」という表情のジャケ写はいいですね(笑)
以前発売されたProjeKct Oneはこの4日間の演奏の切り貼りの編集盤でしたが
一応元音源ということになるのかな?(あまり聴きこんでないので分からず)
他のプロジェクトと比べてフリップ翁のダラダラと長いインプロをブラフォード&レヴィンの
リズム隊が「クリムゾンサウンド」を下支えしたことを証明するようにしっかり聴かせてくれます。
2)Live in Orlamdo.FL(1972/2/27)
Island Crimsonの解散決定後、Earthboundのタイトルナンバーが収録された
Orlando公演フルセット。
Earthbound同様カセット音源なのでもうこれ以上音質をいじれない代物。
各所で指摘されていますが、このモコモコ音でさらに際立ってしまうのが素人同然の
ボズ・バレルのワンパターンベース。
メル・コリンズ、イアン・ウォレンスと芸達者のインタープレイの裏で
このベース音が気になってしまうとなかなか集中して聴けないのが辛いところ。
3)Live in Guildford(1972/11/13)
ジェミー・ムーア在籍時の音源は非常に少ないのでファンには嬉しい内容です。
「太陽と戦慄」収録プロトタイプ曲がかなり完成に近づいているのが確認できます。
(曲のタイトルはまだ未決定だったみたいですね)
ラストのExilesが途中で切れていて思ったのですが今のようにデジタルで長時間録音が
不可能な頃はマイクロカセットを懐に忍ばせて演奏時間を考えながらテープ交換していたと
思うのでクリムゾンのように長時間インプロが続くとテープ交換のタイミングを逸して
テープ切れというパターンが多かったのではないでしょうか(笑)
EleKtrik/King Crimson - 2003.04.16 Wed
[sales data] 2003 [producer] Robert Fripp [member] Robert Fripp(g) Adrian Belew(vo/g) Trey Gunn(g/b) Pat Mastelotto(ds) | EleKtrik |
The Power To Believe Japan Tour 2003
2003年4月16日に行われた、東京厚生年金会館でのライブ。
このライヴは「Eyes Wide Open」というタイトルでDVDとして映像化もされており
(クリムゾンのライヴ映像に日本公演が多く採用される理由は世界で一番ファンが
多いためではないかと推測されます)
わざわざCD化したのは多分、海賊盤対策だと思いますが、収録分数をCD1枚に収めるため
20分以上の「イントロダクトリー・サウンドスケープ」を5分程度に短縮したり、
「ザ・コンストラクション・オブ・ライト」と「ザ・デセプション・オブ・ザ・スラッシュ」が
カットされているので特にCDにこだわりのない方はDVDの方がよいでしょう。
The Collectors' King Crimson Vol.7/King Crimson - 2003.03.26 Wed
[sales data] 2003/3/26 [producer] Robert Fripp | The Collectors' King Crimson Vol.7 |
クリムゾンBOXシリーズレビュー第7回。
日本での発売元がポリドールからユニバーサルに変更になりましたがシリーズ物は
統一して揃えたいマニア嗜好を考慮し、えんじ色の紙BOX仕様は継続されたため
表向き変更は分かりません。
[発売当時のユニバーサルHPのBOX宣伝文句]
「海賊盤はフリップ先生が許しません!
