『ワイルド・スピード SKY MISSION』がウケる国はどこ?
【ネタバレ注意】
ワイルド・スピードシリーズがもっとも受けている国はどこだろうか。
世界でヒットする映画はたくさんあるが、そのヒットの仕方は様々だ。全世界で12億7422万ドルもの興行収入を叩き出した『アナと雪の女王』がその50%以上を北米と日本だけで稼ぐ一方、『アナと雪の女王』を凌ぐ15億1859万ドルの大ヒットとなった『アベンジャーズ』の日本での成績は4526万ドルにしかならない。世界市場を狙ったハリウッド映画といえども、その成績は各国の状況やお国柄に左右される。
では、四月末時点で13億4986万ドルを稼ぎ出し、まだ成績を伸ばしている『ワイルド・スピード SKY MISSION』はどこで受けているのだろうか。
このシリーズ、2001年に公開された第一作の頃は全世界で2億728万ドルの興収しかなかった。カーアクションの映画としては悪い成績じゃないだろうし、制作費3800万ドル足らずでこの興収なら優等生だ。しかし、制作に8500万ドルかけた第四作になっても興収は3億6316万ドルだったから、10億ドルクラスの大ヒット映画と肩を並べるほどの存在感ではなかった。
ところが、第五作『ワイルド・スピード MEGA MAX』以降の興行収入の伸びは凄まじい。
第七作にして10億ドルの大台を超えたこのシリーズの躍進を支えているのが中国市場だ。
上の表はBox Office Mojoに掲載された国別の成績に基づいて作成したのだが、第七作の北米のデータが2015年4月3日から4月30日までのものなのに対し、中国のデータは2015年4月12日から4月26日までを集計したに過ぎない。おそらくまだまだ伸びるだろうし、このまま行けば中国からの収入が北米のそれを上回るかもしれない。
はじめて中国で公開された六作目以降、中国は本シリーズの主要な収入源になったのだ。
私は第五作に関する記事「『ワイルド・スピード MEGA MAX』 中国化する世界」において、司法権力を信用せず自由に振る舞いながらもファミリーの絆は大切にする本シリーズの世界観がまるで中国のようだと述べたわけだが、案の定、このシリーズは中国でバカ受けした。
三~六作目はジャスティン・リン(林詣彬)、七作目はジェームズ・ワン(温子仁)と、中国系の監督により作られているのも面白い符合だ。
とはいえ、いつまでも違法な窃盗団の物語では、共感してくれる客層が限られる。世界中の幅広い観客に受け入れられるためには、輸送車襲撃や銀行強盗に励んでいた主人公も社会と折り合いをつけて、善いことをすべきだろう。
かくして第六作『ワイルド・スピード EURO MISSION』に至って主人公たちに恩赦が出され、彼らはアメリカ国務省外交保安部(Diplomatic Security Service)のエージェント、ルーク・ホブスの要請を受けて国際犯罪組織と戦うことになる。
第七作となる『ワイルド・スピード SKY MISSION』では、「神の目」と呼ばれるハッキングツールを巡り、テロリスト率いる傭兵部隊と死闘を繰り広げる。
家族のことしか考えない無法者だった主人公は、今や米国政府の秘密部隊の先兵だ。彼の動機はあくまで家族を守るためであり、人物像は一貫しているものの、その行動は007ことジェームズ・ボンドやミッション:インポッシブルシリーズのイーサン・ハントのような政府系のヒーローに近くなった。チームでの潜入活動は『ミッション:インポッシブル』そのものだ。
大義とか使命とかに関心のない主人公が命を懸けてまで秘密部隊と協同するのは、一つには秘密部隊のリーダーであるミスター・ノーバディと酒を酌み交わしたからだろう。
秘密部隊との作戦計画を練る場でいきなり部隊のリーダーと一緒に酒を飲むのは、米国のアクション映画では珍しい展開だ。米国風に行くならここは司法取引や何らかの契約を結ぶところだが、このシリーズの人間関係は中国風だから酒を飲む。第六作でホブスの云うことを信用したのは、すでに第五作でホブスと人間関係ができていたことや恩赦という司法取引によるものだと思うが、本作で登場したミスター・ノーバディは初対面だから信用できない。だからまず酒だ。ファミリー(宗族)に限らず情や絆に重きを置く中国では、どんな崇高な使命を説かれるよりも酒を酌み交わした盟友からの頼みごとの方が重要だろう。
どこまで意識して作ったのかは知らないが、本作は中国市場にドンピシャリに違いない。
主人公が社会と折り合いをつけて善行に励むのは、作品にとっても悪いことではない。
単なる窃盗団ではなし得ないほどスケールが大きくなり、舞台も第五作のブラジル、第六作の欧州を超えて、本作では米国、日本、アゼルバイジャン、アブダビにまで広がっている。
アクションも途方もない。第六作の飛行機とクルマのチェイスに圧倒された私は、これを超える続編なんて作れないだろうと思っていたが、本作ではなんとクルマのスカイダイビングが見られる。しかもCGIではなく、本当に空中の飛行機からクルマを落下させているのだ。スタントコーディネーターのスピロ・ラザトスは、「観客の期待に応えて本当らしく見せたかったのさ」と述べている。いやはや、『SKY MISSION』の邦題は伊達じゃない。
こうして家族のことしか考えなかった無法者が世界平和に貢献する一方で、日本では家族を守る別の人気シリーズが公開された。『ワイルド・スピード SKY MISSION』から一日遅れて封切られた『映画クレヨンしんちゃん オラの引っ越し物語 サボテン大襲撃』だ。
