Beyond The Sorrow 虹の橋のたもとで          「ペットフューネラルもみの木」お仕事日録&いんふぉ
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ミニチュアピンシャーのすいかちゃんが旅立ちました

ミニチュアピンシャーのすいかちゃん、16歳が亡くなりました。あと2週間ほどで、17歳のお誕生日を迎えるばかりでした。



ご自宅であるマンションにお伺いするととっても可愛らしいミニチュアピンシャーちゃんが穏やかなお顔で眠っていました。お量りすると2kgにも満たないとっても小さな身体。痩せ細ってしまったわけではなく、文字通りのミニチュア、元々、小柄な体型のピンシャーちゃんでした。これまでも小さなピンシャーちゃんをご葬送させていただいたことがありますが、産まれたばかりのバンビちゃんにも似てとってもキュートな見た目なのです。すいかちゃん。こんな小さな体でこのお歳まで本当によく頑張ってきましたね。

すいかちゃんはママ様が初めてお迎えしたワンちゃんでした。お迎えされた後、初めて着たお洋服がスイカ柄だったことから「すいか」と名付けられたのだそう。その時以来、ママ様とすいかちゃんはともに寄り添いながら過ごし、互いになくてはならない特別な関係を築いてこられました。

すいかちゃんは、ママ様が金沢に越してこられる以前には同じ犬種のファミリー犬と一緒にママ様のご実家に住んでいました。そのピンシャーちゃんもかなりの老齢で 目も見えづらくお耳も聞こえなくなっていました。そんな時にママ様の金沢への引っ越しが決まったのです。ママ様のお母様はそのピンシャーちゃんがこれまで同様 慣れた環境で安心して過ごしてゆけるようにとご実家のお母様がママ様に代わってその子のお世話することにされたのです。もちろんお母様にはママ様が新しい土地で落ち着いて生活できるように思いもお有りだったことでしょう。
こうしてお母様の温かいご配慮のもとママ様はすいかちゃんだけを連れて金沢に来られていたのです。

金沢でのすいかちゃんは大好きなママ様を独り占めしながら新天地でのママ様の活躍を身近で応援していました。ママ様もまたすいかちゃんが側にいてくれることでどれほど心強かったことでしょうか。

すいかちゃん、これからもずっとお空からママ様を見守っていてね。そしてママ様の側にいられた幸せな時間を胸にどうか安らかにお眠りください。

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ハンサム猫の虎寅(コトラ)君、雪の降る日のお旅立ち

虎寅(コトラ)君、17歳が旅立ちました。

ハンサムでかつてはとても元気な虎寅君でしたが。しかし腎臓病を患ってからは少しずつ体調を崩しがちになりました。腎の病いに老いによる衰えも加わり、ついに虎寅君は寒さ厳しい2月の初め、とうとう天へと召されてゆくのでした。このお歳までよく頑張りましたね、虎寅君。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

飼い主ママ様からお電話をいただいたのは朝方でした。「今しがた、飼っていたが亡くなりました。葬儀をお願いします」と消え入りそうなお声にママ様が今まさにどうしようもなくお辛い状況にあられることが痛いほど伝わってまいりました。どうお声掛けしたものかと戸惑いながらも深い悲しみを宿したママ様のお心に想いを馳せるうち、私どももなんとかママ様のご希望に沿う形でお力になれればとの思いを強くしていきました。

しかしながらお火葬のご希望日は近年最強の大寒波がやってくる日、そのうえその寒波は数日 居座りつづけるとのことでした。そんなこともあってママ様とは何度かお電話にてやり取りさせていただき ママ様にも虎寅君にも最も良い形で、尚且つ、雪による遅延やその他不都合なことが生じない日時をご提案させていただきました。そうしたところママ様は私どものご提案に耳を傾けてくださり、その提案もまたご承諾いただいたのです。

ママ様のお勤めされている会社の社長様も理解あるお方のようでご葬送における間のママ様の外出を許可してくださいました。そのお陰でこの日のこの時間しかないというタイミングでご葬送させていただけることとなったのです。こうしてママ様には、虎寅君の慣れ親しんだご自宅の窓に面した駐車場にて虎寅君の側を離れることなくゆっくりとお見送りしていただけました。

虎寅君

虎寅君とママ様の出会いは雑誌の飼い主募集の記事がきっかけでした。一目で雑誌の中のキジトラハンサムボーイに惹かれたママ様は迷うことなくその子を家族に迎えられました。それからというもの ママ様は「虎寅」と名付けられたその雄ちゃんに寄り添い、17年間の長きに渡って楽しい時も辛い時も常に互いに励まし慈しみ合いながらともに過ごしてこられたのです。そのことを思えば、多少 ご希望に添えるお時間ではなかったかと存じますが、ママ様の思いは何とか叶えられたのかなと思っています。