あの超絶企画が帰ってきた!」(笑)
1)Live in Hyde Park,1969
第1期の音源は複数発売されセットリストも殆ど同じで演奏もスタジオ盤に近いことから
そんなに特筆することはないのですが、これはハイドパークのブライアン・ジョーンズ追悼公演の
前座で出演した音源で(1963/7/5)歴史的資料としては大変貴重なものです。
Confusion will be Brian Jonese's epitaph"
「クリムゾン・キングの宮殿」発売3ヶ月前、地下クラブ級の無名バンドが推定65万人という
バンド史上最も大多数の聴衆の前で演ったというのも凄い事ですがメンバーは意外と
冷静だったようです。
ボーナストラックとしてEpitaphリリース時のオリジナルメンバーによる記者会見のテープと
Crimsonが最初にレコーディングしたMorgan Studioでの21st Century Schizoid Manの
セッション音源(ボーカル抜き)が収録されています。
2)Live at the Zoom Club,1972
「太陽と戦慄」リリース半年前の72年10月13日、フランクフルトでの第3期のお披露目ライブ。
このブート音源はDGMが直々にファンに音源ソースの提供を募ったものを使用しているので
音質は悪いですが「太陽と戦慄」は73年の1月頃からレコーディングされたとのことなので
殆どの曲が未完のままのプロトタイプなことと「暗黒の世界」や「RED」収録曲のフレーズも
ちょこちょこ顔を出しており
フリップ翁曰く「グループとブラッフォードを組織化された騒乱の曲へいざなう」
謎多き人物ジェイミー・ミューアの演奏を丸々視聴できる点でとても新鮮で久々に
手ごたえある内容です。
21世紀の狂人を含め過去曲を一切演らず、今迄のクリムゾンとは全く別物というPRと
高い創作意欲を感じます。
3)Champaign-Urbana Sessions,1983
今回、充実した2枚に抱き合わせ商法でBOX化されたのはThree Of A Perfect Pair制作時の
セッションで録音時期は1983年1月17~30日。
このアルバムはかなりの制作期間を要しかなり難産なアルバムだったようですが、
そんな苦労は全くファンには伝わらずNew Wave時期にクリムゾンが残した3枚のうちの1枚で
済まされてしまっているので80年代のクリムゾンが好きなマニア向けです。
The Power to Believe/King Crimson - 2003.02.24 Mon
[sales data] 2003/2/24 [producer] Robert Fripp [member] Robert Fripp(g) Adrian Belew(vo/g) Trey Gunn(g/b) Pat Mastelotto(ds) | The Power to Believe |
過去にピンク・フロイドがやっていましたが、ライヴで新曲のプロトタイプを披露し
観客の反応を見ながら曲を完成するという手法でLevel Five/Elektrik/Dangerous Curves等が
既にLEVEL FIVEやNashvilleのライヴ盤などで公式に聴くことができたので
新作としての重みはやや軽いです。
フリップの掲げる「ヌーヴォ・メタル」というコンセプトが完成したと認める自信作らしいですが
結局「ヌーヴォ・メタル」という概念はクリムゾンファン以外には全く認知されておらず
フリップ独自の言葉遊びが音楽業界には全く浸透しないのはみんなの党のアジェンダ渡辺さんに
似ています(笑)
2003年の終わり頃、トレイ・ガンが正式な脱退を表明。
スケジュールの都合で2000年以降不参加だったレヴィンが2004年復帰しガンと入れ替わり
リハーサルに参加するもクリムゾン名義の新アルバムはリリースされず
ブルフォードは2009年に現役引退を表明し、更に2011年にフリップが
「ユニバーサル・ミュージック社との版権を巡る係争に集中するため」という理由で
音楽業界からの引退を表明し、活動終了を宣言。
これで終わるのかクリムゾン!?!
Ladies of the Road/King Crimson - 2002.11.12 Tue
[sales data] 2002/11/12 [producer] Robert Fripp [member] Robert Fripp(g/mellotron) Boz Burrell(vo/b) Mel Collins(sax/fl/mellotron) Ian Wallace(ds/per/vo) Peter Sinfield(VCS3) | Ladies of the Road |
この作品のDISK.1はコレクターズクラブでリリース済みの音源の寄せ集め
1971/4/12~15 ズーム・クラブ(フランクフルト)
1971/5/11 ギルドホール(英プリマス)
1971/11/13 イースト・タウン・シアター(ミシガン州デトロイト)
1972/3/12 サミュット・スタジオ(コロラド州デンバー)
その埋め合わせとしてDISK.2はお遊びですが1972年全米ツアーから21世紀の精神異常者の
インプロ部分をつなぎあわせた45分の再編集音源になっています。
マニア向けなので一般の人は買わない方が無難です(苦笑)