シリーズ初のパニック物となるこの作品は、ゾンビ映画の源流の一つ、SF小説の名作『トリフィドの日』とその映画化作品『人類SOS!』をほぼなぞった形で展開する。良質の食用油が採れる食肉植物トリフィドが、おいしい蜜の採れるキラーサボテンに置き換えられたくらいで、歩き回る食肉植物に襲われることや、食肉植物が音に反応すること、そして意外な弱点等がそのまま取り入れられている。
小説『トリフィドの日』が食肉植物との戦いに決着をつけられないまま終わってしまうのに対して、映画『人類SOS!』は食肉植物の弱点を突き止めるところまでを描いたが、『オラの引っ越し物語 サボテン大襲撃』ではさらに進んで弱点を突いた戦いの結果まで描くのがミソである。
ワイルド・スピードシリーズを語る上で『映画クレヨンしんちゃん』に触れたのは、どちらも物語の中心に家族がありながら対照的と思えるところがあるからだ。
しんちゃんの父ひろしが繰り返し「家族はオレが守る」と宣言するように、『映画クレヨンしんちゃん オラの引っ越し物語 サボテン大襲撃』では一丸となって困難に立ち向かう家族の姿が描かれる。過去の作品でもひろしは「係長の代わりはいるけど、とーちゃんの代わりはいないからな」と云って会議をすっぽかして帰ってしまったりしたのだが、この映画ではもはや家族至上主義と呼ぶしかないほどに家族愛が強調される。
家族を大切にするのはとうぜんのことながら、回を重ねるごとに社会とも折り合うように変化していったワイルド・スピードシリーズに比べて、『映画クレヨンしんちゃん』はますます家族を至上のものとして扱うようになった気がする。
危険な任務に飛び込んでいく『ワイルド・スピード SKY MISSION』と、町中が怪物に襲われる『オラの引っ越し物語 サボテン大襲撃』では状況が違うかもしれないが、怪物に襲われる映画としては一つの到達点ともいえる『ワールド・ウォーZ』ですら主人公は自分の家族のことばかり考えていたのを恥じて世界のために行動しようと変化した。
特に気になったのが、幼いひまわりのためにミルクと紙オムツを手に入れようとするシークエンスだ。人喰いキラーサボテンがウヨウヨする中、ひろしやしんちゃんは無人のスーパーにたどり着いて食料と日用品をショッピングカートに放り込む。
サボテンへの警戒を怠らない彼らだが、映画を観ている私が心配したのはちゃんとお金を払うかどうかだった。非常時だから仕方がない――かもしれないけれど、店員のいないスーパーから勝手に商品を持ち出すのは略奪だ。火事場泥棒というやつだ。
子供も観る映画だからこそ一段と高い倫理観を示して欲しい、という私の願いは叶わなかった。家族のために食料やオムツを手に入れることで頭がいっぱいのひろしは、レジにお金を置いてくることも連絡先を書き残すこともしなかった。キラーサボテンに襲われたらそれどころじゃない、という作り手の作劇が、野原家を略奪者にしてしまった。
せめて町長や保安官のような立場の者が、金なんかいいから無事に戻れと云ってくれれば免罪符になったかもしれない。ひろしは「家族とご近所さんはオレが守る」とも云ってるのだから、略奪した食料の恩恵にあずかる人の中にスーパーのオーナーがいたりすれば、お互い様、助け合いの印象が強まったかもしれない。だが、このシークエンスにはそんな配慮もなかった。
細かいことではあるのだが、同じような細かいところまで注意を払っているのが『ワイルド・スピード SKY MISSION』だ。
傭兵部隊に拉致された天才ハッカーを奪還するミッションに就いた主人公たちは、得意のドライビングテクニックを駆使して傭兵たちの武装バスを追撃する。映画前半の見せ場であり、CGに頼らないアクションの連続には驚かされる。
だが、アクションの凄さもさることながら、私が目をみはったのは、ポール・ウォーカー演じるブライアンが武装バスに乗り込んで敵兵を路上に放り出したときのことだ。猛スピードでバスを追撃していたブライアンの仲間たちは、即座にハンドルを切って敵兵をよけると再びバスの後ろにピタリと付いた。彼らは敵兵を轢かなかった。
この後の展開でも同様だ。武装した敵と死闘を繰り広げているのに、彼らは敵を殺さないのだ。
半端なアクション映画ではないから、もちろん敵は死んでいる。だが、よく見れば、敵を殺すのは特殊な立場のエージェント、ホブスだったり秘密部隊の隊員だったり、あるいはカーチェイスに競り負けた敵の自損だったりする。主人公たちも武器を取って戦うが、映画は彼らが殺人者になるのを巧妙に回避している。
その上、本作は主人公を象徴するものとして十字架のネックレスを頻繁に映し出し、彼が伝統的な倫理感の持ち主であることも示唆している。
ネックレスを単に思い出の品と見るならそれでもいいし、十字架に反応する人には主人公の人物像が塗り替えられるようにできているのだ。
私はハリウッド映画の細やかな配慮に舌を巻いた。
万人受けする映画とはこういうものを云うのだろう。
度肝を抜くアクションで観客の目を奪っておきながら、その背後にはどこまで非合法な行為を描くか、その役割をどの人物に担わせるか、担わせないかの緻密な計算がなされている。
観客が感情移入する主人公たちは、過度に手を汚してはならないのだ。
だから心置きなく感情移入し、映画に身を委ねることができるのだろう。
『ワイルド・スピード SKY MISSION』 [わ行]
監督/ジェームズ・ワン