ママ様にはおかれては、これより先も幾度となく悲しみが襲ってくることがあろうかと存じます。それでも虎寅君はこれまでと変わらずどんな時も愛するママ様の一番の味方。どうか勇気を奮って少しづつでも平常を取り戻してほしいと願っています。

雪が深々と降る中、ママ様は炉前でのお別れに虎寅君の体を愛おしく何度も撫でられるとその後 お心を決められ 最後のお見送りに臨まれました。程なく炉に火が放たれると虎寅君は冬空にゆっくりと昇っていきます。その行方を見守るママ様の肩には無数の雪片が数多の想い出を乗せて降り注いでいました。そしてその雪片はやがて愛の結晶となって美しいチンダルの花を咲かせるとママ様の心の中でいつまでも誇らしく咲き続けることでしょう。

ママと出逢えて本当に幸せでしたね、虎寅君。時が来ればこの雪もいずれ融けてゆくだろうけど、君とのお別れに悴んだママの心は君だけしか融かせない。だから今度は春の風に想い出をたくさんたくさん乗せてママに運んでください。そしてママの心が春の光で明るく照らされるその日までどうかどうかママを見守ってほしいです。ご縁を戴いてありがとう、虎寅君。

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特別なあの日、特別な家族と出逢った保護猫 ミミちゃんのお旅立ち

三毛猫のミミちゃんが旅立ちました。

ミミちゃんはかつては捨てでした。こちらのお宅に保護されたときにはすでにお腹に赤ちゃんがいました。いつ出産してもいいようにとお母様は準備を整えていましたが、ミミちゃんはお母様が留守の間、外の犬小屋でひっそりと出産したのです。その様子を見ておられたご家族様はミミちゃんと6匹の赤ちゃんを保護、お家の中へと迎え入れられました。

初めての出産にもかかわらずミミちゃんは三日三晩、飲まず食わずで赤ちゃんたちの世話をし続けました。ミミちゃんの赤ちゃんたちは6匹のうちの3匹が新しい家族とご縁があって貰われていくこととなりましたが、残る3匹はミミちゃんと一緒にこちらの家で暮らすことと相なりました。こんな経緯を経てミミちゃんは心優しいご家族の庇護の下、我が子たちとともに素晴らしい生を生きることとなったのです。これまでも飼い主様ご夫妻はお家にやってきた野良ちゃん達を常に愛情をもってお世話し、避妊手術を施したうえで保護団体へと託しておられたみたいです。

「ミミちゃんは本当に手のかからない いい子でした。」寂しそうに語られるお母様。優しいお顔で眠るミミちゃんに向ける眼差しに愛おしさが滲み出ています。ご家族様によると不思議なことにこちらのお宅にはなぜか捨てたちが集まってくるとのこと。確かにこちらにお伺いする直前にも道端で2匹の野良ちゃんに出逢いましたが、今思えば、これら野良ちゃん達はこちらのご家族の持つ特別な何かを感じ取っていたのではないかと思うのです。私どもも、お拭き清めの間にお父様はじめご家族の皆様と色々とお話しさせていただくなかで 心がほっこりとし、どこか気持ちまで明るくなるような感覚に陥っていたのです。もしかしたら道端のちゃん達然り ミミちゃんもまた私どもと同様の感覚を覚えていたのかもしれません。

ミミちゃんの最期は何の予兆もなく訪れました。昨日まで元気だったはずが、気付いた時にはキャットタワーの上で横たわり眠るように亡くなっていたとのことでした。ミミちゃんにとっては温もり溢れるお家の、このキャットタワーの上はまさに天国の雲、それくらい居心地の良いものだったことでしょう。保護猫だから確かな年齢は分からず寿命なのか何なのか、亡くなった原因は分かりませんが 私どもが想像しうるに それそれはとっても穏やかな最期だったに違いありません。



ミミちゃん。ご縁を戴いてお家に上がらせていただきましたが、あなたの子供達にもお会いしました。各々が自由気儘に過ごしていて、皆、とっても幸せそうでした。きっとあなたもそうだったのですね。あなたにとって特別なあの日、特別なご家族様に出逢えてほんとうによかったね。


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お家を守り続けたサバトラ猫のナッキーちゃんが旅立ちました。

グレーと白の縞模様が美しい、ふわふわのサバトラ、ナッキー(菜姫)ちゃんが、16年の生涯を閉じました。



ナッキーちゃんとご家族の出会いは、ご子息が10歳の時、道端にひとりぼっちでいた仔を見つけて保護されたことから始まります。母から離れたばかりの小さな命。仔は、最初はなかなかご飯を食べてくれずご家族様は心を痛めておりました。そんな中、試しにさつまいもに牛乳を混ぜたものを与えると仔は少しずつ口にしてくれるようになったのでした。徐々に本来の体力を取り戻していく仔はご子息からナッキーというお名前を貰うとご家族皆の愛と温もりの中でスクスクと育っていきました。その時以来、さつまいもはナッキーちゃんの大好物になりました。

