In Tokyo/Bernard Purdie's Jazz Groovr Sessions - 1993.01.28 Thu
[sales data] 1993 (Rec/1993/1/26-28) [producer] Hirokazy Fruichi [member] Bernard Purdie(d) Jeff Levine(org) Melvin Sparks(g) Pancho Morales(perc) Freddy Washington(b) Houston Person(ts) Charlie Brown(ts) |
商品にライヴデータの詳細が未記載で不親切なのですが、JAZZオルガンの書籍によると
1993年1月26−28日、渋谷On Air行われた「Prestige Jazz Groove Sessions」と題された
イベントに登場したBernard Purdie & Prestige All Starsのライヴ。
Prestigeの再発盤リリースを記念して、日本ではまだこの頃浸透していなかった
DJ達の選曲するジャズのレア・グルーヴ物で踊るムーブメント拡散というPR目的があったようです。
(このイベントが機になっかたどうかは分かりませんが今やジャズのグルーヴ物は
踊る若者に大人気(笑)
バーナード・パーディさんはなんとジェフ・ベックのライヴ以来18年ぶりの来日で
当時イベントで一緒だったつのだひろさんは再会に感無量だったようです(笑)
「Prestige All Stars」の名に恥じぬよう出演交渉したようですが、当日前に
ロニー・スミスがジェフ・レヴィンにウィルバー・バスコムがフレディ・ワシントンに
変更になったようです。
ウィルバー・バスコムさんのキャンセルはかなり残念ですが、個人的にはメルヴィン・スパークスが
参加しているので良しとしますが、パーディ―さんはじめスパークスさんも
70年代のジャズファンクブームの時のようなキレはなく、まったりしたグルーヴが延々続きますが
最後のジェイムス・ブラウン祭りは萌えます(笑)
'75/Caesar Frazier - 1975.01.15 Wed
シーザー・フレイジャーさんのソロ2枚目。
前作よりも管楽器を厚くしたサウンドでギターにはコーネル・デュプリー、
デヴィッド・スピノザ、ジョン・トロペイ、ドラムにバーナード・バーディ、
ベースにウィルバー・バスコムとバックメンバーが凄いことになっています。
(同年、パーディ―さんはバスコムさんとジェフ・ベックの来日公演に同行しました)
この作品が面白いのはオルガンとエレピが共存していることでまさにサウンド変遷期の
ジャズファンクとクロスオーバーな音が一緒に収録されています。
このアルバムはファンカデリックを輩出した「Westbound Records」からリリースされているのですが
1975~1976年は「20th Century Fox Records」、1976~1979年は「アトランティックレコード」と
販売元がコロコロ代わっており、1975年を境にフレイジャーさんにしろスパークスさんにしろ
音楽シーンから消えてしまうことを考えるとこの販売元との契約関係で干された可能性が
高いですね。
時代的にはジャズがクロスオーバー~フュージョンと商業音楽化していくことで
ジャズファンクは衰退して行くのですが、この潮流を良しと思わず、自ら身を引いたのかも
しれません。
(あくまで個人的な推測なので詳細ご存知の方、ご一報くださると幸い)
New Groove/Richard Groove Holmes - 1974.01.15 Tue
単なるマイブームで終わらないように少しづつ開拓して行こうと考えていたものの
現在の自分のジャズ・ファンクブームは病的になりつつあり、もう気になる作品が
あると手当たり次第買ってしまい、未聴のアルバムが山のようにたまってしまった
困った状態です(苦笑)
「純ジャズ以上ロック未満なジャズ」
このジャズファンク、又はソウルジャズの分野こそが多分自分にしっくりくるジャズ
なのだということを悟りつつあります。
さて今回ご紹介するはマクグリフさんとのオルガン共演物に続くリチャード・グルーヴ・ホームズさんの
スタジオアルバム。
裏ジャケットのホームズさんの脂ぎった太ったおっさん写真からとんでもなくノリの良い
やばいファンクが飛び出して来そうなニオイがプンプンします(笑)
左手で演奏されるベース・ノートが圧倒的なグルーヴ感をかましているのが
ホームズさんの特徴でしょうか。
オープニングの「Red Onion」はバーナード・パーディ―の俺様ドラムがさく裂!