出演/ヴィン・ディーゼル ポール・ウォーカー ジョーダナ・ブリュースター ドウェイン・ジョンソン ミシェル・ロドリゲス タイリース・ギブソン クリス・“リュダクリス”・ブリッジス ジェイソン・ステイサム カート・ラッセル トニー・ジャー ルーカス・ブラック エルサ・パタキ ジャイモン・フンスー ルーク・エヴァンス
日本公開/2015年4月17日
ジャンル/[アクション]
ワイルド・スピードシリーズがもっとも受けている国はどこだろうか。
世界でヒットする映画はたくさんあるが、そのヒットの仕方は様々だ。全世界で12億7422万ドルもの興行収入を叩き出した『アナと雪の女王』がその50%以上を北米と日本だけで稼ぐ一方、『アナと雪の女王』を凌ぐ15億1859万ドルの大ヒットとなった『アベンジャーズ』の日本での成績は4526万ドルにしかならない。世界市場を狙ったハリウッド映画といえども、その成績は各国の状況やお国柄に左右される。
では、四月末時点で13億4986万ドルを稼ぎ出し、まだ成績を伸ばしている『ワイルド・スピード SKY MISSION』はどこで受けているのだろうか。
このシリーズ、2001年に公開された第一作の頃は全世界で2億728万ドルの興収しかなかった。カーアクションの映画としては悪い成績じゃないだろうし、制作費3800万ドル足らずでこの興収なら優等生だ。しかし、制作に8500万ドルかけた第四作になっても興収は3億6316万ドルだったから、10億ドルクラスの大ヒット映画と肩を並べるほどの存在感ではなかった。
ところが、第五作『ワイルド・スピード MEGA MAX』以降の興行収入の伸びは凄まじい。
第七作にして10億ドルの大台を超えたこのシリーズの躍進を支えているのが中国市場だ。
公開年 | 全世界興収 | 北米興収 | 北米に次ぐヒット国 | |
第一作 | 2001 | $207,283,925 | $144,533,925 | 英国 $9,235,142 |
第二作 | 2003 | $236,350,661 | $127,154,901 | フランス $12,638,130 |
第三作 | 2006 | $158,468,292 | $62,514,415 | 英国 $10,567,267 |
第四作 | 2009 | $363,164,265 | $155,064,265 | 英国 $20,546,785 |
第五作 | 2011 | $626,137,675 | $209,837,675 | 英国 $30,243,825 |
第六作 | 2013 | $788,679,850 | $238,679,850 | 中国 $66,490,000 |
第七作 | 2015 | $1,350,624,355 | $324,424,355 | 中国 $323,000,000 |
上の表はBox Office Mojoに掲載された国別の成績に基づいて作成したのだが、第七作の北米のデータが2015年4月3日から4月30日までのものなのに対し、中国のデータは2015年4月12日から4月26日までを集計したに過ぎない。おそらくまだまだ伸びるだろうし、このまま行けば中国からの収入が北米のそれを上回るかもしれない。
はじめて中国で公開された六作目以降、中国は本シリーズの主要な収入源になったのだ。
私は第五作に関する記事「『ワイルド・スピード MEGA MAX』 中国化する世界」において、司法権力を信用せず自由に振る舞いながらもファミリーの絆は大切にする本シリーズの世界観がまるで中国のようだと述べたわけだが、案の定、このシリーズは中国でバカ受けした。
三~六作目はジャスティン・リン(林詣彬)、七作目はジェームズ・ワン(温子仁)と、中国系の監督により作られているのも面白い符合だ。
とはいえ、いつまでも違法な窃盗団の物語では、共感してくれる客層が限られる。世界中の幅広い観客に受け入れられるためには、輸送車襲撃や銀行強盗に励んでいた主人公も社会と折り合いをつけて、善いことをすべきだろう。
かくして第六作『ワイルド・スピード EURO MISSION』に至って主人公たちに恩赦が出され、彼らはアメリカ国務省外交保安部(Diplomatic Security Service)のエージェント、ルーク・ホブスの要請を受けて国際犯罪組織と戦うことになる。
第七作となる『ワイルド・スピード SKY MISSION』では、「神の目」と呼ばれるハッキングツールを巡り、テロリスト率いる傭兵部隊と死闘を繰り広げる。
家族のことしか考えない無法者だった主人公は、今や米国政府の秘密部隊の先兵だ。彼の動機はあくまで家族を守るためであり、人物像は一貫しているものの、その行動は007ことジェームズ・ボンドやミッション:インポッシブルシリーズのイーサン・ハントのような政府系のヒーローに近くなった。チームでの潜入活動は『ミッション:インポッシブル』そのものだ。
大義とか使命とかに関心のない主人公が命を懸けてまで秘密部隊と協同するのは、一つには秘密部隊のリーダーであるミスター・ノーバディと酒を酌み交わしたからだろう。
秘密部隊との作戦計画を練る場でいきなり部隊のリーダーと一緒に酒を飲むのは、米国のアクション映画では珍しい展開だ。米国風に行くならここは司法取引や何らかの契約を結ぶところだが、このシリーズの人間関係は中国風だから酒を飲む。第六作でホブスの云うことを信用したのは、すでに第五作でホブスと人間関係ができていたことや恩赦という司法取引によるものだと思うが、本作で登場したミスター・ノーバディは初対面だから信用できない。だからまず酒だ。ファミリー(宗族)に限らず情や絆に重きを置く中国では、どんな崇高な使命を説かれるよりも酒を酌み交わした盟友からの頼みごとの方が重要だろう。