忘れもしません。昨年の元旦、大地震が石川県を襲いました。実は、ナッキーちゃんは あの地震を経験しているのです。ご自宅は半壊しご家族様はご自宅からほど近いマンションに避難され今に至ります。そんな中、ナッキーちゃんは娘猫ちゃんと一緒にご自宅に残ると今日までの1年間、ずっとお家を守っていました。マンションではペットを飼うことが出来ないためご家族様は泣く泣く猫ちゃん達と離れて暮らさざるを得なかったのです。ママ様は、ご飯のお世話はもとよりお時間の許す限り猫ちゃん達の様子を見に行かれていたのですが、その中での母猫、ナッキーちゃんのお旅立ちだったのです。

ナッキーちゃんの最期の時 —— ママ様は仮の住まいからご自宅に戻るとナッキーちゃんに寄り添い看病しておられました。しかしながら、ほんの少しの間、お家を離れなければならず、ママ様は「ナッキー、少し待っていてね。すぐに帰ってくるから」と声を掛けられるとご自宅を出られたのです。暫くしてママ様は戻られたのですが、ナッキーちゃんはママ様のお顔を見てほっとしたのか おもむろにママ様のお膝によじ登るとそのまま腕の中で静かに旅立っていきました。



ご家族にはもう一つ大きな悲しみがございました。地震の後、お元気だったママ様のお父様が体調を崩され ご家族の元を旅立たれたのです。ご家族様にはお悲しみの全く癒えない中でのこの度のナッキーちゃんのご逝去、ご家族様のお気持ちを思うとお慰みの言葉も見つかりません。

お火葬は、お住いのマンションから離れてご自宅の敷地でママ様とご子息のお立合いの下、とり行われました。お住まいになるには危険ですが、電気は通っているとのことで電源をお借りすることが出来ました。最後のさよならにご自宅の中にいる娘猫ちゃんに今一度 会ってお別れしたナッキーちゃん、愛おしいママ様とご子息に見守られる中 ゆっくりと空へと昇っていきます。

ナッキーちゃん。16年間、ご家族にたくさんの幸せを届けてくれてほんとうにありがとう。これからはおじいちゃまとご一緒に地上のご家族と娘猫ちゃんを遠い空から見守っていてね。



お火葬が終盤に差し掛かる頃、5時を知らせるチャイムが街に響きます。これから私どもでトレーにお骨を集めさせていただき、ご家族様にはマンションのほうで「お骨上げ」をしていただくこととなっています。

ご自宅に残された娘猫ちゃんはこのままではひとりぼっちになるためママ様のご友人のお世話になるとのことで母であるナッキーちゃんもきっと安心していることでしょう。そして今頃、ナッキーちゃんは大好きだったおじいちゃまや先立っていった息子猫ちゃんとの再会を果たしているはず。もしかしたらお旅立ちに際してご家族様が持たせてくれたお孫ちゃんのお手紙や皆のお写真をおじいちゃまにお見せしている頃ではないでしょうか。

ナッキーちゃんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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トイプードルのラッキー君が旅立ちました。

トイプードルのラッキー君、16歳が旅立ちました。

ラッキー君はおばあさまと二人暮らしをしていましたが、お嫁さまと協力しながら一緒にラッキー君を育ててこられました。お二人の温かい連携のおかげで、ラッキー君は16年間、ほとんど病気をすることなく すこぶる元気に過ごしてきました。



ラッキー君は、最後の最後まで自分の足でトイレに向かうといつものようにおばあさまに「おしっこ出たよ!」と知らせてくれていました。寝たきりになるかも。とオムツも用意されていましたが、結局4枚しか使わなかったとのこと。老衰で亡くなる子は亡くなるギリギリまで自分でお水を飲んだり いつもの場所でおしっこをしたりすることも多いのですが、ラッキー君も同様で“ついには体力が尽きて亡くなる”といった感じではなかったかと思います。ラッキー君。このお歳まで本当によく頑張りました。

お骨上げの際には、おばあさまとお嫁さまが口々に「可愛いね、可愛いね、骨までかわいいね」と仰りながらラッキー君を大事にお骨壺にお納めくださいました。悲しみを分け合いながら互いに労わり合っておられるお二人のお姿に私どもまで心が温かくなりました。ラッキー君におかれてはどうでしょう。「僕のこともさることながら何より姑さまを大切にされるお嫁さまがいてくれるから僕も安心して逝けるんだ」そんな思いを持ってラッキー君は旅立ったのかもしれません。今こうしている時もラッキー君はどこからか優しい眼差しでお二人を見守ってくれていることでしょう。



天井でこちらを窺うラッキー君。ほんとうにお嫁さまには感謝だね。そして天へと昇った暁には、ひとりになった大好きなおばあさまをどうかこれからもずっとずっと見守っていてください。心よりご冥福をお祈りいたします。

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Author:しょうたろう
金沢を拠点にする石川県・富山県・福井県の訪問ペット葬祭業

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