2131.親に言いたいのに言えない “子ども達の本音” (5) 「子どもにも権利があるのに,モノみたいに扱わないでほしい」
2024.11.27 19:00|親の愛・愛情のかけ方・表情|
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「子どもにも権利があるのに,モノみたいに扱わないでほしい」
今回も子どもの本音を日本テレビとYahoo!きっずとの共同で,アンケート実施したというものの中からの紹介です。
【親に言いたいのに言えないこと】
小学校5年生の子の次の言葉が,大人の子どもを見下げる姿勢をよく指摘しているのです。
◆「子どもにも権利があるのに,モノみたいに扱わないでほしい」
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これは,この子どもの切実な訴えなのです。
子どもは,モノのように扱われると,初めは,
◆「親は,私をモノと間違えていない?」
等と不思議に思うのですが,そのうちに,
◆「私は,ちゃんとした人格ある人間だわ。」
と,親の考えがおかしいことに気づくのです。そして,
◆「ふざけないで,私は親のモノじゃないのよ。自由な存在なのよ。」
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こう思って,反発するようになるのです。
では,なぜ,親は子どもをモノのように思うのでしょうか?
【親が,子どもをモノのように思う理由】
理由(1) 夫婦であるところの肉体人間のお母さんが産んだから。
昔は,「子どもを授かる」という言い方で,神様が我々夫婦に授けてくださったといったとらえをすることが多かった。
だから,子どもは,我々夫婦を通じて生まれてはきたが,自分達のものではないという考えの方が強かった。
でも,今は,
◆「子どもは,自分達が造った自分達のもので,自分達の好き勝手にすることが正しんだ。」
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と強く思っている人が多いのです。
「自分達の好き勝手にしてもよいのだ」と勘違いをしているのです。
理由(2) 自分達が,養ってやっていると思っているから
子どもは,自らを養うほどの経済力は幼い頃はありません。だから,親は
◆「私が,子どもを養ってやっている。」
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◆「私達が,いなければ,子どもは生きてはいられない。」
こう思い,親の思いのままにさせてもよいと思ってしまうのです。
理由(3) 一人では何もできない存在だから
動物の赤ちゃんにおいては,生まれるとすぐに独り立ちし,自分で食事もとれるものがいます。自分で,外敵から自分を守るすべも知っている子がいます。
でも,人間の子は,守ってもらえないと1日たりと生きられない。だから,
◆「親が,守ってやらないといけない。子どもは,親の言うことを聞くしかない。」
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こう思いこんでいる方がいるのです。
理由(4) モノとしては意識していないが,そんなもんだと思っている。
◆「子どもは,モノだ。」
などとは思ってはいないけれど,
◆「一人では何もできない存在だ。」
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といった漠然とした気持ちをもっている親さんがいるものです。
子どもは,学校で知識として権利について学んでいます。だから,自分には権利があることを知っています。だからこそ,
◆「子どもにも権利があるのに,モノみたいに扱わないでほしい」
と人権を大切にしてほしいと訴えるのです。
「親は,人生をはやく歩み出した先輩だけなんだ」と思えば,子どもを低く見ている見方が間違っていることに気づくのです。
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