どこまで意識して作ったのかは知らないが、本作は中国市場にドンピシャリに違いない。
主人公が社会と折り合いをつけて善行に励むのは、作品にとっても悪いことではない。
単なる窃盗団ではなし得ないほどスケールが大きくなり、舞台も第五作のブラジル、第六作の欧州を超えて、本作では米国、日本、アゼルバイジャン、アブダビにまで広がっている。
アクションも途方もない。第六作の飛行機とクルマのチェイスに圧倒された私は、これを超える続編なんて作れないだろうと思っていたが、本作ではなんとクルマのスカイダイビングが見られる。しかもCGIではなく、本当に空中の飛行機からクルマを落下させているのだ。スタントコーディネーターのスピロ・ラザトスは、「観客の期待に応えて本当らしく見せたかったのさ」と述べている。いやはや、『SKY MISSION』の邦題は伊達じゃない。
こうして家族のことしか考えなかった無法者が世界平和に貢献する一方で、日本では家族を守る別の人気シリーズが公開された。『ワイルド・スピード SKY MISSION』から一日遅れて封切られた『映画クレヨンしんちゃん オラの引っ越し物語 サボテン大襲撃』だ。
シリーズ初のパニック物となるこの作品は、ゾンビ映画の源流の一つ、SF小説の名作『トリフィドの日』とその映画化作品『人類SOS!』をほぼなぞった形で展開する。良質の食用油が採れる食肉植物トリフィドが、おいしい蜜の採れるキラーサボテンに置き換えられたくらいで、歩き回る食肉植物に襲われることや、食肉植物が音に反応すること、そして意外な弱点等がそのまま取り入れられている。
小説『トリフィドの日』が食肉植物との戦いに決着をつけられないまま終わってしまうのに対して、映画『人類SOS!』は食肉植物の弱点を突き止めるところまでを描いたが、『オラの引っ越し物語 サボテン大襲撃』ではさらに進んで弱点を突いた戦いの結果まで描くのがミソである。
ワイルド・スピードシリーズを語る上で『映画クレヨンしんちゃん』に触れたのは、どちらも物語の中心に家族がありながら対照的と思えるところがあるからだ。
しんちゃんの父ひろしが繰り返し「家族はオレが守る」と宣言するように、『映画クレヨンしんちゃん オラの引っ越し物語 サボテン大襲撃』では一丸となって困難に立ち向かう家族の姿が描かれる。過去の作品でもひろしは「係長の代わりはいるけど、とーちゃんの代わりはいないからな」と云って会議をすっぽかして帰ってしまったりしたのだが、この映画ではもはや家族至上主義と呼ぶしかないほどに家族愛が強調される。
家族を大切にするのはとうぜんのことながら、回を重ねるごとに社会とも折り合うように変化していったワイルド・スピードシリーズに比べて、『映画クレヨンしんちゃん』はますます家族を至上のものとして扱うようになった気がする。
危険な任務に飛び込んでいく『ワイルド・スピード SKY MISSION』と、町中が怪物に襲われる『オラの引っ越し物語 サボテン大襲撃』では状況が違うかもしれないが、怪物に襲われる映画としては一つの到達点ともいえる『ワールド・ウォーZ』ですら主人公は自分の家族のことばかり考えていたのを恥じて世界のために行動しようと変化した。
特に気になったのが、幼いひまわりのためにミルクと紙オムツを手に入れようとするシークエンスだ。人喰いキラーサボテンがウヨウヨする中、ひろしやしんちゃんは無人のスーパーにたどり着いて食料と日用品をショッピングカートに放り込む。
サボテンへの警戒を怠らない彼らだが、映画を観ている私が心配したのはちゃんとお金を払うかどうかだった。非常時だから仕方がない――かもしれないけれど、店員のいないスーパーから勝手に商品を持ち出すのは略奪だ。火事場泥棒というやつだ。
子供も観る映画だからこそ一段と高い倫理観を示して欲しい、という私の願いは叶わなかった。家族のために食料やオムツを手に入れることで頭がいっぱいのひろしは、レジにお金を置いてくることも連絡先を書き残すこともしなかった。キラーサボテンに襲われたらそれどころじゃない、という作り手の作劇が、野原家を略奪者にしてしまった。
せめて町長や保安官のような立場の者が、金なんかいいから無事に戻れと云ってくれれば免罪符になったかもしれない。ひろしは「家族とご近所さんはオレが守る」とも云ってるのだから、略奪した食料の恩恵にあずかる人の中にスーパーのオーナーがいたりすれば、お互い様、助け合いの印象が強まったかもしれない。だが、このシークエンスにはそんな配慮もなかった。
細かいことではあるのだが、同じような細かいところまで注意を払っているのが『ワイルド・スピード SKY MISSION』だ。
傭兵部隊に拉致された天才ハッカーを奪還するミッションに就いた主人公たちは、得意のドライビングテクニックを駆使して傭兵たちの武装バスを追撃する。映画前半の見せ場であり、CGに頼らないアクションの連続には驚かされる。
だが、アクションの凄さもさることながら、私が目をみはったのは、ポール・ウォーカー演じるブライアンが武装バスに乗り込んで敵兵を路上に放り出したときのことだ。猛スピードでバスを追撃していたブライアンの仲間たちは、即座にハンドルを切って敵兵をよけると再びバスの後ろにピタリと付いた。彼らは敵兵を轢かなかった。
この後の展開でも同様だ。武装した敵と死闘を繰り広げているのに、彼らは敵を殺さないのだ。