期待していたオドネル・リーヴィーさんのギターは全体的に大人しいものの
「CHU-CHU」では小技の効いたギターでオルガンとのバトルが楽しめます。
意外と見た目ほどコテコテのオルガンジャズではなく、結構スムースなオルガン音で
どちらかというとソウル、R&B系のソフトな仕上がりです。
(1曲歌物があるのですが、クレジットからは誰が歌っているのか分かりません)
Purdie Good/Bernard Purdie - 1971.08.13 Fri
ジェフ・ベックに夢中だった頃、それこそ全ての海賊盤を収集してやろうという野望もありましたが、
CD-Rに焼いた粗悪品が出回るようになったり、ジャズを聴くようになって
マイナーながら実力派ギタリストの存在を多数知るにようになり、ジェフ・ベックさんとは
すっかりご無沙汰になってしまったのですが、その数多のジェフ・ベックさんの海賊盤の中で
思い出深いものがありまして、それは1975年に行われたワールド・ロック・フェスの音源で
ジェフ・ベック,ニューヨーク・ドールズ,フェリックス・パッパラルディ,四人囃子,
クリエイション、カルメン・マキ&OZなどそうそうたる顔ぶれが出演するイベントだったのですが
ジェフ・ベックさんは体調不良で京都と仙台公演はキャンセルになってしまったのですが
出演した後楽園,、札幌、愛知の音源を聴くとやたらとドラムの音が恰好いい。
この時はあまりバックメンバーのことには興味がなく誰が叩いているのか知らなかったのですが
この頃のジェフ・ベックさんは丁度ロックギター小僧のバイブル盤「ギター殺人者の凱旋」を
リリースした時で、スタジオ盤ではフィル・チェン(b)リチャード・ベイリー(ds)だったのですが、
このツアーメンバーは
ウィルバー・バスコム(b)バーナード・パーディ―(ds)マックス・ミドルトン(key)という
夢のような布陣でして、1975年ツアー物は殆ど揃えて今でもは時々聴くのですが、
やはり耳が行くのはバーナード・パーディ―さんのドラムです。
パーディ―さんについてはハミングバードのアルバムに参加していた程度の認識で、
世界的に絶大な人気を誇るセッションドラマーであることを知ったのは相当あとのことです(苦笑)
パーディ―信者曰く
「パーディはドラマーではありません。声帯の代わりにドラムを使う歌手です。
フレーズに詞がついているのです。」
前書き長くなりましたが、バーナード・パーディ―さんを何故、長年放置していたかというと
1975年のあの熱気をもう一度ということで何か人気のアルバムを一枚聴こうと思い、
amazonさんが★5つで推薦する「Soul to Jazz」というのを聴いて、
全くのイメージ違いにパーディ―さんのドラムへの期待感が一気にしぼんでしまったことがあり
そのまま時間が経ってしまったのですが、現在のマイジャズファンクブームで再び興味のツボを
ビシバシ突いてくれます(笑)
6曲中3曲がパーディさんオリジナル、1曲目のジェイムス・ブラウンの「Cold Sweat」から
パーディ―節炸裂です。
彼のドラミングは特徴的なものが多く、「パーディースイング」と呼ばれる独特の奏法で有名らしく
「ズレているのにズレていない」グルーヴを感じる歌うようなドラミングが最も評価されており
この匙加減の微妙なドラミングによって生まれるグルーヴに憧れて
多くのミュージシャンがセッションを申し込んでくるんでしょうね(笑)
Shaft/Bernard Purdie - 1971.01.11 Mon
スティック3本が突き立てられたアルバムジャケットが恰好いいですね!
