2015年 07月 22日
「ボヴァリー夫人とパン屋」
パリの出版社で働いていたマルタンは父親の家業を継ぐためノルマンディの田舎に戻り、妻ヴァレリーと共にパン屋を営んでいる。静かな田舎で単調な日々を送るマルタンのそんなある日、彼の家の隣に英国人夫婦が引っ越して来る。夫婦の性はボヴァリーで、妻の名前はジェマで夫はチャーリーだった…
マルタン・ジュベールに「親密すぎるうちあけ話/2004」「モリエール 恋こそ喜劇/2007」「PARIS (パリ)/2008」「しあわせの雨傘/2010」「屋根裏部屋のマリアたち/2010」「危険なプロット/2012」のファブリス・ルキーニ。
ジェマ・ボヴァリーに「ランナーランナー/2013」のジェマ・アタートン。
チャーリー・ボヴァリーに「ベンジャミン・バトン 数奇な人生/2008」タイタンの戦い/2010」「エージェント・ハミルトン ~祖国を愛した男~/2012」「ビトレイヤー/2013」「サンシャイン/歌声が響く街/2013」のジェイソン・フレミング。
ヴァレリー・ジュベールに「マドモアゼル/2002」「プロヴァンスの贈りもの/2006」のイザベル・カンディエ。
エルヴェに「マイ・マザー/209」のニールス・シュナイダー。
エルヴェの母に「ボン・ヴォヤージュ/2003」「夏時間の庭/2008」「ホーリー・モーターズ/2012」のエディット・スコブ。
マルタンの息子ジュリアンに「シモンの空/2012」のケイシー・モッテ・クライン。
ジェマの元恋人パトリックにメル・レイド。
隣人ウィジーに「モディリアーニ 真実の愛/2004」「ストーン・カウンシル/2005」「ずっとあなたを愛してる/2008」「皇帝と公爵/2012」のエルザ・ジルベルスタイン。
夫ランキンに「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙/2011」のピップ・トレンス。
監督、脚本は「恍惚/2003」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」「美しい絵の崩壊/2013」のアンヌ・フォンテーヌ。
ギュスターヴ・フローベールの小説“ボヴァリー夫人”はシャルル&エマが夫婦。エマが浮気をする相手の男はロドルフ。
“ボヴァリー夫人”のストーリー…年上の夫と結婚したエマは平凡な田舎の生活に幻滅し、若い男と不倫し、贅沢な物品を買いあさったあげく、男に捨てられ借金地獄に陥りヒ素を飲んで自殺する。
以前ロシアのアレクサンドル・ソクーロフの「ボヴァリー夫人/2009」を見たが、原作にかなり忠実に描いてある。
本作のボヴァリー夫人はとてもチャーミング。マルタンの妄想もわかるし、若いエルヴェがジェマに夢中になるのも良くわかる。しかし二人の関係が続いて小説のような悲劇が起きてはマズいと感じたマルタンが、勝手に内緒で別れの手紙を書くわけだが、エルヴェがジェマと別れるきっかけとなったのは彼の母親の存在と言うのが実に今っぽい。
ジェマがネズミ退治にヒ素を使おうとするが、マルタンがそれを必死に止める様も可笑しくて笑ってしまう。妄想ロマンティック・コメディと名付けたい。
ファブリス・ルキーニは素敵な映画に出演するお気に入りフランス人俳優の一人。前作「危険なプロット」でもドラマは妄想の世界。ジェマに魅せられるパン屋のオヤジ、マルタンが実に似合っている。ラスト、息子ジュリアンのいたずらで勘違いした“アンナ・カレーニナ”はトレ・ビアンだった。
フランス、ノルマンディの田舎が美しい!あのルーアン大聖堂も登場する。
ジェマの着るワンピースが実にキュート。淡い色のワンピースがノルマンディの景色に溶け込んでいる。ひらひらしたワンピースにゴム長という姿は少女のものだけど、ジェマのその姿は妖艶そのもの。マルタンがジェマに魅せられるのも良くわかる。シアターは銀座という場所もあるがおじさんが多かった。貴族の息子エルヴェが住むシャトーもゴージャス。上写真。
マルタンの作るパンが美味しそうで、彼が食べていたクロワッサンが猛烈に食べたくなった。
シネスイッチ銀座にて
今日、見て参りました。期待した通リ、ステキな映画!ノルマンディーの景色が美しくて。役者さんもどなたもハマっていました。ジェマは、特別美人じゃないけど。ヨーロッパの雰囲気出た、よい女性です。
文学とユーモラスの融合がいいですね。ラストも、因果応報?という感じがしました
ご覧になったのですね。
この映画好きです。フランス文学も大好きですし...。
景色も良いし、ファブリスとジェマも素敵なキャスティングでした。
ジェマはコケティッシュと言う言葉が似合いますね。