半端なアクション映画ではないから、もちろん敵は死んでいる。だが、よく見れば、敵を殺すのは特殊な立場のエージェント、ホブスだったり秘密部隊の隊員だったり、あるいはカーチェイスに競り負けた敵の自損だったりする。主人公たちも武器を取って戦うが、映画は彼らが殺人者になるのを巧妙に回避している。
その上、本作は主人公を象徴するものとして十字架のネックレスを頻繁に映し出し、彼が伝統的な倫理感の持ち主であることも示唆している。
ネックレスを単に思い出の品と見るならそれでもいいし、十字架に反応する人には主人公の人物像が塗り替えられるようにできているのだ。
私はハリウッド映画の細やかな配慮に舌を巻いた。
万人受けする映画とはこういうものを云うのだろう。
度肝を抜くアクションで観客の目を奪っておきながら、その背後にはどこまで非合法な行為を描くか、その役割をどの人物に担わせるか、担わせないかの緻密な計算がなされている。
観客が感情移入する主人公たちは、過度に手を汚してはならないのだ。
だから心置きなく感情移入し、映画に身を委ねることができるのだろう。
『ワイルド・スピード SKY MISSION』 [わ行]
監督/ジェームズ・ワン
出演/ヴィン・ディーゼル ポール・ウォーカー ジョーダナ・ブリュースター ドウェイン・ジョンソン ミシェル・ロドリゲス タイリース・ギブソン クリス・“リュダクリス”・ブリッジス ジェイソン・ステイサム カート・ラッセル トニー・ジャー ルーカス・ブラック エルサ・パタキ ジャイモン・フンスー ルーク・エヴァンス
日本公開/2015年4月17日
ジャンル/[アクション]
【theme : アクション映画】
【genre : 映画】
tag : ジェームズ・ワンヴィン・ディーゼルポール・ウォーカージョーダナ・ブリュースタードウェイン・ジョンソンミシェル・ロドリゲスタイリース・ギブソンクリス・“リュダクリス”・ブリッジスジェイソン・ステイサムカート・ラッセル
⇒comment
No title
しんちゃんが略奪者とは気が付かなかった。
無法の荒野となったマカロニな世界だから許してあげてほしい。マンロニなのに仲間内での殺人暴行などなかっただけでもいいじゃないか(何か違うぞ、俺)。
そう言えば「ドラゴンボールZ」でも、敵のザコ兵1000人が地球の達人6人くらいに襲い掛かるシーンで、スーパーサイヤ人にもなれる悟飯がてこづっている事の説明に、相手を殺さないように戦っているからだという分析セリフが出てました。流石ワールドワイドな鳥山先生。
無法の荒野となったマカロニな世界だから許してあげてほしい。マンロニなのに仲間内での殺人暴行などなかっただけでもいいじゃないか(何か違うぞ、俺)。
そう言えば「ドラゴンボールZ」でも、敵のザコ兵1000人が地球の達人6人くらいに襲い掛かるシーンで、スーパーサイヤ人にもなれる悟飯がてこづっている事の説明に、相手を殺さないように戦っているからだという分析セリフが出てました。流石ワールドワイドな鳥山先生。
No title
すばらしい分析、堪能いたしました。1-4作までと5作目からの作品は別物と思っていたので、提示された表に明示されている興行収入の大幅な伸びは納得です。
5作目は何度も映画館でみてDVDも買ってしまい、6作目も結局おんなじような鑑賞回数になり(ドンとレティの空中ハグが見たかったのかもしれません)、本作もすでに海外で2回、日本で1回見ました(もう1回は見に行きたいです)。
警察と協力する、人をむやみに痛めつけない(悪いやつらは別)のも共感です。GT-Rだしスーパーカーだし、車が基本というのを失っていない姿勢も好きです。
ということでミーハーな感想ですが、ハンもジェシル姉さんもいなくなり、ブライアン夫妻も抜けるなら、8作目以降はどうなるのでしょうか?気になります(笑)。レティも本作ではややお疲れの様子に見えましたし。。
5作目は何度も映画館でみてDVDも買ってしまい、6作目も結局おんなじような鑑賞回数になり(ドンとレティの空中ハグが見たかったのかもしれません)、本作もすでに海外で2回、日本で1回見ました(もう1回は見に行きたいです)。
警察と協力する、人をむやみに痛めつけない(悪いやつらは別)のも共感です。GT-Rだしスーパーカーだし、車が基本というのを失っていない姿勢も好きです。
ということでミーハーな感想ですが、ハンもジェシル姉さんもいなくなり、ブライアン夫妻も抜けるなら、8作目以降はどうなるのでしょうか?気になります(笑)。レティも本作ではややお疲れの様子に見えましたし。。
Re: No title
ふじき78さん、こんにちは。
> 相手を殺さないように戦っているからだ
いまさら悟飯が雑兵相手に戦うのは難しいですね。
さらに続けるとしたら、
『るろうに剣心』のように殺さないことそのものをテーマにするとか、
ワイルド・スピードシリーズのようにひとまず過去を舞台にするとか、
ターミネーターシリーズのシリーズのように過去に刺客を送り込むとか……。
> 相手を殺さないように戦っているからだ
いまさら悟飯が雑兵相手に戦うのは難しいですね。
さらに続けるとしたら、
『るろうに剣心』のように殺さないことそのものをテーマにするとか、
ワイルド・スピードシリーズのようにひとまず過去を舞台にするとか、
ターミネーターシリーズのシリーズのように過去に刺客を送り込むとか……。
Re: No title
魚虎555さん、こんにちは。
魚虎555さんがそこまでこのシリーズをお好きだったとは!