「Theme from Shaft」は、映画シャフトのアイザック・ヘイズの同名ヒット曲カバー
「Changes」はBuddy Miles「Them Changes」のカバー
「Way Back Home」「Butterfingers」はCrusadersのカバー
発売は1973年ですが、録音は1971年で「Purdie Good」制作時期より前に録音したものですが
カバー曲集なので面白みには欠けます。
Shirley Scott & the Soul Saxes/Shirley Scott - 1969.07.10 Thu
そういえばこのむさ苦しい男社会のジャズ界で女性のオルガンプレイヤーって
いるのかなと調べてみるといました!
スタンリー・タレンタインさんの奥様のシャーリー・スコットさん。
オルガン・ジャズの女王と呼ばれているらしいのですが、日本では不思議なほど知名度も
人気もないのですが、米では相当人気があったらしく1958年からオルガントリオとして
リーダーアルバムは50枚を数える大ベテランです。
(シャーリー・スコットさんは、2008年ユニバーサル・スタジオ火災によって、
残されていた音源が破壊された一人だそうでそのこともあってか日本の市場で
流通している作品はあまり多くありません)
彼女の最も特徴的なのはオルガン物なのにベーシストがいるということです。
(なんでもフットベースが苦手だとか(笑)
一説にはフットペダルを使わず鍵盤演奏に専念できるため、女性らしい繊細なタッチな
線の細さが裏目に出て、日本ではスルーされていたのではないかと言われています。
キング・カーティス、ハンク・クロフォード、デヴィッド・ニューマンの三管をフロントに構え
それをサポートするチャック・レイニー&バーナード・パーディーという最強リズム隊で
線が細いスコットさんでもこれだけの油っこいおっさん連中が脇を固めれば
自ずと産み出されるサウンドは予想ができます。
あぁ確かにオルガンの線が細い・・・
前に出てきてグルーヴしているのはthe Soul Saxesの3人のおっさん達でシャーリーさんも
なんとかそのグルーヴの中に入ろうとするもちょっとよそよそしい感じで
アルバムタイトルは正確には「The Soul Saxes with Shirley Scott」ですね。
多分、シャーリーさん踊りも歌もあまり上手じゃないんでしょうね。
オルガンの電子音だけでグルーヴしようとしているので、その辺が体から発散される
ダイナミックなコテコテサウンドを好む日本人には受けないのかもしれません。
(その点パトリース・ラッシェンさんはR&Bな歌心がありました)
Soul Drums/Bernard Purdie - 1967.05.31 Wed
[sales data] 1967 (Rec:1967/5/3,9,31) [producer] David Kapralik Ken Williams [member] Bernard Purdie(ds/vo) Richard Tee(p/org) Bob Bushnell(b) Billy Butler(g) Eric Gale(g) Seldon Powell(fl/sax) Buddy Lucas(fl/sax/vo) | Soul Drums/Bernard Purdie |
「ブレイクビーツの生みの親」バーナード・パーディさんの初ソロアルバム。
パーディさんと言えば、1975年の「World Rock Fess」で来日しジェフ・ベックの後ろで
トンデモないドラミングを披露して多くのロックファンを魅了したことが一番印象に
残っているためか、その興奮を辿ろうとパーディさんが参加したスタジオ録音を探して聴くも
どうも大人しく感じ、スタジオレコーディングの枠には収まり切れない人なんだろうなことを
ぼんやり思っていたのですが、ようやく「ドッカーン」と花火を打ち上げるごとく
パーディさんのソウルファンク魂が大爆発している初ソロアルバムを入手しました。
最近のリイシュー盤は幻となっていた2ndアルバム「Alexander’s Rag Time Band」の楽曲も
収録していてお得な上に、ソウルジャズが元気だった60年代後半のノリがそのまま収録されています。
(風呂場で叩いているようなリヴァ―ヴ音も素敵)
リチャード・ティー&エリック・ゲイルが参加しており、リチャード・ティーは
コンダクターも担当しています。
よく歌うドラムという表現を散見しますが、パーディさんのドラムはまさに
「唸るドラム」です。
最初から最後まで途切れることのない怒涛のかっ飛びグルーヴ。
今年も知られざる古の素敵な音楽に沢山恵まれそうなそんな予感(喜)