TIMERS/ザ・タイマーズ - 1989.11.08 Wed
[sales data] 1989/11/8 [producer] THE TIMERS [member] ゼリー トッピ ボビー パー | ![]() TIMERS |
ザ・タイガースのパロディバンドということでメンバーはゼリー(ジュリー)、
トッピ、ボビー、パーと名乗る4人組でそれぞれ忌野清志郎・三宅伸治・川上剛・杉山章二丸に
そっくりな友人で、本人達はあくまで同一人物である事を否定しており
嫌いなバンドはRCサクセションと公言しています(笑)
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ゼリーと山口冨士夫が共作した「谷間のうた」がFM東京とFM仙台で放送禁止にされたことと
「土木作業員ブルース」が放送禁止にされた怒りが収まらないゼリーは
タイマーズとしてテレビ出演し伝説の放送事故を起こします。
フジのヒットスタジオ(1988/10/13)で公然とFM東京を放送禁止用語で罵倒する曲
(偽善者の替え歌)を生放送で歌い、タイマーズはフジテレビに3年間の出入り禁止となります。
ゼリー談
「実はテレビ局は大喜びだったんですよ。怒られるかなと思ったけど、プロデューサーとか
ニコニコしてました。苦情が殺到して反響があったって」
これに対する報復としてFM東京は東芝EMIから発売直前だったユーミンの「LOVE WARS」の楽曲を
一切放送しないことを通達するなど外野は大賑わい(笑)
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1995年に突如復活するのですが
遺恨は続きFM東京で放送された日清パワステのタイマーズ復活コンサートで
危ない用語満載の「あこがれの北朝鮮」が突然歌われ再び物議を醸しました。
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(収録曲)
1.ヘリコプター
2.夢のかけ橋
3.ゴミ
4.障害者と健常者
5.あこがれの北朝鮮
6.ブツ
7.トルエン
8.お前の股ぐら
9.イツミさん
10.トカレフ(精神異常者)
11.不死身のタイマーズ
12.リプライズ
13.最後の御挨拶
さすがにこのライヴ盤でもオウム関連を歌った「サリン」はカットされました
売れるために企業やメディアともたれ合い、伝えたいことも規制や弾圧で断念する柔な商業音楽配下の
アーチストには清志郎の思いは伝わるまい(清志郎は天国で憂えているぞ)
清志郎リスペクトの名の元、恒例となった清志郎トリビュートライヴもいいですけど、
お祭り時だけ「清志郎は神だとか天才だとか」薄っぺらに讃える方が多くちょっと個人的には引きますね・・・
それとこれはちゃんと線引きした方がいいと思いますが、反原発の代弁者みたいに
清志郎の曲をプッシュする人が結構いますが、それは止めて欲しいですね。
清志郎は反原発の先導者みたいに自分の歌がそういう宣伝SONGに利用されるのは
快く思わないと思うんです。
清志郎が一番怒っていたのは「表現の自由への介入」であってもし「反原発」を唱えたいならば
清志郎に頼らず自分自身の言葉で歌って伝えるべきだと思います。
まぁ一連の騒動を含め遊び心満載で面白いバンドだったと思います。
2016年に秘蔵音源&映像を収録したスペシャルエディションが発売されました
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Covers/RCサクセション - 1988.08.15 Mon
[sales data] 1988/8/15 [producer] RCサクセション [member] 忌野清志郎(vo/g) 仲井戸麗市(g) 新井田耕造(ds) 小林和生(b) Gee2wo(key) **** 梅津和時 山口冨士夫 高井麻巳子 三浦友和 泉谷しげる 桑田佳祐 金子マリ 坂本冬美 ちわきまゆみ ジョニー・サンダース | ![]() Covers |
誰からも愛された清志郎が、チェルノブイリ原発事故(1986年4月26日)後
反原発ムードが高まる中、替え歌でちょっと危ないソングを歌おう!というお遊び企画で
アルバムを制作し、当初、所属レコード会社東芝EMIから発売する予定でしたが
「ラヴ・ミー・テンダー」や「サマータイム・ブルース」が露骨な原発批判内容だったため
原子炉サプライヤー親会社の東芝から圧力がかかり先行シングル「ラヴ・ミー・テンダー」
共々「素晴らしすぎて発売できません」という新聞広告(1988年6月22日付全国紙)と共に
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発売中止となるも本作を望むファンの声が高まり、古巣キティレコードから発売が実現。
騒動に乗じてアルバムはオリコン第1位(笑)
アルバム発売日の1988年8月15日にライブを行い演奏曲目の殆どがリリース中止騒動の時の
マスコミ対応や東芝を痛烈に批判した内容になっており、この模様を収録したライブアルバム
「コブラの悩み」は東芝EMIからリリースされています。
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スタジオ曲「君は Love Me Tender を聴いたか?」は「反原発ロック」というレッテルを貼られた曲に
対するシンパシーやたかが一曲の歌如きにレコード会社やマスコミなどの大企業が政治力まで使い
圧力をかけてくることや必要以上に大騒ぎすることの愚かさ、日本の社会の未熟さを皮肉った
内容らしいのですが「あの歌は、…」という歌詞のところで音声が途切れて終わっており
フルバージョンはCD化されていませんがyoutubeには流失してました。
この騒動の怒りの収まらない清志郎はドカヘルを被った覆面バンド
ザ・タイマーズとして奇策に打って出ます。
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