Gears/Johnny Hammond - 1975.07.15 Tue
プレステッジを離れた1971年から「Johnny Hammond」に名前を変えたようですが、
これ本当に60年代怒濤のソウル・ジャズ路線を牽引していたジョ二―・ハモンド・スミスさんの作品?と
疑いたくなるほどサウンドが垢抜けました。
オルガンの油の汚れを拭き取り、エレピやシンセといった新たな武器を仕入れ
新時代へギアチェンジした作品で、60年代から活躍していたミュージシャンに代わり、
ハーヴィー・メイソンやチャック・レイニーなどの新興勢力の名を見つけると
いよいよフュージョン幕開け近しという感じがします。
多くのオルガン奏者が新しい時代の音楽の波に乗れず脱落した中、飄々と時代のサウンドを
奏でているのが心憎いです。
ただこのサウンドは私が求めていたのとは違う・・・こういうんじゃないんだよ、今聴きたい音楽は・・・
この作品はハモンドさんの作品の中でも人気のようなので、作品評は他の方にお譲りいたします(笑)
Black Feeling!/Johnny "Hammond" Smith - 1969.12.22 Mon
[sales data] 1970 (Rec:1969/12/22) [producer] Bob Porter [member] Johnny "Hammond" Smith(org) Virgil Jones(tp) Rusty Bryant(sax) Leo Johnson(sax) Wally Richardson(g) Jimmy Lewis(b) Bernard Purdie(ds) |
このアルバムもプレステッジお得意の「Legend of Acid Jazz」シリースの2in1として
リリースされたものです。
「Soul Talk」の録音メンバーからベースがジミー・ルイスさんに変更となり
更にヴァージル・ジョーンズさんとレオン・ジョンソンさんの2菅が加わり、
サックスはブライアントさんとジョンソンさんが交互に演奏しています。
本作も曲の並びをアップテンポ>スロー>アップテンポ>スローにしてアクセントをつけ
とにかくパーディ―さんのドラムがうきうきグルーヴ感を増幅させます。
Soul Talk/Johnny "Hammond" Smith - 1969.05.19 Mon
[sales data] 1969 (Rec:1969/5/19) [producer] Bob Porter [member] Johnny "Hammond" Smith(org) Rusty Bryant(sax) Wally Richardson(g) Bob Bushnell(b) Bernard Purdie(ds) |
プレステッジはとにかく過去作品をゾンザイに扱っていて、このアルバムも
プレステッジお得意の「Legend of Acid Jazz」シリースの2in1としてリリースされたものです。
(少しはブルーノートを見習えつうの(苦笑)
「Soul」の単語が入った曲は2曲もあり、ソウル感を全面に出した作品です。
アップテンポ>スロー>アップテンポ>スローという曲の並びで
ラスティ・ブライアントさんのサックスとウォーリー・リチャードソンさんのギターソロが
ほどよく挿入されていて、音がビシっとしまるのはパーディ―さんのおかげです。
(「Purdie Dirty」という曲も収録されています)
ウォーリー・リチャードソンさんというギタリストはお初ですがソロアルバムを
1枚リリースしており、アナログ盤はマニア中心に高値で取引されているようですが
2016年に紙ジャケで初CD化される予定でしたが何故か中止になっています。
The Stinger/Johnny Hammond Smith - 1965.05.07 Fri
[sales data] 1965 (Rec:1965/5/7) [producer] Cal Lampley [member] Johnny "Hammond" Smith(org) Houston Person(sax) Earl Edwards(sax) Floyd Smith(g) John Harris(ds) | The Stinger/Johnny Hammond Smith |
「スミス」と名のつくジャズオルガニストは多く私の頭の中では明確に区別が
ついていないので整理してみると
・「ジミー・スミス」超有名
・「ロニー・スミス」初期のジョージ・ベンソンの相方
・「ロニー・リストン・スミス」ロニー・スミスと混同しやすいR&B系ミュージシャン
そして本日ご紹介する「ジョ二―・ハモンド・スミス」さんは'59年から'71年まで
プレステッジに在籍し('62~'64のみリヴァーサイド)ジャック・マクダフさん、
リチャード・グルーヴ・ホームズさんと並ぶプレステッジのオルガン三羽烏の一人です。
一時移籍していたリヴァーサイド期を境にプレステッジ前期・後期と分けると
前期はシアター・オルガン風の倍音を含んだエロール・ガーナ―的な音色だったのが
後期はジミー・スミス・セッティングに近づき一転ソウル、R&Bなスタイルになったとのこと。
本作はその後期第一作になるもので、ジャケットがおおよそジャズっぽくない
アメコミ系ジャケなのが又良い(笑)
主役のスミスさんのオルガンですが、そうですね曲調が全体的にメロウなこともあるので
ファンクとは言い難く、少々ジャケットから想像していたぶっ飛び具合とは
違っていました。
オルガンをピアノのように弾くのがスミスさんの特徴でしょうか。
ちょっとびっくりなのはお初のギターのフロイド・スミスさんという方なのですが
なんでもジャンゴラインハルトとも共演歴を持つギターレジェンドの一人だそうで
興味ある「スミス」さんが又一人増えてしまいました。