2016年10月02日 まほらにふく風に乗って
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国指定特別史跡「常陸国分尼寺跡」

 石岡市にある常陸国分寺跡と国分尼寺跡は国指定特別史跡である。

特別史跡というのは国の史跡の中で特に重要なところという意味だ。

茨城県の中では旧弘道館と合わせて3か所しかない。

それなのにこの国分尼寺跡はただ広い野原が広がるだけで、どこがどう大切なのかがよくわからない。

ここを訪れた方がどのように感じて帰るのかを考えると少しさびしく思う。

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この尼寺跡には中門と講堂とをつなぐ回廊のものと思われる跡の一部が見つかり、国の史跡に指定された(昭和27年3月)後にこのようにレンガ道と生垣でぐるりと囲ってしまったようだ。

指定されたころの写真にはこのようなレンガ道はなかったと思う。

昔の回廊がどのようなものだったのかは良く知らないがこのレンガの囲いは全くこの史跡にそぐわないように思う。
何故このようにしてしまったのだろうか。

国分尼寺

Google Mapの航空写真で見てみるとこんなにもはっきりこの回廊だけが目立ってしまっている。
この回廊がこのようにぐるりとして真四角にあったのかなど誰も知らないのに。

P6080001s.jpg

上の写真は、ここの発掘調査の時の調査報告にある地図である。

回廊部分はほんの一部破線で表している部分だけだ。
この史跡の特徴は南大門、中門、金堂、講堂が南北に一直線に並んでいることにあるようだ。
現地に行ってもこのことを感じさせるものがない。
このレンガの歩道があまりにも歴史的なものを消し去っている。

もう一つ注意が必要なことは、右側(東側)の塀の向きが南北のラインから少し傾いていることにあるのではないか?

このことからももし東側にも回廊があったとしたら同じように少し傾いていたかもしれないと思う。
何故このような変更が加えられたのか不思議である。

何度となく訪れているが、何か古の風を感じにくい場所である。

石岡には博物館がないので博物館員などがいない。
すべて教育委員会ということになるようだ。

なんだか私にはよくわからないんだなこの辺が・・・・。

国指定の特別史跡といっても指定されたのが昭和27年と古く、当時は全国で国分寺と国分尼寺の跡が両方判明しているところが他にはなかったためであると思う。

今では結構見つかってきているので、今であれば特別扱いはされなかったかもしれない。

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石岡市内 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/10/02 23:16
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