牛木義隆「夢喰いメリー」1巻~6巻
2011/02/23/Wed
「昨日、「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズについて話そうかっていったけど、ごめんなさい、あれは嘘。今日は「夢喰いメリー」の感想をする。」
「はてさて。嘘をついていると、信用なくすそうよ?」
「だって、既刊のコミックスを全部そろえちゃったんだもん!」
「手が早いのね。」
「1巻はすでに読んでいたし、それにアニメの色香の魅力が私の好奇心を刺激したから、かな? ‥さておき。本作のファーストインプレッションだけど、メイドはいいね。すばらしい。5巻に描かれたメリーと光凪さんのメイド姿は実によろし。この上なく、魅力的で、本作の登場人物のスマートな姿、立ち居振舞いに、オーソドックスなメイド服の衣裳は映える。私は賞賛を惜しまない。でも、とはいっても、勇魚のかわいらしさの前に、さすがのメイドメリーとメイド光凪の魅惑も、私にとっては、霞まざるをえないことを残念ながらここに告白しなきゃいけない。‥あれ。じゃ、メイド服を着た勇魚が最強じゃない。たしか4巻で少し描かれているね! すばらしい!」
「‥それってメイドを褒めているの、それとも勇魚を褒めているの?」
「本作のセンスを私は褒めているの! ‥ということで、本作は非常にキャラクターの造詣が上手い。卓抜だと思う。おそらく何かのアニメや漫画で見たことがあるだろう、王道のような人間関係。キャラクターの設定。世界観。そして、ストーリー。そのどれもが斬新さという点では欠けていようとも、でもそれを補って余りある、キャラの魅力、端役といえども決しておなざりにはしない人間味あふれた登場人物の描き方、一人ひとりに血肉が通っているように感じられる筆致の柔らかさ、その熱意の印象は、本作のおもしろさの根幹であり、そして最大の武器であると思う。‥これはなんていうのだろう、物語自体はそれほど驚くような成行ではない。しかし、丁寧に表現される人物たちの存在感が、物語に味を与える。深みをもたらす。単なる記号や道具に陥っていない人間らしさが、本作の表す世界とドラマに、熱と思いを賦与している。この作品は、だから、読んでいて、とても気持がいい。」
「それぞれのキャラクターが生きているという感じがするとでもいうのかしら。生きた人間の温かさというか、人の温情、やさしさのようなものが、行間から伝わってくる。こういうふうに、キャラクターの魅力を伝えてくれる作品というものは、もしかしたら、あまりないのかもしれないようにも思われてくる。よく考えられたキャラ造詣、いや、考えだけじゃたぶんこういう描き方はありえないのでしょうね。熱の入った人間描写というべきなのでしょう。」
「おもしろいね。アニメはさらに音楽とフェティッシュ全開な映像で楽しませてくれる。居心地がとてもいい作品だと思う。‥でも、あー、勇魚がかわいい。なんでだろう。私がこんな幼なじみキャラにやられるなんて! けれど、勇魚はメイド姿が似合うから、困る。許しちゃう。すばらしい!」
「それ、勇魚が好きなのか、メイドが好きなのか、幼なじみが好きなのか、よくわからない言い草ね。‥しかし原作を読んでみると、アニメのほうは少し駆け足な気もするかしら。もちろん時間が限られているのだからしかたないとはいえど、じっくり描写できる素材が詰まった作品であるだけに、なんだかもったいない感じもするかもしれない。昔のアニメみたいに何十話もやってられないでしょうし、しかたないことだけれど、残念な思いもあるかしらね。」
牛木義隆「夢喰いメリー」1巻
牛木義隆「夢喰いメリー」2巻
牛木義隆「夢喰いメリー」3巻
牛木義隆「夢喰いメリー」4巻
牛木義隆「夢喰いメリー」5巻
牛木義隆「夢喰いメリー」6巻
「はてさて。嘘をついていると、信用なくすそうよ?」
「だって、既刊のコミックスを全部そろえちゃったんだもん!」
「手が早いのね。」
「1巻はすでに読んでいたし、それにアニメの色香の魅力が私の好奇心を刺激したから、かな? ‥さておき。本作のファーストインプレッションだけど、メイドはいいね。すばらしい。5巻に描かれたメリーと光凪さんのメイド姿は実によろし。この上なく、魅力的で、本作の登場人物のスマートな姿、立ち居振舞いに、オーソドックスなメイド服の衣裳は映える。私は賞賛を惜しまない。でも、とはいっても、勇魚のかわいらしさの前に、さすがのメイドメリーとメイド光凪の魅惑も、私にとっては、霞まざるをえないことを残念ながらここに告白しなきゃいけない。‥あれ。じゃ、メイド服を着た勇魚が最強じゃない。たしか4巻で少し描かれているね! すばらしい!」
「‥それってメイドを褒めているの、それとも勇魚を褒めているの?」
「本作のセンスを私は褒めているの! ‥ということで、本作は非常にキャラクターの造詣が上手い。卓抜だと思う。おそらく何かのアニメや漫画で見たことがあるだろう、王道のような人間関係。キャラクターの設定。世界観。そして、ストーリー。そのどれもが斬新さという点では欠けていようとも、でもそれを補って余りある、キャラの魅力、端役といえども決しておなざりにはしない人間味あふれた登場人物の描き方、一人ひとりに血肉が通っているように感じられる筆致の柔らかさ、その熱意の印象は、本作のおもしろさの根幹であり、そして最大の武器であると思う。‥これはなんていうのだろう、物語自体はそれほど驚くような成行ではない。しかし、丁寧に表現される人物たちの存在感が、物語に味を与える。深みをもたらす。単なる記号や道具に陥っていない人間らしさが、本作の表す世界とドラマに、熱と思いを賦与している。この作品は、だから、読んでいて、とても気持がいい。」
「それぞれのキャラクターが生きているという感じがするとでもいうのかしら。生きた人間の温かさというか、人の温情、やさしさのようなものが、行間から伝わってくる。こういうふうに、キャラクターの魅力を伝えてくれる作品というものは、もしかしたら、あまりないのかもしれないようにも思われてくる。よく考えられたキャラ造詣、いや、考えだけじゃたぶんこういう描き方はありえないのでしょうね。熱の入った人間描写というべきなのでしょう。」
「おもしろいね。アニメはさらに音楽とフェティッシュ全開な映像で楽しませてくれる。居心地がとてもいい作品だと思う。‥でも、あー、勇魚がかわいい。なんでだろう。私がこんな幼なじみキャラにやられるなんて! けれど、勇魚はメイド姿が似合うから、困る。許しちゃう。すばらしい!」
「それ、勇魚が好きなのか、メイドが好きなのか、幼なじみが好きなのか、よくわからない言い草ね。‥しかし原作を読んでみると、アニメのほうは少し駆け足な気もするかしら。もちろん時間が限られているのだからしかたないとはいえど、じっくり描写できる素材が詰まった作品であるだけに、なんだかもったいない感じもするかもしれない。昔のアニメみたいに何十話もやってられないでしょうし、しかたないことだけれど、残念な思いもあるかしらね。」
牛木義隆「夢喰いメリー」1巻
牛木義隆「夢喰いメリー」2巻
牛木義隆「夢喰いメリー」3巻
牛木義隆「夢喰いメリー」4巻
牛木義隆「夢喰いメリー」5巻
牛木義隆「夢喰いメリー」6巻