すでに八作目の制作は決まってますが、どう続けるんでしょうね。
東京のショーンが次世代を背負って立てばいいんでしょうけど、ちょっと荷が重そうです。
ミスター・ノーバディの指揮の下、各界のエキスパートが難事件に挑む『ミッション:インポッシブル』路線になるのかしらん。
個人的には第七作にスープラを登場させてくれたのが嬉しいです。
魚虎555さんがそこまでこのシリーズをお好きだったとは!
すでに八作目の制作は決まってますが、どう続けるんでしょうね。
東京のショーンが次世代を背負って立てばいいんでしょうけど、ちょっと荷が重そうです。
ミスター・ノーバディの指揮の下、各界のエキスパートが難事件に挑む『ミッション:インポッシブル』路線になるのかしらん。
個人的には第七作にスープラを登場させてくれたのが嬉しいです。
⇒trackback
トラックバックの反映にはしばらく時間がかかります。ご容赦ください。ワイルド・スピード SKY MISSION
【FURIOUS 7】 2015/04/17公開 アメリカ 138分監督:ジェームズ・ワン出演:ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ドウェイン・ジョンソン、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースター、タイリース・ギブソン、クリス・“リュダクリス”・...
ワイルド・スピード SKY MISSION
今回は輸送機で車を運んでパラシュートで落下する。また、アブダビの高層ビルを2回も飛び移る。派手派手なアクションの中にも、家族の絆をしっかりと描いているのがよかった。遺作となったポールと別れるシーンは、最高だった。
ワイルド・スピード SKY MISSION
ラストの所、グッと来る。
『ワイルド・スピード SKY MISSION』 2015年4月16日 TOHOシネマズ新宿
『ワイルド・スピード SKY MISSION』 を鑑賞しました。
オープン1日前の新宿でIMAXで鑑賞しました。
IMAXにしてはスクリーン小さめで箱も狭いため、座席間隔も狭いし、段差も少ない感じだった。
少々残念な感じのIMAXである。
上映前のトークも不要でしょ。という内容だった。
哀川翔、、岡田圭右(ますだおかだ)、小沢一敬(スピードワゴン)
【ストーリー】
巨大な犯罪組織を率...
劇場鑑賞「ワイルド・スピード SKY MISSION」
お前がいたから、俺は走ることが出来た…
詳細レビューはφ(.. )
http://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201504170001/
【楽天ブックスならいつでも送料無料】【輸入盤】Furious 7 [ ワイルド スピード Sky Mission ]価格:1,574円(税込、送料込)
【楽天ブックスならいつでも...
映画:ワイルドスピード スカイミッション 最大のピンチを切り抜けるのみならず 感動までさせられるとは!
007シリーズがやや失速気味の中、いつの間にかダイハード・シリーズ越えの第7作とは、今や「シリーズ物の王者」になったと言っても過言でない。
ところが今回はシリーズ最大の危機。
ご存じの通り、メイン× 2人のうちの、ポール・ウオーカーが交通事故で逝去してし...
ワイルド・スピード SKY MISSION
評価:★★★☆【3,5点】(11)
ポール・ウォーカー追悼映画。ラストが切なすぎるぜ、まったく。
映画「ワイルド・スピード SKY MISSION(日本語字幕版)」 感想と採点 ※ネタバレなし
映画 『ワイルド・スピード SKY MISSION(日本語字幕版)』 (公式)を本日、劇場鑑賞。採点は余裕の ★★★★ ☆ (5点満点で4点)。100点満点なら90点にします。
ざっくりストーリー
オーウェン・ショウ(ルーク・エヴァンス)率いる国際的犯罪組織を倒し、彼から恋人レティ(ミシェル・ロドリゲス)を取り戻したドミニク(ヴ...
『クレヨンしんちゃん オラの引越し物語』を109シネマズ木場5で観て、殿様相撲ふじき★★★★
五つ星評価で【★★★★星一つはギリオマケ。泣かせは強くないけど、充分娯楽だ】
今回のしんちゃんは春日部を離れ、転勤でメキシコにという思い切った展開。
そこで繰り広 ...
『ワイルド・スピード スカイミッション』を109シネマズ木場7で観て、凄いけど凄いんだけど★★★
五つ星評価で【★★★見せ場満載。でも、前作には劣る】
次はスイカミッションだ!
気持ちよく滑ったところで、映画冒頭のステイサムが凄い。
強くて非情。5分で叩き込ま ...
ワイルド・スピード SKY MISSION
そんなわけで「ワイルド・スピード SKY MISSION」を観てきました。土曜日ですし人気シリーズだからかそこそこ人は入ってましたかね。ちょっと引っ掛かるところもありますがかなり心揺さぶられる部分のある映画でした。全体的な勢いというかノリでは前作の「ワイルド・スピード EURO MISSION」の方が上かなと思うんですが、今作はちょっと忘れがたい作品と言っていいと思います。主にラストのことで...
ワイルド・スピード SKY MISSION/ヴィン・ディーゼル
ヴィン・ディーゼルと不慮の事故で急逝したポール・ウォーカーの主演で描く大ヒット、カーアクション・ムービーのシリーズ第7弾です。私が好きな映画コラムニストさんが試写会観て ...
