2016年10月26日 まほらにふく風に乗って
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藤内神社

 水戸市藤井町にある古神社「藤内神社」は、思ったより周りは開けていない場所でした。

昨日紹介した藤の木がご神木のようです。

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昨日の藤の木はこの写真の入口より左手側の道路を隔てた反対側にあります。
ご神木が境内にないのは珍しいですね。

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この神社の創建の由来が書かれていましたので紹介します。

由緒:

養老5年6月創立(721年)
当社の遙か西方にそびえる朝望(房)山は磐筒男、磐筒女の神の御子経津主命の神山と伝う。養老5年4月12日の暁、朝望(房)山の峰に霊光が輝き、その光が藤内郷を指して降りこのところにとどまった。人々驚き恐れ、謹んで同年6月15日社殿を竣工させ鎮斎した(祝詞)

この藤内神社の祭神は「経津主命」(ふつぬしのみこと)です。
香取神宮の祭神と一緒です。

ということはこのあたりには7~8世紀ころに物部氏の一族がいたのかもしれません。

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康平5年(1063) 源義家征奥の途次、当社戌亥の峰に十万の勢を集め当社に武運長久を祈願し社前の藤の枝を申し受けて鞭として勇気凛凛進軍した。兵を集めたところを十万原という。

大永年間(1521~28)出火し社殿神宝消失。乱世で社殿さいけんできず百余年を経て、
寛永5年(1628)宍戸城主秋田河内守が造営した。
後元禄年中(1688~1704) 水戸藩主徳川光圀公命で改築した。

藤内大明神と尊称。奉職人数もその当時42人おり、正保年中(1644~1647)でも15人が奉職していた。


ご神木:藤の木 神池のおお欅に藤がからまり、この藤は村名の起因ともなっている。

さて、では昨日見た大木は欅の木だったのか。

もう一度よく見てみよう。

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そうだ。やはりこれは欅の木だ。
ご神木の藤は木の根元の部分に巻きついている。

やはり藤(藤)=蛇神 であっているようだ。

古事記に出てくる「三輪山説話」がやはりこの地にも伝わったようだ。

今の神社を見てもあまりわからないが、この藤の木をよく見れば何となく気持ちが伝わってくるように思う。
けやき、藤の木の麓は確かに池があったようだ。今でも水はある。

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このように写真とみるとなんとなくわかってきそうだ。
神池のところに大きな欅の木があった。そこに山藤の木が巻き付いていた。

蛇神信仰もこの藤が神様だという。
藤は蛇にもなるし山にも登る。
人間にも化けて女を懐妊させる。

生まれた子供は神の子となる。

そしてこの話は石岡にもそのまま竜神山に伝わる。
麓の部落も片岡と呼ばれた。

なかなか面白いですね。

藤井町、藤内神社、藤井川、藤井湖・・・・  三野輪池・・・・ いろいろおもしろそうだ。

笠間市小原の三本松での神の林はやはり同じ思想の流れのようだ。

三本松に巻き付いた藤の木を切ったら祟りにあったという・・・・・

今でもこの信仰は残されているのかもしれない。

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古代に夢をはせて | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/10/26 21:38
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