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A.ドラティ:ハイドン 交響曲No.101「時計」  

ハイドン交響曲全集では、やはりドラティ盤が一番完成度が高く、どの曲も集中力を感じる、
同時期に出た、O.ヨッフムとロンドン・フィルの「ロンドンセット」や、続くN.マリナー盤も名演だが、orch.の演奏ぶりはドラティ盤のPhilharmonia Hungaricaが最も好ましい。
今日はドラティ盤のNo.101「時計」について。
a d hay101
you tube:Symphony No 101 D major 'The Clock', Antal Dorati PH
アンタル・ドラティ 指揮
フィルハーモニア・フンガリカ
録音:1969~1972年 DECCA


交響曲No.101ニ長調「時計」
第一楽章 Adagio- Presto
序奏は食前の吟醸酒みたいにスーっと喉を通って行く感覚、美しく聴かせるために入念にリハーサルしたみたいな?秀演だ、主部はプレストらしいテンポで快活だが、弦楽には程良いしなやかさがある、主題はいずれも器楽的な素材で、展開部の対位法は歯車が噛み合うように緻密な聴き応えがある。
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強奏でも木管とのバランスが良い鮮やかなサウンド、特にflが効いている。
第二楽章 Andante
昔はF.ライナー盤が名演とされていたが過去のものだ、あの物々しさにはくたびれる;
ドラティは申し分なく心地よい、リズムはfagが目立ち、軽やかに開始、弱奏で透明な弦が続き、効果的なデュナーミクで引き付ける、ト短調のffの[34]からも期待どおり、爽快な響きで、[60]までクライマックスを聴かせる。
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[38]でv1とvn2が引き継いでいるが、スコアを見るまで気付かなかった、また、flソロが終始ほぼノンヴィブラートで美しく溶け合うのが心地よい。
メヌエット Allegretto
ドラティはじっくりしたテンポだが、例によって力みを抜いて歯切れよく、上品で飽きさせない、トリオの[81~96]は普通は反復記号になるところ、ランドン版は二度書かれ、
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[86~88]の和声が[102~104]では安定する、これも原譜に従ったものだろう。ここでもflのソロが魅了する。
終楽章 Vivace
落ち着いたテンポで内容をかっちり聴かせる、ドラティは強弱法の設定が上手く、ゴツくさい強奏を聴かせず、彫りの深さを出すのが良い。
全般に特異な要素はないがハイドンは絶妙な匙加減で曲が活きてくる。

ご覧いただき、ありがとうございました。
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