集芸館blog 日々のこと 2018年05月
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鐘の波の石


ロープウェイの山上駅に着いて、園教寺に向かうところに、写真上のような石の彫刻群があります。石の作者は故東山嘉事(ひがしやまかじ)さんです。

風ノ歌ガ 聞コエマスカ というご本人の言葉によると、石の彫刻を始められた頃に、阪神淡路大震災があり、精神的にもゆれたこと。石彫にその揺れの沈静化をこめられたこと。この作品群は、一人は「足」(右の石)、一人は「手」(左の石)、手前の舟形の石に本当の人(例えば自分)が座ると、「鐘の波の石」(中央)を囲んで三角形になり、曼荼羅の図形になること、などが書かれていました。この写真ではわかりにくいのですが、実は中央の「鐘の波の石」の原形が、集芸館にあります(写真下)。一周忌の頃に奥さまからいただいたもので、Leeが「リハビリターレ」と命名しましたが、本当は嘉事さんは、書写山に納めるのを作っていたけれど、途中で「石」と「作者」が添わなくなり、途中で石を変えられたことも伺っていました。変えられたのが書写山にある「鐘の波の石」です。嘉事さんのお姿が今もあるような、良い作品でした。本当の芸術というのがわかったようにも思いました。書写山は良いところでした。今日は下見で、またあらためて行こうと思っています。
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