中二病でも恋がしたい! Episode VII「追憶の・・・楽園喪失(パラダイス・ロスト)」 感想!
爆ぜないリアル。
六花の家族
ついに六花の家族について明かされましたね。
前回十花さんが「一緒に来て欲しい」と言ったのは、里帰りだったようです。それは予想通りでしたが、問題は「実家帰り」ではなかったということ。
父は3年前に他界。詳しくは語られませんでしたが、小さかった六花に言わなかったということは、なにかしらの病気だったのでしょう。
母はそれがショックだったのか、娘2人を両親(父方かも)に預けて蒸発。……これは酷い。
そんな2人を育ててくれた祖父母はいい人たちなのでしょうが、六花のノリにはまったくついて行けなかったようです。ついて行けという方が無理な話ではありますが、子ども時代の自由な発想を妨げられるのは辛いですね。
六花の一瞬の回想や、父にだいぶ依存している様子から、元の家族は六花のノリにも寛容だったのでしょう。
というか、そんな小さい頃から中二病だったのなら(中学2年生になってないけど)、原因は、よほど男友達とばかりつるんでいたか家庭にあるか。さすがに後者でしょうね。となると、父親が中二病だったのがうつったという感じでしょうか。
その辺のことは次回以降もう少し掘り下げがありそうですが、問題は、六花が父の死を受け入れられていないということ。
もちろん、頭では分かっているのでしょうね。3年前というと中学1年生か小学6年生、身内の死くらいは理解できるはず。
受け入れられない原因は、それまで病気を知らされていなくて突然死なれた……というのもあるだろうけど、一番大きいのは「中二病」でしょうかねぇ。
中二病は楽しいですね。このアニメ、ひいては六花や凸守を見ていると、よりそう感じます。
それは、妄想の中でならなんだってできるから。
自分に暗示をかけて楽しむ分にはいいのですが、たぶん六花は、父の死に関しても暗示をかけてしまったのでしょう。
父が死んだ日に見た不可視境界線の向こう、そこに父が見えたと言っていましたが、我々視聴者からは(幻覚であろうがなかろうが)それが本当に見えていたかどうかは分からない。
しかし、そこで一度暗示をかけてしまったら……。
父の骨が墓に入っていることくらいは六花も分かっているでしょう。
現実的な意味で、もう会えないのだということも。
だけど中二病の妄想力はすごい。
妄想の中でなら、父は生きている。不可視境界線の向こうで戦い続けている。
となると、六花は邪王真眼の使い手の矜持として、父の死を認めるわけにはいかない。
だから墓参りを拒否していたのでしょうね。
それ自体は、恐らく父と過ごした生き方に従っているものであろうから、よいのですが……
ただ少し、妄想が強すぎたのかもしれません。
実家に帰って、六花がなにをしたかったのかは少し分からない。
まさかここに帰れば両親が出迎えてくれるなんて思っているはずはないので、かつて楽しかった場所を見て感傷に浸りたかった、くらいかもしれない。
そこで売地というのは……ショックですね。六花の心は今もずっとここにあっただけに。住人のいなくなった土地が更地になっただけですが、六花にとっては思い出を粉々にされたも同然なのではないでしょうか。
リアルは爆ぜない。
妄想は妄想でしかなく、現実はおかまいなしに事実だけを突きつけてくる。
十花さんの妨害をくぐり抜けて2人で不可視境界線を探しに行く……という大冒険みたいなことをしたって、結局は車にあっさりと追い付かれてしまう、というところにも表れていますね。
現実には勝てやしない。
しかし六花は諦めない。
最後のシーンは、まだまだ現実に反抗するぞ、という意味での邪王真眼解放だったのでしょう。
いやぁ、かなり見入ってしまって、「つづく」の文字が出た時はびっくりしましたよ。もうそんな時間かよ、と。
しかしここからどうするんだろう。
主に演出的な意味で、中二病要素をシリアスに絡めるのは至難の業だと思います。今までの妄想バトルは、日常の延長線上、ある種のコメディとして成り立つからこそ面白かったわけで、妄想を侵食する「現実」代表の十花へ戦いを挑むというのは展開としては面白いのですが、それはテキスト段階の話で、アニメ作品として面白くするのは相当難しいはず。
でも、期待したいですね。
賑やかしの昼寝結社の夏
折り返しにて早速シリアス展開が始まって驚いているところです。ここから半クール、ずっとシリアスやるのだろうか。それとももう1回ほど浮き沈みがあるのだろうか。
ともかく、それでもまだコメディは健在ですね。
六花が終始大人しかったのが物足りないではありますが、その分を他のキャラで十分補充できてたかと思います。
いつの間にかヒロイン候補ですらなくなってる丹生谷が悲しいではありますがw
電車酔いしたり日焼けしすぎたりな凸守や、清楚なお嬢様街道を全力で突っ走るくみん先輩もよかったけど、印象に残ったのは丹生谷だなぁ。
八方美人というと悪いイメージですが、少し前まで中二病だったとは思えないくらい礼儀正しくてよくできた子でしたねw
中二病だったころもハマっていたのは占いのようだし、凸守の質問にも答えてあげていたりと、もともと面倒見というか、外面のよさはあったのだろうけど。
お世話になる先方へのあいさつは完璧。
十花さんの料理にも的確な言葉選びで褒めて照れさせるほど。心から出た言葉ではあるだろうけど、「こう言えば喜ぶ」というのを心得ているようなセリフでしたw
そして委員長を務めるだけはあり、面倒見のよさも印象的ですね。
なんだかんだ言いつつも電車酔いの凸守をトイレに連れてってあげたり、日焼けの凸守の額にぬれタオルを置いてやったりのシーンはなんだかほっこりします。
凸守以外でも、勇太が「ちょっと見てきます」と立った時に「具合悪いの?」と気遣ってますね。なんだか今回で僕の中の丹生谷株がだいぶ上がってます。
加えて、食器を洗っているシーン。
障害の1つや2つ~とか、
時間の問題よねぇ~とか。
ここは丹生谷がどうこうというわけではないけど、勇太と六花の恋のエピソードが始まるいい指標になってますね。
丹生谷は本性を現す前から2人の関係の興味があったよう(間接キスのシーンでまじまじと見てましたねw)なので、こういうセリフをしゃべるのがとても自然です。
そしてお尻がいい形すぎて興奮した(ぇー
スラックスでしか出せないあのラインが素晴らしい。
おっぱい担当はくみん先輩っぽいから、お尻担当は丹生谷かぁ。六花は太もも担当だとして、凸守は、凸守は……髪の毛担当?
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