「ワイルド・スピード SKY MISSION」、とてつもないカーアクションです。
おススメ度 ☆☆☆☆
カーアクション好き ☆☆☆☆☆
ワイルドスピードの7作目です。
それぞれの作品は、面白いのですが、今作は出色の出来です。
今回の作品が、その筋の人に好まれるのは、主役のポール・ウォーカーが、撮影中に車の事故で亡くなったことです。映画自体は...
ワイルド・スピード SKY MISSION
ヨーロッパで暗躍していたオーウェン・ショウ(ルーク・エヴァンス)率いる巨大国際犯罪組織を叩き潰し、今までの罪も帳消しとなり、平和な時を過ごしていたドミニク(ヴィン・ディーゼル)とその仲間。
ワイルド・スピード SKY MISSION
シリーズ最高傑作キタ──ヽ('∀')ノ──!!!
ワイルド・スピード SKY MISSION★★★★★
高級車や名車が続々と登場し、迫力満点のカーアクションが繰り広げられるヒットシリーズの第7弾。ヴィン・ディーゼル演じるドミニクら、すご腕ドライバーにしてアウトローの面々が、東京、アブダビ、ロサンゼルスといった世界各地を舞台に壮大な戦いに挑む。メガホンを取...
ワイルド・スピード SKY MISSION
車は飛べません 公式サイト http://wildspeed-official.jp 監督: ジェームズ・ワン 「ソウ」 「死霊館」 ヨーロッパ全土で暗躍していたオーウェン・ショウ(ルーク・エヴァン
ワイルド・スピード SKY MISSION(FAST & FURIOUS 7)
高級車ばかりを狙う男たちの活躍を描く、ヴィン・ディーゼル&ポール・ウォーカー主演の人気アクションシリーズ第7弾。東京、アブダビ、ロサンゼルスと世界を舞台に、国際犯罪組織のボスだった弟を殺され復讐に燃える男とドミニクたちとの戦いが繰り広げられる。空...
『ワイルド・スピード SKY MISSION』
あんまり合わなかったなぁ。
1つ1つのアクションシーンが長いからかなぁ。
「格好イイなぁ」よりも「いつ終わるのかなぁ・・・」が先行しちゃった。
爆発もカースタントも派手 ...
ワイルド・スピード SKY MISSION
監督:ジェームズ・ワン 脚本:クリス・モーガン
映画 ワイルドスピード スカイミッション
JUGEMテーマ:映画館で観た映画 
 
◆ワイルドスピード シリーズ
 
ワイルドスピードシリーズの主な出演者が何だかの形で
 
登場したのは、ワイルドスピードファンとしては嬉しいですね。
 
 
&n...
「ワイルド・スピード SKY MISSION」 @IMAX 3D
ヴィン・ディーゼル&ポール・ウォーカー主演の大迫力カーアクションシリーズ第7弾、
ワイルド・スピード SKY MISSION
撮影期間中にポール・ウォーカーが亡くなり、完成が危ぶまれていた『ワイルド・スピード SKY MISSION』を観てきました。
★★★★★
前作で基本は車でも、カーアクションだけに拘らないアクション映画へのイメチェンを果たした本シリーズ。
正義の軍団と化してミッションをこ...
15-017「ワイルド・スピード SKY MISSION」(アメリカ)
車は空を飛べないんだ
ヨーロッパ全土で暗躍していたオーウェン・ショウ率いる国際犯罪組織を壊滅させるとともに、レティの奪還にも成功し、ドミニクと仲間たちはようやくロサンジェルスでの平穏な日々を迎えていた。
今や“家族”とも呼べる固い絆で結ばれたドミニクたちだったが、そんな彼らのもとに1本の電話がかかってくる。それは、弟オーウェン・ショウの仇討ちに燃えるデッカードからの宣戦布告だった。...
ワイルド・スピード~SKY MISSION [Fast & Furious 7] (2015 USA)
「ワイルド・スピード」(Fast & Furious)シリーズは、2001年に第一作が公開され、本作で7作目となる人気カー・アクション映画なんですね。派手なカー・チェイスなら、それが目当てで無くても、色々な映画で見てきたので、今までこのシリーズに興味を抱くことも無かっ…
ワイルド・スピード SKY MISSION
ヨーロッパ全土で暗躍していたオーウェン・ショウ率いる国際犯罪組織を壊滅させ、レティを奪還したドミニクと仲間たち。 ロサンゼルスで安息の日々を過ごす彼らのもとに、東京から「お前たちの仲間を殺した。」という電話がかかってくる。 電話の主は、オーウェン・ショウの兄イアン・ショウだった。 ついに、すべてを賭けた戦いがはじまる…。 大ヒットカーアクション第7弾。
『ワイルド・スピード SKY MISSION』('15初鑑賞35・劇場)
☆☆☆☆- (10段階評価で 8)
4月18日(土) 109シネマズHAT神戸 シアター10にて 15:30の回を鑑賞。
ワイルド・スピード SKY MISSION
ポールウォーカーの遺作となってしまった本作品は、間違いなくシリーズ最高傑作。端的にいうと“バカ”と“車”と“筋肉”の映画なのだが、とにかく上映時間の長さを感じさせない ...
「ワイルド・スピード SKY MISSION」 ポール・ウォーカーを悼む
アクション映画で、ほぼ同じようなキャストでシリーズが7作も続く作品は珍しい。 そ
ショートレビュー「ワイルド・スピード SKY MISSION・・・・・評価額1650円」
さよなら、ブライアン。
第一作が登場した2001年以来、15年間に渡ってこのシリーズを見守ってきたファンにとって、色々な意味で特別な感慨を覚える作品だろう。
本作は本来昨年中に公開される予定だったが、ヴィン・ディーゼルと共にシリーズの二枚看板であるブライアン・オコナー役のポール・ウォーカーが、撮影途中だった2013年11月30日に事故死してしまった。
一時は完成すら危ぶまれたが...
