切ない片思い(しのぶれど・・・) [百人一首]
昨日の記事で書いた、歌合で壬生忠見さんの「恋すてふ」と争った歌です。
百人一首では、これが40番目、昨日の壬生忠見さんが41番目になっています。
「しのぶれど色に出でにけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで」
(人に知られてはいけないと、じっと忍んできたのに、とうとう隠しきれずに顔に出てしまい、
「何かもの思いがあるのか」と人に尋ねられるほどになってしまいました)
作者は平兼盛(たいらのかねもり ?~990)
この人も三十六歌仙の一人です。
昨日の記事の「天徳内裏歌合」のときに、「恋すてふ」と最後まで争いました。
どちらも優劣つけがたい名歌で、審判も選びあぐねていたのです。
困り果てて考え込んでいると、ふと村上天皇が小さく「しのぶれど~♪」と口ずさみ、
それが決め手となって、こちらの歌が選ばれることになったと伝えられています。
赤面するような意味を含む、熱い恋の歌が多い百人一首の中で、
純情な女子中学生が「この歌好き、ステキ!」と手放しで言える、
数少ない、切ない片思いの歌です(笑)
本当に、よく似た意味ですし、優劣つけがたいと私も思います。
でも、朗々と読み上げた時に、
「こいすちょうわがなはまだきたちにけりひとしれずこそおもいそめしか」の方が、
言葉の響きが好きで、私は壬生忠見さんに軍配を上げたいです。
それに、地位も名誉も無く、田舎から歌の巧さだけで宮中に呼ばれて、
要するに「筆一本」で頑張ってきた彼のプライドも、なんだか切ないと思うからです。
百人一首では、これが40番目、昨日の壬生忠見さんが41番目になっています。
「しのぶれど色に出でにけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで」
(人に知られてはいけないと、じっと忍んできたのに、とうとう隠しきれずに顔に出てしまい、
「何かもの思いがあるのか」と人に尋ねられるほどになってしまいました)
作者は平兼盛(たいらのかねもり ?~990)
この人も三十六歌仙の一人です。
昨日の記事の「天徳内裏歌合」のときに、「恋すてふ」と最後まで争いました。
どちらも優劣つけがたい名歌で、審判も選びあぐねていたのです。
困り果てて考え込んでいると、ふと村上天皇が小さく「しのぶれど~♪」と口ずさみ、
それが決め手となって、こちらの歌が選ばれることになったと伝えられています。
赤面するような意味を含む、熱い恋の歌が多い百人一首の中で、
純情な女子中学生が「この歌好き、ステキ!」と手放しで言える、
数少ない、切ない片思いの歌です(笑)
本当に、よく似た意味ですし、優劣つけがたいと私も思います。
でも、朗々と読み上げた時に、
「こいすちょうわがなはまだきたちにけりひとしれずこそおもいそめしか」の方が、
言葉の響きが好きで、私は壬生忠見さんに軍配を上げたいです。
それに、地位も名誉も無く、田舎から歌の巧さだけで宮中に呼ばれて、
要するに「筆一本」で頑張ってきた彼のプライドも、なんだか切ないと思うからです。
2012-08-02 01:30
nice!(13)
コメント(8)
トラックバック(0)
下の句マニア(笑)としてはひとしれずこその方がいいけど歌い出しはしのぶれどだねぇ(汗)。
by pn (2012-08-02 06:38)
↑
pnさんが詳しいのが意外なのよ。
オイラなんてまったく未知の領域だけど、恋はしたいわ♪
by HOTCOOL (2012-08-02 07:14)
昨日の記事を拝見してすぐ頭に浮かんだのが、この「しのぶれど」でした。同じような歌があるものなのだなあ、と。いかんせん作者や背景を知らずに百人一首を覚えたものですから、恥ずかしながら、こういうことがままあります。なるほど。似たような歌がある訳がよく判りました。
さて、まほさんがおっしゃるように、二つの歌を朗々と読んでみました。お説、納得できます。
by ほやへ (2012-08-02 11:21)
聴いた時の、耳への響き方って、重要ですね。
特に私なんかは、歌内容の分からないものが殆どなので、
語感や音感から始まって、この歌スキ~、になってしまいます (^ ^;)
by フサヲ (2012-08-02 12:43)
私も↑フサヲさんと同じで響きで判断しちゃうかも・・・
ただ、最後の、「地位も名誉も無く、田舎から歌の巧さだけで宮中に呼ばれて」の部分読んだら、ちょっとひいきしちゃった!田舎者だから・・・
by mutumin (2012-08-02 12:53)
ちぇっ!またジュリーがチャチャ入れて判定が覆ったか?(笑)
by 親知らず (2012-08-02 13:16)
暑いねー
まほさんが恋してるのかと
一瞬思った!!!(笑)
ブログほんとこまめできるって、尊敬します~☆
by chronowolf (2012-08-02 15:29)
☆ pnさん
下の句知ってるシリーズ、出ましたね♪
響きも、好みの問題ですから。
☆ HOTCOOLさん
恋は、○嫁さまに♡(笑)
☆ ほやへさん
ええ、ホントに似たような歌ですものね。
同じテーマで同じ時に争ったのですから、当然だったのです。
1000年以上前、この二首が発表された時のことを妄想してしまいます。
読み上げてみると、響きで印象が違いますよね。
☆ フサヲさん
響きや口ずさんだときの口当たり(?)って、大切ですよね。
☆ mutuminさん
好みですから、何からどう受け取っても良いんです♪
「田舎」って言い方はナンでしたが、
あの当時は、都以外は田舎と考えられていましたから。
☆ 親知らずさん
判定が覆った・・・オリンピックとオーバーラップしますね(笑)
村上天皇も、ただちょっと両方比べようと言ってみただけだったかも。
もしも「恋すてふ」と口ずさんだら、運命はがらりと変わったでしょうね。
☆ chronowolfさん
いや、私は夫で充分ですから(笑)
ブログは、自分が好きだから続くんでしょうね。
by まほ (2012-08-04 01:45)