ワイルド・スピード SKY MISSION/葬式は、もう嫌だ。
ワイルド・スピード SKY MISSIONFurious 7/監督:ジェームズ・ワン/2015年/アメリカ
必死で彼を「そこ」に生き返らせようと、して。
TOHOシネマズ日劇 スクリーン3、M-17で鑑賞(※初回鑑賞時。いろいろあったので再鑑賞してから感想書こうと思いましたが、思い返して書いていたら案外書けたので、このままいきます。再鑑賞して何かあったら付け足します)。
非常に複雑...
『ワイルド・スピード SKY MISSION』
□作品オフィシャルサイト 「ワイルド・スピード SKY MISSION」□監督 ジェームズ・ワン□脚本 クリス・モーガン□キャスト ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ジェイソン・ステイサム、 ドウェイン・ジョンソン、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダ...
ファミリー/さよならも言わずに~『ワイルド・スピード SKY MISSION』
FURIOUS 7
『ワイルド・スピード』 シリーズ第7作。実はこのシリーズ、劇場では観た
ことがない。しかし今回はどうしても観たかった。ポール・ウォーカーの遺作
になってしまったから・・・。もちろん字幕版にて鑑賞。
本作は全世界で特大級のメガヒットを記録しているらしいが、それも納得
の面白さ。「ありえねぇ~~」 映像の乱れ打ちではある...
映画:「ワイルド·スピード SKY MISSION」♪。
平成27年4月18日(土)。 映画:「ワイルド·スピード SKY MISSION」。 監 督:ジェームズ・ワン 脚 本:クリス・モーガン 音 楽:ブライアン・タイラー キャスト: ドミニク:ヴィン・ディーゼル ブライアン:ポール・ウォーカー ホブ…
頭文字F 『ワイルド・スピード』シリーズ全作品なんちゃって解説
4作目からどんどん評判と興行があがって行ってる稀有なシリーズ映画『ワイルドスピー
映画「ワイルド・スピード SKY MISSION 」アクションとして最上、そして切ない
映画「ワイルド・スピード SKY MISSION 」★★★★★
ビン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、
ジェイソン・ステイサム、ミシェル・ロドリゲス、
ジョーダナ・ブリュースター出演
ジェームズ・ワン 監督、
121分、2015年4月17日公開
2015,アメリカ,東宝東和
(原題/原作:FAST & FURIOUS 7)
『ワイルド・スピード SKY MISSION』
(原題:FAST & FURIOUS 7)
----あれれっ。
フォーンそっくりの黒猫さんだ。
確か、“黒色は永久欠色”と言っていなかったかニャ?
「あっ、それはそうなんだけど、
この子は女の子だから…」
----ニャんだか、いい加減なルール。
で、今日は?
このままじゃ消滅する...
「ワイルド・スピード スカイ・ミッション」
ポール・ウォーカーに敬意を表して、彼の最後の「ワイルド・スピード」は敢えて観ない、という選択肢もあった。近頃の「ワイルド・スピード」は、ファミリーを強調し過ぎていたので、ことファミリーに関して言えばその中心的存在であるブライアン・オコナー(ポール・ウォーカー)が永遠にいなくなることは判っているのだから、最後に登場する作品を観るのは辛い。それに、正直、ファミリーファミリーうるさい「ワイルド・ス...
ワイルド・スピード SKY MISSION
ワイルド・スピード SKY MISSION
'15:米
◆原題:FAST & FURIOUS 7
◆監督:ジェームズ・ワン「インシディアス」「ソウ」
◆出演:ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー 、ドゥエイン・ジョンソン、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースター、タイリー...
ワイルド・スピード SKY MISSION
FURIOUS 7/FAST & FURIOUS 7
2015年
アメリカ
137分
アクション
劇場公開(2015/04/17)
監督:
ジェームズ・ワン
『インシディアス 第2章』
製作:
ヴィン・ディーゼル
出演:
ヴィン・ディーゼル:ドミニク・トレット
ポール・ウォーカー:ブライアン...
ワイルド・スピード SKY MISSION
【概略】
ヨーロッパ全土で暗躍していたオーウェン・ショウ率いる国際犯罪組織を壊滅させ、レティを奪還したドミニクと仲間たち。ロサンゼルスで安息の日々を過ごす彼らのもとに、東京から1本の電話が入る。「お前たちの仲間を殺した。」―電話の主はデッカード・ショウ。オーウェン・ショウの兄であり、かつてドミニクたちが対峙したどんな敵よりも恐ろしい男だった―。弟の仇を討つために復讐に燃えるデッカード・ショ...
ワイルド・スピード SKY MISSION (Furious Seven)
監督 ジェームズ・ワン 主演 ヴィン・ディーゼル 2015年 アメリカ/日本映画 140分 アクション 採点★★★ どうやってもポール・ウォーカーの死について避けて書くことが出来ないので、冒頭に触れさせてもらおうかと。その死がファンに与えた衝撃や悲しみは未だ記…
ワイルド・スピード SKY MISSION
監督:ジェームズ・ワン 出演:ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ドウェイン・ジョンソン、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースター、タイリース・ギブソン、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス、エルサ・パタキ、ルーカス・ブラック、ジェイソン・ス...